ユニバース!好きな飲み物はコーヒー!どうもリアルです。いやぁ、肉体を手に入れてから初めて飲んだけど良いものだよねー。擬態した体だと味なんて感じられないから食事なんて意味ないと思ってたよ。前は味の抜けたガムを食べてる気分だったからね。
さて、私は今トリニティにいる。携帯でクロノス報道部の中継を見ながらそこらの地面でごろごろしてた。
映像で見る感じじゃ伝わらないけど、あの場には既に私が仕込んだ者達がいくらか居るからねー……さてさて、どうなるかな?
予定通りミサイルが着弾する流れになるんだろうけど、そこからのアリウスの動きは正直未知数だから、アドリブでなんとかするしかないんだ。でも、動きがあれば自治区の特定はできる。あ、ミサイル落ちた。ここからでもわかるほどの爆発音と揺れは私にとって作戦開始の合図だ。
「よっこいしょ……っと」
のそりと立ち上がり、体を伸ばす。んー、流石に地面だと体が痛いね。まあ隠れてる身だから贅沢は言えないんだけど。
表通りは既に音と揺れでパニックになった生徒達の波が起きている。銃撃戦になれた少女達も、流石にこの異常には命の危機を感じているのだろう。トリニティはお嬢様が多いからね。だけど、あれじゃ人の重みで押しやられて潰される生徒も出そうだなぁ……
そんな異常事態の中、さらに事態は動く。立て続けに聞こえてくる銃声、そして聞こえてくる叫び声。
『ゲヘナだ!ゲヘナの奴らが暴れ始めた!やっぱり仲良くする気なんてなかったんだ!』
『何言ってるの先にやったのはそっちでしょ!?』
交錯する情報、銃声は更に巻き込まれた生徒達の思考を奪っていく。うーん、思った通り作戦成功、かな?
私の仕込み通り、ゲヘナ生徒達は更に暴れ始めた。元から仲が悪いトリニティでのこの所業は間違いなく混乱になる。ここまで荒れるとは予想してなかったけど、このままいくとゲヘナとトリニティの戦争になるだろうねー。そこをまとめてアリウスが横入りする、と。三つ巴の戦争か、もしくはアリウスが全てを手に入れる流れになるかもしれない。
既に状況を収められる人間は全部ミサイルで身動きが取れない。これ自体は私じゃなくアリウスの計略だし、そこにちょっと味付けしただけだよ私は。
──ピロン
携帯から通知音が流れた。ディスプレイに表示された短い文言に、ニコニコと笑ったまま建物の外の混乱を私は眺める。
「本格的になってきたねー」
連絡してきたのは天雨アコ。仕込みはきっちり効いたようだ。
ミサイル直撃後、即座に行動したのはゲヘナの風紀委員会。風紀委員達を集め、トリニティに侵攻中との連絡が入った。こうなると、侵攻を止めなきゃならないから正義実現委員会がトリニティ内部で動けなくなる。
あそこには私も対面したくない強者が1人いるからねー、下手すると詰みのタイミングで小鳥遊ホシノと同時に相手する可能性もあった。分断は必須だ。
「もうすぐだよ……ホシノちゃん?」
いくつも上がる戦闘の狼煙を前に、怪物の顔にニコニコと貼り付けたような笑みが浮かんでいた。
リアル
作戦が始まり楽しくなりそうだとワクワクしてる。でも後押ししたのは自分とは言え、予想以上に広がった戦火を見てちょっと引いてる。そこまで嫌ってたのに平和条約結ぼうぜ!とか何考えてたの……?
風紀委員会
今までにない指揮系統の強引さに、下の者達は困惑しているが元々トリニティは気に入らないし、この際フルボッコにしてやる、くらいは考えてるしそういう差別的思考が余計な争いを生んでる。
先生
予定通りミサイルで身動きが取れない。なおこの後周囲の援護も虚しく弾丸を喰らって意識不明。
空崎ヒナ
シナシナになるだけで済めばいいね?