カフェでの話し合いで桔梗が堀北に再度協力することになった。再度協力するってなった後の桔梗の行動は早く3バカを呼び出した。
そこからは多少いざこざはあったものの一応無事に終わった。結果として堀北の提案、授業の合間の休み時間に勉強会を開くという形になった。堀北が中心となり問題の解説を作り堀北、桔梗、清隆がマンツーマンでそれを教える。俺はその全体の補佐に着くことになった。
そして現在昼休み、俺は入学してから様々なところを探し見つけたベストプレイスで一人で昼食をとっている。
お弁当の出来は我ながら完璧。
勉強会は昼休みにも行われるが俺は参加しない。なんで参加しないかと言われたらあくまで補佐の俺は仕事がないのだ。というのも教える人間が堀北、桔梗、清隆わざわざ俺が出る幕はない。だから俺は俺にできることをひとまずはやるつもりだ。
お弁当を食べ終えて片付けているとポッケに入っているスマホが振動し見てみると清隆からメッセージが来ていた。
『陽人、今すぐ職員室に行ってテスト範囲を確認してくれ』
「そういえば、そんなこともあったな。ま、行くか」
清隆に了解と返信して職員室に向かった。
♢♢♢♢
「失礼します、茶柱先生に用があってきました」
茶柱先生の席に行くといたので早速本題に入る。
「谷風かどうした?」
「先生、テスト範囲についてなのですが、変更はありましたか?」
「そう言えば先週変更になったんだったな。お前のおかげで気づけた。感謝する」
反応自体は何となくわかっていたが現にこの反応をされるとイラっと来るな。
「それだけ、ですか」
「それ以外に何をしろと。謝罪でもすればいいのか?」
「人間予想外の事態に遭遇したら多少は慌てるもの、あなたからはそれが感じられない。あなたはあえてテスト範囲の変更を伝えなかったのでは?」
「お前は面白いことを言うな。そんなことをして私に何のメリットがある?私も担任だ。受け持つ生徒には少しでもいい点数を取ってほしいさ」
「あんたの狙いも、今回のことの理由も何となく想像つきます。現に今回の攻略法は既に見つけてあるので」
「ほう、それは結構なことだ」
「今回ばかりはあなたの筋書きに従ってあげますよ。でも、次はないですよ。正直なところ俺はクラスにはそこまで興味がないんで落ちるとこまで落ちても俺は構わない」
クラスになんて興味はない。AだろうがDだろうがどうでもいい。無事に卒業して自由に生きられるのなら。
「薄情な男だな」
「自分でもそう思いますよ。最後に一つ、あなたは教師だ。あくまで中立の立場、自分の目的のために中立から外れたのなら教師であろうと容赦はしない」
「・・・・!覚えておこう」
殺気立った言葉に茶柱先生は動揺したもののすぐにその動揺は無くなった。
「話は以上なので失礼します。テスト範囲の変更については俺から伝えておきます」
それだけ言い残し職員室から退出した。
職員室を退出した後、このことを伝えるのにメッセージでもいいが、いち早く伝えるために清隆に電話する。
電話を掛けると1コールで出た。
『陽人か、どうだった』
「ああ、清隆の言ってた通りテスト範囲の変更があったみたいだ」
『どうする、残り1週間それだけであいつらを赤点回避させるのはいけると思うか?』
「まず無理だな。ま、すでに打開策は見つけてある。お前も見当はついてるだろ?」
『過去問、だろ。だがどうやって入手する?』
「ま、そこは任せてくれ。それを配るタイミングも、配る人も考えてあるからな」
『わかった。そこに関しては任せる。こっちは少しでも須藤たちの勉強意欲が下がらないように立ち回ってる』
「助かる。そういえばテスト範囲が変わったこと誰から聞いたんだ?」
『お前の複数いる彼女の一人、一之瀬だ』
「言い方にすごい悪意を感じる」
『気のせいだろ』
「それより、もうすぐ授業が始まるぞ。また教室でな」
♢♢♢♢
「ごめん、お待たせ~」
「いいよ、俺も今出てきたところだから」
さっき帆波に連絡を入れて買い物に付き合ってもらうことにした。
「なんかこういうやり取りいいよね。恋人って感じがして」
「そうだね。じゃ帆波買い物に行こうか」
「うん」
ホームルームは1時間前くらいに終わっているのでほとんどの生徒は部活に行くか既に帰宅しているため外を歩いている生徒の数は少ない。人も少ないので手をつなぎながらスーパーに向かう。
「今日はありがとな。テスト範囲が変わってくれることを教えてくれて」
「全然いいよ。でも驚いたな。まさかテスト範囲が変わってることを知らされてないなんて。陽人君は大丈夫なの?」
「もちろん俺は大丈夫だよ」
「にゃはは、そうだよね。中学生の時、いつも学年1位だったもんね」
「懐かしいな。よく放課後残って勉強したっけ」
「そうだね。よく教わってたよね。また一緒にしたいな」
「テストも近いし今日の夜とかやるか」
「いいね!有栖ちゃんや茜先輩も誘ってリビングでやろうよ!」
「俺はいいけど帆波はいいのか?」
「うん、もちろん。同じ部屋に住んでるのにご飯の時くらいしかみんなでいないでしょ」
そう言われて思い出してみると、ご飯以外で全員が集まってることはあんまりないな。リビングにはいても各々やっていることが違ったりしているからな。
「確かにな。ご飯以外で全員一緒にいることはないな。俺が言うのもあれだけど別に仲が悪いわけじゃないんだろ?」
「仲は別に悪くないよ。2人ともよく話してるよ」
「ならよかった。じゃあ今夜二人にも聞いてみて出来たらみんなで勉強会するか」
「そうしよ!じゃあ早く買い物済ませないとね」
「そうだな。今日はお礼もかねて帆波の食べたいやつ作ってあげるよ」
「う~ん何にしよう陽人君の作る料理何でもおいしいからな」
「ま、買い物しながら考えよっか」
「うん!」
♢♢♢♢
『ごちそうさまでした!』
「どうだった?オムライスは?」
「おいしかったですよ!」
茜が答えてくれて二人もうなずいてくれる。
「ならよかった。あ、そうだ。買い物してるとき帆波と話してたんだけどこれからみんなでリビングで勉強しない?」
「テストも近いので私は別にいいですよ」
「勉強会ですか。いいですねやりましょ!」
「決まりだな。早いとこやること終わらせてやるか」
みんなで手分けして洗い物だったり残っていた家事を終わらせてから夜の10時まで勉強していた。
その後それぞれお風呂に入った。今日は俺が最後だったためみんなはもう自分の部屋にいる。
自分の部屋には戻らずに茜の部屋に向う。扉をノックすると「どうぞ」と返ってきたのでまだ起きてたみたいだ。
「入るよ」
「陽人君、どうしたんですか?あ、分かりました。お姉さんに甘えたくなったんですね。いいですよ!」
茜はそう言ってベットの上に座りこっちに来るように促してくる。
「じゃあお言葉に甘えて」
俺は言われるがままに茜の隣に座って頭を膝の上に倒す。
「落ち着くな~」
「ふふ、それはよかったです」
「あ、そうだ。茜、過去問あったらもらえる?」
「え?もしかして私の部屋に来た理由って・・・・」
「過去問もをもらいに・・・・」
どうやら自分が勘違いしてたことに気がついたみたいだ。
「うぅ、ようやくお姉さんらしいことできると思ったんですが・・・・今、出しますね」
茜が動こうとしたので服の袖をつかんで止める。
「過去問なんて明日でもいいからもう少しこのままでもいい?」
「!もちろんいいですよ!」
そこから10分くらい膝枕してもらっていた。人に甘えるのはいいものだな。この世界に生を受けてから両親なんてものはいなかった。正式にはいたんだろうが顔を見た記憶もない。だから甘えられる人なんていなかった。
「茜、今日は一緒に寝てもいい?」
「もちろんいいですよ。今日はもう遅いので寝ましょうか」
お互いにベッドに入る。
「電気、消しますね」
「うん。おやすみ、茜」
「はい、おやすみなさい」
♢♢♢♢
「どうしたの、急に呼び出して」
そう言って現れたのは桔梗だ。
「前に言っただろ、お前の承認欲求を満たしてやると」
「本当!どうするの?」
そう言った途端盛大に食いついてきた。
「テスト範囲が変わって残り1週間、正直なところ学力が低い生徒からしたら赤点を取るんじゃないかって心配なはずだ」
「もしかして、勉強会をしろと?ただでさえ3バカに付き合ってあげてるのにこれ以上教えろと?」
声のトーンが低くなった。桔梗は声のトーンが低くなると機嫌が悪いという証拠なのでわかりやすくて助かる。
「人の話は最後まで聞け。今回のテストには実は抜け道があってな」
「その抜け道って?」
「過去問を使うことだ」
「過去問?過去問なんてあくまでも過去問であって同じ問題が出るなんてことあるの?」
「まぁまずはこれを見ろ」
そう言って俺はこの前の小テストと今朝、茜からもらった小テストの過去問を出す。
「本当だ。ほとんど過去問と同じだね」
「茶柱先生にテスト範囲の確認しに行った時先生はあえてテスト範囲の変更を伝えなかったんだと思った。過去問に気づかせるために」
「なるほどね」
「それでだな。桔梗、お前がこの過去問をクラスに配れ。そうすればみんなから感謝されるだろ。そうすれば多少はお前の欲も満たせるんじゃないか」
「うん!ありがとう!」
「あと、過去問をみんなに教えるのは1日前で頼む」
「別にいいけどなんで?」
「過去問がこれからも通用するとはとても思えないからな。少なくとも勉強習慣だけはつけさせておきたいからな」
「分かった。私はこれを1日前に配ればいいんだね」
「そう言うことだ」
「話は終わり?」
「あと一つ聞きたいことがあるんだが」
「ん?何かな?」
「下の名前で呼び合ってたり腕を組んで歩いているのを見られたりしてすでに付き合ってるんじゃないかってうわさが流れてるぞ。池たちがうざいからってことで最初は納得してたが、お前ってみんなの櫛田桔梗で居たいんだろ?そしたら彼氏ができたらそうなくなるんじゃないかと思って」
「ああ、そのことね。もうみんなの櫛田桔梗ではいなくていいなって思ってるんだ。陽人に言われて分かったけど。私はただ、誰か一人でもいいから心の底から認めて欲しかった。みんな言葉だけ感謝するけどそれだけ。でも、陽人はそんな私の全てを認めてくれた。それに私の欲求も満たしてくれるし。もう陽人だけいればいいの」
「え、なにもしかして俺のこと好きなの?」
「・・・・////うっさい!キモい!死ね!これだから童貞はキモいんだよ。ちょっと言ったくらいで勘違いして。私もう行くから!」
櫛田はそう言いながら去っていった。
「やっぱりこうなったか」
ヒロインについて
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増やしていくし、同棲もする
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