危険な個性を持って生まれたら   作:れる

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高校初日

時は流れ春、いよいよ雄英高校初日。火水は指定の制服に着替え下宿先を出た。ギャングオルカ事務所から雄英高校まで距離があるため一人暮らしをすることとなった。

 

結局、あの日社長室で伝えられたどのようなヒーローになりたいかは決まらなかった。ただ焦って決める必要はないと言っていた、それにこれからヒーロー志望の同級生やプロヒーローの教師達に出会えるのだ、彼らから多くのことを学べるはずだろう。

 

あれこれ考えてるうちに正門前に到着した。相変わらずでかいな、と思うながら門をくぐり校舎内に入ろうとすると、後ろから聞き覚えのある声がかかった。

 

「おはよう!入試の時の人でしょ。」

 

後ろを振り向くと見覚えの…いや正確には見えてないが、透明人間とあの時怪我をしていた少女が立っていた。

 

「おはよう、2人とも受かってたんだ。」

 

「そっちこそ!って入試のとき私にポイントあげるくらい余裕そうだったもんねー。あ、自己紹介まだだった。私は葉隠透!そしてこっちは。」

 

「わ、私は反町衝子(そりまち しょうこ)。よ、よろしく…」

 

「天地火水、よろしく。」

 

ずいぶん対極的な2人だなと感じた。葉隠さんはともかく反町さんはどっちで得点したんだろうか、気になるところではあるがそれほど重要なことではないしあえて聞くほどでもないと思い胸の奥にしまった。

 

「天地くんはどっちのクラス?」

 

「A組。」

 

「お、私と一緒じゃーん!よろしくね。」

 

「うう、私だけB組かあ…」

 

「お昼は一緒に食べれるから!」

 

3人は雑談をしながらクラスへ向かった。

 

 

  ◆

 

 

別クラスの反町さんとは別れ、A組前に到着した火水と葉隠。目の前に現れた大きなドアに圧倒され思わず足を止めた。

 

「扉おっきいねー。」

 

「バリアフリーとかじゃない?」

 

葉隠さんはなるほどーと言いながらその巨大なドアを開けた。どうやら見た目とは裏腹に女子でも開けられるくらい軽いらしい。彼女とともに教室に入り、指定されていた通路側の席に着席した。手持ち無沙汰になりスマホをいじろうとすると、後ろの席から声がかかった。

 

「おはよう、ボ…俺は飯田天哉だ。1年間よろしく頼む。」

 

「天地火水、こちらこそよろしく。」

 

「ああ、お互い切磋琢磨し共にヒーローに…ムッ!」

 

飯田くんが話の途中で離席し突然席を立った。つかつかと歩いていった先には不良っぽい見た目の男の子。

 

「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の制作者方に申し訳ないと思わないか⁉︎」

 

「思わねーよ、てめー!どこ中だよ端役が!」

 

(ええ…)

 

入学前に抱いていた雄英生へのイメージがガラリと崩れた。飯田くんはイメージ通り生真面目でいかにも優等生って感じだが、その彼に注意を受けている男の子が粗暴すぎて本当にヒーロー志望なのか疑問に思ってしまう。いやきっと彼が例外なだけだろう、うんきっとそうだと自分で言い聞かせた。

 

ほかのクラスメイトも浮かれているのかわいわいと雑談に興じており、気づけばホームルーム開始前になっていた。

 

「お友達ごっこがしたいなら余所へ行け。ここは…ヒーロー科だぞ。」

 

突然、廊下で寝袋に入った人物がゼリー飲料を飲み干しながらそう言った。もぞもぞとうごめきながら寝袋のまま教室に入ってきた。あんまりな光景にあれだけ騒がしかった教室内が静かになった。

 

「はい、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね……担任の相澤消太だ。よろしくね。」

 

火水は思わず天井を見上げた。

 

(なんだこの高校…選んだの間違いだったかもしれない…)

 

「早速だが、体操服着てグラウンドに出ろ。」

 

そんな火水の心境なぞお構いなしに相澤先生はそう言い放つと教室を去った。突然のことにクラスメイトも慌てて体操服を取り出し更衣室へ向かった。衝撃からようやく回復した火水もみんなの後を追った。

 

(まだ初日だけど早速不安だぞ、ヒーローの信念とか見つけられるのかこれ…)

 

粗暴なクラスメイトや小汚い担任を思い浮かべ、深いため息をついた。




オリキャラ紹介
名前 :反町 衝子(そりまち しょうこ)
クラス:1年B組11番
身長 :148cm
出身地:???
髪型 :白髪ストレートのセミロング
性格 :内気・少しネガティブ思考
個性 :反射

内気で人見知りな小動物系少女。受け身な性格は雄英修学試験時にも発揮され、基本防衛戦で迫り来る仮想敵を撃退しポイントを獲得。たまたま他の受験生を守ったことで救助ポイントも加点され見事合格。
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