覇気使いの日記 作:パンツハキハキマン
×月×日
入団記念に今日から日記を付ける。
祝ロキ・ファミリア入団!!! 浮浪児だったオレが、ついに暖かい寝床をゲット。加えて、明日にはファルナが貰えダンジョン攻略に向けて訓練を付けてくれるらしい。
―――ほんま最高や。
思えば、転生して齢4年目には親に捨てられ、そこから行く日も行く日もゴミ箱を漁り、怖い奴らに見つからないように日陰で生きてきた人生だったが……。転生7年目、遂に良い風が吹いてきたのかもしれない。
おふとぅんはさいこうでした。
×月×日
ファルナを貰った。
Lv.1
力:I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
ロキ様曰く、最初からスキルが発現しているのは、かなりレアとのこと。それに加えて詳しい効果の記載のないスキルは初めてだと言われた。なんか特別感が凄くて、ウキウキで受け取ったステイタスの紙を見てみたが、何が書かれているのか全く分からなかった。
考えてみれば、ここに来てから文字の勉強をしたことがない。ついつい言葉が通じるから忘れがちになるけど、ここは異世界。文字もやはり異世界仕様。
とりあえず明日からダンジョンに関する勉強と並行して文字の勉強も追加で。
×月×日
ダンジョンの難易度は、1階層から12階層までの上層、13階層から24階層までの中層、25階層から36階層の下層、37階層以降の深層と4つのレベルに分かれており、下に行けば行くほど攻略難易度は上がっていく。そして、下級冒険者であるレベル1の冒険者は、基本的には上層での冒険が主になってくる。中でも、俺のようなファルナ貰いたてのステイタスオールI冒険者は、1から4階層が適正になっているらしい。
1から4階層の主な出現モンスターは、ゴブリンやコボルト、ダンジョンリザード、フロッグシューターなどの初心者用モンスターが出てくる。この階層では、モンスター出現率が低いため駆け出し冒険者のステイタス向上にはもってこいらしい。他にも冒険者の戦闘訓練や陣形確認といった訓練所のような形で使用する場合もあるとのこと。
とりあえず、駆け出しのうちはここで毎日モンスター狩りをすれば良いってことや。
×月×日
武器講習1日目。
今日から勉強会と並行して武器講習が始まった。講習では、自分の体格にあった武器の選び方とその利点、武器にあった戦闘方法についての勉強をした。
そんな講習会で選んだ武器は―――短刀。
7歳が選ぶにしては少し大きいが、それでもオレの中にあるサムライスピリッツが日本刀を持ちたいと叫んで止まなかった。
気付けば短刀を手に取り一心不乱に素振りをしていた。
……もしかして、オレは生まれながらにしてサムライだったのか?
×月×日
すぶりきちぃー。
カッコよさで短刀選んだけど、七歳児には重たい。まだ講習始まって二日しか経ってないけど、もう腕パンパンです。悲鳴上げてます。正直に言うと、他の武器と交換したいです。ナイフと交換してぇ。
それでも、オレは短刀を使う。
なぜなら―――オラはいつかかっけえ剣豪になるからだああああああ!!!
×月×日
同期の女の子が殺人鬼の目をしている件について。
武器講習で一緒に組む同期の目が人を殺す目をしてる。なんか、世界憎む系主人公みたいな鋭い目をしてる。……正直ちょっと怖いけど、同世代のやつが他に居ないから毎回一緒に組手してます。
だれかー、助けてくれる人いませんかー?
×月×日
最近、同期の鍛錬に付き合ってる。
少し前まで苦手だったけど、他に遊び相手というか絡む相手がいない。今お世話になっているロキ・ファミリアには、オレら以外に同世代の子どもがいない。大体が20代前半から30代前半で、若くても10代中盤の青年になりかけの少年少女ばっかりで、俺たちみたいな完全に一桁の子どもは俺と同期の二人だけ。
そのせいもあって、遊ぶ相手は皆無。ひとまず、一緒に鍛錬をして過ごしてる。
はやくだんじょんいきてー。
×月×日
同期ボコボコでワロタ。
ダンジョンの中では、水中での行動を強制される状況に陥ることがある。足を滑らせて湖に落ちる場合や水辺付近を歩く場合、モンスターに引きずり込まれる場合など状況は多岐にわたる。また場合によっては、水の中で戦闘することもある。そのため水泳は、ダンジョンに潜るには必須の技能とまで言われてる。
ということで、泳ぐ訓練をしました。
結果は、当たり前だけど泳げた。これは、前世のおかげさまさまって感じだった。今世では泳ぐ機会は一度として無かったけど、体の動かし方は覚えてるし水に恐怖を感じることもない。楽々一発合格だった。
それに対して同期は、無駄な反抗期を見せてリヴェリア様に逆らってた。まぁ、それは良い。だって、子どもだし年齢的に言えば顔に水をつけるのが怖いと思っても仕方ない。だけど、アイツは越えちゃいけないラインを越えちまった。
―――
瞬間、時が止まった。
その場で動く者はおらず、ただ静寂だけが流れる。誰もがその場から逃げたいと感じながらも体は動かない。唯一動けたのは、空間の支配者リヴェリア様ただ一人。緩慢な動きで同期へと近づくとその身体を掴み水へと沈めていく。
オレはゆっくりと沈む同期を見ても体を動かすことができなかった。ただ、ソレを見ているだけ。能面のような顔をしたリヴェリア様と必死に助けを求める同期の顔が頭から離れない。
―――おれは、よわい。
×月×日
かれこれ3か月間にわたってダンジョンに関する授業と武器の扱いに関する講習を受けてる。
流石にそろそろダンジョンに行ってみたい。今まで一緒に受けていたみんなが2週間くらいでダンジョンへと行くなか……オレともう一人、同期が一生この授業を受け続けている。3か月が過ぎた今では、普通の駆け出しが習う領域を超えて23階層までの知識を叩き込まれ、実技の授業では既にやることが同期との試合くらいしかない。
普通に時間を無駄にしている感じが凄い。
……というか、ここまでくると俺たち二人をダンジョンに行かせる気が無いように感じる。まぁ確かにオレたちみたいなガキがダンジョンに行くのが危険なのは知ってるけど、ここまで何も出来ないのは違うと思う。
×月×日
同期の女の子が怖い。
一か月くらい前から目のハイライトが消えて授業をしてくれる先輩を殺すような眼つきで見るようになった。そんな同期だが、最近また変化が起きた。
その変化とは……あの視線がオレに向くようになったことだ。どうやらこうやってずっと授業地獄に陥っているのは、同期であるオレが足を引っ張っているせいで、こうして一緒にいるのは連帯責任によるものだと考え始めてるっぽい。
あれは隙があればおれをころs―――
×月×日
昨日、日記を書いている途中で襲われた。
オレのせいでダンジョンに行けないと思ってました。喧嘩は、小さい子どもよろしく素手と素手の殴り合いをした。数か月前まで浮浪児として活動していたオレにとっては、今更子どもに配慮するような心は持ち合わせていない。手加減はなく二人とも元気に喧嘩をした。多分、耐久の数値が幾らかは上がっていると思う。それくらいしっかりと喧嘩した。
喧嘩が大きくなり始めたところで、リヴェリア様が来て喧嘩は終わった。
最悪、謹慎になるくらいには覚悟をしてたけど、そんなことにはならなかった。逆に、これのおかげで明後日からダンジョンに行けることになった。
それに伴って一度オレ達二人とロキ様とで話し合いをする場が設けられた。
まず最初に、なぜオレ達のダンジョン攻略の許可が下りなかったのか?
理由はごく当たり前のことだった。まだ7歳という小さい子どもたちをダンジョンに向かわせるのは非常に危険だと判断したという妥当な答えが返ってきた。せめて10歳になってからが最低ラインだと考えていたらしい。だけど、今回の一件を受けてこれ以上抑えるのは今後を考えると良くないと考えを改めたとのこと。
そして、大本命のダンジョンに潜る条件について。
ダンジョンに潜る条件は、今回喧嘩した同期とコンビを組むことが最低条件として提示された。それに対して抗議をしたけど、それだけは譲らないと言われましたね。なんでも今後ロキファミリアとして一緒にやっていくなら仲良くしろと大正論パンチを食らった。
それを聴いた同期が此方を睨んできたが、無視しておいた。
×月×日
ギルドで冒険者登録をしたよーん。
今日は、ロキ様と同期、オレでギルドに冒険者登録をしてきた。その帰りにジャガ丸くんを買ってもらったが、あれは最強だな。特に激辛ソース味が最強。ジャガ丸くん自体は、前世であったコロッケと同じなんだけど、激辛ソースのいい感じに舌がピリッとする感覚がジャガ丸くん本来の味を引き上げてて最強だった。
それに対して、小豆クリームや抹茶クリームは邪道だったね。
ジャガ丸くんがジャガイモという素材を活かした塩っ気のある味をしているのに、そこに甘い味を足していくなんて邪道も邪道。ポテトチップスのチョコレート味みたいな中途半端な感じになってて、ジャガ丸くんの強みを完全に消してた。
あと明日からダンジョンに潜るということで、ステイタスの更新を寝る前にした。初めてのステイタス更新。3か月が数値として出てて凄かった。力ステイタスの上がり方すげー。
Lv.1
力:I0 → I24
耐久:I0 → I11
器用:I0 → I10
敏捷:I0 → I18
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
今日からダンジョン攻略。
オレ、同期、先輩の三人で1階層のモンスター狩り。
先輩が後ろで警戒してくれる中、初めてゴブリンと戦った。…正直あんまり怖くなかった。それよりもダイダロス通りで浮浪児してた時のほうが怖かった。そのおかげもあって、初戦は簡単に勝てた。浮浪児さいきょー。
同期が化け物すぎる件について。
今日だけでも数十体のモンスターと戦ったけど、そのすべてを一発で木っ端微塵に粉砕していた。なんでも、スキルの効果でモンスターに対する攻撃が大幅上昇するらしく、普通に攻撃しても下級モンスターに対してはオーバーパワーになっているとのこと。……オレと同じで初期からスキルを持ってるのにここまで差が出るのは流石に格差が酷過ぎませんか?
てか、ドヤ顔クソうぜぇ。
Lv.1
力:I24 → I38
耐久:I11 → I18
器用:I10 → I13
敏捷:I18 → I22
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
今日もダンジョン攻略。
同期が団長からスキル使用制限を食らってて笑った。
団長によると、同期のスキルは確かに破格の性能をしているけど、多用すると本人の戦闘技術が全く成長しないということで、レベル1の間は余程のことがない限り使用は控えるようにとのお言葉を貰っていた。
昨日のドヤ顔かましてた顔が今日は歪んでて面白かった。
それにしても、ダンジョン攻略楽しすぎる。
今まで3か月間ずっと座学していた分、ダンジョンで動き回れる楽しさが数十倍に跳ね上がってる。あの無口無表情がデフォの同期でさえ滅茶苦茶楽しそうにモンスターを狩ってる。先輩が何度か休憩の時間を取る以外はずっとモンスターと戦った一日だった。
もし、体力のステイタスがあったら二人ともHは超えてると思う。
Lv.1
力:I38 → I53
耐久:I18 → I25
器用:I13 → I15
敏捷:I22 → I27
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
今日は、初めて複数のモンスターを相手に戦った。
先輩から盾を持ったらどうかとアドバイスを貰った。
まぁ確かに、今の短刀スタイルから盾持ちナイフスタイルに変えた方が今回の複数戦はもっと上手くいったと思うけど、それだと小回りが利かなくなりそうで怖い。唯でさえ敏捷のステイタスがそこまで高くないのに、盾なんて持ちだしたら鈍足雑魚冒険者になっちゃう。
同期は持ち前の足の速さでモンスターを翻弄してた。
Lv.1
力:I53 → I69
耐久:I25 → I29
器用:I15 → I18
敏捷:I27 → I37
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
今日、ダンジョン潜ったあとに団長に戦闘スタイルについて相談した。
団長曰く、先輩が言ったように盾を持った方が戦闘はしやすくなると言われた。ただ、それよりもこのまま短刀スタイルで行った方が後に大成したときにより強くなれるとアドバイスを貰った。なんでもオレのステイタスは力の伸びが良いため、もしこのまま短刀スタイルで続けていけば将来的には力を持った技巧派タイプになれる可能性もあるらしい。
まぁ、いろいろ聴いたけど一番は自分の戦いやすいスタイルを見つけることだと言われた。だから、今の時期は悩んで悩みまくって試行錯誤する時期なんだと。
Lv.1
力:I69 → I89
耐久:I29 → I33
器用:I18 → I24
敏捷:I37 → I45
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
㊗ステイタスH進出!!!!
冒険者になって6日でステイタスHに突破。正直言って嬉しい。ロキ様も先輩のアシストがあったとはいえここまで早く上がるのは才能がある証拠だと言ってくれた。嬉しすぎて同期に自慢したら、アイツも敏捷がすでにHになっていた。
アイツに勝ったと思ったのに……悔しい。
Lv.1
力:I89 → H106
耐久:I33 → I36
器用:I24 → I30
敏捷:I45 → I52
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
冒険者になって約1か月―――ついに先輩卒業。
明日からは、オレと同期の二人だけでダンジョンへと潜ることになった。理由としては、二人ともステイタスが最大値がG、最低値がHと先輩が見なくても上層であれば活動できるようになったから。まぁ、上層といっても未だに6階層くらいまでしか行けてないけど……。
要するに、先輩から離れ自分たちで頑張る期間に入ったということ。
とりあえず、明日から頑張るぞー。
Lv.1
力:G277 → G293
耐久:H113 → H118
器用:H101 → H102
敏捷:H136 → H142
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
外で初めての宴会。
豊穣の女主人と呼ばれる酒場での宴会。つい最近オープンした酒場らしいが、その評判は神様のお墨付き。出される料理の質・量ともにレベルが高く、また店員が総じてかわいいということで大繁盛していた。
初めてのちゃんとした外食はめちゃくちゃ美味しかった。
最初の方は、飯は美味いしみんなが大騒ぎしてて楽しいしで良いことしかない宴会だったが、途中で同期が酒を飲んでから最悪だった。何かの手違いで飲んでしまったコップ一杯のお酒がアイツを変えちまった……。
気付けば同期が剣を振り回して団員を襲っていた。
それでも途中までは宴会を楽しめた。それも周りがオレを生贄として同期の前に放り投げたことで変わった。そこからは、目の前の存在を狩ろうとする獣から必死に逃げるオレと嗤う周りという最悪の構図が出来上がってた。店主のおばちゃんが怒らなかったら、いつかオレは死んでたと思う。
ロキ様や先輩たちに対する尊敬:マイナス37
Lv.1
力:F321 → F332
耐久:H137 → H143
器用:H105 → H108
敏捷:H164 → H173
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
今日は新しく装備を買ってきた。
オレは、動きやすさを意識した防具を購入。同期も同じような動きやすさ重視の防具と短剣を大量に買ってた。オレも新しい短刀を買おうかと思ったけど、今使っている短刀の状態がかなり良いらしいので今回は見送ることにした。正直言えば、予備の短刀を買うのもアリかなとは思ったが止めておいた。それよりも結構値段の高い性能重視の防具を買うのを優先した。
新しい防具テンション上がるぅぅぅうう!!!
Lv.1
力:F337 → F341
耐久:H145 → H147
器用:H109 → H110
敏捷:H176 → H180
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
冒険者になってから半年。
オレもかなり慣れてきたと思う……いろいろなことに。
ロキに対して敬語を使うことはなくなったし、ウザ絡みしてくる先輩達にも敬語を使うことはなくなった。あとは、ダンジョン攻略にも慣れてきた。特に戦闘面に関してはだいぶ整ってきた。最初に悩んでた戦闘スタイルは、短刀で落ち着いたし同期との連携も偶にするようになった。
そんな慣れてきた中で良くない変化といえば……オレと同期の二人だけでキラーアントの群れを使って経験値稼ぎをしている点だろう。経験値欲しさに二人でキラーアントを一匹残しては、仲間を呼んで群れ狩りをすることが多くなった。
一歩間違えれば死ぬような無謀な経験値稼ぎだけど、経験値がおいしい。
Lv.1
力:D521 → D527
耐久:F329 → F333
器用:G241 → G244
敏捷:E466 → E470
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
オレは社畜だったのかもしれない。
ロキからダンジョン1日禁止令が出た。
なんでも、休みなく潜りすぎとのこと。振り返ってみれば、確かにダンジョンに潜り始めてから半年以上毎日休みなくダンジョンへ行っていた。前世から含めてもここまで何かに打ち込むことが出来ているのは初めてかもしれないという感動が最初はあったが…冷静に考えてみれば逆にダンジョンに潜る以上の楽しいことが無いことが悪くないか?
頑張った分だけ目に見えて成果が出るシステムやモンスターとの戦闘というハラハラな上質ファンタジー体験、人間の枠を超えた動きが出来る肉体など沼れる要素が多いダンジョン攻略。
これ以上に楽しめる何かを持ってきてほしい。
まぁ、昨日死にかけたのが悪いか…。
Lv.1
力:D544 → D560
耐久:F342 → F351
器用:G248 → G254
敏捷:E480 → E491
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
キラーアント狩り禁止令が出た。
まぁ、確かに狂ってたのは認める。前回死にかけたのもキラーアントのせいだし。でも、経験値が美味いんだ! 今のオレたちは連携も頑張ってるし、立ち回りとかも上手くなった。あんなにモンスターを殺すだけが目的だった同期もキラーアントに出会ってから戦略というか連携の大切さを学んだんだ!
だから、許してくれぇぇぇ!
―――ダメぽ。
Lv.1
力:D565 → D570
耐久:F353 → F355
器用:G256 → G258
敏捷:E495 → E499
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
ダンジョン休み。
あのキラーアント発覚事件から、週に1回の休日が決まりになった。オレ的には、ちょっと苦しいけど我慢出来ないほどではない。だが、同期は違う。アイツは、このルールが決まった時は暴れたし普通にルールを破ろうとオレをダンジョンへ連行したこともあった。ただ、その度にリヴェリア様に肉体言語で説得させられ、そのうえでさらに追加でルールを設けられた。
それは、オレたち二人は休みの日にリヴェリア様の高尚な授業を受けること。
―――はぁ?
なんで、休みの日に楽しくない座学を? 意味が分かんねぇ。普通に嫌だしオレは何の問題も起こしてないから休んでいいですか?
―――むりぽ。
Lv.1
力:D589 → C601
耐久:F370 → F377
器用:G269 → G274
敏捷:D526 → D536
魔力:I0 → I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
×月×日
初めて
初めての10階層でかなり慎重に進んでいた途中だった。そのせいもあって、うまく対応ができなかった。俺達に押し付けてきた奴らは全身黒ずくめで表情は読めなかったが、あれは意図的だったと思う。それくらい綺麗に嵌められた。
気付けば周りに大量のモンスターがいて、本当に死ぬかと思った。
でも、あの地獄のおかげで自分のスキルについて知ることが出来た。
多分オレのスキルは、前世の大人気漫画ONEPIECEに出てきた覇気のことだと思う。昨日の混戦の中、オレは確かに自分の短刀が何度か黒く染まる瞬間を見た。
あの黒に染まった短刀は、まさに必殺の威力を持った一撃だった。
ソレを何度も出すことが出来た。
オレの目指す先が分かったかもしれない。
×月×日
祝ランクアップ!
今日から立派なレベル2冒険者です。あの
それにしても、発展アビリティは、死ぬほど悩んだ。
今回、選択可能だった発展アビリティは【覇気】と【狩人】、【剣士】の三つ。何を選んでも損はないという前提で全部説明を受けたが、この中でロキに激押しされたのが【狩人】。なんでもレベル2の時にしか取得できないアビリティで、効果が交戦経験のあるモンスターとの戦闘で能力値補正が掛かるというダンジョン御用達アビリティとのこと。
その他の発展アビリティに関しては、レベル3になっても取れるらしい。
ただ、【覇気】に関しては初めて見る発展アビリティらしく詳しいことは何もわからないらしい。
色々聞いたけど、最終的に選んだ発展アビリティは【覇気】。やっぱり初めて見る発展アビリティという響きとオレだけが知っているスキル「覇気」の本当の価値を加味した上での選択だった。
オレ、覇気をめちゃくちゃ使う大剣豪になりてぇすわ。
ランクアップは、ロキも先輩たちも死ぬほど喜んでくれてたが、同期はあんまり表情が動いていなかった。前から思ってたが、アイツの表情筋は死んでる。何か過去にあった系なのは知ってるけど、この1年間の付き合いでアイツの表情筋が仕事をしたのはモンスターを殺す時だけ。
アイツは、やっぱり闇堕ち系主人公かもしれない。
【レベル1最終ステイタス】
Lv.1
力:A877
耐久:B760
器用:D530
敏捷:A800
魔力:I0
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇
【祝レベル2】
Lv.2
力:I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
覇気:I
《魔法》
《スキル》
【覇気】
・任意発動
・習熟度によって効果上昇