ストックなくなった後は?わからん
今、俺は図書館で行われる勉強会に参加している。別に勉強会に参加すること自体はいいのだがメンツ的に平和に終わる気が全くしない。
「つれてきたよー」
そう言いながらやってきたのは我らが櫛田、彼女がいてくれたからこの勉強会が実現したと言っても過言ではない。
そんな櫛田が連れてきたのは、須藤、池、山内、それともはや覚えてもなかった沖谷という生徒だ。
「あれ?沖谷って赤点取ってたか?」
確かに清隆の言う通り沖谷は赤点を取ってなかったはずだ。
「あ、う、うん。そうなんだけど赤点ギリギリだったから。それに平田くんのグループ、ちょっと入りにくくて」
「別に沖谷君が参加しても大丈夫だよね?」
「赤点の心配のある生徒なら構わないわ。その代わり真面目にやってもらうわよ」
「う、うん」
そして全員が席についていよいよ勉強会が始まる。
「32点未満は赤点って言ってたよな。つまり32点はアウトってことか?」
「未満だったらセーフだって。須藤お前大丈夫か?」
須藤の質問に池が答えるが流石に以下と未満の違いくらいは理解してて欲しい。そんなのは小学校で習う。これからやるのは高校のテスト勉強。わかっていたがそんなのでは先が思いやられる。
「どちらでも構わないわ。ここにいるみんなには50点を目指してもらうから」
それを聞いて赤点組が嫌な声を上げるがこの学校の赤点は変動する。仕組みは平均点割る2ということは極端を言えば50点以上なら赤点になることはないから堀北の目標は正しいだろう。
「次のテストで出る範囲はある程度こちらでまとめたわ。テストまであと2週間ほど、徹底して取り組むわ。わからないとこがあったら私か谷風君に聞いて」
各々問題を解き始めるがものの数秒で須藤が言葉を発した。
「最初の問題からわからないんだが」
最初の問題を見てみると、これは数学の連立方程式を使う問題。本来の高校一年生なら解けて当然であり第一問としてあっても何ら不思議はない。
「少しは考えてみろ。紙に書いてみるとかしてみれば案外わかるかもだぞ」
一応、先生役として呼ばれてるからアドバイスはしておいた。こういう場合、頭の中がぐちゃぐちゃになってることが多いから一回紙に書いてみると変わったりするものだ。
「んなこと言っても、何書いていいかわからねぇし。それに勉強の方はからっきしなんだ」
「俺もわからね」
池もそう言って投げ出している。
沖谷は赤点を回避しているだけあって流石に第一問目くらいは解けるみたいだ。櫛田がサポートしてる気もするが解けてること自体に変わりはない。
「正直言ってこの問題は中学一年生か二年生でもやり方によっては解ける問題。ここで躓いてたら先に進めないわよ」
ここで俺がさらに言って追い打ちをかけたらまずいので大人しく見てることにする。
「堀北さんのいう通りここで躓くのはまずいかも。小テストで出た最初の問題もこんな感じだったけど最後に出た問題は私でも解けなかったもん」
「いい?この問題は連立方程式を使えば簡単に解けるの」
「そもそも連立方程式ってなんだ?」
流石に頭が痛くなる。
「ダメだ。やめる。こんなことやってやれるか」
「ま、待ってよみんな。もうちょっとやってみよ」
「櫛田ちゃんがいうなら頑張ってみてもいいけど。というか櫛田ちゃんが教えてくれたらもっと頑張れるかも」
おいおい、男がそれを言ったらただただ情けない男の誕生だよ。仮にこれを言ったのが可愛い女の子例えば有栖だったり、帆波だったり茜だったりに言われたら俺のやる気はMAXになるけど。
それから櫛田が改めて問題を解説してるが彼らには何の効果もないようだ。
「あなたたちを否定するつもりはないけどあまりに無知、無能すぎるわ。こんな問題も解けなくて将来どうするのか、考えただけでもゾッとするわ」
「っせえな。お前には関係ないだろ」
須藤も堀北の言い方が気に入らないのか机を叩きながらそう言った。
最初にあった嫌な予感は見事的中し堀北と須藤の言い争いが始まった。内容も堀北の言っていることは正論で正しいが言い方がなぁ。もう少しどうにかならないか。
そしてついに頭に血が昇った須藤が堀北の胸ぐらを掴もうとしたが、瞬時に須藤の腕を掴む。
「やめろ。口論で女子に手を出そうとするなんてゴミみたいなことしてんじゃねぇよ」
俺の嫌いなことの一つに理不尽に女の子に暴力を振るうことだ。イラついたから胸ぐらを掴む。考えただけでも虫唾が走る。だからさっきの言葉には殺気も混じってる。
「ッ!離せよ!」
須藤は堀北と俺を睨んでいる。
「私は・・・・」
「そこまでだ。堀北さんの言いたいことは分かるし、正しい。だけど知りもしない人をその場の行動だけで判断するのは駄目だ。もし仮に知っていたとしても人が人を判断するのは間違っている。今日はここまでで解散にしよう」
「言われなくてもそうするよ」
赤点組はすぐに帰る準備をしてから帰って行った
「はぁ、これからどうしたものかね」
「もう彼らのことは放っておきましょ。彼らがどうなろうと私には関係ないわ」
「だったら私がなんとかして見せる。こんなに早くみんなと別れるのは嫌だから」
「櫛田さん。本気でそう思っているの?」
「・・・・いけない?須藤君や池君たちを見捨てたくないって思っちゃ」
「あなたが本心で言っているなら構わないわ。でも、私にはあなたが本気で彼らを救いたいと思っているようには思えない」
「何それ。意味わかんないよ。どうして堀北さんはそうやって敵を作るようなこと平気で言えちゃうの?そんなの・・・・私、悲しいよ」
櫛田は一度は顔を伏せたもののすぐに顔を上げ荷物をまとめ始める。
「・・・・じゃあね二人とも、また明日」
そうして櫛田まで帰り、残るは俺と清隆と堀北になった。
「さっきはありがと。守ってくれて」
「別に大したことじゃない」
「一応聞いておくは、谷風君は私の意見には賛成かしら?」
「反対だ。堀北さんはさっき俺の言った意味が分かるか?」
「知りもしない人を判断してはいけない、だったかしら」
「そうだ。堀北さんは須藤のバスケに取り組む姿をまだ見たことがないはずだ。それなのに彼のバスケに取り組む姿を勝手に想像し押し付けた。確かに須藤の態度には問題があったがあれは少し言いすぎだ。須藤が怒るのも無理はない」
「なら、あなたは彼らに勉強を教えて退学を回避させるべきだと思うわけ?」
「そうだ」
「どうやって。さっきのやり取りだけで分かるわ。彼らにはやる気がない。やる気のない人に行っても何も変わらないわ」
「ならやる気を上げさせればいい。彼らの人間性を理解すればそれも簡単だろう。帰る前に2つアドバイス。1つ退学者が出たときそのクラスに課せられるペナルティーがまだわからない。2つ今後、ポイント変動には行事が関係してくるはず。つまり体育祭も関係してくる。以上がアドバイス。これをどうするかは堀北さん次第だ」
俺は荷物をまとめ帰る準備をする。
「そのまま家に帰るのか?」
「いや、櫛田を追いかけてくる。流石にこっちが頼んでおいてあんな感じになったんだ。謝罪とお礼は直接言っておかないとな」
「わかった。なら先に帰ってるぞ」
「じゃあな。また明日」
俺はそう言って図書館を後にする。
ヒロインについて
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増やしていくし、同棲もする
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