書籍版を参考に書いてるのでしれっとリムルが国交結んでいたりします。
それでは、お楽しみに!
「いや~ゲルドさん。ご苦労様です。何とか間に合いましたね。」
「いえいえ、これもカイト様の助力があってこそです。」
アウトサイダーコーポレーションを設立し、いざ商売を始めて行こうかと思っていたが、その前に僕らはゲルドさんとあるプロジェクトを動かしていた。
「しかしながら、良かったのですか?これほど助力いただいて…」
「うん、問題ないよ。だって僕らもいっぱい使う予定だし。」
カリュブディスとの戦いの少し前、僕らのジュラ・テンペスト連邦国は北にある武装国家ドワルゴンと国交を結んだ。
それにより中央都市リムルから北方向に向けて街道作りが始まったのだが、それは僕らにとってかなり嬉しい話だった。僕らの村ノースフェリアから中央都市リムルまでの移動がよりスムーズになる。それだけでなく、北のドワルゴンとも今後商売をするかも知れない。
そう考えた結果、街道整備が早く済めば利便性が良くなると考えて村のハイオークやヒューマギア達に手伝ってもらうことにした。
「リムル様がここに来られるのはいつ頃ですかな?」
「確か3日後のはずだね。」
「なるほど、ならばそれまでもう少し街道付近の整備を行っておくとしよう!」
丁度リムルさんがドワルゴンまで行く予定があったので、それまでに都市リムルからドワルゴンまでの街道を完成させておきたかったが、無事にそれまでに完成した。
煉瓦を敷き詰め、馬車などでの移動も容易になった。
「そうだ、ゲルドさん。リムルさんをここで一緒に出迎えましょうよ。それまではこの辺の整備の仕事とか…後は街道付近で休憩所的なものも作っておきましょう。」
「ハハッ!お任せください!」
そして3日後のリムルさんが到着する頃にはちょっとしたパーキングエリアの様なものが完成した。
馬車を停めるスペースや屋台を置くスペースを作り、そこでリムルさんを出迎える。
「リムル様!街道の整備の方は無事に完成いたしました!」
「ゲルド!皆!ご苦労だった!お陰様でここまで快適だったよ。」
「八ッ!これより先も完成した道が続きます!どうか快適な旅を!」
リムルさんからのお褒めの言葉にゲルドさんも嬉しそうに答える。
「カイトもありがとな。整備を手伝ってくれて。」
「いえいえ、僕も今後使う予定が増えそうなので当然のことです。それより、ブルムンド王国での商売の件ですが…」
「おう!それに関しては俺達がブルムンド王国の貴族と話をして貿易を開始してからだな。あ、そうなったら街道も整備しておきたいな!」
僕らがヒューマギアを売り出していくルートに関しては、フューズさんの紹介もあって問題なく作れそうだ。後はまあ、国家間で貿易をするにあたっての取り決めをリムルさんとブルムンド王国のお偉いさん達で話し合うことになっており、その後僕らが向かうことになっていた。
「ええ!そういうことなら任せてください!またヒューマギア達を派遣しましょう。」
僕らがブルムンド王国と商売をする場合も街道が通じていれば何かと便利だ。
と言うことでそこの整備も僕らが手伝っていくとしよう。
「おう!ありがとう!その辺に関してもまた追って連絡するよ!それとこれは俺からのご褒美だ!」
そして、リムルさんが胃袋の中から何かを吐き出す。
飛び出してきた3つの樽をゲルドさん配下のハイオーク達が受け止める。
「これは何ですか?」
「ビールだ!」
「「「ハハッ!ありがたき幸せ!」」」
と言うことで、今日はゲルドさん達と一緒に、ご褒美のビールで乾杯して慰労会をした。
その後はまた、パーキングエリアの整備をしたり、リムルさんの連絡を待ったりしていた。
----------------------------------------------------------------------------------------------------
リムルによるドワルゴン外遊から2ヶ月後、中央都市リムルでは新たなイベントが起きようとしていた。
「おお!あれが海斗さん達の!」
「あれは何人いるんだ?1000人ぐらいか?」
ドワルゴンとノースフェリアに通ずる北の街道を1000近い数の兵たちが行軍している。
彼らの付けている武具は周辺の国々の兵達と遜色はない。
だが、傭兵団や冒険者達の装備と比べれば上質である。
近頃、海斗自身は中央都市リムルやその付近に頻繁に訪れていた。
理由の一つは西に延びる回道の整備、もう1つは鍛冶用ヒューマギアの開発であった。
ヒューマギアをカイジン、クロベエ、ガルド、ドルド、ミルドらに弟子入りさせて、鍛冶を学ばせ、そしてその技術を得たヒューマギア達は1000体の兵士用ヒューマギアの武装を作っていた。
とは言え、彼らの主力はレイドライザーなのでこれらの武装は他国へのアピール用ではあるのだが…
「皆さん、お出迎えありがとうございます。滅も久しぶり。」
「ああ、久しいな。海斗。」
町に辿り着いた海斗が出迎えてくれた者達に感謝の意を伝える。
その中には滅やヨウム、グルーシス、さらに近頃ヨウムらの一団に加わったミュウランという女性もいた。
「ヨウムさん、こちらの方は?」
「ああ、最近俺達の仲間に加わったミュウランだ。」
「ヨウムから話は聞いてるわ。貴方がカイトね。よろしく頼むわ。」
(彼らがヨウムの言っていたアウトサイダーね…彼らのことも一応…クレイマンには報告しておかないと…)
こちらの女性、ミュウランは魔王の1人クレイマンに仕える魔人である。正しくは、生殺与奪をクレイマンに握られており渋々従っている状況ではあるのだが…
彼女はヨウムらの一団に入り、怪しまれないようにテンペストの内情を探っている。
「こちらこそ、よろしくお願いします。ミュウランさん。」
そんなことはこの場に居る誰も知る由はなく、海斗も彼女に笑顔を向けてお辞儀する。
「しっかし、凄いことになってんなあ…アンタんとこの兵士。」
「まあね。ただ彼らはあくまでも他国に売り出していくための部隊だけどね。ノースフェリアにも数千人はいるよ。」
街道を行軍してきた彼らは、他の者からすれば"圧巻"の2文字が相応しいが、海斗からすればこれも戦力の一部に過ぎない。彼らの街には防衛用のヒューマギアだけでなく現在絶賛育成中のバグスターたちも居る。
「ところで滅、リムルさんは今もイングラシア王国の方に?」
「ああ、1ヶ月半ほど前から向こうにいる様だ。」
海斗はふと、リムルが今この場に居ない件について滅と話す。
彼は今イングラシア王国という大きな人間の国にいるそうだ。
「頑張ってるかな、教師生活。」
リムルは数カ月前にイングラシア王国という国に向かい、そこで教師生活をしているのであった。
理由は、亡きシズの教え子たちに会いに行き、彼らを救うためであった。
「さて、僕らは邪魔にならないようにそろそろ行くよ。」
「あれ?もう行くんすか?」
「うん、今回の目的はブルムンド王国だからね。それにこの軍団を放置して温泉とかは…あまり楽しめないからね。」
中央都市リムルは日々発展をつづけ、迎賓館を始めとする来客をもてなす施設は温泉や和食が楽しめるようになっている。設備の良さゆえにカバルやフューズからは保養地としても扱われつつあるが、それを楽しめるのはあくまで人間や魔族だけの話だ。
バグスターウイルスによって人間の遺伝子まで取り込むことができた海斗はともかく、彼が連れてきたバン・チョウタロウらヒューマギアは温泉などを楽しむことができない。
1000という数を連れて来ていることもあり、彼らを待機させて1人だけ温泉を楽しむという訳にはいかなかった。
「けど、また帰りにでも寄ってゆっくりさせてもらうよ。その頃にはリムルさんも戻ってきてるんじゃないかな?」
だが、リムルの作った温泉を海斗自身も楽しみたいとは思っており、ヒューマギア達をブルムンド王国に置いてから戻る予定だ。
「リムル様が戻ってくるのは1ヶ月後だから、海斗様もブルムンド王国の方に1ヶ月程おられる予定ですか?」
と、リグルドが海斗のスケジュールが気になった様子で問いかける。
「そうだね。1ヶ月ぐらい向こうに滞在するよ。やりたいことはいっぱいあるし…」
初めの1ヶ月の間は派遣したヒューマギア達の様子見や、次のアウトサイダーを呼び出すのに必要な魔法の本を手に入れる必要があった。
それだけでなく、人間の国の様子を見たいということもあり、1ヶ月程はブルムンド王国に滞在する予定であった。
移動に費やす時間も考えれば、今現在イングラシア王国で教鞭をとっているリムルと、商売のためにブルムンド王国に向かう海斗が同じ時期に戻ってくることになるだろう。
「てことで、皆!また会おう!」
「おう!それじゃあまたな!」
基本的に休息を必要としない海斗らの軍団はこの地で泊まって休むことなくブルムンド王国に向けて歩き始めた。
海斗は食事をする必要があったので、屋台で肉の串を購入して食べたが、早々にブルムンド王国に向けて行軍を続けた。
ブルムンド王国までの道はフューズ訪問後から少しずつ整備が開始され、先日リムルとブルムンド王での間での交渉により国交が結ばれてからはゲルド達と海斗が派遣した者達によって舗装され、レンガが敷き詰められていっていた。それにより海斗は自分達の村からブルムンド王国まで1000体のヒューマギアを引き連れてスムーズに向かうことができていた。
(リムルとカイトが1ヶ月近くこの地に居ないのなら…それもクレイマンに報告しておくべきね。)
皆が海斗とヒューマギア達を西の方まで見送る中、ミュウランは冷静にクレイマンへの連絡事項を纏めておくのであった。
ミュウランも出てきていよいよあのイベントが近づいてきていますね…
私も少し書くのが辛い半面その後は早く買いたいって感じですね。
次回もお楽しみに!