黎斗さんの作ったゲームを吸収し、僕はヒューマギアⅡ型へと進化した。
それだけでなく、新たなスキル『バグスターウイルス』と『ミラーワールドマスター』を得た。
僕の体内には現在バグスターウイルスが貯蔵されており、ガシャコンバグヴァイザーを使って放出したり黎斗さんの作るゲームの世界に精神を干渉することができる。ネットのないこの世界では出番が少ないかも知れない。だが、遺伝子情報のお陰で身体が少し人間に近付いた。
「いでよ!ドラグレッダー!」
もう一個のスキル、『ミラーワールドマスター』の効果が1番スゴイかもしれない。
体内に取り込んだミラーワールド・ロワイアルのガシャットの中にはミラーワールドが広がっている。端的に言えばそこの管理権限を持っているのだが、好きなタイミングでミラーモンスターを呼び出せるようになった。この様にドラグレッダーだって召喚できてしまう。これからはアークゼロとミラーモンスターの力を使って戦うことになりそうだ。
あ、因みに浅倉さんだけど
「祭りを楽しませろ!」
とのことで普段はミラーワールドの中に閉じこもり、戦いを繰り広げている。
彼もミラーモンスター同様に僕が任意のタイミングで呼び出す形になる。
因みに、ミラーワールドでの戦いにどう違いを持たせていくべきかと考えていたところ、黎斗さんから
「これから生まれるバグスター達の育成や訓練に使うのはどうだろう?」
と提案されたので、そうすることにした。
現在黎斗さんにはマイティアクションXなどのゲーム開発を進めてもらっている。
既にプロト版を作成してるので、その辺の作業は容易だろう。
しかしながら、便利なようにも見えるミラーワールドには欠点もありミラーモンスターを養うために僕自身食事をする必要ができた。
幸い、身体がアップデートされたことで食事はできるし、味覚もある。1日に必要な量は生前に食べてた量と変わらないし苦労はない。
ただ、他の皆は普通のヒューマギアなので一緒に食べれないのが残念だ。
まあ、最近は一緒にご飯を食べれる仲間がいるからその悲しさは半減しているが。
「海斗、今日の狩りの成果だ。それとまた新たなゴブリン達だ。」
「またこっち方面に逃げてきた子達がいたのかい?」
「ああ、そうだ。」
近頃、オークの大軍が南からやってきたとかで、ゴブリン達が僕らのいるシス湖北部に逃げてくるようになった。狩りや偵察に出向いてくれる滅が彼らを見つけ次第保護している。
「ゴブナリ、すまないが彼らの部屋を割り当てしてやってくれ。」
「かしこまりました!」
幸いにもここは砦だったので1000人~2000人ぐらいなら収容できる。
保護したゴブリン達をリムルさん達みたいに名付けしてここで暮らしてもらっている。
因みにゴブナリにはホブゴブリン達のまとめ役をしてもらっている。
彼らも僕の名付けでホブゴブリンに進化しているが、服は布だけでほぼ裸に近い。
リムルさんの街から服を買おうかな…うーん、食事も自給自足してるけどお金を使って食事の幅を持たせたい。人間的な暮らしが近くなったからお金も稼ぐ必要が出てきた。折角ゴブリンたちも居るし何か作って商売でもやってみようか。
「ところで、最近ここに来るゴブリン多くないか?」
「やはり、オークの進撃が影響しているそうだ。彼らの話によれば数万とも数十万ともいう数が迫ってきているらしい。」
「オークの侵攻が激化すれば森がかなり荒らされてしまうかもね…」
こうやって僕らに保護されるゴブリン達の数は日を追うごとに増えている。
このままでは砦が満員になる…いや、そんなのは些細なことだろう。
ジュラの大森林全域がオークの物となり、広大で自然豊かなこの地が荒らされてしまう可能性もある。
(リムルさんと連絡を取っておくべきか?アーク、頼めるか?)
『ああ、任せろ。』
と言うことでアークさんを経由し、リムルさんに渡したヒューマギアの素体に向けて通信する。
(リムルさん、聞こえていますか?)
(ん?この声はカイトか!どうしたんだ?)
(最近、オークの大軍による侵攻が激しくなっている様です。一緒に対策しますか?)
(カイトが来てくれるならありがたい!一旦俺達の村に来てくれ!)
リムルさんに通信してみたところ、どうやらリムルさんも同じようにオークのことを危険視している様だ。
2回目のリムルさんの町行きが決まると、アウトサイダー達を集めて会議。
その結果黎斗さんが
「今はゲーム作りで忙しい!!」
と言ったことで、黎斗さんとゴブリンのまとめ役ゴブナリに砦の防衛を任せて僕らはリムルさんの町に向かうことに…
と、その前に…
「もう1人、アウトサイダーを復活させておこう。」
今回一緒に行くのは滅、ブロンズドライブ、ブレンに加えて、ミラーワールドから浅倉威とミラーモンスター達ではあるが、丁度残ったアウトサイダーの1人を復活させておこう。
「ここに入れればいいんだね。」
多次元プリンターに繋いであるVバックル型の機械に、オーディンのデッキをセットする。
これにより、プリンターで機械以外の物も作れるようになるそうだ。
「甦れ!アウトサイダーよ!」
多次元プリンターに触れて、アークドライバーに接続させて機械を動かす。
とは言うものの、まず作ったのはアウトサイダーの身体ではなく、赤色の禍々しい本である。
「本当にこんなのまで作れちゃうんだ…流石オーディンのデッキだ。」
『ただし、使うごとに願いの力を消費するから気を付けろ。とは言え、それは浅倉威がなんとかしてくれてはいるが…』
後からアークに聞いた話によるとミラーワールドが持つ願いの力は、ミラーワールドでのバトルロワイアルが一度終わるたびに増えていくらしい。これは浅倉威が向こうで戦いを繰り返してくれているお陰で容易に稼げているらしい。
その辺の話はさておき、願いの力と多次元プリンターによって作られたデザストアルターブックを手に取る。
『デザスト…!』
僕がその本を開くと、目の前で本の様なものが幾つも積み重なって1つの身体を形成する。
「匂うな…世界が再び震え上がる…最低で最高に楽しそうな匂いだ…!」
今回復活させたアウトサイダーは3種の属性の力を持つメギド、デザストだ。
「僕は萩原海斗、よろしくね。デザスト。」
「おお!お前が俺を蘇らせてくれたのか!よろしくな、海斗!」
復活したデザストは蘇ることができたからかかなり上機嫌だ。
さて、デザストはアウトサイダーの中でも"世界を楽しむ"ということに重点を置いている者だ。
「さて、デザスト。この後面白そうな戦いがあるんだ。付いて来るかい?」
「早速暴れられるのか!面白そうだ!」
一応セーフティとして、デザストのアルターライドブックは僕が保持しておくが面倒な上下関係を作る訳ではない。
この世界は弱肉強食。ゴブリン達をここまで追いやったオークを始め強い魔物が多くいるらしい。そんな彼らとの戦いをデザストはただ楽しめばいい。
僕はそんな戦いを彼に提供するだけだ。
「それじゃあ、行こうか。」
と言うことで、滅、ブレン、ゴルドドライブ、デザストを率いて僕らはリムルさんの町まで行くことに。
「ほう、クリムのトライドロンか…」
「色が少し違うようですが…」
ロイミュード組の2人にはプロトトライドロンを用意した。
多次元プリンターでは作ることができなかったので、外に出てアークゼロに変身してからビームエクイッパーで時間をかけて製造した。
「ほう…アイツらが使っていたバイクか。」
デザストにはソードオブロゴスの皆さんが使っていた、ライドガトライカーをマシンとして渡す。
皆、懐かしい形状のマシンに思いを馳せつつ、僕らは野を超え山を越え、リムルさんの村に向かう。
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数日程かけて移動し、僕達はリムルさん達がいる村に辿り着いた。
僕らがミラーワールドを攻略したり、ゴブリンを保護したりとしている間に村と言える状態から町へと変化していた。建物はテントから木造の家に変わっていて道も整備されている。
町の入り口付近に乗り物を止めて、街に入ろうとした時だった。
「なんだ、あのイケメンは…?」
「見たことない人間だな…侵入者か?」
そこにいた赤い髪で角が2本生えたイケメンの大男が腰に付けた刀に手をかけてこちらを睨む。
まあ、明らかに
既にオーラだけでも強者であるということがわかる。
「ベニマル様!その方はリムル様の客人のカイト様です!」
ベニマルと呼ばれたその男から僕らへの警戒心はすぐに解けることとなった。
リグルがこちらにやってきて、僕らとベニマルの間に立つ。
「彼らがリムル様の言っていたカイト様の一行か…無礼なことをしてしまってすまない。」
どうやらリムルさんからベニマルに僕らが来ることが伝えられていたそうで、リグルの言葉を聞くとすぐに膝を付いて非礼を詫びる。
「いやいや、こちらこそ来る時間を知らせずに来てしまったから申し訳ない。」
「全く、人騒がせな輩だ。彼が来るのが遅ければ貴様など…!」
ベニマルが非礼を詫びているにもかかわらず、ブロンズドライブが調子に乗ったことを言ったのでブレンさんによって強制シャットダウンされる。
「申し訳ございません、ウチのものが~彼は私がプロトトライドロンまで運んでおきますので、どうぞお先に~」
そのままブレンがブロンズドライブの身体を引きずって、プロトトライドロンまで運び去っていく。
「あんな方、いましたっけ?」
「彼らは、最近来た者だね。気を悪くさせてしまったら申し訳ない。」
「いや、気にするな。それではリムル様の下まで案内する。」
ということで、ベニマルに連れられて僕らはリムルさんがいるという場所に向かう。
その最中にソウエイという忍者っぽい者にも遭遇した。ベニマル曰く彼とソウエイを含む6名のオーガが最近リムルさんの下で仕えるようになり、名付けをしてもらってキジンに進化したらしい。
今工房で作業中のクロベエという者やシュナという女性もいるそうだ。
中でも興味深かったのは…
「甘い!甘い!!」
5人のホブゴブリンを相手に木刀で手合わせをしている1人の老人だ。
「ホラホラ!打ち返してこんか!」
ベニマル曰く、彼はハクロウという名のキジンでベニマルとソウエイの剣術の師匠である。
今はここのホブゴブリン達に剣術を教え込んでいるらしいが、基本的にハクロウさんが圧倒し、ゴブタらホブゴブリン達がボコボコにされている。
「少し、興味深いな。」
「ああ、これは間違いねえ!強い奴の匂いだ!」
滅とデザストが興味深そうにハクロウさんの方に向かっていく。
「じゃあ、2人は折角だしここで剣術の稽古楽しんでおいて。僕はリムルさんのとこに行ってくる。」
「そうさせてもらおう。」
「ああ!お言葉に甘えるぜ!」
ということで、滅とデザストにはハクロウさんに剣術を叩きこんでもらうことにして僕はリムルさんと会ってオークの件について話し合うとしよう。
「こんにちは、リムルさん。」
「やあ、カイト!待ってたぜ。」
ベニマルに案内された部屋に入るとすぐ、リムルさんが出迎えてくれた。元々スライムだったリムルさんだが、シズさんを葬送して吸収したことで美少年と美少女のちょうどセンターラインの様な見た目になった。その後ろには紫色の長髪が特徴的で1本角が生えた綺麗な女性がいた。なんというか、その…胸がデカイ(直球)
しかしながら、リムルさんと言い、こちらの女性と言い中々良い服を着ている。ベニマルもそうだし、街にいたゴブリン達もより綺麗になっていた。服の生産が進んでいるのかもしれない。
「こちらの方は?」
「おお!彼女は…」
「シオンと言います!リムル様の秘書をさせていただいてます!」
見た目はクールな印象ではあったが、実際に喋り始めるとかなり元気いっぱい出活発な感じだ。
シオンも角が生えているしベニマルと同じキジンなんだろう。
「なるほど…よろしくお願いします。ところで、リムルさん。この街も結構発展して来ましたね。衣食住が前よりも充実してる感じですし…」
「おう!ゴブリンが新しく500人ぐらい来て労働力として頑張ってくれてるし!それにベニマル達もここに来てからすごく成長してくれてる!クロベエもカイジンと一緒に鍛治をしてくれてるし、シュナが作る服も1級品だ!」
「それで結構発展したんですね。実は僕達も最近、300人ぐらいのゴブリンを庇護してます。」
「おお!そうなのか!」
リムルさんの町は、新しくやってきたゴブリン達と6人のキジンが加わったことでより発展を遂げているそうだ。僕らもゴブリンを迎え入れて賑やかになったし、リムルさんの町も発展していってるけど、それはある出来事に起因している。
「やはり、オークの大群が…」
「ああ、ベニマルやシオン達の集落もそれでやられた…」
ジュラの森南部からやってきたオークの大群、その数は10万とも20万とも言われているそうだ。彼らが森に侵攻を開始し、弱い魔物も強い魔物も関係なく襲っていったそうだ。ベニマルら集落もやられてしまったそうで、300人いたオーガはベニマルら6人しか残っていないそうだ。
「オークの大群、早めに止めた方が良さそうですね。」
「もちろん。俺も同じ考えだ!」
ベニマル達からオークの話を聞いた時から、リムルさんが考えていたという対オークの作戦に僕達も加わることになった。
「あ、ただ僕らが協力するにあたって1個だけ頼みたいことがありまして…」
「ん?どうしたんだ?」
「実は、僕らのとこのゴブリン達の服を提供していただけたらなと思いまして。」
「そういうことなら任せておけ!」
オークは共通の敵ではあるが、互いの利害関係の一致からこのような取引がなされた。
それは僕らアウトサイダー達が援軍として加わる代わりに、衣服の提供をしてもらうというものであった。
こうして、僕らとリムルさん達の共同戦線が組まれ、オークの大群に挑むこととなった。
ステータス 名前:萩原海斗
種族:ヒューマギアⅡ型
称号:なし
魔法:なし
技能:
『仮面ライダーアウトサイダーズ』
『アーク』
『
『
『電気操作』
『収集者』
『不死身』
『自己修復』
耐性:『痛覚耐性』
海斗君もまた強くなってきています。
強力なスキルとアウトサイダーを手にした海斗の次の活躍にも乞うご期待!