Blue"Fantasy"Archive~透き通るような"幻想"世界~ 作:八坂 義景
S.M.「いや誰?!内容はあってるけど誰?!」
~『技術棟』 地下会議室~
side-マリサ
「――これで全員かな?」
―――妙に薄暗いせいか、秘密結社の様な雰囲気が漂う『技術棟』の地下会議室。モモイは立ち上がり、テーブルを囲んで座るここに集まった面々を見回す―――
「"――『シャーレ』、全員居るよ"」
「...はぁ。まさか本当にやることになるなんてな...」
「サキ、いい加減覚悟を決めてください。ここまで来た以上、離脱は不可能です」
「わ、分かってるよ...」
「予感を感じて来てみれば、
―――イマイチ気乗りしていなさそうなのが約一名、やたら上機嫌なブン屋が約一名居る『シャーレ』の面々。
「いやー、まさかホントにやることになっちゃうなんてね。[鏡]の件で一矢報いるチャンスだし、私達以外にも協力してくれるメンツが居るなんてビックリだよ」
「こう見回すと、結構な規模だな。私は兎も角、大体は後方支援になるだろうが、これだけ居れば...」
「マガンの[サンダーアイズ]は戦闘向けだもんね。
「...はぁ...私が居ない間にとんでもないことになったわね。心の中で不満を募らせはすれど、まさか
―――やはり"セミナー"に対し思うところがあるらしい"ヴェリタス"の面々。まさかチヒロ先輩まで加わるとは思わなかった。"ヴェリタス"での唯一の良心と言うべき、倫理を重んじ部員の
そして、この地下整備場を貸してくれただけでなく"ヴェリタス"と一緒に
「本当に実行しようとする生徒が居るとは思わなかったよ。私達も"セミナー"に没収された、
「いやいや、
「まさか"セミナー"に
「だから予算は無限じゃないんだって何度言ったら...あぁ、もういいや...ごめんユウカ。もう私じゃ止められないや...」
―――普段通りに見えるが、よく見れば瞳がいつにも増して輝いているウタハ部長、やる気満々のニトリ、そしてそんな二人の言葉にツッコむも諦めた様に項垂れる、無理矢理連れてこられたらしいタカネ達"エンジニア部"。流石にサナエを―――
―――『シャーレ』、"エンジニア部"、"ヴェリタス"、そして私達"ゲーム開発部"。以上の四部活動が今回の
「――まずは、私達が提案した
「"
「あたしらが依頼された『G.Bible』の解析。これができなかった結果、モモ達の部活が
「部長の動機に異議はあるけど、言ってももう止まらないでしょうしね。...まぁ、試験もできずに没収されたのでは、保管中にアクシデントが起きても責任が取れないのは確かよ。今回の
頭を下げるモモイに対し、"先生"、マキ、リカコがそれぞれ返事を返す。
「皆、本当にありがとう!――それじゃあ、作戦会議を始めよう!」
モモイの音頭を合図に、コトリがテーブルのコンソールを操作して『ミレニアムタワー』の立体地図のホログラムを投影する。
「まず前提として、
モモイが今回の
「『シャーレ』向けに詳しく説明するけど、『ミレニアムタワー』は事実上"セミナー"
チヒロ先輩が『ミレニアムタワー』について説明し、コトリはそれに合わせてタワー地上部の玄関ホールと最上階を繋ぐエレベーターをハイライトで強調する。
「専用の直通エレベーターか...仮に玄関を突破して乗り込んでも、着いた先で待ち構えられて蜂の巣って訳か。エレベーターを使おうとするのは悪手だな...他に侵入可能なルートはないのか?」
「ご丁寧なことに、点検通路や階段も
「...!ありがとうございます、チヒロ先輩!」
サキの問にチヒロ先輩はそう答えながらタブレットの画面を叩く。コンソールに何かデータを送信したのだろう。コトリがお礼を述べつつコンソールを操作すると『ミレニアムタワー』最上階の詳細な構造を示したホログラムの地図に切り替わる。
「――換気や配線の都合上、
「...この構造の正確さは私が保証するよ。元々私は"セミナー施設部"所属だったからさ」
チヒロ先輩の言葉に合わせ、屋上と室内を繋ぐ、
「換気口からの侵入...!ステルスアクションゲームの潜入みたいですね!」
「あぁ、何か既視感あるシチュエーションだなって思ったけど、なるほどね。オーソドックスだけど、エレベーターからの侵入が無理ならこれしか無さそうだね」
アリスの例えにマキが頷く。
「成程な。...だが、どうやって換気口まで――
マガンが手を挙げ、当然の懸念を挙げる。『ミレニアムタワー』は自治区の何処からでも見える程に高いタワーだ。ヘリでなら余裕で屋上まで行けるだろうが、懸念通り目立って狙いに気付かれてすぐに対策されるだろう。
「――でしたら、私が運びましょう。人一人...いえ、
「"アヤの自信は私が保証するよ。この前『D.U.第二商業区』で起きた事件で、犯人と人質両方を抱えて平然と飛んでた様子は見ていたから"」
―――すると、アヤが手を挙げてそんな提案を挙げ、"先生"がその自信と能力を保証すると補足する。
〈――当該地区に関する過去の記事、SNS上の書き込みを検索。......該当内容の記事及び、SNS上の書き込みを多数確認。『射命丸アヤ』が人員二名を抱えての飛行が可能であることが裏付けられました〉
「ありがと、[アテナ3号]...これはすごいね。"キヴォトス最速"の噂は聞いていたけど、本当に自力で飛べるんだね」
「...あやや、すごいドローンですねぇ。数秒でそこまで調べ上げるとは...ちょっと恥ずかしいです」
更に、"先生"の保証を裏付ける様に[アテナ3号]が自発的に検索し、記事や『モモッター』の書き込みをアイセンサーから投影した仮想画面で次々表示する。それを眺めるハレは驚いた表情を浮かべ、アヤは気恥ずかしそうに頭を掻く。兎も角、屋上に向かう手段はアヤが受け持つ事になるだろう。キヴォトス中で"キヴォトス最速"として噂になる飛行速度だ、侵入役の送迎は一瞬だろう。
「――これで屋上に向かう手段は確定だね!次の問題は誰が行くかだけど...」
「ダクトの大きさ、侵入路の狭い箇所を見るに...
「小柄、一四〇センチ代前半か...この面子だと...」
ウタハ部長の言葉を受けてテーブルを囲む面々を見回し―――
「...もしかして...」
「...私とミドリしか居ない感じ?」
「だな。身長的にはお前ら二人が最適だぞ」
―――最後にモモイとミドリに目を向け、驚く二人の言葉に頷く。
「で、でも...私達、ゲーム上でやったことはあっても実際にダクトを潜ったことなんて...」
「弱気になっちゃダメだよミドリ!やらなきゃ
「このダクトの構造も覚えろとまでは言わないわ。
ミドリが弱気な言葉を零すがモモイが姉らしく発破を掛け、チヒロ先輩が補足する。『ミレニアムタワー』に入った事があるヤツなんてこの面々には居ない筈だが、地図があるだけでも情報としてはありがたい。
「じゃあ、一番重要な"セミナー"に侵入して[鏡]を奪取するのは私とミドリで受け持つよ!次は――」
「――皆さん。"セミナー"を
―――ヘッドホンを付け、そのコードを膝に乗せたタブレット端末に繋いで瞑目して沈黙していたコタマ先輩が、徐に目を開けて少し大きな声をあげる。
「ここに来てからずっと黙っていたと思ったらそんなことを...いつどうやって仕込んだのか気になるけど、今はありがたいわね。それで?コタマ、何を聞いたの?」
「それが――――」
~"セミナー"会議室~
side-ユウカ
「――それでは、"セミナー"緊急会議を始めます」
―――会議室に満ちる重苦しい沈黙を破って音頭を取り、テーブルの上座を―――
「――一時間程前、リオ"会長"より『"ヴェリタス"、"エンジニア部"。そして......"ゲーム開発部"と"シャーレ"が
「...『この襲撃を利用して、"セミナー"防衛訓練を行う』と、リオ"会長"より指示が下されました。加えて――『"会長"
「...ありがとう、ノア」
―――
―――『そ...それは本当なんですか...?』
―――『残念なことにね。信用できないなら、
―――『い、いえ!そ、そこまでは...何故...?[G.Bible]を手に入れたのに、それがどうして
―――『――
―――普段"会長"オフィスに篭もりっぱなしなのに、珍しく"セミナー"オフィスに顔を出して来たと思いきや、唐突に告げられたまるで予想外な情報と、まるで予想外な対応。
今も脳が理解を拒んでいるけど、それでも前代未聞の事態なので
「そりゃまた...随分と思い切ったことをするわね~。"会長"も"会長"で私達に一任...言葉は悪いけど丸投げなのも酷いわね」
"セミナー保安部"を率いる"保安部長"である
「――しかし、"会長"より一任されてしまい、且つ
――まずは襲撃側の戦力評価を行いましょう。私の裏付けと、ユウカちゃんが先程言った通り、"ヴェリタス"、"エンジニア部"、"ゲーム開発部"、"シャーレ"は襲撃勢力として確定しています」
「"ヴェリタス"はハッキングや後方支援が主でしょうけど、戦闘面ではマガンが脅威かしらね。ハレと並ぶ『ミレニアム』で頭一つ抜けた頭脳の双璧にして"ヴェリタス"の
テーブルのコンソールを操作し、"ヴェリタス"のマガンの肖像、プロフィールのホログラムを投影する。―――技術の最先端を走るのは"エンジニア部"だけど、『ミレニアム』内外で運用されている最新機器の多くを生み出しているのはハレとこのマガンだ。特にドローンの設計を得意とし、リオ"会長"をして『コンセプトに沿った機体設計のセンスは相当なもの』と称賛する程だ。
「後方支援としても、チヒロ副部長が参戦するのであれば脅威です。ヒマリ部長と比べれば流石に劣ってしまいますが、普段は倫理を重視して抑えているだけで、ハッカーとしての腕前は高水準ですから」
ノアが付け加えた"ヴェリタス"で脅威となる生徒としてチヒロ先輩を挙げ、頷いて賛意を示す。裏では
「――"ヴェリタス"で脅威となる生徒のピックアップはこんな所でしょう。次は"エンジニア部"から脅威をピックアップしてみましょうか」
「"エンジニア部"...はぁ...タカネを"エンジニア部"に送ったのは間違いだったかしら。青天井の開発活動を抑え込めている様子はないし、寧ろ緊急の追加予算申請を持ってくる方が多いし...」
「私達が入学する以前から"エンジニア部"の開発活動は青天井が当たり前だもの。あの娘一人で抑え込もうってのがそもそも無謀だったと思うわ」
ノアが次へと進め、思わず零した言葉にエレンが苦笑しながら意見を挙げる。―――『ミレニアム』の財務を預かる"セミナー会計"として、財政健全化の為に最も予算を食う"エンジニア部"の浪費を抑えるべく、同級生で私と同様財務が得意なタカネを転部という形で送り込んだものの、成果は殆ど挙がっていない。寧ろ追加予算の申請を持ってくるばかりで、持ち込んで来る度に心底申し訳無さそうな、一方で諦めた様な表情を浮かべられては私も申請を通すしかない。
「それに、今回の
此方を見るノアに頷く。
―――『はいユウカ!これ今回の案件で使った費用!何とか部の予算で収めたから確認よろしく!』
―――『あ、ありがとうタカネ...そ、その今回は――』
―――『それから一週間は休暇貰うよ!
―――『...い、行っちゃった...あんな剣幕、と言うよりはヤケかしら...兎に角初めて見たわねあんなの。さて...!こ、この経理処理...無駄なく、処理のミスもなくキッチリ予算内に収めてる...!工具を持っていない時間なんてなかった筈なのに...うん、サインは全部タカネのものね。まさかあの娘にこんな才能があったなんて...!』
―――自暴自棄になった時のタカネの暴れっぷりはよく知っている。タカネが"セミナー施設部"に居た頃、『ミレニアムタワー』での同時多発的な不具合、トラブル発生により激務と化した事がある。所属部員が疲弊して気絶やサボりで次々離脱していく中、最終的に
この事後処理で上げられた経理処理の整然ぶりと無駄の無さから財務の才能を見出し、私の補佐役として引き抜いた経緯がある。
「それに、ユウカちゃんに才能を見出されるまでは"セミナー施設部"所属でしたから、ある程度『ミレニアムタワー』の土地勘もあるのは脅威です」
「そうね。タカネも脅威としてピックアップしましょう。...つくづく、"エンジニア部"に送ったのは悪手だったと実感するわね...」
そうボヤきながらタカネのプロフィールを投影し、脅威対象としてラベルを付ける。
「他に脅威となるのは...うーん...ぶっちゃけ
「部そのものがね...開発したものを試す丁度いい機会だと持ち込んで来るのはあり得るわね」
エレンの意見に頷き、"エンジニア部"所属部員全員のプロフィールをピックアップしてラベルを付ける。―――最先端機器を生み出しているのはハレとマガンだけど、技術的な最先端は"エンジニア部"だ。その知的好奇心は凄まじく、タカネの話では拠点たる『技術棟』のあちこちに開発品を乱雑に積み上げていて、整理も難しい状態だと言う。そんな中に埋もれた火器類を持ち出されたら、確かに脅威だ。
「――次は"ゲーム開発部"ね。...戦闘面ではアリスちゃんが脅威ね。"エンジニア部"から譲られた[
ピックアップ対象を"ゲーム開発部"に切り替え、まずはアリスちゃんの存在を挙げ、プロフィールをピックアップする。―――[
「マリサさんも"ゲーム開発部"全体としては脅威足り得るでしょうね。後輩への面倒見の良さ、部長であるユズちゃんの性格を把握した上で適度に顔を立てる気配り...士気の柱はモモイちゃんですが、部を支える大黒柱はマリサさんと言えるでしょう」
「モモイの
ノアの意見に頷き、マリサのプロフィールもピックアップする。―――マリサ転部の話を聞いた当初は一年生しか居ない"ゲーム開発部"に
「"ゲーム開発部"についてはこんな所でしょうか。最後に――『シャーレ』ですね。正式名称は"連邦捜査部"。"連邦生徒会"が最近立ち上げた
「...えぇ。"先生"と"シッテムの箱"による情報把握能力と指揮能力、『SRT』から指揮下に入った"RABBIT小隊"の戦闘能力は脅威よ」
「それから、構内入構の履歴には『射命丸アヤ』さんの名前もありました。翼で以て自力で空を飛び、"キヴォトス最速"を謳う驚異的な飛行速度を発揮する。...人間大で高速で飛ぶ存在は大きな脅威です」
「...アヤまで...まぁ、あの新聞記者なら面白いネタには速攻で飛び付くでしょうね。『シャーレ』はメンバー全員が精鋭と言っていい程だから、『シャーレ』そのものが大きな脅威よ」
ノアの補足を受けて思わず眉を顰めてしまう。―――今の『シャーレ』は高い戦闘能力の持ち主ばかりが所属している。経験はまだ浅いと言っているけど、そもそも入学しようとする時点で非常に敷居が高いという『SRT特殊学園』に所属している時点で一角の精鋭と言える"RABBIT小隊"。キヴォトス全体で見ても稀有な
「ユウカが手放しにそう評価するならよっぽどの精鋭なのねぇ。...脅威判定はこんな所かしらね。――それで、どうやって迎撃するつもり?」
「..."会長"からは作戦、指揮の1人を――何をやってもいいとお墨付きを貰ってるわ。だから――こっちも
~『技術棟』 地下会議室~
side-"先生"
「"C&C...君達のその反応を見るに、かなり強力な部活動みたいだね?"」
「正式名称"Cleaning & Clearing"――表向きは"メイド部”とされており、多くの部員が所属していますが――
"先生"が来られる前のあの混乱の際、『ミレニアム』側からの要請で一、二回程協働作戦を行いましたが――正に『ミレニアム』最強に恥じない精鋭という印象があります」
コタマの報告を受けた瞬間、会議室の―――『ミレニアム』の娘達の雰囲気が一様に緊張した様に張り詰める。その反応を見た私の言葉に対し、ミヤコが説明してくれる。『SRT』の特殊部隊―――精鋭部隊たるミヤコ達ですらそう評価するとは、"C&C"のエージェントはかなり強力みたいだ。
「"『ミレニアム』最強か...道理で皆緊張している訳だ"」
「『ミレニアム』で"C&C"を知らない娘は居ない位だからね。――"先生"向けに現在の
チヒロが音頭を取り、タブレットを操作してコトリに目配せすると、彼女はハッと我に返ってコンソールを操作する。
「――コールサイン"
「ネル部長の実力は本当に凄いぞ。ミヤコが言った協働作戦で一度ネル部長が同行したんだが――いきなり吶喊したと思ったら、
―――目付きが悪く、少し着崩したメイド服の上にスカジャンを羽織った、オレンジ色の髪の上に黒いヘイローを浮かべた
「――でも、幸いネルは『ミレニアム』外の企業から請けた案件で単身出払っているみたいね。昨日から不在みたい」
「ネルさんが居ないのであればありがたいですねぇ。取材で何度か彼女の戦闘を拝見しましたが――アレは
タブレットで情報を確認したらしきチヒロが、ネルは今『ミレニアム』には居ないと報告し、アヤが安心した様に頭を搔く。他メンバーの実力も油断出来ないけど、明確な『ミレニアム』最強たる存在が不在なら一安心と言えるだろう。
「とは言え、ネル抜きでも"C&C"は強力よ。――コールサイン"
「...っ...!――たった今、"セミナー"の会議室に仕込んだ盗聴器がアスナさんに破壊されました。"セミナー"の知り合いを介して入れて貰った充電器に隠していて、今までバレて来なかったんですが...やはり、アスナさんの
―――ネルに続いて、
「アスナ先輩の
「そりゃすげぇな......直感、か...なんだ?なんで既視感を...懐かしさを感じてるんだ私は...?何の過程も経ずに正解の選択を選ぶ、みたいな感じか。こういうのでいきなり作戦が覆されたりするんだよな。理論も理由もない、
ミヤコが協働作戦でのアスナの
「そこは作戦次第ね。
「[
―――続いて、褐色の肌に金色の瞳、毛先にかけて紫色にグラデーションが掛かった長い黒髪の上に紫と黒のグラデーションが掛かったヘイローを浮かべた、アスナ程ではないけどそれでも
チヒロの説明を受けたサキが同情する様な表情を浮かべて協働作戦時に見た印象を語る。カリンはメンバーの中では苦労人らしい。ここまで挙げられた二人は最強の実力を持つけど一人で動きがちなリーダー、鋭い直感と運の良さを持つ気分屋。成程この二人を抑えて作戦通りに進めようと言うのは大変そうだ。
「――次はコールサイン"
「"...
「いやー、アカネ先輩の爆薬の扱いは私も参考になったよ。不良が立て籠もるビルをどうするかって悩んでたら、いつの間にか爆薬を仕込んでいてさ。根本からビルが一気に崩れて、煙が治まった頃には瓦礫に混ざって不良が皆気絶してたんだ。突然のこと過ぎて、あの崩落の瞬間を動画に収めていなかったのが悔やまれるよ」
―――カリンの隣にメガネを掛け、少しウェーブが掛かったブロンドヘアーに金色のヘイローを浮かべ、茶色のケープを掛けた柔らかな印象を抱く生徒の肖像ホログラムが投影される。
思わず苦笑しながら漏らした私の言葉に続いてモエが嬉しそうに笑いながらアカネの爆薬の扱いの上手さを褒める。
「確かに爆薬の扱いはすごいんだけど、ネル先輩と並んで
「タワーが崩落したら周囲にどんな被害が出るか分かったものじゃないわ。少なくとも
遠い目を浮かべるタカネの言葉にチヒロは苦笑しながら次のメンバー―――金髪のショートヘアに白いモブキャップを被り、頭上に
「"..."
「"
「協働作戦中の雑談で"
"
「在籍していること以外が分からない以上、これ以上の詮索は無意味ね。――さて、ウカビは普段、隙あらばゲームをプレイしたり、居眠りしたりしてアカネにシバかれる様子をよく見る位サボることが多い怠け者だけど、コールサインナンバーを持つエージェントに相応しい実力の持ち主よ。所謂
「確かに、作戦会議中もずっと黙っていると思ったら...居眠り所かスマホでゲームをやっていてアカネ先輩に咎められてシめられたりしていたな。だが、アカネ先輩に耳打ちで何か言われてからの作戦中は悪態とか愚痴は零しながら与えられた役目をしっかり熟していたぞ。あの戦闘能力は確かにエージェント足り得るな」
チヒロがウカビについて説明し、続いてサキが補足する。
「――"C&C"については以上ね。結論を言えば..."C&C"が"セミナー"側に来る以上、雑な作戦ではあっさり跳ね除けられると思った方がいいわ。そして...この中で
チヒロの問いに対し誰も手を挙げず、それを確認したチヒロは分かっていた様に息を吐いて瞑目し―――
「――予想通りね。強いて挙げれば"RABBIT小隊"位でしょうけど、それでも"C&C"に比べれば私達の戦闘能力は劣る。――練度で劣るなら、作戦で相手を上回るしかないわ」
「中々難しい条件だね。――だが、幸いなことにチヒロ達"ヴェリタス"も居るし、私達含めてこれだけの人手も居る。皆の頭脳と実力を結集して、[鏡]の奪還と、"セミナー"への反抗の意思表明を成功させようじゃないか」
―――目を開いて不敵な笑みを浮かべて続けた言葉にウタハがフッと微笑み、私達を見回す。
「...そうだね。うん、そうだよ!あの"C&C"が参戦するって聞いた時はちょっとビビっちゃったけど、ここで諦めたら
モモイの言葉に皆頷き、緊張した雰囲気が弛緩する。
「"――それじゃあ、改めて作戦を練ろうか。皆で力を合わせて、
―――会議室に皆の意気軒昂な声が響く。
ということで、夢時空よりふわふわ頭のエレン、
...後者は『いや誰?!』って読者が多いと思うので簡単な説明をば。
『
もはやゲーム、CD、書籍ですらない、たった一枚の公式イラストだけのマイナーオブマイナーなキャラ達から選んだのは、ネームドのメイドキャラが居なかったというのが理由です。咲夜は既に登場済、某うそっこメイド、某創世神の最高傑作、某教授謹製のアンドロイドは既にキャスティングが決定しているので、メイド系が居なかったんです。誰か居ないかと探して調べて、『
...かく言う作者も、『
~生徒紹介~
名前:
所属校:ミレニアムサイエンススクール
学年:二年生
部活動:セミナー保安部"保安部長"
装備:AR(
名前:
所属校:ミレニアムサイエンススクール
学年:一年生
部活動:C&C"ゼロファイブ"
装備:SMG(