おれの人生は本当に最悪だった。
子供の頃からロクでもない母親に育てられ、好きなことをさせてもらえず、やりたくもない事をやらされた。成績が悪いとご飯も作ってくれなかった。
学校では同級生にいじめられて楽しく無かった。男子には暴力を振るわれ、女子には気味が悪がれた。
父親には塞ぎ込んだおれにどうにかして立ち直ってほしいとゲームを渡された。初めてゲームをやる奴に難しいものを渡すんじゃねーよ。バッドエンドに何回も行ったぞ。……まあ少しは傷ついた心が安らいだけど
数年後にちょっとは働こうと思い頑張ったが、社会は自分を受け入れてはくれなかった。最後は住んでいるマンションの上から物が落ちてきて死亡した。
死んだ後に死神がやってきておれは死後の世界に連れてかれた。
「オラッ、並べ!」
死んだ連中は記憶を消されて新しい人生を送るか地獄に送られるか選ばれるらしい。母親は絶対地獄行きだなっていうかどうやって進むんだよ、こっちは魂をふよふよさせることしか出来ねーぞと思ったが、なぜか自動的に進んだ。
「次だっ、……まったく近頃人間が死ぬ事が多くて休みも無い」
そんな愚痴を聞こえてきておれは、まだかまだかと待ち続けた。
死者の王が見えてきて、これでやっと自分の人生を終えることができる、そんな事を考えていると何処から
「ぶえーっくしょーい!!」と大きなクシャミの音が聞こえてきて魂であるおれたちを吹き飛ばした。
吹き飛ばされたおれはふよふよ飛んで何かにぶつかり、その後ぐるぐるした感覚で意識を失った。
吹き飛ばされた魂たちは死神たちに大慌てで集められたが彼の魂は見つかることはなかった。
気が付いたら赤子になっており、また人生をやらなきゃいけない事に絶望した。しかも言語が通じないこともおまけ付きで、ていうか両親たち嬉しいのはわかるけど(わかってない)やめてくれ。こっちはまた人生をやらないといけないのとアンタ達と仲良くできるかアタマが痛いんだから。新しい両親かー仲良くなれるかなーと頭を悩ませながら泣き疲れたので寝ます。
「やったぞ、男の子だ!」
「はあはあ見せてちょうだい、……これがあなたと私の子供なのね」
「少し元気が足りていないように感じるが…まぁ気のせいだろう」
「それでこの子はなんでいう名前なの?」
「きみの国に寄せてカオルにしたんだ!良い名前だろう?」
「カオル…生まれてきてくれてありがとう」
二人の夫婦は新たな命の誕生を喜んだが赤子の中身については気づかなかった。