『青春にいちゃいけないやつがいる』   作:上条@そぉい!

6 / 19
『不明な接続が確認されました』

 HA☆NA☆SE☆、好きなカードはオシリスの天空竜!敵として相対した時に主人公がデッキキルで倒したのは目から鱗でした。どうもクロウです。

 黒服と初めて話したけど案外まともだった。暁のホルスがあそこまで警戒する意味あるのかね?いや向こうは少し事情が違うが。まあなんにせよ、向こうから接触してくれたのはラッキーだ。これでベアトリーチェをどうこうした後に敵対ルートに入られる可能性は減った。話が通じるだけマシだ。

 問題は未だにアリウス自治区への行き方がわからない事……これに関しては焦っても仕方がない。最悪エデン条約で動き出せば自ずとわかる。出来るならそれより前に動きたいけど。

 

──ブーッ!ブーッ!

 

 そんな私の思考を打ち切るように劈くようなサイレンの音が工廠に響く。続いて聞こえるアナウンスは敵襲の知らせを告げていた。しかしそれを聞く私に動揺はない。既に黒服から裏の事情を聞いていたからだ。聞いた訳でもないのに向こうから連絡してきたわ。なんだアイツ。

 

『ああ、もうそこまで進行していたか』

 

 既にアビドスは先生を伴ってこちらに迫っていたらしい。という事は既に状況は佳境。フィナーレが間近だ。このままでもこの工廠がバレる事はない。なにせここは砂漠の地下の更に最下層。例のホルスを監禁している部屋はもっと上だ。

 んー、さっさとおさらばしてもいいが、せっかく作ったものをそのまま放棄するのはなぁー……あ、そうだ。良い事を思いついた。

 閃いた私は手元の携帯端末を操作してカイザーPMCの理事長に電話した。

 ワンコールもしないうちに通信は繋がった。

 

『おい、どうにかしろ!既に奴等がここまで!──〜〜〜ッ!」

 

 勢いのまま捲し立ててくる相手の声に思わず耳に当てていた端末を少し遠ざける。切羽詰まっているようだ。それもそうだろう。既にカイザーPMCは損切りされている。理事長はこのまま責任を1人で背負わされ逮捕。そのまま務所に行く。

 私?元々雇われだったし、また別口でカイザーから勧誘の声があった。キヴォトスを企業都市へ、と考えるカイザー上層部は私の開発力を必要と考えているようだ。

 そんな事よりも、だ。

 

『そんな君に良いニュースだ。先程テストが終わった新兵器があってね。その試運転をお願いしたかったんだ。権限は君にあげよう。好きに暴れると良い』

 

 それだけ言って通信を切る。サイレンの音も止まり、静まり返った部屋で携帯端末を手で弄びながらふと、我に返った。

 

『んー、もしかしなくても、先生からの私の印象って敵になるのかな?』

 

 まさに今の私は裏で暗躍する黒幕では?そういうのは全部黒服に押し付けたい。

 


 権威を表す様な装飾がなされた服は既に朽ち、砂に埋もれながら理事長は自らの手が痛むのも無視して砂を力の限り握り締め、叩きつけた。

 

「私は……私は理事長だぞ!ここまで登り詰めるのにどれだけ苦労したと思ってる!」

 

 それが今、全てが崩れていく。たった5人の学園と1人の大人の手によって。泥を這いずるような下積みを重ねて手に入れた地位が、こんな木っ端のようなカス共に奪われてたまるか……ッ!

 今、自らのうちを占めているのは怒りと憎しみだけだ。だが、復讐のチャンスは巡ってきた。今、奴らは目的を達成し、油断している。奴らを叩くのなら今しかない。

 残された端末を操作し、『死の商人』が作った兵器を起動する。

 すると、辺りが大きく揺れ始め、砂がアリ地獄のように下へと吸い込まれていく。

 生徒達は急いで巻き込まれない様に逃げていくが、理事長はその中へと身を投げた。一見、ただの身投げだが、それは違う。砂が吸い込まれていく音とは別に、金属が悲鳴を上げる様な、獣の如き咆哮が、乾いた大地に木霊する。

 砂の割れ目から這い出てくるように、4メートルはあろうかという金属の足が幾つも出てくる。金属の化け物。巨大な敵を想定されて作られた兵器。とある世界ではこう言われていた。メタルギア・エクセルサス。全長10メートルはある機械の怪物である。

 その威容は、見る者を竦ませ威嚇する。それを操作する理事長は、コックピットの中で笑みが溢れた。

 

「ふ、ふははは!これなら!これなら誰だろうと勝てる!あのガキ共など一捻りだ!」

 

 その巨大な足を動かし、生徒達目掛けて振り下ろす。その質量を持ってすれば、いくら頑丈なキヴォトス人だろうと瀕死は免れない。

 だが、ここに1人。規格外の強者がいた事が理事長にとっての不幸であり、生徒達の幸運だろう。

 

「──うへー、何が何だか分からないけどさ」

 

 迫る巨大な足目掛けて、体ごと突撃し盾をぶちかます。その衝撃はとても1人の人間から出たとは思えないほど強烈で、エクセルサスの巨体が後ろへ後退する。

 

「後輩達が見てるんだ、まだカッコつけさせてもらうよ?」

 

 その名を小鳥遊ホシノ。黒服が認めるキヴォトス随一の神秘を持つ頂点の1人。

 それを捕捉して理事長は歯軋りする。操作する手に力が籠る。

 

「おのれおのれおのれ!まだ足掻くか!貴様らに未来などない!ここで散れ!散らなければならない!」

 

 怒りのあまり、もはや正気とは思えない理事長は、多脚で構成される兵器に2本だけ搭載された巨大な刃物。大地を切り裂く怪物は、その威容をさらに変化させる。

 理事長のコックピットに警告音が鳴るが、もはや関係ない。起動する。

 

──オーバード・ウェポン『moon light』起動

 

 それを遠くで観察していたクロウは、思わずと言った様子で呟いた。

 

『あ、それは不味い』

 

 




クロウ
武装は正直やりすぎたかも、と少し思った。憧れは止められねぇんだ!って突っ込んだ。現行犯逮捕
 
めっちゃ強さ盛られた人、小鳥遊ホシノ
こんなやつ相手にしたらさすがに負けちゃう?
……勝つさ


解説
メタルギアエクセルサスとはメタルギアライジングに登場する兵器。
ブロントサウルスが由来だけありバカでかい。これの特筆すべき点は量産機であること。そう、量産機なのである。これの群れで地域ごと制圧しようぜ、とかいう脳筋思考な機体です。
今回はそこにmoonlightこと月光剣を取り付けた特別仕様。中身はコズミックホラー由来の『導きの月光』なので使えば使うほどSAN値が削れるよ!やったねたえちゃ(ty
加減しろバカ。
やりすぎとかいわれたら自重します。
 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。