「どうも〜ヴァルキューレ警備局ですー」 作:ぼーぼー
みなさんこんにちは。お元気ですか?こちらは只今清々しい青空が広がっています。いやー、こんな日には外で散歩やお昼寝。ああ、友人と遊ぶのも楽しそうですねぇ。いかがです?……私?私は部屋の中でコーヒーを嗜んでおります。私程の淑女になると、コーヒーなんてものを飲めてしまうのですよ
「うーん良いかほり。では早速……あっつ!」
……ど、どうやらまだ冷まし足りなかった様ですね。ま、まあこんな時もあります。淑女はこんなことでは狼狽えないのです
いやぁ、それにしても。今日はいつもと比べて平和ですねぇ。こんな日が毎日続けば……
電話「コンニチワ!」プルルル
良かったんですけどねぇ。なんとお電話がかかってきてしまいました。私の身分だと、この電話を取らない訳にはいかないのですよ。なんとも悲しいことではありますが
「はい〜こちらヴァルキューレ警備局ですー」
『もしもし!実は道端で銃撃戦が起こってまして……』
「分かりました〜場所を教えて頂いてもよろしいですかぁ?」
『場所は────です!』
「了解です〜直ぐに向かいますので少々お待ちください〜」
『ありがとうございます!』
ふぅ〜。毎日毎日銃撃戦に関する通報が絶えません。困ってしまいますよ。ま、これも仕事ですし、ちゃっちゃと向かいましょうか
「なんとか通報できました!」
「おお!助かったよ!」
「はい!ヴァルキューレ警備局の人が直ぐに来てくれるらしいです!」
私の言葉を聞いた瞬間、周りの大人達が不満そうな表情を浮かべた
「警備局だって?あそこはダメだ!通報があってから何十分も経って漸く来るんだ!」
「え?そ、そうなんですか?」
そういえば……確かに噂で聞いたことがある。ヴァルキューレの警備局は事件発生時の対応が仕事なのに現場到着が遅いって。……うわぁ。通報するところ間違えたかなぁ。かけ直した方がいいのかな……
「おい嬢ちゃん!上!」
なんて、そんなことを考えていれば、少し離れた所にいる人が私の上を指さして、焦った様に訴えかけてくる
それに釣られて上を見れば、そこにはこちらを目掛けて降ってきている看板が
「えっ……」
看板はすぐそこまで来ている。これは……避けられない!?
(うっ!)
衝撃に備え目を瞑る
……が、いつまでたっても衝撃はこなかった
「……え?」
不思議に思い目を開ければ、目の前には先程までなかった背中が、私とぶつかる筈だった看板を片手で持っていた。……え?どういう力?
「大丈夫ですか〜?」
「えっ……あ、ひゃい!大丈夫でしゅ!」
呆気にとられ、ぼーっとしていた時に話しかけられたため、動揺して変な声を出してしまった。うぅ……恥ずかしい
「なら良かったです〜」
そう言いながら、目の前の彼女は手に持っていた看板を地面に置き、少女はこちらに向き直る
「どうも〜ヴァルキューレ警備局ですー」
「え!?あの警備局!?」
にしては早い……いや早すぎじゃない!?電話してから1分も経ってないけど!?警備局にしては〜。とかじゃなくて普通に早すぎない!?
「はい〜。警備局ですー。それで、通報があった現場はあそこでよろしいですかー?」
そう言いながら彼女が指を指したのは、先程から叫び声と銃声が鳴り止まない場所だ
「あ、あそこです!」
「了解しました〜」
私の言葉を聞くと、彼女は返事をしながらゆっくりとした足取りで、現場の方へと向かっていく
「そちらのみなさーん?ヴァルキューレ警備局です〜。今なら優しくするので、大人しくしてもらえませんかぁ?」
近くに居た何人かの不良生徒に、彼女は語りかける。そんな彼女の言葉に、不良生徒はそちらを向き、バカにするような口調で
「あぁ!?ヴァルキューレ警備局だぁ?あんな人数だけ居る無能な組織に従うわけねぇだろ!」
と言い捨てた。その言葉に、言った本人や、周りに居る生徒はゲラゲラ笑っている。そして、そんな彼女達を見て、彼女は告げた
「分かりましたー。同行の意志は無い。ということなので」
そこまで言って、彼女は付けている帽子をとった
「武力行使で制圧させていただきます」
「はっ!できるもんな……っ!?」
その瞬間、その場に居る全員の視線が彼女に集約する。他への影響を気にせず銃撃戦を行っていた生徒や、巻き込まれていた私たち。全ての視線が彼女に集まった。理由は明白。彼女の放つ雰囲気が、全く別のものに変化したからだ。挑発の言葉を吐こうとした不良生徒も、彼女の放つ異様な気配に気圧され、言葉が詰まっていた
「陽光よ、剣と化せ」
呟きと同時、彼女の手元から出た眩い光が辺りを包んだ。思わず目を瞑ってしまう
次に目を開けた時、彼女の手元には、一つの真っ白な剣が握られていた。それを見て、一人の不良生徒は我慢できないといった様子で笑い出す
「ははははは!あんだけ凄い光を放って何かと思えば!今!この瞬間に剣!?」
一人の言葉に、周りにいた者たちも笑い出す。正直、私も剣は流石に……とおもってしまう。そこからさらに、不良生徒は続けて言葉を……
「そんな棒っきれ如きで、私たちに勝てるわけ……グフゥッ!?」
紡ぐことはできなかった。いつの間にか傍まで来ていた彼女に地面に叩きつけられたからだ。叩きつけた後、彼女は手を離すが、叩きつけられた不良生徒はそのまま動かなくなってしまった
「勘違いするなよ」
まるで魔王が言葉を紡ぐ様に、彼女は告げる
「
その言葉は、その場に居た全員の耳に入り込んだ。普通であれば、バカバカしいと切って捨てることだろう。しかし、目の前の彼女は本気なのだと、何故か分かってしまった
「……はっ!っクソが!お前ら!やっちまうぞ!」
気づけば、争っていた筈の者たちが団結し、一斉に彼女へと襲いかかる
「ふん……
しかし、そこから先は蹂躙だった
「これは……」
市民からの要請があって来てみれば……これは一体どういうことだ
「あ、公安局の尾刃さんですか?」
「あ、ああ。私が尾刃だが」
「お疲れ様です〜警備局の天日 ミトラですー」
「ああ。それで、これは一体……」
私の目の前には、百を優に超える数の不良生徒が気絶して転がっている。どう見ても異常だ
「これですか?いやぁ、最初は十数人だったんですが、次々に応援を呼ばれてしまって……気がついたらこんな事に」
「……君がやったのか?」
「ん〜?そうですよー」
『大変でしたよ〜』と、軽いように言う彼女の姿を見て、軽い恐怖を覚えてしまう。見たところ、彼女は一人だ。つまり、百を超える数の不良生徒を一人で全て倒したことになる……そんなことが……
「あ、私はこれで失礼しますね〜。後はよろしくお願いしますー」
「……ああ。ご苦労だった」
疲れた様に去っていく、彼女の姿を見て、もう一つ気がついた。……傷がない。服にも一切
「……これは、とんでもない人材が居たものだな」
私は、そう呟かずには居られなかった
天日 ミトラ (あまのひ みとら)
ヴァルキューレ警察学校警備局所属
間延びした話し方をするがいざと言う時にはキッチリとした話し方になる。警備局の中では現場に早く到着する方のため、他生徒からはある程度信用はある(2話以降)
ヘイローは日輪を模した様な形。髪は銀髪
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