Devil May Cry Another Trigger 作:究極の闇に焼かれた男
張り詰めた空気と共に、互いに銃を向け合う優也とアヤノの2人の間を冷たい風が吹き抜けて行く。
「それで…何でアンタが此処に居るのよ」
「生憎と、お前の質問に答えてやる義理は無い。 それと先に言っておくが俺の邪魔をするな」
「なっ、待ちなさい!」
徐にエボニーの銃口を下げて懐に仕舞い込んだ優也はそう言いながら背を向けて廃教会の中へと入って行くと、それをアヤノは急いで追い掛けるように中へと入るのだった。
(──なるほどな、これは確かに悪魔の仕業の様だな)
廃教会の中に入った優也が最初に目にした光景、それは凄まじい熱量を持った何かに溶かされたと思しき壁と、地面に不自然に空いた大穴が広がっていた。
「そんな顔して、一体どうしたのよ?」
凄惨な光景が広がって居るにも関わらず気付いて居ないかの様な表情でアヤノが問い掛けると、それに対し優也はどこか納得をした表情を浮かべる。
(やはり"見えていない"様だな。 流石に普通の人間の目じゃ"リンボ"は捉えられないか……)
『リンボ』──現実界の地形が歪んだ様な、人間界と魔界の狭間に存在する世界。 余りにも魔界の力が強力な為、普通の人間では存在を捉える所か干渉する事も不可能となっており悪魔にとっては有利な空間である。
(悪魔がリンボに居ると考えると、こいつの前でリンボに突入するのは不味いな。 仮にもこの女は普通の人間でPMCの一員だ。 もしもリンボの存在を知らでもしたら他のPMCの耳に入るし、間違い無く下手な干渉を行いかねない──────ここは一か八か賭けに出るとするか)
「ねえ、聞いてるの!」
優也が内心そう考えていると、自分の声に返事どころか反応すら返さない事にしびれを切らしたアヤノが優也の耳元で大声を上げる。
「…耳元で叫ぶな」
「だったら返事くらい返しなさいよ」
「敢えて聞き流してる事くらいわかれ」
「ッ、本当にアンタって奴は!」
「俺とお前は仲間でもなければ友達でもないんだ。 それに前もって言った筈だ、"俺の邪魔をするな"と。 分かったなら俺の前から失せろ」
「言われなくたってそうするわよ!」
我慢の限界を迎えたアヤノが声を荒らげながら返し、その場から離れるように近くの扉を開けて何処かへと姿を眩ますと、残された優也は小さく息を吐いてからリンボが映る大穴へと視線を移し、そして静かに飛び込んで行くのだったら。
──────────
優也がリンボに飛び込むと、そこには先程まで見えていた光景の他に巨大な蜘蛛の巣が至る所に張っており足元には人間界へと通じる空間の歪みと、窓の外から不気味な光が射し込んでいた。
「相変わらず不気味な場所だな。 流石の清掃業者でも此処を掃除しろと言われたら、脇目も振らずに逃げ出すだろうな‥」
そんな風に軽口を叩く優也はエボニー&アイボリーを引き抜きくとリンボ内を歩きはじめると、ふと何かの気配に気付いた優也はその場から突然飛び退いた。
その場から優也が飛び退くと先程まで自身が立っていた場所に巨大は火柱が天高く上り、空から無数の溶岩が降り注ぐ。
「お出迎えにしては、幾らなんでもかなり過激だな」
そう言いながら優也は次々と降り注ぐ溶岩をエボニー&アイボリーで撃ち壊していると火柱が上がった地面から巨大な影が飛び上がりながら優也の前へと降り立った。
地面から高熱のマグマに覆われた硬い外骨格を持つ蜘蛛の様な姿をした巨大な悪魔が姿を現すと、眼前に立つ優也の姿を見て侮蔑を含んだ声色で口を開いた。
〈何だ、このチビは。 大きな闘気を感じたが……気の所為だったか〉
「おいおい、いきなり派手に出迎えた癖に脳みその中身は筋肉しか詰まってないのかよ…」
〈ほざくな虫けらめ。 どうやら貴様、死にたいらしいな〉
「何言ってやがる、虫はお前の方だろうが蜘蛛野郎」
〈貴様ッ………良いだろう、ならば此処で死ぬがいいッ!〉
優也の挑発に怒り心頭と言った様子を見せる蜘蛛に似た姿をした上級悪魔『ファントム』は口から優也目掛けて火炎弾を吐き出すも、それを優也はファントムの上を飛び越える事で回避するとエボニー&アイボリーの銃口をファントムへと向けるのだった。
ファントム戦は次回となります。
好きな魔具をお選び下さい
-
ケルベロス
-
イフリート
-
アラストル
-
アグニ&ルドラ
-
ネヴァン
-
ベオウルフ