転生した、呪術廻戦の世界だった   作:拙者大学生彼女欲しい

12 / 18
楽しかった呪術研究

「君は何をしているんだい?

...定理を作っているのか、なるほど新しい試みだ。」

 

 

そこまで崇高なモノじゃないんだがなと私、気が気じゃない私。

 

 

羂索とかいう裏ボスにこんなモノ見られて私は惨めである、何言われるか奴が何考えてるか分からん。

 

 

「下らない思考実験ですよ、神秘の探究も飽きたし新たな暇潰しですよ。」

 

 

「なるほど」

 

 

新しいモルモットを見つけたかの様な顔をするな、あれだわ旧支配者だわクトゥルフのミ=ゴだよ羂索の正体。

...まあ冗談は兎も角、コイツと話していると気が狂いそうだ、何て言うか腹の底まで見通されてるみたいで気持ち悪い。

 

 

「領域使えます?あと反転術式、あと術式の順転と反転のコツを知りたいです。」

 

 

まあ教えは請える内に請いておこう、コイツに戦闘力の面で近付ければ自分の生命を守る事にも繋がるしね。

何と言うか、底知れぬ色気というか雰囲気というか...そんなモノを感じる。

 

 

「その前に一つ聞いていいかな?」

 

 

「いいですが...」

 

 

こういう風に改まって何かを聞かれる時、大体碌でもないのだ、大体碌でもない事を聞かれる。

 

 

「何処かで会ったかい?」

 

 

「ないです」

 

 

マジでフリは止めて欲しい、推しに認知されるのなら歓迎だがコイツに認知されても嬉しくない。

 

 

「嘘吐きだね」

 

 

嘘吐きで何が悪い、私は今メロンパンと関わりたくない。

コッチ来るんじゃねぇ!!テメェはゴキブリみたいなもんだ!!

 

 

嘘吐かないで拒絶するか、そのまま忘れたかの様に関わりを減らしてやる。

 

 

おいどこに行く24fpsおじさん、私を1人にしないでくれ。

 

 

「御託はいいの、さっさと教えてよ。」

 

 

「当主様に聞いた話君の中身は普通の人間じゃないらしいじゃん、どんな前世を過ごして来たのかな?どんな因果でこの世界に来たんだい。」

 

 

唐突な裏切りである、嘘だろ?そんな大事な後継者の事をこんな奴に話しても当主としてええんか?ええんか(諦め)どうしようかねぇ。

 

 

「言っとくが、期待する様なロマンはない(ただの呪力のない世界だ)からな。」

 

 

「偶然かい?」

 

 

「何がかは分からないけど偶然だよ、因果も何もない。」

 

 

「「...」」

 

 

何だこの間は、どうなってんねん。

てめぇ何か妙な事考えてるだろ、この私には思い付かない様な事を。

 

 

「ああごめん自分の興味が抑えられなかったよ、そうだった領域と反転術式に関してだったね。」

 

 

おい、クビにするぞ。

 

 

「おい、真面目にやれ。」

 

 

大きく出れる内は大きく出る、こうやって立場を明確にしないと踏み潰されるからね。

 

 

「その辺は才能も才能、簡易領域が使えるなら生得領域の展開は難しくないだろうけど反転術式に関しては難しいかな。」

 

 

それは円鹿の調伏次第だな、領域に関してはどうしたもんかねぇ。

 

 

「そっかぁ...まあそうだよな、そう上手くいかないわな。」

 

 

「全能感に酔いしれている訳じゃないんだ、背伸びはしてもその範囲で努力するんだね。」

 

 

理解力高過ぎて気持ち悪いんだけどコイツ、どこがどうしてその結論に至ったんだよ。

...あ、過去にも転生者に会ってんなコイツ。

 

 

確かには全能感に酔いしれたまま無茶して死亡ってケースが多そうだね、過去に特級に挑んで死んだ阿呆が沢山居たんだろうなぁ。

 

 

「まあ初心者が往々にして得る幸運(beginner's luck)が続くほど世界は都合よくできてないからね、でもまあその幸運を再現したがる程度に私は貪欲ではあるが。」

 

 

「ねえ君、歩くんでいいかな?五条悟に勝ちたい?」

 

 

急に色々と突いてきたな、怖。

 

 

「当然、じゃなかったら今アンタを教育係として置いていない。」

 

 

コイツはコイツでコミュ障だな、少し親近感沸くわ。

 

 

「クックック...それでこそ"人間"だね、いいよ五条悟に勝てる様になるまで育ててあげよう。」

 

 

"それでこそ人間"か...さてはコイツの中身人間じゃないな?

恐らく呪具とか呪物に近いモノだろう、源流は人間どころか生物ですらないんだろうな。

 

 

「そうか、なら手取り足取り教鞭を執って貰おう。」

 

 

「そうだね、でも特に教える事はないかな。」

 

 

えぇ...

 

 

「おい」

 

 

「現代の術師に有り勝ちな呪術至上主義に傾倒してないみたいだからね、肉体もよく鍛えられてる。

頑張っているんだね、続けるといい。」

 

 

あ、何だろう褒められて嬉しい。

 

 

「どうも、なら何を教えてくれるんだ。」

 

 

褒めるところは褒めるのが気持ち悪い、何だコイツ本当に言葉にできないキショさがある。

 

 

「強いて言うならば矯正だね、まだまだ粗が多い。」

 

 

ほう?それは助かる、今じゃなければね...俺は18〜22歳での大器晩成を目指してる。

 

 

「実戦をしたいけど一向に許可して貰えてない、多分それが原因。」

 

 

「随分と大事に育てられてるみたいだね...」

 

 

そうなんだよ、必要以上に大事に育てられてるのよ。

 

 

「まあそういう訳で、今俺が求めているのは結界か領域のどちらかなんだ。」

 

 

「なるほどねぇ...分かった任せて!!

なら鬼神の君に丁度いい方法がある、上手くいけばきっと領域も使える様になる筈だ。」

 

 

「なっ...羂索お前!!」」

 

 

馬乗りにされ、無理矢理押さえつけられ口を塞がれる。

 

 

「私の事をどこで知ったんだい?

...まあいいや、今夜君は今の五条悟より強くなれる。

約束は果たした、お邪魔させてもらうよ。」

 

 

そう言い羂索は私に暗示を掛け、何処かに消えていった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

何もない林道、月明かりが照らされている自分だけの世界。

 

 

自分だけの世界、ここなら人目も気にせずに自分らしく居られる。

 

 

他者からの評価を受けずに自分を客観的に見れる状態、慰めも恥辱も歓喜もない。

...ただ気楽な世界、ただの逃避だけど1人の時間を充実させるのに一番。

 

 

惰眠を貪るのもいい、でも...この開放感はこの時間でしか得られない。

 

 

「そうだ、この瞬間に後ろから来るんだ。」

 

 

もう一度死を体験する、そうして反転術式回路と新しい呪術回路が開いた。

 

 

不完全ながら領域の展開ができる様になり、低出力ながら反転術式の使用が可能になった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

因みに羂索は翌日に消えていた、結局何をしに来たんだアイツ?ガチで俺を強くする為とか言わないよな?だったらドン引くよ。

...何はともあれ強くはなった、でも何かが違うと思うのよ。

 

 

正直怖いわ、程々に干渉して程々に関わらないって悠二に対する扱いと同じなのよ。

 

 

私の今世の母親もメロンパンだった可能性が微レ存、うん存在しない記憶だわ。

 

 

まあ冗談はいい、ただの暇潰しだったと考えるべきだ。

...アレは人間じゃないのだろう、そして1000年以上生きている怪物の暇潰しと考えたら案外普通なのかもしれない。

 

 

 

命の危機ではないのだから無視でいい、新たな縛りを結んだ可能性もなさそう。

 

 

でも一つ問題が生まれた。

 

 

夜道、特に林道に入れなくなった。

 

 

さらば私の唯一の趣味、こんにちは規則正しい生活。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。