ようこそ相棒と青春を送る教室に   作:Mr.不器用

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私は既に4話分の話を書いている。(4日連続で出すとは言ってない)

ただ、明日は投稿します


テスト終わり、そして捕まる

「あー終わった。これであの馬鹿たちから解放される」

 

「お疲れさん。ま、今日はたまったストレス吐き出していくんだな」

 

「もちろん。だからしっかり付き合ってもらうよ♪」

 

「お手柔らかにお願いします」

 

 今日、テスト結果が発表されたことで完全に中間テストが終了した。誰も退学しなかったことでクラスメイトは安心感とテストが終わったことでの開放感にあふれていた。ポイントは少ないだろうがそれでも今日はどうしても羽目を外したくなる。

 

 もちろん、俺もそうだ。谷風家、テストお疲れ様会はみんなの予定の都合上明後日に行われるから今日は1人ゆっくりアニメや漫画でも見ようかと思っていたら捕まった。寄りにもよって一番めんどくさい相手に。

 

「今何か失礼なこと考えなかった?」

 

「いやーそんなことはないぞー」

 

 桔梗に放課後、「この後時間ある?陽人君の家行っていい?」って言われた時俺はすべて理解した。今日は愚痴に付き合わされると。愚痴に付き合うといったのはもともと俺だから仕方ないといえば仕方ないがいつまで付き合わされるのやら。

 

「そ、それよりだ。今日は長期戦だと思うので今からご飯作るわ。この中で嫌いな食材はあるか?」

 

「ん-特にないかな。それで何作ってくれるの?」

 

「フランスの国民的料理アッシ・パルマンティエ」

 

 これはジャガイモがメインの料理でフランスでは給食に出るほど国民的な料理だ。今日作るのは一般家庭向け。本格レストランが出すものも作れるが今日は時間もないし、いつもの家ではなく最初の寮にいるので調理器具がそろっていない。

 

「えぇ!フランス料理作れるんだ。やっぱりすごいよね陽人君」

 

「ま、楽しみにしておいてくれ」

 

 早速、キッチンに立ち買ってきた食材たちを出す。フランス料理というだけで難しく感じるが、作り方は結構簡単で、電子レンジで加熱したジャガイモにバターを入れ混ぜ合わせペースト状。次にひき肉、細かく刻んだニンジン、たまねぎ、を炒める。この時味付けは塩コショウでもいいがケチャップを入れミートソース風にしてもいい。俺はケチャップ入れる派。

 

 そして炒めた具材を深めの皿に敷きその上にペースト状のジャガイモを乗せる。お好みでチーズを乗っけるとさらにおいしくなる。その時のカロリーは考慮しない。そしてオーブンで焼けば完成これが一連の流れだ。

 

「陽人君、何か手伝うことある?」

 

 一人で作ってもいいがせっかくだし手伝ってもらおう。

 

「そうだな。ジャガイモの皮剝いてくれるか?」

 

「うん。わかった。ピーラーってどこにあるの?」

 

「ああ、ピーラーじゃなくてこっち使ってくれ」

 

 棚の上からあるものを取り出す。

 

「これは、アルミホイル?」

 

「そ、アルミをぬらしてジャガイモを擦ると少し残るけどある程度はきれいに取れるんだ。こうすることでごみを減らせるんだ」

 

「そうなんだね。私も今度やってみようかな」

 

 各々の作業に取り掛かる。俺は具材を刻んで、桔梗はジャガイモを洗っている。

 

「なんかこうしてると新婚さんみたいだよね」

 

「新婚ねー桔梗とするやつは結婚したなら絶対に尻に敷かれるな」

 

 ちょっと考えてしまう、桔梗と結婚する人のことを。その人が桔梗の表しか認識してなかったらかなりやばいなーと。夫婦生活で露見する裏の顔。それを知ってしまった夫は離婚しようとするも時すでに遅し弱みを握られ、常に妻の顔をうかがいながら生活、最悪すぎる。

 

「そんなことないと思うけどなー」

 

「今の桔梗はどっちなんだ?みんなの櫛田桔梗なのか、ただの櫛田桔梗なのか」

 

「ええーずっと猫被ってるって思われてたの?だったら、こっちの方がいい?」

 

 人間ってすごいなー声色ひとつで雰囲気変わるんだからさ。

 

「私ね、ここに陽人君といる時だけ本当の自分でいられるんだ。さっきの質問の答えだけど、しいて言うならただの櫛田桔梗じゃなくて今は陽人君の櫛田桔梗かな。なんちゃって」

 

 てへぺろしながら桔梗は言った。そして理解する。

 

「こうして桔梗に惚れる男子が量産されるのか。罪な女だな」

 

「陽人君も私を好きになってもいいんだよ」

 

「そういえば俺と桔梗が付き合ってるってうわさ結構広まってるよな」

 

「そうだね。陽人君といる時はカップルに見えるようにしてたもん」

 

「池たちがうざいから彼氏を作るっていうのは前聞いて理解したが、改めて思うと俺である必要なくないか?仮にも俺、彼女いるわけじゃん」

 

「3人ね」

 

「・・・・ま、まあそれは置いておくとして、俺もいつまでも隠し通せるなんて思ってないから3人と付き合ってるとは言わずともあの中の誰かと付き合ってるってうわさ流れると思うんだ。その時、桔梗はクズ男に弄ばれた都合のいい女って思われるぞ」

 

 桔梗との関係がなかったとしてもこの学校に3年もいればいずれは俺と有栖たちの関係はバレる。その時どうしても世間から見ると俺はクズになる。

 

「クズ男っていう自覚会ったんだ」

 

「いや、そんな自覚はない。ただ、客観的に見たらそうなるなと。俺が悪く言われるのはいいが・・・・いや、やっぱり嫌だな。俺のことも悪く言わないで欲しいけどそれ以上に彼女たちが悪く言われるのは嫌だからな」

 

 ここは自分のことはいくら悪く言われてもいい!って宣言するところなのだろうが普通に嫌だ。数人ならまだしも大勢から悪口言われたらさすがに傷つく。

 

 でも、それ以上に有栖たちが悪く言われるのは我慢できない。

 

「結局のところ今後を考えると、俺を彼氏役にしないほうがいいんじゃないか?」

 

「んー大丈夫だよ。もし仮に陽人君が他の人と付き合ってるってうわさ流れたら、陽人君に弱み握られて付き合ってたことにして私は悲劇のヒロインになるから」

 

「おい、やめてくれ。流石に」

 

 それはマジで洒落にならん。その場合周りから白い目で見られるどころの話ではなく学校側から退学処分を喰らう可能性もある。今のうちにボイスレコーダーで録音しておくべきか?

 

「冗談だよ。正直うわさが流れてる時点で手遅れだと思うけど、他に彼氏役にいい人いるかな?」

 

「んー清隆とか。あいつああ見えて結構スペック高いぞ。顔もそれなりだし」

 

「綾小路君かー悪くないけどなんか違うんだよね。それに付き合うなら本当の私を知ってもらう必要あると思うんだよね。誰かと付き合ったとしたらこうして陽人君と二人でストレス発散できないからさ」

 

「確かに、そうなると彼氏に愚痴を吐くわけだから桔梗のこと本当に知っている人じゃないと無理だな」

 

「だから彼氏役は陽人君しかいないんだよ」

 

「というか彼氏わざわざ作る必要あるか?池たちがうざいって言ってもあいつらに何かする勇気なんてないし放っておいてもいいだろ」

 

「はぁ考えてみて、教室で堂々と昨日のおかず櫛田ちゃんにしたぜ、って言われる気持ち。気持ち悪い以外にある?それに仮にだけどあいつらがあんたの彼女の名前を言ったらどうする?」

 

「・・・・確かに嫌だ、俺が間違ってた。最後の質問の答えは決まりきっている。血祭りにあげる」

 

「ま、とにかくすごい不快ってことだから。昔だったら我慢してたけど今はもう違うから」

 

「じゃあこういうのはどうだ?誰かと付き合ってる設定にするんだ」

 

「今と何が違うの?」

 

「言い方が悪かった。彼氏役なしで付き合ってる設定にするんだ。先輩と付き合ってることにすれば1年生は先輩の名前なんて知るわけないだろ?そうなると名前も聞かないだろうから年上の人と付き合ってるという設定だけが残ると思うんだが」

 

「はぁ」

 

 なんかものすごいため息をつかれてしまった。

 

「女子の情報網なめすぎ、他の子ならいけるかもだけど私って顔広いからみんな私の彼氏ってなったら間違いなく詮索してくるけどその場合の対処方法は?」

 

「あーないな」

 

 我ながら浅はかな案だったと反省する。

 

「だから彼氏役は陽人君しかいないの。分かった?」

 

「はぁ分かった。正式に引き受けよう。もしもの時は庇ってくれよ」

 

「大丈夫、その時は全員に同意のもとって言うから」

 

「頼むぞ。本当に」

 

「じゃあこれからよろしくね」

 

 桔梗との仮初カップル生活が始まった。

 

 そして忘れてはいけない。こんなのはただの前座。これから始まる地獄の愚痴大会を。

 

♢♢♢♢

 

 櫛田side

 

 こうして吐き出してみると自分がどれだけストレスをためていたのかが分かった。もし陽人君がいなかったらこのストレスをどうしていたのか。

 

 たまたま見られたのが陽人君だったからどうにかなってるけど別の人に見られてたらどうなっていたのか考えるだけでも嫌になる。きっとなんとかして口止めはするけどいつかバレるんじゃないかって怯えて過ごしてるんだと思う。

 

「あ、あのー桔梗さん。ストレスは発散できたでしょうか?もう0時なんですけど」

 

「んー大分すっきりしたよ!今日は遅いから泊って行ってもいい?」

 

「まぁいいけど俺はもともと帰る予定だったし」

 

「帰っちゃうの?」

 

「だってお前が泊まるとしたらベットはお前が使うわけだし、この家には布団ないから俺は床で寝ることになるわけだが、さすがに痛いから嫌だ」

 

「じゃあ一緒に寝ようよ!ちょっと狭いかもだけど2人ならギリギリ行けるよ」

 

「流石に冗談だろ」

 

「えー私結構本気だよ」

 

「付き合ってもないのに同じベッドで寝るのはいかがなものかと。そんなわけで帰るわ。鍵は置いていくから帰り閉めて帰れよ」

 

「鍵は大丈夫だよ。この前合鍵作ったから」

 

 そう言いながら合鍵を陽人君に見せつける。

 

「・・・・普段いないし、いいか別に」

 

 てっきり返せって言われるかと思ったのに特におとがめなしみたい。

 

「じゃあ、帰るから。おやすみ」

 

「うん!おやすみ」

 

 陽人君は彼女のいる家に帰った。その瞬間解消されたストレスがまたこみ上がってくる。

 

「はぁ、あーほんとムカつく。なんであいつ私が好意向けてるの気づかないんだよ!あいつ別に鈍感なわけじゃないのに。知っててからかってるの!好きでもないやつと嘘でも恋人になんてなりたくないのに。あームカつく」

 

 ベッドの上にある枕を地面に叩きつけながら叫ぶ。

 

「それに私が一緒に寝よって誘ってるのに断るなよ!」

 

 あいつは誠実だから元々無理だというのは分かってけど分かったうえでモヤモヤする。

 

 改めて自分の体を見てみる。容姿も整ってるし、スタイルもいいと自負している。

 

「もしかして小さいほうが好きとか?」

 

 そう思ったが瞬時に否定した。あいつの彼女のB組の一之瀬さんあの子結構大きかったし。

 

「はぁどうしてあいつのこと好きになったんだろ。高校に入学してから1か月足らずで3人も彼女作ったヤリチンなんて」

 

 投げつけた枕を拾ってベッドに横たわる。

 

「でも・・・・かっこいいし」

 

 かっこいいし、運動もできて、気遣いもできる。それに私を認めてくれた。みんなの櫛田桔梗になるしかなか満たせなかったものをあいつは満たしてくれた。

 

 たった数ヶ月の仲だけど分かる。あいつは私が裏切らない限り私を見捨てないって。私が欲しいものをくれる。そんな気がする。

 

 最初はおかしいんじゃないかと思ったけど、今ならなんで3人も彼女がいるの分かる。

 

「私も告白したら付き合えるのかな・・・・はぁ何考えてんだろ。もう寝よ」




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ヒロインについて

  • 増やしていくし、同棲もする
  • 増やすが、同棲はしない
  • 一部は同棲する
  • そもそも増やさない
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