ガルパン 娘ver   作:---

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最近、忙しくてまともに思考できる状態ではなく……
まあ、言い訳にしかならないんですがね……


10(前)

 班が発表され初めての練習では、私が想像していた通りの惨劇だった。

 

「どうしてあんなことしてくれたの!?」

 練習が一時終わり次第、私は砲手の竹森琴乃(たけもりことの)さんに掴み掛った。

「別に落とせると思ったからやっただけだ。実際、落とせたんだ。文句あるか?」

「そんなことばっかりやっていたら連携もなにもなくなるよ!」

 

 練習は紅白戦方式で行われた。当然、チームになって戦うことになるわけで、私たちの班は白チームになった。

 

連携を取り合って行こうという矢先に、敵を捕捉してしまい彼女は私が制しようとするのを聞かず、発砲してしまった。結果的には、撃破できたものの自分たちの居場所をさらす羽目になり、追い詰められ厳しい状況で戦うことを強いられた。結局、状況を一転させることができないまま練習終了の時間になってしまったのだ。

 

「私たちは白組内で一番撃破数が多い。それが誰のおかげかわかっているのか?」

「負けたら意味ないよ!」

 琴乃さんは苦虫を噛み潰したような顔をして、そっぽを向いた。

 

「確かに戦果も大事かもしれないけど、勝たなきゃ何も始まらないよ」

「……私は、有能にならなきゃいけねえんだ。たとえ、味方をつぶすことになっても」

 顔をしかめながらそう言う琴乃さんは、何かを決心したような雰囲気だった。

「とにかく、私が指示してないのに撃つのはやめて。一回戦で負けたくないでしょ?」

「あんた……嫌なやつだ」

 訝しげにそう言う。

「ごめんね。あなたの事情は聴いているから」

 苦笑いしつつ、そう言葉を返す。

 

 それは、班が発表されて、各自の部屋に戻り始めた時のことだ。一人自室に戻ろうとした私に、一之宮さんは声をかけてきた。

「班のメンバーの前情報を教えて差し上げましょうか?」

 ヒニルな笑みを見せる一之宮さんに気圧され、私はその言葉にうなずいた。

「弱みを握る。と言ってしまえば、聞こえは悪いですが、幸か不幸か難しい組み合わせをされたので、情報を知っておくには損はないと思いまして」

「性格とかは知っておいて無駄になることはないだろうけど」

「ここではなんですから、少し場所を移動しましょう。私の部屋でかまいませんか?」

「うん」と返事をして、私たちは一之宮さんの部屋へと向かった。

 

 一之宮さんの宿泊している部屋は私の部屋と何ら変わりはなく、彼女の私物も少なかった。

 部屋に入るなり、ベッドに腰掛けるように促される。並ぶように座ったところで、一之宮さんは話題を切り出した。

 

「まず、一番警戒しなければならない人は、砲撃手の竹森琴乃さんです。彼女の父親は自衛隊で、かなり厳しい教育を受けてきたそうです」

「大会には参加してなかったの? 顔を合わせたことないけど」

「参加を許可されなかったそうです。何故か、までは分かりませんでしたが、彼女には後がない。高校を卒業した後、自衛隊でいい思いをしたいのなら、の話ですが」

 

「大会でいい成績を残せれば、楽になっただろうに……」

「もしかすると、一回戦で負けるような無様な姿は見せたくない。いえ、見たくなかったのでしょう。親の不条理な意思のせいで青春をつぶされた、と考えていいと思います」

 何か言葉を返そうと考えたが、思ったように言葉が思い浮かばなかった。

 しばしの沈黙の後、一之宮さんはゆっくりとほかの班員の人の情報を話そうと「次は……」そう言ったところで、「ちょっとまって」と私はそれを制した。

 

「一之宮さんはどうしてそんなに詳しく知っているの?」

「いろいろと手を使って調べたまでですよ。仲間として戦うのです。同じことを言いますが、仲間のことを知っておいて損はないでしょう? 当然、あなたのことも調べさせていただきました」

 

 そこまで言うと、一拍開けて、悲しい表情を見せた。

「大変でしたね。あんなストーカーまがいの人に絡まれて」

 その言葉に、どんと胸に突き刺さるものを感じた。不意に目頭が熱くなっていく。

「……大変、だったけどさ。……あれ、どうして……」

 一之宮さんに変な顔が見られたくなくて、私は思わず顔を背けた。

「変なことを聞いたようですね。申し訳ありません」

 悲しそうな表情でそう言う一之宮さんに、私は顔を横に振った。

「ううん。私が変に反応しちゃっただけだから。ごめんね」

 私は必死に目をぬぐう。どんなに必死に繕っても泣き顔を隠すことはできなかった。気に病んだ一之宮さんは、顔を曇らせたまま小さく「ごめんなさい」とつぶやいた。

 

「調べることが好きだとはいえ、やりすぎるのはやはりだめですね。さて、話を戻しますが、よろしいですよね? 明日も早いですし」

「う、うん。ごめんね」

 それから一之宮さんは言葉を選ぶようにして、班のメンバーの情報を教えてくれた。時折、笑みを作ってくれるところは彼女なりのやさしさや傷会なのだろう。それが、心に突き刺さっていたことは、私にも気が付かなかった。

 

 練習が再開され、解散を言い渡された後、班のみんなはブツブツと文句を言い渋い顔のまま帰っていった。琴乃さんのこともあってか、みんな自由奔放に動くことはなくなり否応なしに指示に従ってくれた。気分は決していいものではなく、まるで昔の自分に逆戻りしたような感覚があった。

 統率はいまだにとれていない。一之宮さんも手を焼いているようで、なかなかプライドを捨て去ってくれないメンバーも少なくない。

武田君から聞いた話だが、整備班も同じであるようだ。詳しいことは聞けていないが、自分なりの整備方法があるのだろう。なかなかうまくいっていない班が多いとのことだった。それに、みすかさんは、機嫌が悪いままで雰囲気が悪いらしい。一度会って話をしたいと思ったのだが、なかなか折り合いが合わず、会えないまま日にちだけが進んでいる。

選手たちは選手たちで大変な思いをしている。それは、指導者であるお母さんたちにも言えることのようだった。

 




中途半端に終わったような感じが個人的にはしていますが

だからこその(前)なんですよ……

なんとか時間を作っていこうとは思いますが、しばらくは厳しそうです
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