Lisa: The Chaosful   作:〇〇総統

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ようやくほんへに入れる…ここまで前置きが長すぎたんや……

ただ、ほんへに入ると言うことは容赦ない世界が広がるっちゅう訳で……


#1 対策委員会編 【When joy abounds】
荒廃しかけの学園


「んで、こりゃどういうこった?」

 

「どうもこうも、見りゃわかんだろ…」

 

朝イチで起きて不機嫌なスティッキーが、呆然と聞いたブラッドに心底疲れたような表情で机に散乱する書類の山…なんて比ではない、書類の大地を指さしながら言った。

 

「この量を、俺達が捌けと!あの冷徹クソ眼鏡!!デカイのは乳だけにしとけよ!!」

 

「……先生はどこ行った?」

 

「…………これを見ろ」

 

だが、長年連れ添った腐れ縁の友のジョークくらいはブラッドでも分かる。明らかなオーバーリアクションは軽く無視して早速本題を尋ねた。

 

スティッキーも八割本気のオーバーリアクションを終えると持っていた1枚の紙をブラッドに手渡す。

 

『アビドスの救援要請に行ってくる』

 

「……アビドス?」

 

ブラッドが書類の大地を掻き分けながら進むスティッキーに聞く。

 

「あぁ!アビドス高等学校。砂漠地帯に隣接した、かつてはキヴォトス最大と言われた学園だ!俺達がカイザーとドンパチやらかしたのも、アビドスの区域だぞ?……ったく、コーヒーマシンに紙が……」

 

「最大か…どれくらいだ?」

 

「んなもん今はわかんねぇ!なんでも生徒会長が70人いたとかなんとかな!俺達んとこでも実力者はランドー含めて10人いるかどうかだったからな!それだけすげぇってことだよ!!」

 

書類に体を突っ込み物を掘り出し始めたスティッキーにブラッドは聞いた話の中で気になる点を聞き始めた。

 

「そんだけ大きいなら、少しの出来事でも話題になりそうだが……」

 

「無理に決まってるだろ、その学校もう潰れかけてるからな」

 

「はぁ?そりゃまたなんでだ」

 

「それこそ内乱とか人員不足とかじゃないか?最大の学園と謳われてはいたが、それこそその分人数を管理するにも全員の意見や行動を把握するなんざ、それこそ超人にでも……」

 

「クァ~~~…おぁよ……」

 

「リサ、おはよう」

 

「もうそんな時間か、おい起きろ野郎共ォ!!仕事の時間だァ!!!

 

スティッキーの声がシャーレ中に響き渡り、生活音が増えていく。

 

「おはよう、ブラッド!ってなんだこれ!?」

 

1番乗りでテリーが来たが、やはりと言うべきか有り得ない量の書類を見て度肝を抜かれた。

 

「おいテリー、悪いが飯は他所で食え。こんなんじゃ料理食いながらの仕事も出来ねぇからな。あと他の奴らにも言っといてくれ、最後尾3人には有難く俺と共にここの掃除をさせてやるってな」

 

スティッキーの言葉にテリーは急いで部屋から出ていく。

 

「いやはや、早速大変なことになっているなブラッド」

 

「ハービーか」

 

テリーと入れ替わりで入ってきたのは、前世では足がついた魚のハービー・アリバスターだ。

 

彼、今は彼女であるハービーは、元はヴァルキューレ警察学校に所属していた身だった。

 

カンナからの紹介…という体で半ば強引にブラッド達の元に合流を果たしたハービーだったが、特殊チーム【オレイサ】に所属する時はかなり渋い返事をしていた。

 

チームオレイサに加入する条件として、元の所属からの完全移動。つまりハービーがチームオレイサに加入すれば、ヴァルキューレ所属という立場が消え去ってしまうからである。

 

だが、現状このように行動を共にしているということは、そういうことだ。

 

それでいいのかとブラッドは聞いたが、どうやらハービーの上司という立場でもあるカンナも考えがあるようで、加入してしまって構わないという。

 

そして、ハービーと同じくシャーレにやってきたもう1人の人物…トビー。

 

トビーも、元はブラッド達のチームに所属…という訳ではなくメンバーの1人であるクリスプの人質として連れてこられていただけだった。

 

トビーを人質に取られ、半ば強制的に加入させられたクリスプの恋人であるトビーも、どういう因果か同じくTSしてこのキヴォトスにやってきた。

 

当初は、またもや拉致され奇跡的にキヴォトスで再開したクリスプと離れ離れになってしまったが、ハービーの救出により、今はシャーレ内にお世話になっている。

 

トビーはシャーレでブラッド達と再開した後、とてつもなく警戒していたが、ブラッドが

 

『確かに昔は人質だったが、今はそんなものを取るつもりもない。クリスプを探すなら手伝おう。ここを出るのはお前の自由だ』

 

そう言われ、トビーはあても無いので所属という訳では無いが、居候のような立ち位置になった。

 

そんなこんなで、徐々にチームメンバーが起きてくる。

 

尚、最後に起きたのは後ろから、カープ、ガース、オランだ。

 

この3人は、スティッキーと共に部屋を埋め尽くす書類を整理する仕事を任され、一通り終わるまで飯にもありつけなかった。

 

「さて……どうする?」

 

昼になり、ようやくそれぞれの作業ができる範囲にまで落ち着いたシャーレ内だったが、書類仕事をしていくうちに、先生でなければ承諾出来ない書類、知識がないと記載出来ない書類と、仕事が滞る。

 

「なぁ、これ決済だよな?」

「これは先生行きだ、それは俺に、おい、それよこせ」

「ここに名前書けばいいのか?」

「ケツ拭きにすりゃいいだろ」

「ティッシュ…あ、やべ」

 

それはもう…酷い有様だった。

 

こういう仕事を長年しなかった野郎どもにとって、事務仕事なんて頭の使うものは相性が最悪だった。

 

ダンッ!とスティッキーが机を叩きつけ、積み上がった書類の塔が崩れる。

 

「こんなんじゃ一生終わらねぇぞ!!おいお前ら!あいつ(先生)連れ戻す為に今すぐアビドス行って救援要請終わらせて来い!」

 

その言葉に野郎どもは雄叫びをあげるが、そこに待ったをかけた人物がいた。意外ながらブラッドだった。

 

「待てスティッキー。俺もそれには賛成だが、これを放置していくのも不味くないか?」

 

ブラッドの言葉にも一理あると、スティッキーは思った。この仕事を溜め込んだままだと、後から来る仕事も来て尚更手が付けられなくなってしまう。

 

「……こうなったら二手に別れるぞ、ブラッド」

 

「奇遇だな、俺もそう思った」

 

2人の意見が合致し、先生を連れ戻すメンバーと、ここで少しでも書類を軽減するメンバーが別れることとなった。

 

「おい、この中で仕事がわからんって奴は正直に名乗り上げろ。ブラッドと一緒にあのバカ(先生)を連れ戻しに行く仕事をくれてやる」

 

元レッドウィンター所属であったスティッキーの扇動が火を吹く。

 

そう言われ、大体が手を挙げる。手を挙げなかったのは…ネルン、フライ、オリー、ギース、ファーディ、ハービーだった。

 

「よし、テリー、カープ、ヤザン、ビーストボーン、オラン、ガース、バケッツはブラッドと一緒にアビドスへ行け」

 

「…リサ、お前はどうする?」

 

「ん〜…」

 

「ブラッド、リサはお前が連れて行け」

 

「はぁ?そりゃなんでだ」

 

「正直、こっちにいても変わらんからな」

 

といった次第で、サクサクと決まっていき、ブラッド達はアビドスへ向かうこととなった。因みに移動手段は、ファーディのトラックだ。

 

「よし、忘れ物はないな?」

 

「過保護かお前は、リサお前は…」

 

「ブラッドは過保護だな」

 

スティッキーがブラッドを心配し、ブラッドがリサの心配をする。

 

「テリー!もしアビドスと接触できたのならできる限り文献を拝借してくれよ!何故あれ程栄えていたアビドスが荒廃してしまったのか、あの地には何があるのか調べなければならないからな!」

 

「分かってるよ、期待はしないでね?」

 

「いやー、俺はどこかアタリな店とか見つけたいねぇ」

 

テリー、オラン、ネルンの3人がまるで旅行に行くかと思うような軽い雰囲気の会話を展開する。

 

「……あの子のこと、頼んだ」

 

「かしこまり」

 

カープとギースの会話は短いながらも知っている者には伝わる会話をしていた。

 

あの子、というのはカープとギースと共にいたジョイミュータントのことである。

 

今現在は、外にずっといるのも周りの人にも迷惑だと考えたので、シャーレの広い空間に移動させ、そこに住まわしている。

 

「ブラッド、何時でも出発可能だ!」

 

「よし、行くぞ」

 

トラックのエンジンが起動し、ブラッド達が乗り込んだトラックが発進する。

 

スティッキー達はトラックが一通り小さくなったのを確認した後、部屋に戻り自分達の戦いに精を出す。

 

書類仕事という、終わらない戦いへ。

 

これが、先生がアビドスへ出発した()()の出来事である。

 


先生が、アビドスへ向かって数日後……

 

先生は、行き倒れていた。

 

救援要請を聞きつけ、食料や水を準備しアビドスへ向かったのはいいが、お店がなく食料が無くなり、道のど真ん中で力尽きてしまっていた。

 

このまま、カラカラに干上がるまでじわじわと太陽に焼き殺されるのを待つしかないのかとぼんやり考えていた先生だったが…

 

どうやら、運命というのは非情ではないらしい。

 

目の前に、ロードバイクに乗った獣耳の女の子ともう1人…キヴォトスではあまり見かけない風貌の人物がいた。

 

「……大丈夫?」

 

「…………」

 

獣耳の子が声をかけてきたので、頷く。

 

「あ、生きてた。道のど真ん中で倒れてるから、死んでるのかと」

 

「"お、お腹が……減った…"」

 

「え…?ホームレス??」

 

獣耳の子は困惑している様子。もう1人の人物…

 

その人は、機械の体もしていない、かといって獣人のような体から毛が生えてる訳でもない。人の肌をしている背が高く、ガタイがいい。

 

だが、ヘイローがない。自分と同じただの人で、男性のような……

 

だが、唯一おかしな点はコミカルなガイコツキャラのお面を被っていることだ。

 

先生のお腹が空いたという言葉に反応し、大男は自分のバッグを漁り、そして中からチョコバーとまだ開けてない水を取り出して先生の近くに置く。

 

「……ど、どどど……どうぞ……」

 

声は小さいが、食料を分けてくれているのを感じた先生は感謝しながらチョコバーを口に含む。

 

「……()()、知らない人に餌あげちゃダメだよ。懐かれたらどうするの?」

 

クロと呼ばれた人物は少しオドオドしながら身体を縮こませる。

 

「……困ってる人に手を貸すのは立派だから、もっと胸張って」

 

獣耳の子が、背伸びをして頭を撫でる。

 

「ここは元々こういう場所だから、食べ物とかは売ってないよ。郊外に行けば、市街地があるけど」

 

「"アビドスに、用があるんだ"」

 

「ん、見た感じ連邦生徒会から来た大人の人…お疲れ様。久しぶりのお客様だ。案内してあげる」

 

獣耳の子が自転車に乗って、走るが、先生は後を着いてこない。

 

「……どうしたの?」

 

「"少し、動けなくて…乗せてくれない?"」

 

「えっと…これ1人乗りだから…」

 

獣耳の子が困っていると、大男が先生を軽く担いだ。

 

「"えぇ…!?"」

 

「クロ、ナイス。それじゃあこのままアビドスへ行こうか」

 

獣耳の子がロードバイクで道を駆け、その後ろから大男が劣らぬ速さで後をついて行く。

 

先生はアビドスに着くまで、筋肉質な大男の身体にガッチリ身体を捕まれ、シェイクされながら走られ大いに酔うことになった。




【topic】アビドス対策委員会に所属しているのは5人だが、校舎を利用しているのは6人である。

※大男がつけているのは、モモフレンズのスカルマンのお面だよ。








レイジ

ダイヤルコマンドを使ったアタッカー。早いけど、打たれ弱い。石頭の癖に。頭に比べて体が貧弱すぎる。他でいいと思うが、コイツは出す技の殆どが比較的軽めなのがいい。が、コイツの真価は走る間欠泉という技にあると考えている。この技、序盤で覚えられて、油まみれにできるキャラと合わせればSPを9消費して大ダメージの火属性攻撃を浴びせられるというロマンコンボが出来る。だが、そこまで戦いが長引くことも無いし、もしそこまで長い戦いなら絶対PK持ちがいるだろうから大人しくファイアボールとホッテスト・ダンスを使おう。あとコイツも中毒者。シンプルに強くしたいならブラッドコース行きだ。ジョイ使ってルチャドール決めさせろ。
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