【無慈悲な】侵攻蟲苗床化計画【異世界攻略】   作:オルフェイス

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シャバドゥス王国
シャバドゥス王国編


 

【一日目】

 

 無慈悲な異世界攻略、始まり始まり。

 

 どうもこんばんわ、こんにちは? おはようでもいいな。とにかくはじめまして、俺だ。

 この度、今日から異世界を攻略していくことになりました。

 理由? 別世界の邪神の暇つぶし的な感じで『ちょっと世界滅ぼしてきてよ』と死んでいた俺の魂を引っ張ってきたからですが何か。

 残念ながら所詮は人でしかなかった俺に、仮にも神と名のつく存在に抗うことが出来るはずもなく、仕方ないので異世界攻略することになった。

 

 その代わりといってはなんだが、邪神は俺に力と身体と契約を与えた、らしい。

 

 力と身体は後で言うとして、契約とは『その異世界攻略したら好きにしていいよ』というものだ。

 所詮は口約束に思えるかもしれないが、邪神曰く口約束でもルールは絶対に破れないらしい。破ったら死ぬから。

 

 正直今でも疑ってるが、どうであれ俺は邪神に逆らえないので気休め程度に思っておく。

 

 まぁそんなわけで異世界へと身体と力を与えられて転生した俺は、今日から異世界に存在する5つの国を壊さなくてはならない。

 

『カルヴァリ帝国』

『クロノス和國』

『シャバドゥス王国』

『ボルト魔聖国』

『スルバーン天空都市』

 

 この5つの国を壊し、堕とせば俺の勝ち。その前に死ねば俺の負け。

 

 なんて、言うのは簡単だがやるのは難しい。だって国だよ? 国を壊すなんて、結構な難易度じゃない? 

 まぁやるんですけど。

 

 とりあえず、あの邪神曰く『一番簡単なシャバドゥスの近くに転移させた』らしいので、まずはシャバドゥス王国からやるとするか。

 

 ─────ところであのクソ邪神、俺の身体を女にしてやがる。

 

 TSなんて聞いてないんですが? キレそう。しかも幼女だし、あいつは俺を何処に向かわせたいというのか。

 

 

 

 

 

【二日目】

 

 

 

 なんかいつの間にか朝が来ていた。俺が来たときには夜だったから大して時間は経ってないのだろうが、それにしたって眠気の一つもないのはなんでだろうな。

 

 ……まぁいいか。

 

 昨日はTSさせられたショックやら怒りやらで時間を無駄にしたので、今日はさっさと戦力把握を行うべき。

 詳しいことはわからないが、力についてはあの邪神曰く『試したらわかる』らしいので、何かしら試してみる。出来た。

 

 ウィンドウ表示で色々出たので、ケータイを使う感覚で触ってみる。

 

 で、わかったのは、俺にはポイント変換という力があることと、デイリーミッションやトータルミッションというポイントを獲得する手段が用意されていること。

 

 そして、そのミッションは現段階では達成できない、ということ。

 

 今のポイント量もわかるので見てみると、100ポイントあった。多いのか少ないのかわからないが、何かしら変換してみればわかることだろう。

 ショップ? か何かでポイントを消費して生成できるようなので、早速使ってみようとした。使役獣なる欄があったので、そこをポチッと。

 

 ……虫しかいないんですが? なんで? 

 

 ここはこう、ドラゴンは無理でも狼とかゴブリンとか、そういうのを出すべきではないのか? やはり邪神に期待するだけ無駄だったようだ。

 しかしないものは仕方ない、早速今出せる虫を全種類生成してみることにした。

 

 普通の虫より大きくてキモかった。あの邪神、マジで許さねぇ。

 

 

 文句はここまでにして、呼び出せる虫をポイントがなくなるまで生成し、今できることを実験してみた。他にポイントを使えるものはなかったのかって? あったけど意味ないやつだよ。虫を強化したりTSしたりするくらいだよ。

 

 TSがある時点で、何を求められてるかも理解したよ。でもせめて俺にも使えるようにしててほしかったなぁ。あの邪神め……

 

 

 ゴホン

 

 

 さて、呼び出した虫についてだが、こいつらは俺の命令に従う。細かく言えばその通りに動くし、やめろと言えばやめる。ただし命令にないことは自己判断で行動する。そしてそれは、虫の種類ごとにそれぞれ異なる。

 

 今呼び出せる虫は、蜂、蟻、百足、蝿、蜘蛛、蜻蛉、蛾、飛蝗、蟷螂、甲虫、鍬形虫の11種類。これから増えるのかどうかはわからないが、こいつらで出来ることをやっていくしかないだろう。

 

 とりあえず周辺にいる動物を狩らせてみたが、それでわかったのは最低限動物を狩れるだけの戦闘力を有していることと、殺害することでポイントが得られる、ということ。一体につき1ポイントという程度だが、されど1ポイントだ。

 

 朝から夕方まで狩って来させて、だいたい20体。こいつらに食事が必要なのかも確かめようとしたが、どの個体も食べようとはしなかった。蜂や蟻なんかの群れる虫は、肉団子にして保管してたが。

 

 虫は、何の命令もしてないと各々が勝手に行動し、自身に適した巣を作り始めた。蜂と蟻が共同で巣を作り始めたのは驚いた。

 他の虫は、例えば蜘蛛は糸を張り巡らせ、蜻蛉は木に止まり、蟷螂は身を隠した。

 

 虫が俺の周囲から離れるということはなさそうなので、自衛については心配しなくても良いだろう。

 それに、昨日の夜から起きていても眠気が全く無い。食欲も、尿意もない。そういう身体を邪神は用意したのだろう。つまり、ずっと起きていても問題ないし隙を晒す必要もない。いずれ敵と戦うとき、いつの間にか死んでいた、という事態がなくなる。

 

 だが、まずは。

 

 虫を周囲に偵察に出させる。人のいる場所を探させる。

 

 そこから始めるとしよう。

 

 

 

 

【三日目】

 

 

 村を見つけた。ので、まず挨拶代わりに一匹だけ蟷螂を仕掛けてみた。

 

 その結果、戦闘らしい戦闘もできずに瞬殺された。明らかに人間よりも大きな蟷螂を相手に。しかも一人で。

 

 これでわかったのは3つ。1つ目は俺の虫一匹程度では敵わない戦闘力を持つ者がいるということ。2つ目は集中すれば離れた虫の感覚を共有できるということ。3つ目は、現段階の戦力では村一つ壊滅させることすら難しいということ。

 

 だから、戦力を充実させる。足りないものを補い、足す。

 

 幸いにも、いわゆるダンジョンやら迷宮やらと呼ばれるような場所も見つけた。偵察させて、攻略も可能であるとわかった。まずはそこを足掛かりに、虫を育て上げる。

 

 村は一旦放置して、迷宮の攻略に専念する。デイリーミッションにも、迷宮攻略を進めることでポイントが得られるものがあったので、積極的に進めるべきだろう。

 

 虫たちを突入させると、ゴブリンと呼ばれるようなものもいた。数の暴力で肉団子にされていたが。

 他にも色々いた気がするが、数で押せたのでそのままゴリ押し。そして、三層ほど進んだところでボス部屋らしき扉が見えた。

 

 突入させた。数を減らしたが勝てた。以上。

 

 ……流石に端的過ぎるので説明するが、中にはホブとかキングとか、そう呼ばれそうなゴブリンと配下のゴブリンたちがいた。配下はすぐにすり潰せたが、ボスは中々にしぶとく虫が十数匹は死んだ。

 

 最後のトドメは蜂の毒針。動きが鈍り倒れたところを数の暴力で肉団子にした。

 

 強かった、のだろう。でも村にいた人間よりは弱かった。こいつ程度は楽に倒せる戦力がなければ、村は襲えない。

 迷宮攻略を達成したからか、トータルミッションからポイントが追加され、さらには迷宮から宝箱が生成されて……何か、こう、毒々しい短剣が手に入った。

 

 ぶっちゃけ、いらない。俺は戦わないし、虫も武器なんて使えないし。でもポイントは嬉しいので失った虫を補充しておこう。あと強化も試してみたい。

 

 そんなことを考えながら迷宮から出ようとした帰り道、殺したはずのゴブリン共がいた。

 もしかして、無限ポップ? これは朗報だ。ならば村を攻略できるようになるまで周回しなくては。殺せばポイント手に入るし。

 

 朗報に続いて、悲報も出てきた。なんと虫を生成できる数に制限があったようなのだ。数は100が限界。これより先は強化することでしか戦力を増やせない。

 

 数が足りない。何か、戦力を増やす別の方法があるはずだ。そうでなければ国を壊すなんて出来るはずもない。

 ……しかし、今は考えても思いつかない。まずは虫の強化を行うとしよう。

 

 

 

 

【四日目】

 

 

 虫の強化とは、前世で言えば進化に当たる現象のようだ。

 

 ポイントを費やして強化すれば、姿も性能も大幅に上がる。これをレベルアップと名付けよう。

 そのレベルアップによって、虫はレベルⅠからレベルⅡに上がった。レベルⅢにも上げられるようだが、使用ポイントが十倍に跳ね上がる。ポイントが少ない今、気軽に出来ることではない。

 

 同じレベルアップでも、進化した先が異なる虫もいた。蜂なら兵隊蜂になったやつもいたし、図体だけデカくなった個体もいた。個体ごとにレベルアップに違いが出てるのだろう。

 

 デイリーミッションを熟してポイントを稼ぎ、迷宮に潜って殺戮してポイントを貯めて、ゴブリンボスを倒してアイテムを手に入れる。

 今日はそれの繰り返しだった。レベルⅡの入った虫の戦力であれば、ゴブリンボスが相手でも少しの被害に抑えられる。

 

 迷宮の魔物は無限ポップのようだが、迷宮のボスはそうもいかないらしく、だいたい倒してから六時間ほどで復活する。

 さらに迷宮のボスは倒したときのポイントが他よりも多い。といっても1ポイントが10ポイントになる程度だが、それでも十分だ。

 

 とにかく周回。周回である。デイリーミッションはまだ残っているので、更に効率化させることも出来るだろう。

 けどなぁ……いや、苗床にせよってなんだよ。犯して孕ませろって? 虫にそんなこと命じられるのか? 

 

 まぁやるけど。出来たわ。

 

 ポイントを消費して、途中から無力化して捕らえた何体かのゴブリンをTS化させ、虫に苗床にさせる。

 女になった途端に可愛くなるのなんなの? 元のゴブリンを見ているよりかは目の保養になるけど。

 

 ……ところで、苗床ってことは虫を産ませるってことだよな。つまり増やせるってことで……ポイント生成では無理でも、これなら数を増やせるってことか。

 

 よし、積極的にやっていこうか。

 

 

 

 

【五日目】

 

 

 迷宮攻略、殺戮、肉団子、捕獲、TS化、苗床化、以下無限ループ。

 

 何度も繰り返していくと、ポイントがどんどん貯まっていく。今では虫の殆どがレベルⅡになり、一部はレベルⅢになっている。

 

 さらには苗床にしたゴブリンから虫が生まれ、肉団子を食らって急成長し、生成したばかりの虫と変わりない姿になる。

 ……肉団子ってこういうときに使うのか。初めて知った。

 

 虫が増えてレベルが上がった個体が増えると、さらに迷宮攻略の効率が良くなる。今では戦力を絞ってRTAをしているくらいだ。

 さらには、蟻と蜂が共同で作っていた巣がとてつもない大きさになっており、今では村の地下の近くにまで巣を広げていた。

 

 俺は関与できないところなので放置していたが、これは使える。上手く使えばこちらは無傷で村を壊滅させられるかもしれない。戦力さえ整えば。

 そのためにも、やはり周回でポイントを集めなくては。

 

 あと、苗床にして生まれた個体もポイントで強化できるようだ。ちゃんと俺の命令も聞く。扱いとしては生成された虫と殆ど変わりないと見ていいだろう。

 

 問題があるとすれば……苗床であるゴブリンがすぐに死んでしまうことだろうか。脆いからなのか、すぐに死んで肉団子にされてしまう。

 

 ……ゴブリンボスを外に連れ出せるか試してみるか。アイツなら丈夫だし長持ちすることだろう。

 

 

 

 

【六日目】

 

 

 

 やはりゴブリンボスは苗床に最適だ。早々に壊れない。

 

 何体か持って帰って、苗床にしよう。と、思っていたのだが、そう上手い話はないらしい。

 

 ボスが出てこなかった。一体のゴブリンボスを使い回していたのだろう。今後、ゴブリンボスを倒したいのなら持ち帰った方を殺さなくてはならないだろう。

 

 とりあえず、ゴブリンボスが壊れるまで苗床として使わせてもらおう。

 

 あ、あとすべての虫がレベルⅢになって、一部の虫はレベルⅣになった。

 

 レベルⅤは……必要なポイントが桁違いに高いので、暫く無理だろう。ある程度レベルⅣが集まったら、村を襲撃だ。

 

 それと、巣を広げておこう。村のちょうど真下に、広い空間を作るように。

 

 上手く行けば、袋の鼠だ。

 

 

【七日目】

 

 

 村を襲撃。壊滅に成功。苗床も沢山手に入った。

 

 さて、次に行こう。

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