Blue"Fantasy"Archive~透き通るような"幻想"世界~ 作:八坂 義景
さて前回に続き、エンジニア部探索です。
~『技術棟』 第二ガレージ~
side-ミヤコ
「――"エンジニア部"は、"セミナー"に次ぐ古株の部活動よ。"千年難題解決の為には、全ての思考や実験は肯定されるべき"――"セミナー"が定めたこの理念によって最初に立ち上げられたの」
「最初の"エンジニア部"部員達は
―――『第二ガレージ』に入り、リカコさんとニトリさんの"エンジニア部"についての歴史説明に耳を傾ける。"エンジニア部"はかなり歴史が長い部活動の様だ。
「ここ『技術棟』を部活動の拠点として与えられて以来、代々の部員達の手で設備や機材はアップデートされ続けているわ。――あの3Dプリンターなんて、"エンジニア部"設立以来から
リカコさんは右手の間仕切りで仕切られたスペースに、パソコンと共に据えられた3Dプリンターを指差す。―――清掃はしっかりされているのか綺麗だけど、それでも
「"それは凄いね。見た目は確かに年季が入って貫禄があるけど..."」
「OSとか精密機器は流石に更新してるけどね。でも、私含め部員はあの3Dプリンターには必ずと言っていい程お世話になってるよ。――さて、まずはリカコの開発スペースだね」
―――"先生"の言葉を補足するニトリさんが指差す先には作業台とパソコンを据えたデスク、そして―――ハンガーラックに提げられた、
「――私の開発テーマは"個人が飛行可能なジェットパック"よ。――『ミレニアム』もキヴォトスも交通機関は充実してるけど、ふと思ったことはないかしら――"空を飛べたらすぐなのに"って」
「新作ゲーム買いに行く時とか、移動時間も惜しい時は確かに空飛べたらいいなぁって思うことはあるね」
「アヤを見てると、あんな風に空を飛んで行けるのは思わぬ地点からの侵入や潜入に役立ちそうだなと思うことはあるな」
リカコさんの問いにモモイさんとサキさんがそう答えて頷く。―――キヴォトスでは空を飛ぶ手段としてヘリコプターかティルトローター機が主流で、戦闘機や輸送機と言ったより高速、大型の航空機は『カイザー』クラスの超巨大企業でもなければ運用出来ない為、キヴォトス全体で見ても航空機は殆ど見られない。―――しかしサキさんが答えた様に、アヤさんを見ていると個人の力で空を飛べる事は大きなアドバンテージになり得ると思う様になった。"キヴォトス最速"の二つ名を戴く程のあのスピードは無理でも、人間サイズで空から移動や展開が出来ればより柔軟な作戦を立てられるだろう。
「――そんな"空を飛びたい"という願いを叶えるべく、私はジェットパックを開発しようとしているけれど...今の所、
「何だか不満そうだね。飛べるだけでもすごくない?」
リカコさんはジェットパックを見て眉を顰め、モモイさんは不思議そうに首を傾げて現状でも凄いことではないのかと尋ねる。
「――現状のジェットパックでできることは
「どうして?飛べるものを真似れば――」
「――説明しましょう!鳥類の飛行能力を実現しているのは内部が空洞の骨、胸筋に特化した筋肉構造とその筋肉を動かす為の効率的な酸素供給を行う独自の呼吸、飛行、或いは滑空を補助する揚力を生み出す翼の構造、空気抵抗を減らす流線形の身体です。それに加え、飛行中に排泄を行って更に軽量化を徹底しています。なので――人間が鳥のように飛ぶには筋肉や骨、呼吸法などあらゆる面での大幅な改造が必要になるでしょう!」
―――突然、鳥が飛行出来る理由と人間が鳥の様には飛べない理由を説明する早口の言葉が聞こえて来て振り向けば、制服のシャツの胸元を開け、スカートも正面を大きく開き、涙目に見える黒いフレームの眼鏡を掛けた―――
「――説明ありがとう
「ご紹介に預かりました、『豊見コトリ』です!説明、解説が必要な時はお任せください!」
リカコさんがそう紹介すると、コトリさんは指で眼鏡を軽く上げて掛け直して自己紹介する。
「――さて。コトリが説明したように、人間の身体を改造するとしても身体構造を大きく変えるなんて無謀だし――何より
「"成程...やっぱり、人間が飛ぶというのは難しいことなんだね"」
「――でも、挑戦を諦める理由にはならないわ。果たして
リカコさんはそう言ってコトリさんにキッと鋭い視線を向ける。
「他部員の開発を阻害してしまっているのは忍びないですが――
「――次は
自信満々に答えるコトリさんに対してタカネさんは半目で睨みながら警告する。―――どうやら、コトリさんと他部員で行っているらしい開発で予算をかなり取られている様だ。『技術棟』に入った時にウタハ部長とタカネさんのやり取りを聞いてしまったけど、部員を睨む位にタカネさんは苦労しているらしい。
「
ニトリさんが眩しい笑顔で指差す先を見れば―――
―――黄金色の塗装が眩しい、大きく広い三日月の様な形の角を伸ばした
「...な、なんだアレ?ロボットの頭みたいだが...」
「よくぞ聞いてくれた!私の開発テーマはズバリ――"キヴォトスを守るスーパーロボット『核熱造神ヒソウテンソク』"だよ!」
「"す、スーパーロボットだって...?!"」
戸惑うサキさんの言葉に対し、ニトリさんは青い瞳を輝かせて宣言する様に開発テーマを明かし、何故か"先生"が興味津々に目を輝かせる。
「――ほぉ、頭は形になったんだな。私がいた時はまだ設計図とコンセプトだけだったのに」
マリサさんは『ヒソウテンソク』なるロボットの頭部を見て眉を上げる。どうやらマリサさんが在籍していた時は設計段階だったらしい。
「スーパーって...ただのロボットじゃないのか?いや、今は頭だけみたいだから判断できないが...」
「部長の[雷ちゃん]とかの有象無象のロボットとはまるで違うよ!
「"おぉ...!"」
「正に勇者に相応しい機体です...!」
気迫と共に瞳をより輝かせるニトリさんを前に、思わず少し後退ってしまう――"先生"とアリスさん以外の私達は。
「お、おぅ...熱意は分かったが、実用的なのか?頭であの大きさなら、全体像の投影面積が大きくて良い的になるんじゃ――」
「実用的か否かなんて関係ないさ!!
気圧された精神を持ち直したサキさんの懸念を打ち払う様に声を上げてロマンを形にする為だとニトリさんは豪語する。
「ロマンって...兵器なら耐久性とか操作性とかもっと重要な要素を――」
「"――すごいじゃないか!アニメやゲームの中でしか見られなかったものを形にしようだなんて!AIやシステムでの機械的な処理よりも、操縦者の感情を乗せた熱い一撃が見栄えも威力も上だからね!"」
「アリスも分かります!魔王を討つべく、仲間や散って逝った者達の想いを乗せた勇者の一撃は感動的です!」
「――わ、分かってくれるのかい"先生"、アリス...?!まさかスーパーロボットのロマンの理解者が現れるなんて...!君達は私の
―――"先生"とアリスさんが瞳を輝かせて賛意を示すと、ニトリさんは更に瞳を輝かせて二人の手を取って
「...なぁ、これって私がおかしいのか?」
「サキさんは何も悪くありません。..."先生"とアリスさんと、ニトリさんの、その...独特な感性が奇跡的に噛み合っただけです」
その様子を見ているサキさんが額に手を添えながら唸る様に零した言葉にそう返す。
「――
"教授"はサキさんの肩にそっと手を置きながら""先生"達を見ながらそう説明する。
「ロマンってのは実用性や有効性を求めるものじゃないからな。私も例に漏れず、
「そんなの作ってたの?!私達初耳だよマリサ!」
「今まで誰も聞いて来なかったからな。――コンセプトは兎も角、飛行方法やら動力、制御系の開発が行き詰って悶々としてた時に
懐かしむ表情を浮かべたマリサさんの"エンジニア部"所属時の開発活動と、そこからの"ゲーム開発部"への転部の経緯を明かし、モモイさんが驚いた表情を浮かべる。"
「――マリサの開発が低調で大丈夫なのかと思っていたけど、まさか私に"
「私が持ったまま腐らせるよりは、方向性が同じリカコの役に立てた方が良いだろうと思ってな。量も少ないし、試作も難しいレベルのデータだったが、役立ったか?」
「個人が扱える飛行手段としての箒型のコンセプトと、そのシミュレーションデータは役に立ったわ。次の試作モデルに貴女がくれたデータも盛り込むつもりよ」
同じく懐かしむ表情を浮かべたリカコさんとマリサさんはそんなやり取りを交わす。使わず腐らせるよりは誰かの役に立てようとするのはマリサさんらしい気遣いだ。
「――マリサとリカコの開発テーマはまだ大人しい方だからいいよ。問題は――」
「――――こんな感じで、『核熱造神ヒソウテンソク』を建造する予定だよ!あの頭部も中身はほぼがらんどうだし、まだ検討、開発段階の物も多いけど、形になればキヴォトスを守るスーパーロボットの爆誕さ!『カイテンロボ』になんて負けやしないよ!」
「"これは是非とも応援したい開発だね!スーパーロボットが現実で見られるかもしれないなんて凄いよ!"」
「ゲームの中には勇者のような主人公が勇者のようなロボットに乗り込んで戦うものとありましたし、それが形になるなら――アリスも勇者として操りたいです!」
―――タカネさんが目を向けた先では、ニトリさんがタブレット端末とホログラムで『核熱造神ヒソウテンソク』の開発計画やスペックを"先生"とアリスさんに説明している。三人共変わらず瞳が眩しい程に輝いている。
「あぁ、私の夢を理解してくれて本当に嬉しいよ...!
二人の反応に感無量だと身体を興奮で震わせるニトリさんはタカネさんにバッと顔を向けて予算増額を頼み込む。
「――
「期待する者も居るロマンは止まれないんだよ!私のは
「部長もそうだけど、お金は無尽蔵に出るものとでも思ってるの?!緊急で追加予算を申請せざるを得なくて、"セミナー"に申請提出しに行った時のユウカの
変わらず瞳を輝かせるニトリさんに対し、今にも掴み掛かりそうな勢いでタカネさんはふざけるなと声を上げる。ここまで感情的になる程、タカネさんとウタハ部長が行っている開発は予算を使う様だ。ニトリさん自身は開発規模が小さいと言っているけど、ではウタハ部長が行っている開発の規模はどれ程のものなのだろうか。
「...皆。次からは予算の無駄遣いはできる限りやめよう」
「...も、モモイ...?!」
「普段まるで言わないことをいきなり...お姉ちゃん、どうしたの?」
「一言余計だよミドリ。...その、タカネ先輩見てるとさ。ユウカも見えない所じゃきっとこういう感じなんだろうなって思っちゃって...」
「――廃部回避の為に『TSC2』で『ミレニアムプライス』の賞を取る以前に、そもそも全うに活動してりゃユウカも目くじら立てないんだが...それはいい心がけだな、モモイ」
―――そして、私達の後ろではアリスさん以外の"ゲーム開発部"の皆さんが何かひそひそ話を交わす。タカネさんの様子を見て何か思う所があった様だ。
「――すまない、少し遅れた。ちょうど
「――わぁ...!初めて見る方々がこんなに沢山...!――ウタハ部長よりお話は伺っています。『百鬼夜行連合学院』二年生、『
―――自動ドアが開いた音が聞こえて振り向けば、ウタハ部長と初めて見る生徒―――緑色の長髪の左側を青いリボンと白蛇の髪留めで纏め、前髪にカエルのアクセサリーを留め、頭上に緑色のヘイローを浮かべ、『百鬼夜行連合学院』生徒会たる"陰陽部"の装いに似た、脇を出した白地に青いラインが走る、巫女服風のセーラー服の上に青いジャケットを羽織り、青いスカートと茶色のブーツを履いた生徒がそう自己紹介して礼儀正しく頭を下げる。
「"――留学生?そういう娘も居るんだね"」
「有り得ないことではありませんね。生まれた自治区の学校にそのまま通う方が大半ですが、興味や適性で違う自治区に移って進学することもありますから。
留学は、転校する程でなくとも他校との交流や知見を得たい場合に取られる学校間の交流手段です。――『百鬼夜行』と『ミレニアム』に接点があったことは初耳ですが」
"先生"の言葉にそう答え、改めてサナエさんに目を向ける。―――留学による学校間の交流はよくある事だ。自身の学校には無い文化や勉学に触れる事で生徒達の成長に繋がるし、学校としても留学を行う程に良好な関係を築いていると内外に示す事にもなる。
故に―――『百鬼夜行』と『ミレニアム』という、文化が大きく異なる学校間で留学を行っているなんて初耳だった。"陰陽部"の現部長は策謀家で胡散臭い物言いをする方だと聞いているので、疑念が湧き上がって来る。
「確かに、傍から見ればおよそ接点は見出せませんよね...私、中学生の頃から『ミレニアム』が有する、キヴォトスでも一歩二歩先を行く技術にとても興味があって。しかし
幸い"学院長"も『ミレニアム』の技術に興味を持たれていて、これを機に両校の交流の足掛かりとなることを期待して送り出してくれました」
「留学の話を聞いた時は驚いたし、"セミナー"もよく許可を出したものだとつくづく思うね。――でも、サナエは色んなことに興味を持ってくれるし、理解も早い。仮に進学していたなら、真っ先に"エンジニア部"に勧誘していたよ」
サナエさんが留学した経緯を説明し、ウタハ部長は期待を込めた眼差しでサナエさんを見て微笑む。―――サナエさん自身は望んで『ミレニアム』に留学していて、『ミレニアム』でも受け入れられているなら余計な詮索は失礼だろう。
「サナエが来たのは、私やリカコが二年生になってすぐだったっけな。正規部員じゃないから扱わせられない技術や機材も結構あったが、サポートや雑用では本当に助かったぜ」
「そうね。質問も積極的にしてくれて技術者としては嬉しいし、思い付きがプラスに働いたこともあったからよく助かっているわ」
「何せ留学で時間は限られていますから。期間が許す限り、『ミレニアム』の技術を学び、体感したいんです!
懐かしむマリサさんと、軽く口角を上げるリカコさんの言葉に対してサナエさんは明るい笑顔で理由を挙げる。
「――さて、ニトリの開発テーマの紹介も終わったなら、次は私達だね。隣の『第一開発室』にデータや
「――なら、部長達が紹介している間に私達は銃器を探してみましょうか。依頼を請け負ってカスタム、調整したはいいけど、依頼主側のトラブルだったりドタキャンだったりで納品できず死蔵状態のものが幾つかあった筈」
「まだ説明したりないけど、紹介は本来の目的じゃないから仕方ないか。私も造ったものを洗ってみるよ」
「でしたら私も手伝いましょう!銃器関連の成果物のリストを持ってきます!」
ウタハ部長の提案に対してリカコさんがアリスさん向けの銃器を探そうと提案すると、物足りなさそうな表情を浮かべながらニトリさんが頷き、続いてサナエさんが心得たと頷いて『資料室』と銘打たれた自動ドアに向かって足早に歩き出す。
「ふふ、流石サナエだね。――では、早速向かうとしよう」
「"分かった。――サナエは本当に行動が早いね。よく馴染んでいるみたいで何よりだよ"」
「留学じゃなかったら、部長じゃなくても是が非でも勧誘してただろうな。痒い所に手が届く、得難い人材だぜサナエは」
歩き出したウタハ部長とコトリさん、タカネさんに続いて歩き出す―――
~『技術棟』 第一開発室~
「――あ、部長...と、見知った顔が二人と、知らない顔が九人。随分大所帯だね」
―――『第一開発室』に入ると、目の前のデスクでCADを動かしているらしい、犬耳を持った黒髪の生徒が振り向き、気怠げにも見える眼差しを少し見開いて私達を見回す。ジャケットの下は制服ではなく、部屋着にも見えるけど、指先の落とし切れていない油汚れや額のゴーグルは
「作業中すまない。――紹介しよう。『
「『シャーレ』...あぁ、『アビドス』で活躍した"連邦生徒会"の部活動だね。"ゲーム開発部"はマリサが転部した部活動だっけか。――『猫塚ヒビキ』、皆よろしく。...それで、こんな大所帯で何か用?」
「――はい!アリスに相応しい聖剣の捜索クエストと、"エンジニア部"探索クエストを同時受注中です!この
「――アリスは"教授"の[レッドクロス・クライシス!]みたいなワンオフの銃器を求めていてな。ついでに、このアリス含めた"ゲーム開発部"と『シャーレ』に"エンジニア部"を紹介してるんだ」
ウタハ部長の紹介に続いて軽く自己紹介したヒビキさんは改めて私達を見回しながら問い、アリスさんが挙手して目的を伝え、マリサさんが翻訳する。
「翻訳ありがとう、マリサ。...紹介は兎も角、銃器はここにはないよ。――正確に言うなら、
ヒビキさんが目を向けた先には―――
「――おぉ...!あの刺さり方は聖剣のようです!アリス、遂に聖剣に
「――なんだ、アレ...?」
「――私が居た時はこんなのなかった筈だ。
―――白を中心とした塗装、複雑そうに見える可動部。遠目では棺や箱の様にも見える機械らしき筐体が台座に剣の様に据えられていて、喜びや困惑、バラバラな反応を見せる。
「――[光の剣:スーパーノヴァ]。
「説明しましょう!レールガンは平行な金属板二枚をレールとし、その間に金属物体を差し渡し、それぞれのレールの片方に電源を繋いで通電するとフレミングの左手の法則に基づき電源とは逆方向に加速する原理を利用しています!
ヒビキさんが説明した通り、火薬式よりもエネルギ効率が良く、且つより高初速を期待できますが――実用レベルに至るには莫大な電力と、大電力によるプラズマ化や摩擦、熱による砲身レールの急速な摩耗が大きな欠点となっています!」
ヒビキさんが筐体―――レールガンについて説明すると、コトリさんが意気揚々と深掘りして説明してくれる。『アビドス』で『ビナー』討伐に大きな貢献を果たした"
「"レールガン...『アビドス』では本当にお世話になったよ。その時のデータも活用してるんだね?"」
「勿論。寧ろ実戦データが得られたおかげで仕様が決まった程だよ。コトリが説明した欠点も大体改善できたしね。――とは言え、
"先生"の言葉にウタハ部長はそう答え、悔しそうな物言いで目を伏せる。
「どういうことだ?見た目じゃ私達でも携行できそうに見えるが...」
「見た目こそ個人携行可能なレベルだけど――
「――は...?」
「――わーお。とても歩兵携行には向かない重さだねー」
「――成程、それは試射も厳しいですね...」
「"百キロ越え...一人じゃとても無理だね"」
サキさんの問にヒビキさんがそう答えると誰もが目を点にして驚く。大きさはランチャー系の大型火器より一回り大きい程度だけど、その重量では個人携行は不可能だろう。
「――正直、
「――へ?」
「う、宇宙戦艦...?」
「き、規模がニトリ先輩より大きい...」
「――何度聞いても、バカとしか思えない開発テーマだなぁ」
―――更に、ウタハ部長が頭を掻きながら明かした
「キヴォトスでは空は既に制覇している。ならば――次はその上、宇宙を目指すのは必然だろう?」
「宇宙
「未知を解き明かすこともまたロマン。エンジニアというのはロマンを追い求めるものだからね」
「またロマンか...だ、だがロマンだけで何でもできることはないだろ...?」
澄ました表情を浮かべるウタハ部長に続いてコトリさんとヒビキさんも頷き、サキさんはまた頭を抱えながらウタハ部長達に尋ねる。
「――確かにそうだね。実際、あのレールガンが出来上がった時点で
「ほら見ろ!お金がなきゃそのロマンを形にすることもできないだろ!」
「――ロマンを追い求める精神の前では予算不足程度は些事だよ。それに、幸いなことにお金周りが得意な娘が居るしね」
「簡単に言わないでくれるかなぁ?!お金は無から生えないんだよ!次の予算審議会もまだ先なんだから!」
「ば、バカだ!
サキさんのツッコミに対してウタハ部長は表情を変えずにタカネさんを見ると我慢の限界だと言わんばかりに声をあげ、モモイさんも声をあげてツッコむ。
「――人によって考え方は異なるからね。その位の表現には慣れているよ。宇宙戦艦建造の全体としては小さな一歩だが、技術としては大きな前進だ。でも、重過ぎて試射ができないのは――」
「っと...!これはすごいです!まるで勇者の運命のようにピッタリです!」
「あ、アリス?!」
「おい、いつの間にお前...!」
―――突然アリスさんの嬉しそうな声が聞こえて来て振り向けば、台座の傍で
「――これは驚いた。まさかあの重量を持てる娘が居たなんてね」
「試射用の設備を作りたくとも予算枯渇で無理だったからね...これはチャンスかも」
「そうです!アリスさんにお願いして、シミュレーション結果と試射の結果の照合を行いましょう!」
「へぇ...まさかこんな力持ちだったなんてね。...ふむ...あの体格でこの力...」
―――一方ウタハ部長達三人と"教授"は感心の言葉を漏らし、試射のチャンスだと息巻く。"教授"が何か呟いたけど、まさかアリスさんが百キロを越える物体を余裕で保持出来てしまうとは。あの体型からは想像出来ない力の持ち主だった様だ。
「――!アリス、この
「――そうだね。これはまたと得られないチャンスだ。まずは
「――分かりました!アリス、行きます!」
「待ってくれ!まだ機能説明が――」
―――満面の笑顔でアリスさんが宣言した瞬間、ウタハ部長の制止も虚しく[光の剣:スーパーノヴァ]の銃口から青い閃光が迸る―――
▶アリス は 光の剣 を てにいれた !!
ということで、エンジニア部最後のキャスティングに早苗さん登場です。原作からしてこういうの好きだろうと、百鬼夜行からミレニアムに留学してもらいました。フィーナみたいな感じでもいいかなと思いましたが、保護者二名から殺気を向けられたので...()
デカグラマトン編更新来ましたね。...色々、良くも悪くも気になる点はあったけどとりあえず冬服ゲ開かわゆす。そして復活おめでとう!実に前衛的な身体だね!デカグラマトンの姉妹達も思った以上に姉妹してて良き。しかしネツァクでやろうとしてることはクソえぐい模様()
~生徒紹介~
名前:
出身校:百鬼夜行連合学院
学年:留学二年生
部活動:エンジニア部
装備:AR(