Lisa: The Chaosful   作:〇〇総統

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2日に1回の投稿が少し早めに投稿されたぜ。筆が乗ったし早く全員出したいからな!


オリーのビジネス

「リサ!」

 

「ブラッド!」

 

リサがドラム缶の山に突っ込んで埋もれたのを見てブラッドはスティッキーの静止も聞かず慌てて2階から一気に飛び降りた。

 

オレイサだったら歳とヤク漬けの体で上手く受身が取れなかったが、健康な体のおかげで大きな怪我を負うこともなくそのまま着地して真っ直ぐリサの元へ走ることが出来た。

 

「リサ!大丈夫か!?」

 

呼びかけて少しするとドラム缶の山をかき分けリサが姿を現した。

 

「はははは!びっくりした!見てたかブラッド!カートが立ってたぞ!ははははは!!」

 

ピンピンした姿で元気に笑いながら出てきたリサにブラッドはほっとした。

 

『えー、ちょっとしたアクシデントもありましたが…リサ・アームストロング優勝ーーー!!』

 

少し間を置いて大喝采と拍手とリサコールが巻き起こる。因みに2位はフライで、ヒフミは3位、ベスターは4位だった。

 

その後すぐに表彰式が行われた。記念撮影も行われ、リサの笑顔は多分ここに来る前のリサでもしなかったであろう幸せそうな笑顔だった。

 

閉会式も終わり、観客もスタッフも少なくなり遂にブラッドとフライはこの世界で初めて顔を合わせることになった。他のメンバーはその場から離れる事になった。万が一トラブルが起きた場合のストッパーとしてテリーは残った。

 

「「…………」」

 

両者、最初は無言だった。先に動いたのはブラッドだった。

 

「フライ…俺は_____!?」

 

ブラッドが喋りかけた途端、ブラッドは後ろへ飛んだ。フライがブラッドを殴りつけたのだ。

 

「ブラッドォォ……なんでカートレースに出なかった?」

 

「いや、俺はもう出るつもりは…」

 

「俺はなぁ、今度こそお前にズルはさせまいと細かいルールを制定し、ゴミ島の連中のような狭い関係じゃなくオープンにしてカートレースを盛り上げた。こいつは俺の全てだったんだよ」

 

フライは常にカートレースに真面目に向き合ってきた。人生の全てを捧げていたと言っても過言では無い。

 

「フラッシュ前の人生については、あのゴミ島よりもゴミみてぇだった。会計士としてクソつまらねぇ毎日を過ごす自分の人生に嫌気がさしていたんだ。だからフラッシュが起きた時は寧ろ幸運だったかもしれねぇ」

 

ブラッドの隣に座り、自分語りを始めるフライ。ブラッドも自分の人生の意味を見出せなかった方なのでつい聞き入っていた。

 

「ゴミ島を開拓し、人が来て、俺が暇つぶしで始めたカートレースがウケて、俺は初めて自分の人生に意味を持った。わかるか?俺が自分でやった事が人の為になる事、社会の歯車じゃねぇ、俺がガキの頃に観て憧れた戦隊アニメのように、個人の心に残る事が出来たんだ」

 

懐かしい…そんな気持ちと共にふっ…と笑いが出てくる。

 

「だがな、お前はそんな俺の世界に土足で入り込んだ挙句ズルをした」

 

いや、と少し言葉を濁して訂正した。

 

「……ホントはわかってたんだ、お前がズルしてた訳じゃないってことは。初めて負けて悔しかっただけだよ。俺は…」

 

「……いや、ズルだ」

 

ブラッドが起き上がり、フライの隣に座り直す。

 

「バディを探す為に、どんな手段も選ばず、俺は様々なものを犠牲にして自分の利益の為に食い潰してきた。お前の場合はカートレースに対する誇り。結局俺はお前のその心につけ込んで巻き込んだ」

 

ブラッドは少し黙り、口を開いた。

 

「じつを言うとな、俺は他の奴らと再開するのが怖いんだ」

 

「なに?」

 

「ただでさえ後ろめたい出来事に大勢巻き込み、用済みとなればその手で始末し、そして今度はオレイサじゃない場所に全員で女になって生きていた?俺はどれだけ迷惑をかけた?」

 

「いつまでも迷惑をかけるだろうよ」

 

「だからだ。俺はカートレースに参加は出来た筈なのに参加はしなかった。お前はこの世界でオリーと共にカートレースが成功し、今やこんなにデカイイベントになった。俺と会うよりいい生活じゃないか?」

 

「あぁ、まるで天国さ」

 

「だから別に、お前をまた勧誘するつもりはない。チームを作ると言ったが、嫌なら嫌で来ないでもらって構わない」

 

「ブラッド……」

 

「テリー、お前もそうだ。俺を見限って貰って構わないんだ」

 

「ブラッド、僕が君を見限るなんてそれこそあまり仲良くない時に我が身可愛さで売られたりしないと君を見限るなんてしないよ。僕は君をずっとサポートし続けるからね。君の親友だからさ」

 

テリーの言葉はブラッドにとっては嬉しかった。少し涙脆くなったと感じながらフライの返事を待つ。

 

「お前の妹、逞しいやつだった」

 

「あぁ、リサは強いやつだよ」

 

「お前にも負け、お前の妹にも負けた。俺はいつの間にか傲慢になってたのかもしれないな」

 

フライはスマホを取り出しモモトークを開いて誰かとやり取りをしていた。

 

「俺の1番信用ができる同志に後を任せた。俺は、カートレースの表舞台から降りる」

 

「「!?」」

 

「俺は一からやり直し始めるんだ。ブラッド」

 

フライはコチラに向き直り頭を下げる。

 

「俺を無名の人材としてチームに迎え入れてくれないか?」

 

「……本当にいいのか?」

 

「あぁ」

 

「また騒がしくなるぞ?」

 

「ディックのパーティより騒がしいものなんかなかっただろ」

 

「はっはっは!それは確かにな!」

 

手を出し、フライがブラッドを引き上げた。

 

フライ・ミネッツィが仲間になった!

 

「だが、協力者であるオリーに何も言わずに降りる訳にはいかないからな。一旦アイツの事務所に寄らせてくれ」

 

「あぁ、構わない」

 

ブラッドとフライとテリーは離れていたリサ達の所へ向かった。

 


ドンドンドン!

 

「オリー。俺だ、フライだ」

 

『フライか?いいよ〜入って』

 

ブラッドは全員でオリーのいると思われる事務所へやってきた。勿論移動はリサが手に入れた戦車とヘリ(鹵獲)だ。

 

「オリー、話があるのと、お前に客だ」

 

そう言って入れと促すとゾロゾロと人がはいってくる。ブラッド達だ。

 

「?フライ、彼女達は?」

 

目の前で机に座っている女性がそうなのだろう。グラマラス体型にピチピチのアロハシャツを着た女性がオリーだ。

 

「こいつらはブラッド達だよ、俺達のカートレースを聞きつけてやってきたらしい」

 

「ブラッドか!いやーこっちでは始めましてだね!オリーおじさんだよ!あ、ここではお姉さんかな?はは!」

 

「オリー、フライから聞いたが順調そうじゃないか」

 

「ふふ…俺の苦労はようやく実を結んだんだ!ビジネス成功しまくりだよ!」

 

「そうか、今まで何やって、事業は例えば何をやってるんだ?」

 

「この世界で目が覚めてから俺はある学校に通ってたらしいんだよ…えーと確かミルガイだったかプレミアムだったか…まぁそんなとこにいた」

 

オリーは話すのが堪らなく楽しいのか、それとも自分の成功体験を聞かせたいだけかウキウキしながら話している。

 

「そしたらなんか、まだ使われていない使い所も分からない金を発見してさ?確か会計の色んなところに修正線入ってた気がするけど…細かいことは分からないな!こんな危ない金見つかったら大変だと思ったから、俺が有難く使わせて貰ったよ」

 

人はそれを横領と呼ぶのだが、どうやら自分がどれ程マズイことをしているのかこの汗っかきは分からないらしい。

 

「それでそのお金を元手に頑張った!その後フライと会ってさ、フライのカートレースに投資しまくったんだ!そしたら成功した!」

 

オリーはあの時の興奮は忘れられないと身体を揺らす。同時に大きな胸も揺れるのだが、立つモノもないしそもそも立つ気にもならなかった。

 

「あぁ、あとショックロード達にも会って彼らの要望通りネオEWCを設立したんだ」

 

これは思ってもみない情報が出た。しかもショックロード1人ではなく話し方的に複数人だ。

 

「なぁ、ショックロードの他に誰がいた?」

 

「えーと、ショックロードと…ソニーとクリント、あとレイジだね。でも、レイジに今会わない方がいいよ?」

 

「アイツに何かあったのか?」

 

「発狂してるらしい。ソニーが「ハービー、それはホントか?つまりコイツはもう誇りがない半端者?」って言ってたような…」

 

だが手放しに喜べない状況でもあった。あの石頭で騒がしいレイジが何故か発狂状態らしい。何があったのか確かめに行かなければならない。

 

「あとは、銃のビジネスも始めたし発掘のビジネスや色んな技術者を雇って復元のビジネスとか〜」

 

「あぁ、ありがとう。中々ためになった」

 

「それは良かった!ブラッドも何かしたくなったら俺に言いに来いよ!」

 

オリーが手を出したのでブラッドが握り返す。

 

固い握手だ。

 

汗と脂とオイルにまみれた握手だった。

 

それだけではない…

 

…とても固いとは言えない、力の弱い握手だった。

 

ネチャネチャする手を見えない位置で拭きながらブラッド下がる。後の用はフライだけだ。

 

「それでな、オリー。俺はカートレースを降りる事にした」

 

「そんな!せっかくここまで来たのにもう辞めるのかい!?」

 

「辞める。と言うより辞めるのは俺だけって感じだな。引き継ぎは他のやつに任せたから今度からそいつと連携を取ってくれ」

 

「……寂しくなるね」

 

「ブラッド達について行って少し自分を見つめ直すさ」

 

「…オリーおじさんは遠慮しておくよ、ここまで来たビジネスを今更捨てるには惜しいしね」

 

やはりというか、オリーはチームに着いてくることを辞退した。

 

「…じゃあ、話も済んだし俺達は帰るか。じゃあなオリー、達者で暮らせよ」

 

「うん、寂しくなったらいつでも遊びにおいでね〜ブラッド達も」

 

お互い手を振って別れを告げる。オリーの事務所から出ていった。

 

……その先に、数百人規模のオートマタ兵に囲まれていた。

 

「!?」

 

「ん!?」

 

「な、なに!?」

 

「いつの間に!」

 

「なんだお前ら!」

 

「ホホッ、この状況…オレイサのあの時を思い出すなぁブラッド、あの時に人質になった________」

 

ネルンが長話を始めそうになったところに顔目掛けて銃弾が飛んできた。流石のネルンも冷や汗をかいて話をやめる。

 

『黙れ、1度しか言わんからよく聞け。オリバー・オリーブ・ニッケルズはそこだな?』

 

「オリーに用なら俺達は関係無いだろ?」

 

『お前達は人質だ、銃系統は全て捨てて手を後ろにしな。早くしろ!』

 

オートマタ兵の言うことに従い、ブラッド達は武器系統を全て奪われてしまった。オートマタ兵は一気にオリーの事務所へ流れ込んでいく。

 

「なぁ、あのオリーって奴は何をやったんだ?答えてくれなきゃ流石に俺達も納得いかないぞ」

 

スティッキーが質問を投げかける。オートマタ兵は呆れた様子で言った。

 

『借金だ。アイツには利子込みで12億5780万8460クレジットの借金がある』

 

やはりいつものオリーだった。243マグの借金を7マグと勘違いするどうやって生きてきたのか分からない頭をしていた。そしてここでも同じ事をしていたらしい。

 

「おぉ!おおおお!ぶ、ブラッド!フライ!助けてくれ〜!!」

 

中から亀甲縛りにされて出てきたオリー。姿はヌルヌル美人の拘束姿に非常にクるものがあるが、オリーという理由で萎えた。

 

『隊長!コチラの戦車とヘリ、最近我が社で鹵獲されたものと一致します!』

 

『押収だ。コイツらにも色々聞きたい事があるからな。連れて行け』

 

こうして、ブラッド達はオートマタ兵達に拘束されたまま車に連れ込まれた。




ラムネ味のメントスジョイ服用してるみたいで好き。味も好き。てかメントスだから好き。

ちなみに今のブームはココアシガレット。
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