Blue"Fantasy"Archive~透き通るような"幻想"世界~ 作:八坂 義景
そういやソラちゃんのミニストーリー来てましたね。...出てきた面子のガチ感よ。特にカズサ、お前だよ!とうとうショートからここまで手ぇ伸ばしやがって...それはともかくとして、ホッコリするストーリーでよかった(小並感)拙作でもいつか書いてみようかな...
そしてミレニアムのパジャマイベ!コユキ未実装は残念だけど、セミナーコンビのパジャマ実装おめでとう!...ユウカもノアもすごい(小並感)
さて、続いてのメモロビはこの生徒!
※タグもありますが、アンチ・ヘイト要素にご注意ください。
~『D.U.第一商業区中央駅』駅前広場~
side-ノノミ
「――あ、居た!サクヤ姉さ~ん!」
広場に並ぶベンチの一つに座る、レースを飾るディテールが入った白いブラウスに茶色の肩掛けミニバッグを提げ、ウエストを絞った長めのダークグレーのスカートを纏い、茶色のヒールブーツを履いたサクヤ姉さんを見つけて手を振りながら駆け寄る。
「――待ち合わせ時間三十分前ね。余裕があることは結構だけど...少し早過ぎないかしら?」
姉さんは私に気付いて立ち上がり、ミニバッグから
「そういう姉さんだって、私より前に着いてるってことは――私以上に楽しみだったんですか~?」
「時間には余裕を持たせるのが昔からの私のやり方よ。貴女もよく知ってるでしょう?...でも、こうして
私の問いに姉さんは微笑みながら応える。そんな姉さんの反応で私もますます嬉しくなって頬が緩んでしまう。
「ふふっ、私もこの日を楽しみにしていましたよ~。――では少し前倒しになりますが、早速行きましょう☆」
「えぇ、行きましょうか」
姉さんと肩を並べ、駅前の大通りの歩道を歩き出す―――
サクヤ
ノノミ
ちょっと時間貰える?
サクヤ
今週末の予定は空いてる?
非番の日が取れそうだから、あなたとでかけたいのだけど
サクヤ
そこまでしなくても...
まぁいいわ
じゃあ、目途が付いたら教えてね
―――一週間程前、普段"風紀委員会"での仕事が多忙で朝と夜の挨拶も返せない時があるサクヤ姉さん。そんな姉さんが『モモトーク』で向こうからトークを始め、何だろうと思ったら―――非番の日を取れそうで、この機にプライベートで一緒に出かけようと誘われ、私は二つ返事で快諾した。
―――『ノノミ、どうした?そんなニマニマ頬を緩ませて...何かいいことでもあったか?』
―――『ノノミちゃん、どうしたの~?いつにも増して上機嫌だね?』
この日が来るまでずっと楽しみで楽しみで仕方なく、委員会の皆からもツッコまれる程に色々緩んでしまっていた。別に秘密にする理由も無いので、皆に姉さんとお出かけする予定だと伝えると皆アッサリ納得してくれた。それだけでなく、その日に私が充分楽しめる様にと予定の調整までしてくれた。―――"対策委員会"、『アビドス』の皆には感謝してもし切れない。
―――閑話休題。
「――とは言え、時間が早過ぎるのも考えものね。あなたが行きたがってたショッピングモールはまだ開いてないわ」
「では、どこか近場のカフェで時間を潰しましょう☆...実は、このお出かけが楽しみで楽しみで...おめかしや確認に時間を掛けすぎてしまったんです。おかげで朝ご飯を取る時間が無くてお腹がペコペコで...」
「...それで、準備に集中し過ぎたあまり遅刻しそうだと勘違いして――結局、約束の時間より早く来た訳ね?」
「...さ、流石姉さん。言わずとも察せちゃいますか...」
カフェで時間を潰す事を提案し、理由として今朝の事情を明かすと姉さんは呆れた様な半目で私を見ながらその先を言い当てて見せる。―――私から言わずとも、
「一日三食は生活の基本よ。特に、朝食を食べたか否かでパフォーマンスはかなり変わる。...この日を楽しみにしてくれていたのは嬉しいけど、コンディションを崩しかねない行動はどうかと思うわ」
「そうですね...ごめんなさい、姉さん」
姉さんの諭す言葉を素直に受け入れ、目を伏せて謝罪する。
「普段おっとりおおらかなのに、偶に慌てると何処か抜けてしまうのは変わってないわね。...次からは気を付けてね。貴女が不調になってしまうと私も――
「――はい!」
懐中時計を見た姉さんの言葉に頷き、歩きながら姉さんの横顔をチラリと見る。―――十年も経ってるから大人びてるけど、物静かで凛々しい印象は変わっていない。
「――そう言えば、今日の日付は奇しくも
「――あ!確かにそうですね~。...ふふっ、
―――姉さんがふと漏らした言葉で今日の日付が
―――そうだ。十年前のあの日。大好きだった姉さんは―――
~十六夜家邸宅 パーティーホール控え室~
「...ノノミ、そんなに行きたくない?」
「グスッ...だって...!こんなパーティーよりあそんでたほうがいいもん...!」
「...気持ちはわかるけど、あなたが出ないとこのパーティーの意味がないわ」
「私なんかより、お姉ちゃんのほうがうまくできるもん...!」
「はぁ...困ったわね...そろそろお父さまのあいさつも終わるし、どうしたものかしら...」
控え室の隅っこで蹲ってぐずる私の下に来たサクヤお姉ちゃんの言葉に顔も上げずそう返すと、お姉ちゃんの困ったようなため息と呟きが返ってくる。
―――物心付いた頃から、こういうパーティーが大嫌いだった。
見た目を重視した動きにくいドレス、堅く形式張った所作や作法。何度も見聞きする、子供心に
―――こんなパーティーに加わるよりも、私は遊びたかった。その方が、自分のありのままに過ごせるから。でも―――
「――ノノミ。何度も言ってきたけど――あなたはこの家を、
「...お姉ちゃんのほうがふさわしいもん...!私なんかより落ち着いてて、頭もいいし――」
「――あなたが、お父さまとお母さまが私をそう評価しても、
―――顔を上げると、悲しそうな、どこか諦めた様な表情を浮かべたお姉ちゃんの顔が見える。
―――私を産んだお母さんは、お父さんとお姉ちゃんにとっては
お姉ちゃんを産んだ
―――でも、当時の十六夜家の
"学校に所属していない不良より、有望企業の経営者の息女の方が余程相応しい"―――
―――お父さんは
後を継げる存在がお父さん一人しか居なかったおじいちゃんは、あの手この手で探し回り、しかし巧みに逃げ続けるお父さんの意思、
そうしてお父さんと
―――
お父さんは当初縁談を拒否した。既に後を継げる子が―――お姉ちゃんが居るからと。でも、おじいちゃんや親戚親族は今度は強い圧力を掛けてきたという。"その子は十六夜を継ぐに相応しくない。必要なのは愛ではなく血筋である"と、
お父さんは
―――幸運だったのは、
―――お父さんとお母さん、そしてお姉ちゃんは家族として、
基本的に授業が無い休日は親戚親族の誰かしらが家を訪ね、私やお父さんとお話を―――
―――それがずっと嫌で嫌で仕方なかった。私を見る目はまるで
―――お父さんとお母さんの為だと自分に言い聞かせて来たけど、今日の私は我慢の限界が低かった。
「なんで...なんで私の意思は無視するの...?そんな大きなことなんてできない...!」
「...ノノミ――」
「...ふぇ...?」
―――お姉ちゃんに抱き締められ、突然の事に変な声を零す。
「――あなたは力持ちで、賢い子。そして家族想いの優しい子でもある。...私やお父さま、お母さまだって、本当はあなたに
―――お姉ちゃんは言葉を切り、私の頭に手を触れて優しく撫でる。
「――お父さまとお母さまと一緒に、私もあなたを支える。一人じゃ背負いきれないなら、みんなで背負えばいいわ」
「...ほん、とう...?」
「えぇ。――それが、あなたの姉としてできることだと思うから」
顔を上げると、お姉ちゃんは優しい笑みを浮かべていた。―――一歳だけ年上なのに、それ以上に思えてしまう少し大人びた笑みに、どれだけ心が救われただろうか。
―――もし、お姉ちゃんが居なかったら、周りからの期待に耐えられなかったかもしれない。
「...分かった。...お姉ちゃんが一緒なら、パーティーに出る」
「――もちろん、一緒に出るわ。...でも、辛くなったなら正直に言ってね?」
パーティーに出ると決め、それを聞いたお姉ちゃんは笑みを浮かべながら私から少し離れ、手を差し伸べる。私はその手を取って立ち上がる―――
~パーティー会場~
ワイワイ...
「――お父さま」
「...お、お父さn...お父さま」
「――あぁ、来てくれたか!すまないね、サクヤ。ノノミもよく来てくれた」
―――着飾った様々な姿形の大人達の喧騒の間を抜けていき、お父さんの下に辿り着く。私達に気付いたお父さんは安心した笑みを浮かべ、そう言ってしゃがんで私達の頭を優しく撫でる。その手つきはお姉ちゃんに似ていて、お姉ちゃんもちゃんとお父さんの血を―――
「――仲睦まじいですな。我が家も
「...!」
―――初めて聞いた大人の声を聞いてハッとして顔を上げると、金髪に真紅の瞳の凛々しく高貴そうな容貌に赤色で飾ったスーツを纏い―――背中から
「――おっと、これは失礼した。二人は初めてお会いするね?この方は、『ゲヘナ』有数の企業群を経営する"緋色魔財閥"の『緋色魔ヴラド』代表だ」
「ご紹介に預かりました、"緋色魔財閥"現代表『緋色魔ヴラド』と申します。十六夜家の凛々しい青い花と、大きくゆったりとした緑の花に見える機会を頂くことができ、感謝に堪えません」
お父さんから紹介されたヴラドさんは軽く頭を下げ、私達を見て微笑む。―――不思議だ。この人からは親戚親族や他の企業の経営者達と違って
「――十六夜家が長女『十六夜サクヤ』、ともうします」
「――い、妹の『十六夜ノノミ』でs...ともうします...!」
―――今までと違う大人の印象に戸惑っているとお姉ちゃんが挨拶を返し、私も慌てて挨拶を返す。
「ふむ、しっかりしていますな。我が家も同様に
「――ヴラド代表。今日は
「あぁ、それが...開幕の挨拶が終わった矢先に人混みに紛れて何処かに行ってしまいまして。少なくともこの会場内には居るはずですが...何せ、今回のパーティーに連れていくのは初めてですからな。好奇心旺盛なあの子にとっては何もかもが興味を惹くでしょう」
お父さんの言葉に対し、ヴラドさんは困った様な表情を浮かべる。自身の子を連れて来ているけど、パーティーが始まってすぐに会場の何処かに行ってしまったらしい。
「それは...使用人に探させましょうか?」
「いえ、そこまでのお気遣いは無用です。
「――お父さまー!」
「ぐぇっ...」
―――突然だった。ヴラドさんの背後から青みがかった銀髪の緩くパーマが掛かったショートヘアの小柄な女の子がヴラドさんの腰辺りに突撃する様に抱き着き、ヴラドさんは変な声をあげながら身体をくの字に折る。
「ヴラド代表...?!」
「...?!」
「イタタ...あぁ、大丈夫ですよ...こら、
「うん、ごめんなさい!――この会場すごいわね!家にはないものがたくさんあるわ!雰囲気も『ゲヘナ』とぜんぜん違って――――」
驚いた表情を浮かべるお父さんの言葉に対してヴラドさんは大丈夫だとヒラヒラ手を振り、抱き着いてきた女の子―――
「――うんうん、余程楽しかったようだね。後でちゃんと聞いてあげるから...まず、パーティーの主催者に対してなにをするべきか――分かるね?」
「――うん!緋色魔家が長女、『緋色魔レミリア』よ!今回はこんな素敵なパーティーにお招きくださりありがとう!」
ヴラドさんは
「――"十六夜財閥"代表『十六夜ナナヤ』。我が十六夜家主催のパーティーへの招待に応えてくれたことに心より感謝を、レミリア嬢」
「...い、『十六夜ノノミ』です。お、同じくパーティーへの招待にこたえてくれたことに感謝を...!」
お父さんに続いて挨拶を返し、お姉ちゃんを見ると―――
「......」
「――あら、あなたは...?」
「......っ!十六夜家が長女、『十六夜サクヤ』ともうします」
―――お姉ちゃんは普段は全く見せない、
「へぇ、サクヤっていうのね......昨日の夜に見た
何度も頷き、何か呟いたレミリアさんはヴラドさんの足元を離れてお姉ちゃんの前に歩み寄り―――
―――満面の笑みを浮かべてお姉ちゃんに手を差し伸べながら放たれた言葉に、私もお父さんもヴラドさんも...そして、お姉ちゃんも驚きで固まった。
~『D.U.第一商業区』ショッピングモール~
「――今でも、ハッキリ思い出せます。私もお父様もヴラドs...代表も、まさかレミリアさんが挨拶を交わして早々に姉さんを
「私だって挨拶の次にあんな誘いが来るなんて予想できなかったわ。でも――何故か
だから、私はお父様とお母様、そして――最後の最後まで私を引き留めようとしてくれたノノミ、あなたを説得してまでレミリアお嬢様の従者になるべく家を離れた。――
ショッピングモールの一角のベンチで隣り合って座り、近くのクレープ屋で買ったカフェオレをストローで一口啜ってからあのスカウトの瞬間を思い返すと、姉さんも懐かしむ様な表情を浮かべて頷く。
―――レミリアさんは
参加者への挨拶もまだ途中だったので、お互い"話は改めて明日にでも"と約束してその場は終わったけど―――翌日になってもレミリアさんの意思も、
―――でも、
―――"十六夜家に相応しくない血を持つ者には、
―――あの頃の十六夜家では、私や姉さん、お父様とお母様と言った財閥を運営する本家の人間以外の親戚親族は、企業として"緋色魔財閥"傘下の企業とも取引していたものの―――各人の感情では一様に"野蛮で暴力的な者達の巣窟"だと罵る程に嫌っていた。だからこそ―――
「...子供ながらに下心も感じられる程に世辞もおべっかも露骨で、思想が古臭い親戚親族連中の意向に従うのは気に入らなかったけど――お父様とお母様が
「――でも、私だけは最後の最後まで反対し続けました。...本当に、悲しかったんですよ?いつも私に寄り添って支えてくれた、大好きなサクヤ姉さんと
―――言葉を切り、バッグから
「――それ、ずっと使っていたのね。時間がなくていいものを選べなかったのが心残りだったけど、ずっと大事にしていたのね」
「当然です☆...
手帳に気付いた姉さんは驚きと喜びが混ざった表情を浮かべ、私は頷いてカバーを撫でる――――
―――十年前 パーティーから一週間後―――
~十六夜家邸宅 十六夜姉妹の自室~
「ぐすっ...いや...!お姉ちゃんと離れ離れになるなんていや...!」
自分のベッドの上で蹲り、涙で声を震わせてひたすらに否定の言葉を漏らしていると部屋のドアが開く音が聞こえる。
「――ノノミ。あとはあなただけよ。お父さまとお母さまも待ってるわ」
「ぐすっ...おねえ、ちゃん...」
お姉ちゃんの声が聞こえて顔を上げると―――
―――お父さんとお母さん、そして私の反対の意思に反する様に、お姉ちゃんが
親戚親族が挙ってお姉ちゃんの意思に賛同――
―――でも、私はどうしても認めたくなかった。大好きなお姉ちゃんと離れ離れになってしまうなんて、受け入れたくなかった。だから部屋に籠って反対の意思を示していたつもりだったけど―――
―――『ノノミ。
―――昨日、部屋に戻って来たお姉ちゃんから告げられた
―――そして、今日となった翌日になっても私は部屋に籠っていた。
「ぐすっ...お姉ちゃん...ほんとうに、いっちゃうの...?」
「――昨日、言ったでしょう?ここまで来たら、もう覆すことはできないわ。...せめて、あなたも見送りしてくれると嬉しいのだけど」
「ぐすっ...やだ...!やだ~!お姉ちゃんが行っちゃうのやだ~!!」
お姉ちゃんの返事を聞いて、我慢出来ずに声を上げて泣き出してしまう。―――いくら反対しても、もうどうしようもない事は分かっている。だから尚更悲しみが―――
「ふぇ...おねえ、ちゃん...?」
「――ノノミ。あなたは強い子よ。私もあなたと離れ離れになってしまうのは辛いけど――あなたなら、きっと
―――お姉ちゃんは昨夜の様に抱き締め、頭を撫でて宥める。
「ぐすっ...むりだよぉ...おねえちゃんがいないなんて...」
「――じゃあ、あなたにこれをあげるわ。さぁ、顔を上げて」
「...ぐすっ...」
それでもぐずる私に対し、お姉ちゃんはそんな提案を挙げる、しゃくり上げながら顔を上げると―――
「...これ、は...?」
「――見てのとおり、手帳よ。時間がなくていいものを選べなかったけど――
―――お姉ちゃんは私の手に白いカバーの手帳を乗せ、そう説明する。
「これが...お姉ちゃん...?」
「そう。どう使うかはあなたに任せるけど――この手帳には
お姉ちゃんの言葉を聞きながら手帳を見つめる。どこでも見るような、普通のカバー付き手帳だけど―――不思議と安心感が心に沁みていく。
―――そうだ。お姉ちゃんと
私は
「...ぐすっ...分かった...この手帳、だいじにする...!」
「――受け止めてくれたのね。ほら、あなたは強い子でしょう?」
パジャマの袖で涙を拭った私の言葉を聞いたお姉ちゃんは安心した様に笑みを浮かべる。
「...もうすぐで迎えがくるわ。――ノノミ、私を見送ってくれる?」
「――うん...!」
「じゃあ、着替えましょうか」
お姉ちゃんの言葉に頷き、手帳を片手にベッドから降りる―――
~『D.U.第一商業区』ショッピングモール~
「――本当、懐かしいわね。最終的に、あなたはお父様とお母様と一緒に笑顔で見送ってくれた。...
「姉さんこそ、
―――姉さんは私を見つめて笑みを浮かべる。十年前から成長してより大人びつつも優しい印象は、姉さんの中身は変わっていない事が伺える。笑顔で姉さんもまた成長している事が嬉しいと返す。
「――その手帳も大事にしてくれていて嬉しいわ。何かに使ったりした?」
「私がやりたいことを書き連ねていく...所謂"ウィッシュリスト"として使っています。この十年間ではこの一冊だけでは到底間に合うはずもないので――今はこの
姉さんの問いに答えながら
「"ウィッシュリスト"...ふふ、色々なことに興味津々だったあなたらしいわね。でも...それだったらどうして一冊目を――私があげた手帳をそんなに大事にもっているのかしら?
姉さんは私が決めた手帳の使い方を聞いて微笑み、当然浮かぶであろう疑問を挙げる。
「
私はそう理由を説明しながら
「――これは...」
「――ふふ。
―――私が手帳を"ウィッシュリスト"として使うと決めて
「...ふふ...
「ふふ、そうですね☆...今までずっと、学校生活や『アビドス』での暮らしの傍らでこのページを開いて、実現を夢見ていました。それが、やっと――」
「――はい☆こうして達成できました♪」
―――手帳のペンホルダーからペンを取り出し、ウィッシュリストに線を引いて宣言する。
―――あぁ、この瞬間を十年間待っていた。その達成感と、改めて姉さんと再会出来た事への喜びが心に満ちていく。
「――本当、強く優しい子になったわね。...だったら、今日は尚更心行くまで楽しまないと、ね?」
「はい♪まだまだやりたいこと、姉さんと一緒に見たいものは沢山ありますから、とことん楽しみましょう☆」
姉さんと笑い合い、ベンチを立って肩を並べて歩き出す―――
という事でサクヤとノノミ、十六夜姉妹の過去掘り下げでした。いやぁ...書きたい場面書いたらクッソ長くなりました()
多分、年内はこれが最後になると思います。筆が乗ればもう一話出すつもりでいますが...兎も角、今年から書き始めた拙作をご愛読頂き、感謝に堪えません。感想、評価、栞、ここすきは日々執筆の励みになっています。来年も頑張って執筆を続けていきますので、よろしくお願いいたします。