ガルパン 娘ver   作:---

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西住みほの娘、西住みうはあることをきっかけに戦車道から離れてしまった。
そんな娘をどうにか元気づけようとみほはある計画を進めはじめる


暇つぶしで描いたので期待はしないでください
ほかの人の作品と被っているようなら消します
いろいろひどいですよ
あとかなり短いのでいろいろと問題があるかも





「お母さんにはわからないよ!」

 私はたまっていた何かを吐き出すようにしてそう叫んだ。

「私にもそういう時期があったから、少しは分かるよ。大丈夫、心配しなくても……」

「お母さんとは違うんだ! お母さんはできる人だったからうまくいったんだ! 私なんて、ただの足手まといだもん!」

 お母さんのやさしさがさらに私を苦しめた。耐えきれなくなった私は、思わずその場を走り去ってしまう。

 

 私の通っている大洗女子は、私のお母さん西住みほが通っていた時に優勝し、そのあともずっと上位に入ってきた。

でも、そんな学校にも失敗の世代が訪れてしまう。

その一人が私西住みう。私はお母さんが初優勝したときのメンバーだったせいか、1年のころから期待され、司令官を任されてしまった。

私は、みんなの期待に応えることはできなかった。

出した指示はすべて裏目に出て、楽に勝てると思われていた相手にすら勝てなかった。おかげで2回も先輩たちを1回戦で泣かせてしまう結果になった。それでもみんなは私のせいじゃないって言ってくれたけど、それがただの励ましだということくらいわかり切っている。

私が

私がみんなを泣かせてしまった……。

あんな顔もう二度と見たくないって、あんな顔させるもんかってそう誓ったのに。私は、お母さんみたいに離れないんだ。私は才能なんてないんだ。

出来損ないの人間なんだ。

そうして、私はいつもの逃げ場所に辿りついた。

 

 私はどうしてか落ち込んだ時はいつも戦車の中にこもる。

自分では車長より、操縦のほうが好きだ。でも、みんな「西住」だからと言って、聞いてはくれなかった。

「私なんかをどうして期待してんのさ。何もできないのに……」

 少し薄暗くて、鉄のにおいがして、あんまり好きにない環境。それでも、ここに来たくなる。これが、血の影響なのかはわからないけれど、抵抗はない。

 思いふけっていると、数回軽く戦車を叩く音がする。

「どうしたの? また喧嘩でもした?」

 武部先生。私のお母さんと同期だったらしいけれど、いまだに独身。休みの日には合コンに行っている様子がたびたび生徒に見つかって、よく学園長に怒られている。うまく捕まえられた男もろくな人間ではなく、戦車道を担当しているせいで、時間が合わないそうだ。

「なんですか、先生。あなたこそ何してるんですか? 合コンにも行かずに」

「行ってないわよ。最近は……。それよりも、こんなところにいないで、早く帰りなさい。明日からは、あなたたち2年生がメインになるんだから」

「……私、もう嫌だ。やりたくない」

「今年は1回戦から黒森峰だったから仕方ないわよ。去年だってプラウダ高だったし」

「だから何なんですか。負けたのには変わりないでしょ」

「みんな仕方なかったって言ってくれてるじゃない。強豪相手にあと一歩まで迫ってたんだから」

「内容が良くったって、結果が悪ければ意味がない! 今まで、ずっと上位だったのに、1回戦で消えるなんて……」

「何があったかはわからないけど、あんまり人に見せちゃだめよ。みんな心配するから。……じゃあ、私用事あるから。早く帰りなさいよ」

 私は言葉を返せなかった。私のことを気遣ってくれているのは分かる。でも、そのやさしさが心に響いてくる。

 あと一歩、そう言ってはくれたものの実際は、半数撃破しただけ。戦車の数もお母さんたちの時よりもかなり増えているというのに。

「なにがあと一歩よ……」

 私はうずくまって、しばらくその場から離れられなかった。

 

 困ったものだなぁ。私、武部沙織がこの学校に勤めて、戦車道を担当することになって頭を悩ますことが多くなってきた気がする。

 しかも、みぽりん、華の娘が戦車道を選択して、面倒を見ることになるなんて。うらやましいとかそんなことは頭になくて、ただ、危険な目にあわせたくない、合わせてはいけないという責任感が強くある。

それだけでも、気がめいってしまうのに、みぽりんの娘のみうは自分に自信を持ってくれなくて、華の娘はじゃじゃ馬でどこにいるのかわからなくなる。どうしてこうなったのかな。

 用事があるからって言って逃げてきちゃったけど、何もすることがない。

 そんな時、着信が入る。

「みぽりん?」

「どうしたの?」

『沙織さん? あのね、ちょっと頼みたいことがあるんだけど』

「ん? なに?」

 みぽりんはやっぱり娘思いなんだ。

 あの人がいなくなってから、その思いが余計に強くなってしまったんだろうな。

 私はみぽりんに言われたとおりに、かつて共に戦車道をした仲間を飲食店に呼んだ。いち早く到着したのは私、みぽりん、華、麻子の4人だった。

「みんな集まってくれるかな? 忙しそうな人が多いけど」

 私は話題つくりのために口を開く。

「優花里さんは間に合うのかな? 急いで戻るって言ってくれたけど」

 みぽりんは申し訳なさそうにそう言うけれど、私は首を横に振る。

「みんな集まってくれたらうれしいけど、でも、また戦車道やるって言ってくれるかな?」

「まあ、お前と違ってみんな結婚しているだろうな。厳しいんじゃないか?」

 私の言葉に麻子が横やりを入れてくる。

「麻子ひどーい! 麻子だってまだしてないのに!」

「……」

「……え、うそ!」

「娘が小2なのに男を連れてきたんだが、どうすればいい」

「え、む、娘?」

 私が困惑していると、華が苦笑いながらとっくに結婚していたことを話してくれた。

「なんでみんなそんなに早いの? んもう! っていうか、麻子なんで言ってくれなかったの!?」

「お前が傷つくと思ってな。あいつのこともあるし」

「それでも、祝うことぐらいするよ」

「みほさんが一番早くされましたものね」

 華はみぽりんを見ながらそう言った。

「う、うん。家が勝手に決めていたってこともあるけどね」

照れくさそうにそう言ったみぽりんは、はっとして

「沙織さん、みうのことありがとう」

 そう言って私に頭を下げる。

「ううん。私にとってもあのままじゃちょっとあれだったし、それに困った時はお互い様だよ」

「ありがとう」

「みんな集まってくれるといいね。前にみたいに」

「うん。そう……だね」

 みぽりんはどこか悲しそうな表情で私に続いた。

 

 私は自分の父親がどんな人物なのか聞かされたことがない。特別興味もわかなかったし、今自分のところにはいないんだという認識しかなかった。

 お母さんだってお父さんがどんな人なのか話題にすらしないし、たぶん、話したくないことなんだろうと思う。

 私は先生に帰るように言われたけれど、その場から一歩も動けないでいた。

 正直怖かった。

 お母さんも先生も

 先生もお母さんと同じで優勝経験がある。だから、どこか私たちに期待していそうで。

 それは私の思い過ごしなのかもしれない。でも、怖いんだ。何もかもが

「そろそろ帰らなきゃなぁ……」

 私は重くなった腰を上げ、戦車から顔を出した。

 すると、隣に配置されている戦車の上に男の子が一人静かに本を読んでいた。

「あなた誰?」

「ん?」

 彼は本から目を離し、私のほうを向く。

 きれいな黒い瞳。吸い込まれそうなほど澄んでいて、どこか悲しげな眼だった。そして、どこか私に似ているなと感じた。

「君は、戦車道を選択した人?」

「う、うん」

「それは、自分がやりたくて選んだの? それとも、誰かの指示?」

「両方かな。自分でやりたいって気持ちもあったし、家族みんな戦車道選んでたし、そういう家だから」

「そうか、君は……」

「あなたはどうしてここに? どうやって入ったんですか?」

「え? ああ。お母さんがここに用があってね。ついてきた」

 そう言うと彼は開いていた本を閉じ、ゆっくりと立ち上がる。

「さて、そろそろ行かないと。じゃあ、またね」

「え、あっ。まっ」

 どうしてかは分からない。だけど、私は彼を引き留めようとしていた。無意識に出した手に驚き、そっとその手を引いた。

 あれ? 私、どうして……

「あ……」

 彼が座っていた場所には、先ほど読んでいた本に挟んでいたであろうしおりが落ちていた。四葉のクローバーがラミネート加工されていて、そして、名前が書かれてあった。

「にしずみみう」と。

「わ、私の名前? え、でもこんなの持ってたっけ……」

 私は、しばらくそのしおりから目を背けられなかった。

 

「……た、ただいまぁ……」

 家に入るのがとてつもなく気まずくて、少し重い玄関のドアがより一層重く感じた。

「おかえりなさい」

 お母さんがやさしい笑顔で出迎えてくれる。その後ろには、私の伯母「西住まほ」が顔を出した。

「……伯母さん。こんばんは」

「ああ、久しぶりだな。それじゃあみほ。私のほうでも動いてみよう。全員がそろうなんてことは難しいことだろう」

「うん。ありがとうお姉ちゃん」

 伯母さんは私の横を過ぎるときに私の頭をポンとたたいて、帰って行った。

「どうして伯母さんが?」

「ちょっとあってね」

「そう……」

 私はどうしてもお母さんと顔を合わせる気にはなれなかった。さっきの会話もお母さんの顔すら見れなくて少しだけ目をそらしていた。

 逃げるように自室に入ってうずくまる。

 おなかすいた……

 必要以上に自分を追い込んでいると思っている。

 でも、それでも私がしてしまったことは許されないこと。みんなが、先輩たちが必死に頑張ってきたのに私のせいでそれを無駄な努力にしてしまった。

 私は。

 私は。

 

「ねえ。みう」

 ドアの向こうからお母さんの声がした。

「今度の日曜日、戦車道の試合をするだって。みうは行く?」

「……やだ」

「その相手が、私や先生たちだったとしたら?」

「どういうこと……?」

「私と一緒に戦車道をしてくれたみんなが、また集まってしないかって。それをみうたちに付き合ってほしいの」

「……勝てる、わけ、ないじゃん」

「みうは私たちと試合したくないの?」

「試合、したい……」

「よろしくね。みう」

 そして、遠ざかっていく足音がうっすらと聞こえてきた。

 

 少したって、お母さんたちと試合をする日が明日へと迫っていた。

「……明日、か」

 私はそう呟いて、戦車の置かれてある倉庫へと足を運んでいた。

 私は期待しているのかもしれない。この前であった少年がいることを。

 彼なら私の話を聞いてくれる。そんなことを願って、私は足を前に出す。

「……いる、かな」

 そんなことを呟いて、重い扉を開ける。

「また、あったね」

 彼はいてくれた。

 IV号戦車D型のちょうど操縦手が座る場所をさすりながら。

「どうしたの? みんな練習に行っているようだけど」

「私は、もうやらないから」

「やりたくないの間違いじゃないの?」

 彼は意地悪そうな顔でそう言った。

「そう、なのかもね。私は出来損ないだから」

「どうしてさ。君は……。ねえ、知ってる? 2年前の全国大会中等部の決勝戦。進んだのは圧倒的な戦力を持った本命の黒森峰と明らかに格下の名の知れない中学校。勝つのは黒森峰だと誰もが信じて疑わなかった。でも、勝ったのは格下の学校だった。黒森峰が負けた敗因としては、当時隊長だったにしず—―」

「黙ってよ!」

 私は耐えきれなくなって、思わず声を張り上げてしまった。でも、あふれ出した衝動は止められなかった。

「なんで? なんで知ってるの?! 有名人なんて一人もいなかった不作の年のこと! 誰も注目もしない、どこも取り上げない。あるのかさえもわからないような大会のこと!」

「僕はずっと戦車に乗りたかったんだ。だから、楽しそうにやっているみんながうらやましかったんだ」

 彼は大げさにすぅと息を吸った。

「君はどうしてあの時、試合に出なかったの? 風邪を引いたわけでもないのに」

「何でそう言いきれるのさ」

「どうして?」

「……決勝戦の前、練習で紅白戦をやってさ、それで、私の指示で怪我しちゃった子が出て、それは私の指示ミスで無理なことを要求して、だから、私は――」

「指示を出すことが怖くなった。だから、安全策を取って簡単にやられるようになった」

「そうよ。情けない話」

「もったいないなぁ。君は君のお母さんよりも才能があったのに」

「うそ」

「ホントだよ。君は強かった」

「強かった、かぁ」

 変に笑いがこみあげる。

「今度の日曜日、試合するんでしょ? 頑張ってね」

「どうして、知って―」

「正直、戦車道をあきらめないでほしい。僕はしたくてもできないから」

 そう言って彼は私の横を通り過ぎて行った。どこか悲しそうな顔を残して。

「……私だって、やり、たいよ」

 

 その日の翌日。お母さんたちとの試合がある日。昨晩、お母さんは帰ってこなくて、一言も話せなかった。朝起きても、書置きがあっただけで、お母さんの姿は確認できなかった。

そして、私は、みんながいる場所へと向かっていた。その場に近づくたびにどんどん足が重くなっていく。

「あ……」

 みんなが集まっている姿が目に入った。みんな楽しそうに話している。見慣れない顔があるのはお母さんの仲間なのだろう。私たちと同期のみんなと楽しそうに会話している。

「……いいなあ」

「あ、みう!」

 私を見つけたお母さんがこちらに向かって手を振っている。それに続くようにして、私と戦車道をしてくれていた仲間たちが手を振ってくれた。

「……み、みんなっ」

「早くおいでよ!」

 みんなが口々にそう言って、私を呼んでくれる。

 みんなから嫌われていると思いこんでいた自分が恥ずかしくなってきた。

 歩く速度がだんだんと早くなっていって、足が軽くなっていった。

「……えっと……遅れてごめんなさい」

「大丈夫よ。まだ、集合時間より早いから」

 お母さんはそう言って私の頭をなでた。

「おかえり!」

 私と同じチームで動いてくれていた仲間が私のそばによってくる。私は恥ずかしくって、顔が熱くなっていた。

「さて、みうもそろったしあとは、あれだけか」

「伯母さん? どうして」

 私たちのほうへ歩み寄ってきた伯母さんは携帯を片手に、そう言った。

「君たちにはハンデとしてヤークトティーガーと私の息子をやる。それでいいだろう? みほ」

「うん。ありがとうお姉ちゃん」

 その時、大きな地鳴りがして、ヤークトティーガーが現れた。適当なところで止まった後、中から出てきたのは昨日もあったあの少年だった。

「あの時の!」

「どうも。西住、ううん。みうちゃん」

「なんだ、知り合いなのか。私の息子の誠也だ。好きに使ってくれ」

 伯母さんは彼の肩に手を置きながらそう言った。

「よろしくお願いしますね」

「え、えええ」

「みう覚えてない? 小さい時にあったことがあったんだけど」

 お母さんは笑いを含ませながらそう言う。

「お、覚えてないよ!」

「ふふ。それじゃあみんなそろったところだし、早速始めようか」

 お母さんの掛け声でみんなが準備を始めた。

 

「私勝てるかな」

「私じゃなくて私たちじゃないの?」

 私の言葉にそう返す誠也。

「勝ちに行くよ。日頃の不満をぶつけるチャンスさ」

「ふふふ。そうね。よし、じゃあ行くよ!」

 笑ったのはいつ以来だろう。ぬぐえない何かはいまだに残っているけれど、それでもこの試合は楽しめそうな気がした。

 

 




続けるつもりは今はないです。面白くないでしょうし
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