特殊性癖の戦国転生   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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1550年春 伊予侵攻

 月山富田城の戦いから七年、1550年の年が明ける頃に二万の軍勢で大内家は伊予侵攻を開始した。

 

 傀儡にした西国公方である足利義維を操り、河野討伐の御名目を発効させた。

 

 河野は一つ失点を犯しており、村上水軍を使い海賊行為を許しており、大内認可の船を襲った過去が私が家督を継ぐ前に起こっていた。

 

 それをひっぱり出し、河野氏の海賊行為により大内が被った損害の賠償を求めたが、河野氏にしてみれば寝耳に水であり、実行犯は村上水軍であると責任転換をした。

 

 一方村上水軍には話をつけており、父上の代に厳島を村上水軍が占領した事件があり、その時に略奪した大内由来の宝の一部を返還(実態は買い戻しただけで大内から銭を支払っている)しており、村上水軍からも河野氏が書いた命令書(勿論偽書)を渡された。

 

 責任転換した挙げく、命令書まで出てきたのだ。

 

 太宰府でもそんな勢力が瀬戸内海に面していれば朝廷への輸送事業にも影響するとして討伐の命令が行われた。

 

 二重による討伐命令により河野氏は攻め込まれることになる。

 

 河野氏は友好関係にあった毛利や大友に泣きついたが、両勢力は大内と血縁関係にある大内同盟国なため、河野氏の使者は門前払いされてしまい、幕府に停戦を願ったが、村上水軍が河野氏が出した懇願書や使者を乗せた船を沈めてしまい、幕府には河野氏の困窮が届かなかった。

 

 河野氏はここに孤立無援状態となる。

 

 村上水軍まで敵に回ったことで海上で防衛することは不可能となり、海岸沿いに砦を即席で作ったものの、1月15日に大内家は宗像水軍と村上水軍の輸送により二万の兵が上陸するのだった。

 

 まず五千が愛媛県八幡浜市辺りに上陸し、喜木津港を制圧、そのまま喜木津城(ほぼ砦の山城)を占領。

 

 そのまま海岸沿いを北上し、村々に今年の年貢免除や以後の年貢を四公六民にするなどの約束をし、抵抗する地侍が籠る砦は素通りする振りをして城から出て背後から襲おうと釣りだして殲滅したり、銭をばら撒いて懐柔したりと指揮官の性格もあったが数日のうちに十の砦と八つの城、五つの港が制圧された。

 

 特に熾烈であったのは円月率いる私の直轄兵千名がいる部隊で庚申森城(愛媛県伊予市双海町辺り)にある山城にて河野氏は大内の攻撃を食い止めようと防衛線として守兵千名を置いたが

 

「放てぇ!」

 

 大内最精鋭となっていた直轄兵達は円月の号令で弩を改良した投石装置で爆弾を城内に入れまくる。

 

 手榴弾程度の大きさであるが、そんなものを大量に投げ込まれれば土壁は崩れるし、城内の兵も死傷者が出まくる。

 

 城壁が崩れた所に突撃を敢行し、河野氏でも強兵を選んだつもりであれど、人体改造により平均身長185センチの当時からしたら巨人兵が死を全く恐れずに突っ込んでくるし、刀を振るえば凄まじい筋力で五人の雑兵が横一線に防具ごと斬り裂かれたり、肉塊にされたりし、しかも黙々と殺しにくるため二百名が殺された時点で戦意を喪失し、城主は城から落ち延びていった。

 

 残った兵は武装解除後に解放されたが、城は入念に燃やされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 水軍衆による強襲上陸で西伊予は半月もかからずに陥落し、慌てた河野氏は当主の出家を条件に西国公方に許しを貰おうとしたが、足利義維からの返事は無情にも河野親族男児全員の切腹及び族滅、女は大内預かりの上で出家(尼になれ)というもので到底受け入れられない条件であった。

 

 河野氏は覚悟を決めて徹底抗戦を決めるが、本拠地の湯築城以外の城は2月中旬には全て陥落してしまった。

 

 伊予の大半があった時でも五千しか動員できない河野氏が、主力が常備兵となり、訓練を日常的に行っている兵が大半を占める大内軍二万に適うわけもなく、湯築城に町民達が逃げ込んでも二千五百の兵数であった。

 

 この頃には私も前線に到着し、城の井戸を枯らす作戦を敢行。

 

 訓練の一環で坑道掘りや穴掘りをやらせていた常備兵達はスコップとピッケルで、城周辺の井戸を地下から破壊してしまい、城は深刻な水不足に陥ってしまった。

 

 脱水症状で倒れる兵や町民が続出したことで河野一族は降伏。

 

 足利義維の最初の命令通り河野一族は族滅、家臣の一部は大内に吸収されたが、大半は大内には従えないと各地へ散っていった。

 

 伊予平定と呼ばれる一連の戦闘は一ヶ月半という短期間で終結し、歴史では河野氏が滅亡したことが記されるのであった。

 

 ちなみに女達は適齢期の者は寺には送られずに、人格を抜かれて台湾に出荷されるのであった。

 

 

 

 

 

 ちなみに伊予には宇都宮氏という豪族もいたのだが、それもほぼついでに滅亡させており、伊予は西園寺領と東伊予の三好領の一部以外は大内支配下に入ったことになる。

 

 伊予の大半を手に入れた私は領地を家臣に与えたり、銭を報酬として与え、直ちに海岸沿いの街道の整備に着手。

 

 特に港や造船所は将来というか台湾入植により高まっている船の需要に供給量を増やすため、私の命令で港と造船所を拡張させた。

 

 西伊予ではそのおかげで造船の町が幾つか発達していくこととなり、山岳部は果樹園や茶畑となり、米の生産できる場所以外の平地は牧場として牛や南蛮貿易で手に入れることになる羊の飼育が盛んになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 伊予国が勢力下に入ったことで瀬戸内海と豊後水道がほぼ勢力下に置かれた。

 

 一応伊予の西園寺と土佐の一条が互いに援軍要請を送ってきたが無視しているとまさかの両方が結託してこっちに侵攻してくる事件が発生したのだが、伊予西部を託していた栗山植尚(私の小姓時代部下かつ、家督相続後に私の植の字を与えた者)がこれを撃退後に逆侵攻して西園寺家の領土を奪取。

 

 一条家も和平し、西園寺家は公家でもあるので旧西園寺家領の税の一部を京に住まうなら送ると交渉し、西園寺家はこれを飲んで伊予での勢力を更に拡張した。

 

 ここまでが4月までの出来事である。

 

 私としては栗山植尚に預けていた兵が三千も居ないのによくそんな逆侵攻まで出来たなと思った。

 

 領地が広がれば道を整備したり港の整備で公共事業が生まれる。

 

 公共事業がすれば民に金がいきわたる。

 

 民は金で物を買って商人が儲かる。

 

 商人から一部税や大内家として専売している物を売って銭を回収する。

 

 ···こういったサイクルが出来上がっているので金の循環が早くなり大内領内では好景気及びインフレが起こり始めていた。

 

 ちなみにこの経済サイクルで得をしたのが接触した(細川家)三好家である。

 

 一応細川所領なのだが、三好家が実質治めている土地であり、堺までの貿易のおこぼれで三好家も潤っており、幕府に振り回された者同士として大内家との関係は良好であった。

 

 河野領侵攻の際も河野が村上水軍をけしかけて細川家(三好家)を妨害した過去もあり、それを滅ぼして村上水軍の手綱を握った大内家を三好家としては評価していた。

 

 何より三好家も名家ではあるがあくまで管領細川家の家臣であるのに対して、こちらは将軍よりも格が上かつ海外勢力から日本国王の位を貰ってるヤバいヤツ扱いである。

 

 政府の一官僚と財務大臣くらい立場に差がある。

 

 三好家から爆弾魔こと松永久秀が使者としてこちらに来て、贈り物をされたので、こちらも三好家当主の三好長慶とせっかく来てくれた松永久秀に私が作った日の当たる場所だと青紫色だが、暗所に置くと赤紫に光る茶器や唐物の茶器や花瓶をプレゼントしたら松永久秀は大興奮していた。

 

 というか松永久秀とは茶会をしてそのまま意気投合。

 

 この人性行為のマニアルを作ったり、日本で初めてクリスマス休戦をしたり、大仏のある寺を焼いたりとぶっ飛んでいるが、領民には優しいし、主君である三好長慶は敬愛しているので彼のご子息は裏切らなかったりと彼なりの筋というか軸を持っている人であったし、有能なんだけどこの頃は弟の方が文武と性格が久秀よりも優れていた為に三好長慶以外からは下に見られていた。

 

 三好長慶は逆に松永久秀を大切にしていたので彼の忠義ゲージは振り切れていた。

 

 そんな松永久秀と話すと幕府もういらなくねという話になり、こちらも一応西国公方として足利義維を持ち上げているがそっちの室町の公方や鎌倉にも公方と公方多すぎかつ統制が全く取れてないよねという話になり

 

「三好長慶殿は天下人たりうる器は有るが優しいと聞くのだが···幕府を排除するなら手伝うが」

 

「うちの殿(三好長慶)は幕臣としての誇りがありますからそれはしないでしょうなぁ。それよりも幕命にて西国公方討伐を命令されるかもしれませんし」

 

「うーん、そうなるとこちらとしても困るんだよなぁ。まぁ大内としては尼子という必ず倒さなければならない敵がいますし、豊後水道の完全支配の為に一条家は傀儡にするかもしれませんが、三好家と敵対する気は今のところございません」

 

「それを聞いて安心しました。では私は太宰府の宝物殿を見学してから帰りましょうか」

 

「博多に行けば面白い物があるかもしれませんぞ。一筆しましょうか」

 

「かたじけない」

 

 こうして松永久秀と仲良くなるのだった。

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