関係のある話は、後日投稿させていただきます。
誤字脱字多いかと思います。
申し訳ないです。
追記。かなり雑に作ってあるので暇なとにご覧ください
みほたちが日本代表として戦いを始めようとしていたころ。私、冷泉麻子もまた一つの問題に直面しようとしていた。というか、あれ以来毎年のことであり、いい加減にしてほしいと思っている。
それは、武部沙織の問題でもあり、そのきっかけを作ってしまった私たちにとっても大きな問題である。
テレビから流れてくるみほたちの活動を流し見ながら、朝食の準備を始める。私より少し遅れて颯と娘は眠り目をこすりながらリビングにやってくる。
「おはよう。今日は一段と早いんだね」
「まあ。あの日だから」
「あの日? ……ああ、あいつの誕生日か。ってことは、沙織さんは」
「うん。たぶんまた行くだろう」
「……そっか。見たくないはずだろうに」
麻子は、自分が好いていた男の誕生日、今日になるといつもそいつの部屋に足を運ぶ。
それは、その男の遺体だけが見つかっていない。不思議なもので、おしゃれのためにつけていた指輪はかろうじて発見されたが、肝心の骨は見つかっていない。どうやって抜け落ちたのか考えることは憚られるが、そうそう簡単に抜けるわけがない。骨が燃え尽きてしまうほど燃えたと考えてもほかの人の遺体が見つかってしまっているから考えられない。
「じゃあ行ってくる」と颯は無理に笑顔を見せ仕事へ、娘はそんな颯と手をつなぎ笑顔で学校へとそれぞれ向かって行った。
さて、朝食の片づけをしてしまうとやることがほとんどなくなってしまう。掃除はロボに任せているため、何もする気になれない。
しばし考えに耽るがゴールにたどり着けず、結局テレビに用件を委託した。しかし、興味がわかないまま時間だけが過ぎていくだけだった。
ニュースで昔活躍していた芸能人が亡くなりその葬式があったことが取り上げられたとき、ふと朝考えていたことを思い返した。
「沙織の様子を見に行くか」
少し前までは必死に立ち直そうとしていた要件のことをこんなにも簡単に扱ってしまうほどの時が経っていた。
それを放っておくことが沙織にとっても一番なのではと考えている自分もいる。
だからこそ、考えることをやめていたのかもしれない。自分のせいで沙織が傷つき間違ったほうを向いてしまうことが怖いから。
沙織に連絡を入れてみたところ、案の定連絡が付かなかった。
さて、日帰りは無理だろうから書置きでも残していくか。
長くなりそうだ。今年も。
沙織にとっては、そいつとの出会いは大きな出来事であり、問題だっただろう。もともとあいつは彼氏を作るために戦車道を始めた。だからこそ、大学での出会いは目的を達したといっていいほどの出来事だっただろう。
だからこそ、その目的が突然消え失せたのは相当なショックだったはずだ。
私には諦めろということぐらいしかできないんだろうが、長い付き合いになるあいつのことを無駄に気にかけてしまう。
私は、沙織が好いていた男の部屋に電話をかける。その男が死んでからは沙織が肩代わりに家賃を払っている。そして、今日。その部屋には沙織がいるはずだ。
数回のコールの後、沙織の声で「もしもし」と聞こえてくる。
「沙織。か」
「あれ? 麻子? どうしたの?」
素っ頓狂な声でそう問いかける沙織。
どうしてそこにいる。あいつはいるのか? 早く帰ってこい。そんな言葉ばかりが頭の中を駆け巡り、思わず口にしてしまいそうになる。
「少し、用があってな」
「今、彼留守にしているから、あとで私から伝えておこうか?」
「いや、いい」
私はそう言ってすうと息を吸いこんだ。
「今から、そっちに行く」
「え? でも、彼は……」
戸惑う沙織の声をよそに、私は通話を切る。
みほの娘だって前を向こうとしているのだ。その教師である沙織が後ろ向きでは面目丸つぶれだ。これ以上、そうはさせない。
強く決心した私は、足取りが重くなるのを感じながらも歩みを進めて行った。
彼の部屋を前にして、今更ながら動悸が激しくなった。軽く手が震え、心なしか心臓の鼓動が聞こえてくる。
ふうと一息吐いてからインターホンを押す。すぐに中から「はーい」と返答が返ってくる。ガチャリと開いたドアから顔をのぞかせた沙織は、戸惑いの表情を見せていた。
「どうしたの? 急に」
「失礼するぞ」
沙織を押しのけるようにして中に入りこむ。
「ちょ、ちょっと!」
沙織の声をよそに中の様子をうかがうと、生活感が感じられないほど整頓された一室がそこにはあった。
何度もここに足を運び掃除ばかりをしていたのだろう。そう思うと、ちくりと胸を刺すものがあった。
「あいつはどこだ」
胸に来る痛みを払しょくさせようとそうきつく言った。
戸惑っている沙織は「だから留守に……」とおっかなびっくりでそう言う。
「何日開けてるんだ。いや、何年だ」
「何年って。何言ってるの?」
「それはこっちのセリフだ!」
思わず声が荒々しくなってしまう。びくりと肩を震わせた沙織は、怯えた表情で小首を傾げる。
「どうしたの麻子? 彼に用って? あ、浮気?」
苦笑しながら苦し紛れの冗談を放つ沙織には、少しの余裕も感じられなかった。
「お前はあの事故の後、あいつとあったことはあるのか? 離したことは? 抱き合ったことはあるのか?」
「え、あ……」
沙織は、目を泳がせる。
「どうして答えられない」
「そ、それは……」
じれったい沙織の態度にイライラが募っていく。
「どうして誰も住みもしない部屋の家賃を払う! どうして死んだ谷津のことなんかをねちねちと追い続ける! いい加減に諦めろ!」
思わず出た言葉に、沙織は顔をしかめる。
「どうしてそう死んだって言い切れるの? 遺体は? どこにあるの? 麻子はそれを知ってて言ってるの?」
「もう何年も帰ってきていないんだ。死んだと考えるのが妥当だろう」
「……わかんない。わかんないよ! 何か事情があって帰って来られないだけかもしれないじゃん!」
「もし、あの事故から生き残っていたら連絡の一つはよこすだろう! それがどうだ! 連絡もせず、姿すら見せない! 大切に思っているのならそれくらいのことはするだろう!」
こんなものいい私の柄ではない。そうでないはずなのに……。
「じゃあ……」やっと絞り出したかのような声でそう切り出した沙織は、目がしらに涙をいっぱいに浮かべ、唇をかみしめていた。
「どうすればいいって言うの? 彼のことを見捨てろって言うの?」
沙織は、ねえ、とすり寄るように私にしがみつく。大きな嗚咽を漏らしながら泣く沙織の姿は、どこかか弱く小さく見えた。
この時私はどうすればよかったのだろう。
ただ場に流されて涙を流すことしかしなった私は、沙織のために何か出来たのだろうか。
それ以降、沙織は良く笑うようになった。その姿は、高校生だった頃を思わせるくらいのとびっきりのものだった。
はてさて
3月以来の投稿ということで小説の書き方などを忘れ去ってしまっていました。毎度のことのように感じますが
イツモノ感じだったかと思われます。
妙に重くしておきながら結構短いっていう感じだと
UAがえらく伸びていたのに大変驚きました。
なんかこう、ネットってすごいですねえ