Blue"Fantasy"Archive~透き通るような"幻想"世界~ 作:八坂 義景
~『技術棟』 地下会議室~
side-マリサ
「――まさか、こうしてまた集まることになるなんてな...[鏡]奪還作戦以来、縁が深くなったな」
―――"エンジニア部"拠点『技術棟』の地下会議室。私達の呼び掛けに応えた面々を見回して呟く。
「昨日の事件についてはマリサからの又聞きだけど、流石に今回のリオ――会長のやり方は強引過ぎる。その強引さでまた私達の活動を邪魔されては開発が滞ってしまう。だから、私達"エンジニア部"も全面的に協力させてもらうよ」
―――ウタハ部長以下"エンジニア部"の面々。
「...彼女が私達を攻撃しかけたのは事実だけど、故意ではない可能性を一方的に否定するのは強引過ぎる。"セミナー会長"とはいえ一個人の判断で生徒に嫌疑をかけて連行するなんて、前例にしてはいけない。――私達"ヴェリタス"も協力するわ」
―――チヒロ先輩以下"ヴェリタス"の面々。コタマ先輩とハレ、マキはノートパソコンに向かっていて、恐らく
「...『飛鳥馬トキ』...リオに気を取られてたとは言え、あたしの意識を一撃で刈り取ったのは将来有望だ。だが――"
―――ネル先輩以下"C&C"の面々。
「"――私達『シャーレ』も協力するよ。...あの場では迷ってしまったけど――
「ミヤコさんから報告を受けた時は心配でしたが、次の日である今日に『シャーレ』メンバー全員が
「"...
―――そして、"先生"達『シャーレ』の面々。"RABBIT小隊"の四人とアヤに加え、最近部員として加入したらしい"ヴェリタス"とつるんでいる『クロノス』の新聞記者ハタテまで動員している。
昨日、アリスがリオ会長に連れて行かれてしまった時の表情と反応が嘘の様に、私達がよく知る"先生"がそこに居た。
アヤがそんな"先生"を見ながら尋ねるも、"先生"は微笑みながら何処か意味深に答える。何かあったとすれば昨日の夕方、夜辺りだろうが、どんな心境の変化があったのか...
―――閑話休題。
「...皆、本当にありがとうな。本題に入る前に、"ゲーム開発部"から報告だ。見ての通り――」
私の音頭に合わせ、包帯もガーゼも無く、すっかり元気になったモモイが立ち上がって完全復活を宣言する。
―――アリスがリオ会長に連行されて行くのを止められず、己の無力と一方的にアリスを
部室で夜を明かせば必ず挨拶してくれるアリスが居ない部室はやはり寂しく―――そこに元気一杯のモモイが戻って来た。校医から連絡がある筈だったが、私達を驚かせて元気付けようと退院の連絡を伏せる様に頼み込んだらしい。
如何にもモモイらしいやり口だし、モモイの復活は嬉しい事だが、驚かすなと軽くデコピンでおしおきはした。
―――『そっか...アリスはリオ会長について行っちゃったんだね。...マリサ、ミドリ、ユズ。そんな落ち込まないで。そんな暗い
―――アリス連行の顛末を聞いたモモイの提案を受け、いつかの[鏡]奪還作戦の時の様に『技術棟』の地下会議室を借りる際にアリス連行の経緯を聞いて協力を即決してくれた"エンジニア部"。その様子をカメラのハッキングで見ていて協力を決めた"ヴェリタス"と、情報を共有されて協力を決めた"C&C"。そして今朝、"先生"とミヤコ以外の『シャーレ』メンバーも呼び寄せられて今に至る。
「
「ふふん!時々サボりが見付かってユウカにシメられてきたおかげだね!」
「...時々ユウカ先輩に呼び出されて、しばらくすると変な悲鳴が聞こえるなって思ったら...お姉ちゃん...」
マキの言葉にモモイはふんす!とドヤ顔を見せるが、ミドリが素直にツッコみを入れる。モモイが一切変わっていない様子を見ると安心出来る。後は―――
「昨日の事件で
「――リオとアリスが
「...!ありがとうございますチヒロ先輩!」
―――マガンの言葉を継いだチヒロ先輩が行方調査の結果を報告しながら手元のタブレットを弄り、会議室のコンソールを受け持つコトリがチヒロ先輩からデータを受け取り、コンソールを操作して『ミレニアム』自治区全域地図をメインディスプレイに投影し、赤い線としてリオ会長とアリスが移動した痕跡が時系列に合わせて伸びていく。赤い線は『部室棟』エリアを出て、幹線道路を避けて支道や裏路地の様な道を経て―――
「――この通り、この地下トンネルの途中という何とも予測に困る位置で痕跡が途絶えたわ。恐らくこの辺りに
「自治区の中心からは外れてるが、自治区外に逃げた訳ではなさそうな距離。だが、自治区内の何処なんだと考えても...潜伏できそうな場所が見当たらないな」
赤い線が地下トンネルの途中で止まり、その周辺の怪しそうな場所を探すが見当たらず頭を搔く。
「...ダメだね。痕跡が途絶えたポイントは絶妙にトンネル内カメラ間の死角だし、会長達の車がトンネルに入る前後に通過した車両もなし。――これ以上は多分、ハッキングで探しても痕跡は見つからないんじゃないかな」
―――続いてハレがキーボードを打つ手を止めてノーパソを閉じ、これ以上はハッキングしても探せないと報告する。
「いきなり手詰まり、ってこと?マキ達でこれ以上足取りを追えないならどうしたら――」
―――突然会議室に響き渡る自信満々の声。出入口に目を向けると、ドヤ顔で仁王立ちする"特異現象捜査部"の副部長『宇佐見スミレコ』先輩。
「――ごめんなさい、
先輩の隣。アリス救出作戦の会議に参加すると元々表明していた"教授"が先輩を横目に見てそんな推測を挙げる。そして―――
「――いきなりの訪問失礼します。"セミナー"としてではなく、
「...貴女達が集まっている理由はこっちも把握してるわ。――どうか、私達にも協力させて」
―――珍しく
side-ミヤコ
「"――ユウカ、そんなに顔色を悪くしてどうしたんだい?辛いなら無理に参加しなくても――"」
「――いえ、どうか加わらせてください。私達"セミナー"でもリオ会長の行方を捜していたのですが...っ...」
「ユウカちゃん...!――会長捜索の最中、スミレコ副部長から共有された情報により
―――"先生"の気遣いに対しても尚救出に向けた会議に加わらせて欲しいとユウカ先輩は願うと、ヘイローが
「――タカネ、ニトリ。傍のベンチに一先ず寝かせてから、[安眠君Mk.5]を動かして彼女を寝かせてあげるんだ。...
「了解!――ノア、私と一緒にユウカを運ぼうか」
「はい、お願いしますタカネちゃん」
「了解だよ部長。――あのユウカがこんな状態になるなんて、一体どんな情報を得たのやら...」
その様子を見ていたウタハ部長がタカネ先輩とニトリ先輩にそう指示を出し、タカネ先輩が席を立って動き出す。
タカネ先輩がノア先輩と共に出入口傍のベンチにユウカ先輩を抱え上げ、その間にニトリ先輩が珍しそうな表情を浮かべながらタブレットの画面を素早くタップする。
「うぅ...ごめんなさい二人とも...
「...っと...真に責任を負うべきはリオ会長です。ユウカちゃんは何も悪くありません」
「よっと...ホントにどんな情報が分かったのさ。こんな顔色が悪いユウカなんて初めて見たよ...」
「――指示は出したから、もう少ししたらここに来てユウカを寝かせてくれるよ」
「分かった。――それじゃあ会議を再開しようか。スミレコ、"特異現象捜査部"はどんな情報を得たのかな?」
「よくぞ聞いてくれた!...実は
ノア先輩とタカネ先輩とでユウカ先輩を寝かせ、ニトリ先輩がタブレットでの操作を終えてウタハ部長に報告し、会議が再開される。ウタハ部長の問いにスミレコ先輩――彼女の"特異現象捜査部"での立場と設立の際の一悶着については"先生"から聞いている――は"教授"共に会議室の空いている席に座りながら説明を始める。
「ヒント、ね...恐らく部内にも黙って何か調べてたんでしょうね。自分が居なくなる事態を見越して、さりげなくヒントを残すのは相変わらずね。――そのヒントはどんなものだったの?」
チヒロ先輩が何とも言えない表情を浮かべながらスミレコ先輩に尋ねる。
「
「"――
「そう、
スミレコ先輩が指し示したのは―――
「"――
「――"セミナー会長"により
―――[安眠君Mk.5]なのであろう、一対のアームを持つ自走するベッドの様な白い四足歩行のロボットがユウカ先輩を寝かせる最中。自治区の大半が街や研究地区として開発され切っている中で、『ミレニアム』では珍しい殆ど手付かずで森や川等の自然が残る地区についてノア先輩が説明する。
「――"セミナー会長"により
「はい。お察しの通り、
チヒロ先輩の言葉にノア先輩は頷き、区域がいつ設置されたのかを答える。就任してすぐに通した施策が未開発の土地の保有。きっと何か目的が―――
<~♪
「――お、着いたっぽいね。もしもーし。...うん、了解。――テレビ通話の準備したいから、コレとあのディスプレイ繋いでいい?」
「あぁ、構わないよ。コトリ、接続を手伝ってあげてくれ」
「了解しました!」
―――スミレコ先輩のコートのポケットから着メロが鳴り、先輩はスマホを取り出して通話を始める。十数秒程通話して切れば、ウタハ部長に手元のタブレットとディスプレイを繋ぐ許可を求め、ウタハ部長が快諾するとすぐに接続準備を行う。
「――よし、と。タブレットじゃなくて、ディスプレイのカメラを繋いだから会議室のメンツを向こうは見れる筈。後は向こうが...」
自治区全体図が右下にワイプアウトされ、通信接続中の画面がメインで表示されると―――
『――よし、繋がった。あーテステス。スミ姉、ちゃんと繋がってる?』
「ちゃんと繋がってるわよ。こっちも救出作戦組に合流したから、確認調査を共有できるわ」
『見れば分かる。こっちの視界でも分かる大所帯ね』
―――ロード画面は木々が生い茂る森の中、誰かが手に持っているのか時折揺れるカメラを見つめる"特異現象捜査部"のレンコ先輩が発声し、スミレコ先輩が大丈夫だと答える。レンコ先輩の後ろでは、同じ"特異現象捜査部"のエイミさんが[
『そんなに集まってると壮観ね。それだけ
レンコ先輩が状況を説明し、カメラの左でメリー先輩のものと思しき左手が映りこんで軽く手を振り、レンコ先輩がエイミさんに目を向けると彼女は警戒の眼差しを解かずに左手をサッと振って応える。
『――じゃあ、移動開始。エイミ、先導頼むわよ』
『了解。――方向は合ってる。このまま行こう』
エイミさんが先頭を歩き出し、レンコ先輩、そしてメリー先輩も動き出して映像が時折少し揺れる。
『...こんな手付かずの森の奥。本当に何かあるのかなぁ』
『意味もなく座標なんて残すほど部長は...いや、ちょっと否定できないや。――プリンを手に取ることを誘導するように言い置いてたし、この先に何かしらはある筈だよ』
エイミさんとレンコ先輩はそんな会話を交わしながら草木を掻き分け、邪魔な枝や草はナイフで刈り取り、道を造りながら森を進み続ける。三人が進む事十数分後―――
『――っと...一気に開けたね。ここが座標の場所だよ』
『長ーい崖、眼下に広がるは鬱蒼とした森...
―――森が一気に開け、急に差し込んだ陽の光で映像が一瞬白飛びし、カメラが補正を変えると眼下に広大な森が広がる様子が映し出される。
「...エイミ、ホントに座標あってる?部長が態々残したヒントが大自然を味わえる穴場な訳が――」
『...あの...この下に広がる森、
―――ふと、カメラを構えるメリー先輩がそんな意見を挙げ、会議室の面々がスミレコ先輩以外、私含め一様に驚いた表情を浮かべて場が少し騒めく。私達から見ても只の広大な森にしか見えないと言うのに、先輩には一体
『――メリーがそう言うなら、多分
『調べてみようか。持ってきた機材で検知したり、見破れるかは分からないけど...』
―――しかし、レンコ先輩とエイミさんは驚く様子も無く、エイミさんが背負う大きなバックパックを降ろして中身を探り始める。
「"――スミレコ、メリーには何が見えてるんだい?"」
「...あぁ、そっか。ここに居るメンツは知らないよね。――メリーにはさ、本来目には見えない、間を隔てる壁――所謂
「...
ウタハ部長がエンジニアとしてメリー先導が持つ才能に懐疑的な様だ。―――
『――準備完了。赤外線、紫外線で観測開始』
『――ドローン起動。森の上空を飛ばしてみるよ』
―――エイミさんとレンコ先輩が準備を終え、エイミさんは少し大きなゴーグルらしき機器を装備する。その隣ではレンコ先輩が鳥を模したドローンらしきものを空に飛ばし、タブレット端末を見る。
『...
『今移動中。視点が変わっても歪みとかの変化は特に――あ、いきなり
―――一分程経つとエイミさんがゴーグルを外し、タブレットの画面を睨むレンコ先輩が目を離してドローンが落ちたものの、ジャマーの類が存在する可能性を報告する。
「うーん...ちょっと手詰まりっぽい?光学迷彩を見破る手段は他に――」
『――レンコ、少しの間カメラを変わってくれる?...
『――あぁ、確かにメリーなら...!』
『...メリー先輩の
―――悩むスミレコ先輩を他所に、メリー先輩がそんな提案を挙げ、レンコ先輩とエイミさんが賛意を示し、レンコ先輩がカメラに―――メリー先輩の下に歩み寄る。
「――メリーには
「...うーん...ようはゲームで言えばウォールハックとかの類が可能ってこと?」
「表現が悪い気がするが...本来見えないものを見えるようにするって意味では合ってるか。だが...そんなファンタジーじみた才能、本当にあり得るのか?」
「まぁまぁ見てなって!...光学迷彩にメリーの才能を使うのは初めてだからちょっと不安だけど」
スミレコ先輩の説明を受けてモモイさんとマリサ先輩がそんな意見を挙げ、才能の真偽を疑うマリサ先輩にスミレコ先輩が自信満々なドヤ顔を見せて答えている間に、カメラを持ち換えたのか画面が少し大きく揺れ、メリー先輩がエイミさんの隣に歩いて行く様子が見える。
『...うん...やっぱり、
メリー先輩はそう呟き、右手を森に向けて翳し―――
―――何かを掃う様に左から右へと手をゆっくり動かす。
『...!』
『こ、これは...!』
『な...何よコレ...?!』
「"...
「なんて大きな...これ程大規模な建造物を違和感なく覆い隠していたなんて...」
「あやや...これは大スクープですねぇ。このような都市が隠されていたとは...」
「これは...一体どんな技術を、リソースを使えばこの規模の都市を覆い隠す光学迷彩を実現できるんだ...?!」
―――カメラの眼下に広がる広大な森が蜃気楼の様に揺らめき、高い防壁に囲まれた大都市が姿を現し、誰もが驚きの声を零して会議室が俄かに騒がしくなる。遠目で見てもかなり大規模な都市であり、明らかに目立つ筈なのに、メリー先輩が暴くまで只の森として隠し通せていたとは―――
「――位置、都市の外観、規模...
「"――ノア。"セミナー"は一体どんな情報を得たんだい?"」
―――ふとノア先輩がそんな言葉を零し、"先生"が尋ねる。
「リオ会長が
当然、デバイスやファイルにはセキュリティが施されていましたが...緊急事態ですから、コユキちゃんの才能を用いてセキュリティを突破。情報を捜査した結果――コトリさん、データを送るのでディスプレイと、皆さんに共有をお願いします」
「――受信確認しました!ディスプレイ及び、ホログラムに投影します!」
ノア先輩が説明しながら手元のタブレット端末を操作し、データを受け取ったコトリさんがコンソールを操作する。数秒後、都市の観測を続けるエイミさん達を映すディスプレイの一角と、私達それぞれの席に設置された投影装置からホログラムでデータが投影される。その表題は―――
side-"先生"
「......いやいや...いやいやいや...!これどうやって資金集めたのさ会長?!この規模の都市を形にするなら
「...タカネ、"セミナー"の出納管理台帳を見て。...例えばこことここの支出。他と比べれば目的は些細なものだけど...これ、ノアが調べたら
「...そ、それって..."セミナー"で管理している『ミレニアム』の予算を――
「...本人から
―――『エリドゥ』に関する情報の内、[安眠君Mk.5]で眠ったおかげで復活したユウカと共に金銭面で調べるタカネ。
「ふむ...収容人数としては
「ビルや道路には格納式の砲塔やバリケードをビッシリ備えてるみたいだね。ドローンとかの自律防衛戦力の生産、保守設備も完備...これを
「電力も専用の融合炉を備え、供給系統も何が起きようと供給を維持できるし、
―――技術面から情報を調べ、リオ単独で造り上げたとは思えない規模に驚きっぱなしの"エンジニア部"の面々。
「...データ上でも規模の大きさと、
「...こりゃすげぇな。それしか言葉が出ねぇ」
「ネットワークも都市内で完結。...
―――ネットワークやインフラを調べて驚きや呆れの言葉を零す"ヴェリタス"の面々。
―――『エリドゥ』の規模の大きさと、この都市を
「...いやはや、『ミレニアム』は様々な天才が集う学校ですが、その行政を担う"セミナー会長"も例外なく、且つかなり上位の天才だったとは驚きです。それでも、お一人で
「"情報を見ると"セミナー"に加入してからすぐに計画を始めているみたいだけど、それでも三年も経たずに都市を形にしている。本当にリオは天才なんだろうね。...天才は思考の次元が違うなんてよく言われるけど、故に一人で抱え込むしかない...と、私は肯定したくないけどね"」
アヤの言葉に頷き、そう意見を挙げながらディスプレイに映る『エリドゥ』の様子を見る。
―――『...理解してもらう必要はないわ。私は『ミレニアム』を、
―――リオがアリスの身柄引き渡しを要求して来た時の言葉を思い返す。
「――お前ら。この『エリドゥ』とかいう街の凄さは充分分かっただろ。あたしらが解決すべき問題は――
―――ネルがそんな声をあげ、皆が彼女に注目する。
「そうだよ!都市の凄さに吞まれてたけど、私達はアリスを助ける為に集まってるんだから!」
「でも、どうやって
『――双眼鏡での目視観察での情報になるけど、防壁にも格納式の砲塔、ランチャーらしき設備が死角なく配置されてる。少なくとも――
双眼鏡で『エリドゥ』を観測していたエイミがそんな意見を挙げる。防壁は一見すると何も無い様に見えたけど、リオはしっかり侵入対策を講じていた様だ。
「そうなれば地下しかないけど、設計データを見ても地下構造も外部からの侵入路ができないように対策されているようだし――」
「――はたして
―――うーんと唸るウタハを含め、私達を見回してユメミが問い掛ける。
「...何が言いてぇ、ユメミ」
「――都市建造の為に
「――地下鉄...?だが、設計データには路線を引き込んでいる痕跡は見当たらない」
ネルの言葉にユメミがそう答えるとウタハが察するけど、有り得ないと否定的な意見を挙げる。―――確かに、地下鉄を利用した輸送であれば誰にもバレずに出来るだろう。しかし、リオが残したデータに
「一般的に見ればそうね。でも...情報をひた隠すような人物が、そんな
「――
「――!コタマ、ハレ、マガン、マキ!『ミレニアム』内鉄道の全路線の制御ログを調べて!列車を動かす以上、路線の占有もあるし
ユメミの言葉から真意を察したチヒロの指示で"ヴェリタス"の面々。が動き出す―――
ということで次回、横領都市潜入です。
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