知波単学園最強の軍師   作:Aa_おにぎり

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新作やるぞー!!


アニメ本編
第一射


暇だ。

 

「突撃ぃ!!」

 

でも、これも良いのかもしれない。

 

「後ろを固めろ!」

 

しかし……

 

「放水開始!!」

 

いつからだろうか?

 

「オラァ!叩き潰せぇ!!」

 

こんな生活に不満足に思う自分がいる。いや、正確には不完全燃焼だろうか?

 

「うわぁっ!!出た!!」

「に、逃げろーー!!」

 

不良の溜まり場と化していた学園隅の古い倉庫。そこに屯していた不良達は慌てた様子で散り散りに逃げ惑う。

 

「追え!一人も逃すなぁ!!」

「「「「うらぁぁあああっ!!」」」」

 

その先では大勢の片手に麩菓子やハリセンを持つ少女達が逃げ道を塞ぐように立っていた。

 

「「ぎゃあぁぁぁああっ!!」」

 

そして逃げ遅れた不良は大体がハリセンで叩かれるか、麩菓子を突っ込まれて口の中の水分を吸い取られていた。

 

「ウチのシマ荒らしたんだ。ちと恩返しさせもらおか?」

「ひ、ひいぃ」

 

ボブカットが特徴的なその内の一人が捕まえた不良に顔を近づけて話しかけると、相手は完全に萎縮していた。

 

「その辺にしときな。また怒られたいの?」

「はいはい、また怒られるのは勘弁だ」

 

すると注意するようにスケバンを履くポニーテールの少女はそう答えると捕まえた敵対勢力の不良をそのまま舎弟に任せ、その少女はある人物の元に寄った。

 

「終わりました。姉御」

 

そう言い、目線を向けた先でエンジンの掛かった放水銃を備えた海軍九三式装甲自動車のボンネットに座り込む一人の黒いロングヘアの少女は鞘に入った日本刀を肩に傾けたまま目を閉じていると、その少女はゆっくりと目を開けて制圧した廃倉庫を見て呟いた。

 

「ご苦労」

 

すると、横からセミロングの薄いパーマをかけた少女がバインダーを持ったまま話しかける。

 

「直ぐに作業を始めます」

「よろしく頼む」

「了解」

 

すると部下達が制圧した廃倉庫に入り、中の清掃や整理整頓を始まる中。捕まった不良がその少女を見て怯えるような目で見ていた。

 

「大洗の悪魔だ……」

「勝てるわけがない」

 

そう言い彼女らは部下を多く持つこの集団を見て完全に怖気付いていた。

しかし少女はそんな彼女らに一瞥をすることなく再び目を閉じていた。

 

やはり、この程度ではつまらない。

やはりあの競技でないと、この退屈な生活は続くままだ。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

翌朝、その少女……黒田真澄は久方ぶりに学校に訪れていた。

 

「ちよっと真澄さん!」

「あ?」

 

すると、校門の前で立っていた風紀委員の園みどり子がどこぞの小言の多い叔母のように捲し立てる。いつも通りのうるさい光景だ。

 

「髪を整えて!身だしなみをしっかりしなさい!」

「へいへい」

「あと、昨晩何したの?!学校に五月蠅かったって苦情が来てわよ」

「はいはい」

「はいは一回!!」

 

そんな彼女を適当にあしらった後、彼女は片手に鞄を持って学校に入って行った。

 

 

 

 

 

県立大洗女子学園

 

彼女の所属している学校の名前である。中高合わせて一万八千人の生徒を抱え、高校だけでも九千人が在籍していた。

そんな中、黒田真澄は現在高校二年生であり、高校から入学してからというものまともに通った日数は数えるほどの…いわゆる不良であった。

登校してもその一七五センチもある女性にしては大きな身長と、その柄の悪そうな見た目から近寄ってくるのは同じ半グレの奴か喧嘩を売りに来た何処かの不良だけだ。

 

出席日数だけ取り、真澄自身は授業にほぼ出る事はなく。大体こうして外に抜け出しては居眠りをしていた。勉学?問題無い。オール評価Aですが?

 

「ああ、今日は先客がいるのか」

「んあ?」

 

切り株の近くで良い風に吹かれながら居眠りをしていると、近くに誰かがやってきた。

 

「ああ、冷泉か」

 

アイマスクを取り、顔を見せると昼寝仲間は聞いてくる。

 

「横いいか?」

「どうぞ」

 

真澄は少し横に移動するとまたアイマスクをつけて居眠りをし始める。

彼女とも入学時からの長い付き合いで、こうして良い昼寝場所を共有する仲だ。怖くないかと聞くと『良い人除けになる』と言われた。私は蚊取り線香か何かか?

 

「良い風だ」

「低血圧にはちょうど良い?」

「かも知れない」

 

彼女はそう答えると次に冷泉麻子は真澄に問い掛ける。

 

「昨日、大騒ぎだったな」

「ええ、馬鹿がテリトリーを荒らして帰ったからその報復。これで陸者の不良は全員叩き潰した」

「結構騒がしかったぞ。夜中に悲鳴が聞こえた」

「そりゃ悪かったわね」

「悪いと思ってない」

 

ややじと目で見られると、真澄は気にする様子もなく飄々と答える。

 

「仕方ないだろう?大体喧嘩は夜にあるもんだ」

「私の眠りを阻害した。その罪は重いぞ」

「じゃあこれで勘弁」

 

そう言い彼女は懐から激レアスナック菓子を取り出す。

 

「……わかった、許す」

 

それを見て冷泉は袋を受け取るとそれをあっさり許していた。

 

「静かだ……」

「ああ、このまま帰りまで寝るかね」

「それが良い」

 

そうやる気のない話し合いをして、そのまま寝ようとすると……

 

ピンポンパンポーン『普通Ⅱ科二年生、黒田真澄さん。至急生徒会室までお越し下さい』

「呼ばれてるぞ」

 

冷泉が放送を聞き、真澄に話しかけると彼女は適当にあしらう。

 

「良いんだよ。どうせいつもの小言だ」

 

そう言い無視しようとした矢先、

 

『なお、来ない場合は成績を全て0点扱いにするそうです』

「……」

 

あの野郎、ミンチより酷え事しやがる。なんで奴だ!!(特大ブーメラン)

 

「行くしかないのか……」

 

諦めた真澄はのっそりと起き上がるとそのまま呼ばれた生徒会室に脚を運ぶ事となった。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「お呼びですか」

「おお!やっぱ成績で釣れば来てくれるんだね」

 

何気に久々に来た生徒会室で真澄は目の前の椅子に座って陽気に片手に干し芋を持って話しかけてくる少女を見ていた。

 

「今日な一体なんの御用でしょうか。角谷杏生徒会長?」

 

そう言い真澄はこの学園の最高権力者を目の前に一切物おじすることなく聞いた。

ちなみに最高権力者というのはマジな話で、この人なぜか教師よりも発言権が強い。マジで意味がわからん。

 

「いやはや、君には色々と言いたい事はあるんだけどね……」

 

するとそこで、我慢ならなかったのか彼女の側に控えていた眼鏡をかけた女生徒が怒鳴りながら真澄に言う。

 

「黒田真澄!昨晩の騒ぎによる抗議の電話が何件も寄せられているぞ!どういう事か説明しろ!!」

 

そう怒鳴り散らすのは生徒会広報の河嶋桃だ。そんな彼女に真澄はやや小馬鹿にしたような目で答える。

 

「簡単な話ですよ。うちらにちょっかい出したから仕返ししただけです」

「仕返し如きでこんな悲鳴が聞こえるものか!何をした!言え!」

 

興奮した状態で捲し立てる河嶋に真澄はやや面倒そうな表情で答える。

 

「何もしてませんよ〜」

「まあまあ、河嶋落ち着いて」

「これが落ち着いていられますか!」

 

そんな河嶋にピシャリと角谷は事実を告げる。

 

「でも、真澄ちゃんのおかげで不良の数が激減しているのは本当だよ」

「っ!!」

「おまけに昨日の一件で表層の不良グループは全員彼女の監視下だ」

「……」

 

角谷の流石な追求で河嶋はすっかり大人しくなった。おお流石っす会長。

 

「まあ、それはともかくとして……」

 

すると彼女は真澄に小言を言いに呼んだわけではないと遠回しに言うと、本題を切り出した。

 

「真澄ちゃん。彼方に何か隠している事無い?」

「はい?」

 

心当たりがありすぎてわからなかった。なんだろう、抗争中に学校の備品持ち出したことだろうか。はたまた校庭で捕まえた不良の痛いポエムをスピーカーに乗せて大音量で流して全校生徒に聞かせたことか……。

 

そんな今までやってきた所業の一つ一つを思い返していると角谷は深みある言い方で真澄を見た。

 

「例えば……

 

 

 

戦車道とか?」

「……」

 

その言葉を聞いた時、ほんの一瞬だけ真澄の眉が動いたのを角谷は見過ごさなかった。

 

「君の事は調べたんだ。まさか戦車履修者とは思わなかった。おまけに君は知波単学園で……」

「あなた方は何を言っているんです?」

 

角谷の言葉を切って真澄は口を開く。そんな彼女の反応にすかさず河嶋が真澄に怒鳴り散らす。

 

「惚ける気か貴様!お前の素性はすでに把握している!」

 

そう言い彼女は古い戦車道の新聞を見せつける。

そこには『知波単学園脅威の快進撃!』と書かれた見出しの新聞に映る一人の少女の写真が映っていた。そこに記された名前は黒田真澄と書かれていた。

 

「名前も年齢も一致している!」

「他人の空似じゃありませんか?」

 

小馬鹿にした雰囲気を漏らしながら真澄は答えると、さらに続けて言う。

 

「もしその写真に映っているのが私だったとしても、二十年も前にやめた部活を始める気ですか?」

「そうだよ」

 

そう答える角谷の目は本気の目をしていた。正気なのかこの人は?

 

「そう、彼方は戦車道を復活させる。その為に君の協力が必要不可欠なんだ」

「無理ですね」

「え?」

「なっ!!」

 

間を置かずに真澄は答える。その事に角谷達は思わず驚愕する。

 

「残念ながら貴方達の御期待には添えません。貴方達は所詮ニワカです。それでは」

「あっ、おい!待て!」

「黒田ちゃん。どう言うこと?」

 

角谷の問いに真澄は生徒会室の扉を握りながら答える。

 

「一度、戦車道連盟のサイトで私の仲間を検索すると良いでしょう。では……」

 

そう言い残すと彼女は生徒会室を出て行った。そのあっけない答えに河嶋は地団駄を踏む。

 

「何なんだあの態度は!?」

「……小山」

「はい」

 

そんな真澄の反応を見た角谷は同じく生徒会副会長の小山柚を呼んだ。

 

「パソコン貸して」

「分かりました」

「会長?」

 

角谷の反応に河嶋が首を傾げると、彼女は小山から受け取ったパソコンを叩き始める。

 

「……っ!!」

 

そして、()()()()を知った角谷は思わず目を見開いた。

 

「なんて事だ……そりゃ、ニワカと言われるわけだ」

「どう言うことです?」

「あっ……」

 

すると画面を覗き込んだ小山も驚いた表情を浮かべた。

河嶋も二人の反応に疑問を覚え、パソコンの画面を覗き込むと思わず二人と同様に目を見開いてしまった。

 

「これは!!」

 

そこには、とある名簿に記された彼女の名前があった。その名簿は……

 

「戦車道……除名者リスト……」

 

 

 

 

 

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