Blue"Fantasy"Archive~透き通るような"幻想"世界~ 作:八坂 義景
前回のあらすじ:クソ強パワードスーツが現れた!
~『ミレニアム』本校構内 ヘリポート~
side-ユウカ
「――『エリドゥ』に潜入した部隊からの連絡は?」
「まだありません。...二分十六秒前にも尋ねてましたが、少々心配し過ぎでは?」
ヘリの機内。ノアに『エリドゥ』からの連絡の有無を尋ねるとそんな答えが返って来てノアが少し呆れた様に尋ねて来る。
「リオ会長が
「ふふ、より気にしているのは後者ですね。私も同意見ですが」
「そうね~。リオ会長も止めて連れ戻さなきゃだけど、
私が挙げた理由を聞いてノアとエレンは微笑ましいものを見る様に微笑み、思わず気恥ずかしさから目線を逸らす。
―――『ミレニアム』本校構内のヘリポート。エレン以下"セミナー保安部"の人員から編成された、『エリドゥ』増援部隊を乗せた"セミナー保安部"のヘリ六機が待機していて、私とノアは指揮所も兼ねた機体に乗り組んでいる。
モモイや"先生"達『エリドゥ』に潜入した部隊から、『エリドゥ』対空システム無力化の連絡が届き次第離陸、増援として飛び立つ手筈になっているけど、夜ももう少しで更けるというのに連絡は未だに無い。
「...連絡が来ない以上動けないわね。連絡が来るまで一応作戦を確認しておきましょうか」
「と言っても、
「情報では、ロボットやドローン、タレットが多数備えられているようですからロケットランチャーやヘリ搭載のロケットポッドは持ち込んで正解でしょう」
「そうね。大型の対空火器が無力化されてもロボットやドローンが対空戦闘を行う可能性はあるけど、それは"先生"達が――」
『――こちらエリドゥ潜入部隊のチヒロ!聞こえてる?!』
「――!」
「――こちら"セミナー"増援部隊。通信は聞こえています」
―――インカムにチヒロ先輩からの通信が入り、ノアが応答する。
『エリドゥの対空システムは掌握した!"セミナー"の増援を要請するわ!』
「了解よ。――全機、離陸用意!」
「了解しました。――可能であれば、救出作戦の進捗状況を教えていただけますか?」
チヒロ先輩の報告を受けてエレンが離陸を指示してエンジン音が鳴り始める中、ノアが状況を尋ねる。状況次第でこちらの対応も―――
チヒロ先輩の真剣な声が状況を報告すると同時に、私達が乗り組んでいるヘリも離陸する―――
~『エリドゥ』 中央大通り~
side-ウタハ
「――[トライ・ポッド]起動。...攻撃開始」
「手近な遮蔽に逃げろッ!」
「サナエ、こっちだ!」
「きゃっ...?!」
―――ネルの指示を受けてすぐそばの路地に逃げ込み、サナエの手を力任せに引っ張って路地に引き込んだ瞬間、ガトリングガン六門の弾幕が大通りを薙ぎ払い、
「アイツ...!私の[ふらわ~戦車]に――」
「行くなリカ!最早どうにもならない...!君も[ふらわ~戦車]と
「放しやがれなのです!![ふらわ~戦車]も最強究極の戦車実現の為に必要な資産なのです!!」
一足先に逃げ込んでいたリカがその様子を見て飛び出そうとして咄嗟に肩を掴んで止めるけど、リカはジタバタと抵抗する。自身が生み出した物があんな風にボロボロにされて我慢出来ない怒りは理解出来るが―――今は
―――[
「まさかリオ会長があんな兵器を隠していたなんて...」
「あぁ。あっという間に厳しい状況になってしまったね。...飛行能力は脅威だが、武装故に図体は大きい。けど――」
『――ウカビ、一緒に来い!カリン、ミユ!隙を見て撃ち込め!』
『了解...!
『了解。――"RABBIT4"、合わせて!』
『了解...!』
―――向かい側の路地に身を潜めているネル達の通信が入り、目を向けるとネルとウカビが各々の得物を構えて飛び出し大通り上空に留まっているであろう[
『――今だ!』
『...!』
すかさず別の路地―――ちょうど[
「っとと...!」
「っと...!どうだ?!」
私達が隠れている路地に勢いそのままネルとウカビが飛び込み、ネルは路地に顔を向けて首尾を確認する―――
『っ!ミユ、隠れて!』
『ひゃぁう...?!』
―――しかし、[
「っち...!これでもダメか!」
「まるで
ネルが舌打ちし、ウカビは傍の壁に拳を打ち付けて声をあげる。
「
「あぁ。エンジニアとしては是非とも解析してみたい所だが...今は作戦上最大の脅威だ」
サナエの言葉に頷き、路地に目を向ける。
―――[
しかし、それとは別に実装されている回避システムがアクティブ防御の限界を補う以上に厄介な存在となっている。先程の攻撃では、ネルとウカビに気を取られていてカリンとミユが背後から仕掛ける事に気付けてもすぐには対応できない―――
「――おいウタハ。エンジニアならあの回避がどんな絡繰りか分かるんじゃねぇか?」
「そうであれば良かったんだけどね...私にも皆目見当が付かないよ。疑似的に未来予知を実現する技術なんて初めてだ」
ネルの言葉にそう答えて肩を竦める。―――AIによる予測もあり得るけど、二、三秒で変わる戦闘状況を未来予知の様に高精度で予測出来る性能のAIは聞いたことが無い。仮に出来たとしても―――
「っち...!このままだと不味いな...」
「そうですね...[
―――ネルの言葉にサナエが頷き、[
「...[
私達が中央のタワーを目指して進んでいた所でリオは[
「――"先生"。他を連れて先に行け。[
―――ネルが覚悟を決めた様に小さく息を吐き、"先生"に対して提案する。
『"ネル?!
「ここで全員丸ごと止められたせいで
「――"先生"、ここはネルの提案に従おう。ここで全員釘付け状態になっていては作戦が破綻してしまう。それに、リオが[
危険だと声をあげる"先生"に対してネルは自信満々に返し、私も肯定の意見を挙げる。
「――"C&C"を、あたしを信じてくれよ"先生"。必ず
『"ネル...分かった、君を信じるよ"』
「おう、任せとけ。――"C&C"、行くぞ。他の連中が進めるように
『――"
『――"
『――"
「..."
ネルの号令一下、"C&C"の四人が応答し、ネルはウカビと共に路地から大通りへと出ていく。
『"――皆、"C&C"が[
『――"RABBIT小隊"、了解』
『あぁ、了解だぜ!』
「――"エンジニア部"、了解。...サナエ、リカ。私達も路地裏から迂回して"先生"達と合流しよう」
「了解しました!"C&C"の皆さんを信じて行きましょう!」
「...了解なのです。[ふらわ~戦車]は残念至極ですが、リオ会長を止めて追加予算を要求して、ついでにアリスを助け出すのです...!」
ダダダ...!
大通りから銃声が聞こえ始める中、サナエとリカを連れて路地を歩き出す―――
side-マリサ
「――ドローン撃破!」
「――こっちもロボットは一掃したわ」
「よし、進むぞ!」
「タワーも近くなってきたわね...ちょっと偵察してくるわ!」
「"分かった。対空システムは無力化できているけど、気を付けて!"」
「了解よ!」
―――ミヤコがドローンを落とし、"教授"が[レッドクロス・クライシス!]の掃射でロボットを一掃し、タワーを目指して前進を再開する。ハタテがタワーを見上げながら偵察を提案し、"先生"が頷くとハタテは翼を伸ばして飛び立つ。
―――『..."先生"、やはり私は"C&C"に加勢します。対空システムは無力化できましたし、航空戦力は一人付いて損はないでしょう』
―――[
―――閑話休題。
「――やっぱり、戦端を開いた当初に比べるとロボットやドローン、タレットの迎撃頻度と数が減っているな...」
「こちらとしては前進が容易になるからありがたいことだけど...[
―――ウタハ部長と会話を交わす。リオ会長が私達の前進阻止を図り始めてからロボットやドローン、タレットが防衛戦力として断続的に出て来ているが、[
「リソース...『エリドゥ』は無人で稼働、維持できるようにシステムを構築しているって推測があったわね。無人で稼働させるならAI...もっと根本的に言えばコンピュータによる制御は必須。だとしたら..."先生"、"シッテムの箱"で『エリドゥ』システムの挙動を調べられる?」
「"やってみよう。――アロナ、お願い"」
『了解です!......こ、これは...!エリドゥの演算システムと電力の九割が[
リカコの要望を受けて"先生"が
「――そうか...!あの
「"――ウタハ、[
「...あくまで私個人の推測だけどね。――
これには無数のデータと、それを読み込んで取捨選択できるだけの演算能力を持つコンピュータが必要になるけど――無人での稼働、維持を前提とした『エリドゥ』の規模を制御するコンピュータの性能を[
―――近くの街頭から青い光が伸び、ホログラムのリオの姿が私達の前に立ちはだかる様に現れ、咄嗟に各々が得物を構える前で、会長はウタハ部長の推測を肯定する様に言葉を発する。
「――リオ...やはり君は、エンジニアとしては群を抜いた天才だ。理論上可能でも、理論の域を出られないようなものを一人で形にしているのだから。だが――だからこそ、君がこれ以上無理をする前に止めなければならない」
「ここで姿を現すってことは、[
決意新たなウタハ部長の言葉に続いてそう啖呵を切りながら疑問をぶつける。
『一の戦力を百揃え、後詰めで補充し続けた所で、根本的に一であることに変わりはない。だったら、百の戦力を一つ展開して最大パフォーマンスを発揮できるようにリソースを注ぐ方がいいでしょう?防衛線は抜かれてはならないのだから』
「数を揃えての戦列構築と、少数精鋭での遊撃戦は場合によりけりだと思うが...あんな回避システムを持った単一戦力ならコストパフォーマンスはいい...いや、『エリドゥ』全体のリソースの内九割も注ぎ込んでいる時点で思い切ったやり方だな」
『――[
リオ会長はサキの言葉にそう返して瞑目し―――
『――とは言え、残る一割のリソースでも最低限エリドゥのインフラ、システムの維持は可能よ。流石に高度な技術を持つ"ヴェリタス"のハッキングは防げないけれど――完全に掌握される前にあなた達を撃退してしまえば問題ないわ』
「また大きく出るじゃないか。[
『――エリドゥ防衛は[
「――タワー正面、飛翔体確認!」
「あれは...ドローンが何か吊り下げているのか...?」
―――リオ会長が宣言すると、タワーの根本辺りからドローン四機に吊り下げられた大きなロボットらしきシルエットがこちらに近付いて来て―――
「な...」
「なんだコイツ...?!」
「"こ、これは...!"」
―――子供の工作のような頭部に、ミレニアムの校章がでかでかと描かれたボディ。
「四本腕とは...武装も攻防一体、距離を選ばない汎用性が高いものだ。だが...」
「うわ...うわぁ...」
―――四本腕があり、下の右腕には
「装軌式はスピードは出せずとも地形走破能力は高い。でも...」
「...こ...こんな...こんなのは...!」
―――下半身は戦車そのもので、脚部はキャタピラ。
「...これこそリオね。[
「同期で親友の"教授"がそう言うなら、本当にアレをリオ会長が...いや、それにしてもセンスが終わってるだろ」
「ふざけんじゃねーのです!あんなダサいデザインで履帯を備えているなんて、戦車への冒涜なのです...!」
「私の[核熱造神ヒソウテンソク]も派手さを優先して万人受けしにくいデザインの自覚はあったけど...それを下回るダサさは初めて見たよ...」
「うわあっ!?ダサ...」
「確かに、あんまり可愛いデザインじゃないけど...」
"教授"の安心した様な、納得した表情で漏らした言葉を皮切りに皆口々に[アバンギャルド君]のダサさを指摘する。"教授"の言葉が事実なら、デザインはリオ会長が直接手掛けたという事になる。会長自身はセンスのダサさを自覚して―――
『......見た目は関係ないわ』
「あ、やっぱり結構気にしてるんだな」
「あら意外。万人受けしないことは自覚してるのね。昔からあのデザインを気に入っていたから、ダサさには気付いていないと思っていたんだけど」
―――どこか残念そうに目を逸らす会長を見て思わずツッコむと、"教授"は意外だと眉を上げる。昔からお気に入りのデザインだとは結構な入れ込みぶりだが、万人受けしないという自覚は一応ある様だ。
『...機能とデザインはある程度リンクするものよ。デザインは兎も角――[アバンギャルド君]もエリドゥの切り札と言える防衛兵器。――[アバンギャルド君]、戦闘モード起動。侵入者を撃退しなさい』
リオ会長が指示を出してホログラムが消え、[アバンギャルド君]が四本腕を構えてバズーカ砲、ガトリングガン、アサルトライフルの銃口を私達に向ける。
「はっ、やる気満々だな!」
「武装は汎用性が高いが実弾火器のみ。[
「"よし、全員戦闘用意!アロナ!"」
『了解です!――付近のタレット、バリケードを展開します!』
"先生"が戦闘用意に続いて
「っおぉ?!」
「うわぁ?!」
―――しかし、[アバンギャルド君]が放つ弾幕の火力は凄まじく、バリケードとタレットをあっという間に破壊し、私は咄嗟にその場に伏せる。
「"いきなりこれは不味い...!全員後退!一旦退くよ!"」
「――"RABBIT2"!」
「了解!――スモーク!」
ボフンッ...
"先生"が後退を指示し、ミヤコとサキがスモークグレネードを幾つも投げて濃厚な煙幕を展開する。
「――これなら...!モモイ、大丈夫か?!」
「な、何とか...いきなりあんな弾幕は反則だよ...!」
煙幕で視界が悪い中、モモイに声を掛けて手を伸ばし、悪態を吐くモモイが手を掴んだことを確認して引き上げてモモイを起こす。
「出鼻を挫かれたが、あんな弾幕は流石に連射できない筈だ!今の内に下がるぞ!」
「うん!」
煙幕の中、モモイの手を引いて元来た道を戻る方向へと走り出す―――
~近くの路地~
―――[アバンギャルド君]のそれであろうガトリングガンの銃声が聞こえる。
「っぶな...[アバンギャルド君]は追撃はしてこないみたいね。あの場所にずっと陣取っていて、近付いたら迎撃してくる感じよ」
「あくまで迎撃、撃退に徹するつもりということか。持ち場を守り続けるなら誘導して罠に嵌めるのは難しいね。人間ではなく、プログラム通りに動くロボット相手では挑発も難しい」
―――銃声が聞こえて数秒後。私達が隠れ潜む路地にハタテが空から降り立ってそんな報告を挙げ、ウタハ部長は顎に指を添えて悩ましげに眉を顰める。
―――[アバンギャルド君]は後退する私達を追撃する様子は無く、この路地に逃げ込んでから体勢の立て直しまで数分経っても追撃が来ず、ハタテが名乗りを挙げて空から偵察を図った。その結果、[アバンギャルド君]はあくまで私達の迎撃に徹していると分かった。ウタハ部長の言う通り、追いかけて来るなら何処かで罠を張って待ち構える事も出来たが、[アバンギャルド君]はプログラムに忠実に従っている様だ。
「"厄介な相手だね...[
「そうだね...見た目はダサいのにすごく強い」
「うん。外見からは想像付かない火力...一機だけだからよかったけど、アレが数を揃えてきたら戦力的にも、見た目的にも厳しかったと思う」
「アレが数を揃えてか...[
"先生"の分析にモモイとヒビキが頷き、続けてヒビキが挙げた仮定を否定出来ず苦笑する。構造材や装甲の材質は見た目からは分からないからコストはそれでも変動するだろうが、『エリドゥ』全リソースの内九割を注ぎ込んでいる[
「だが、幸いなことに[アバンギャルド君]はあの一機だけだ。"C&C"とアヤは居ないが、これだけの戦力があればきっと撃破できるだろう。とは言え、またこの場で全員が拘束されるのは悪手だ。そこで、"先生"――」
「――[アバンギャルド君]の相手は私達"エンジニア部"に任せて欲しい」
「――"先生"、私達"RABBIT小隊"もサポートとして"エンジニア部"と共に残ります」
「...ミヤコ達が残るなら、私も一緒にサポートするわ。アヤ程速くはないけど、空を飛べる戦力はあって損はない筈よ」
「"...!"」
―――ウタハ部長、ミヤコとハタテがそんな提案を挙げ、"先生"は驚いた表情を浮かべる。[
「――"先生"、どうか私達を信じて任せて欲しい。こうして隠れている間にもアリスの命の危険は迫っているんだ。止められなければ、今も[
「私と"RABBIT小隊"もサポートで付くから、大船に乗ったつもりで任せなさい。"先生"と"ゲーム開発部"だけになっちゃうけど――『ミレニアム』
「"...迷っている時間はないね。――分かった。[アバンギャルド君]は君達に任せる。でも、無理はしないようにね"」
「――任せてくれ。[アバンギャルド君]を撃破したらすぐに追い付く」
「――"RABBIT小隊"、[アバンギャルド君]撃破の支援に移ります」
「分かってるわよ。[アバンギャルド君]を撃破して終わりじゃないしね」
ウタハ部長とハタテの言葉を受けて"先生"は瞑目し、数秒後決意した様に頷いて指示を出し、ウタハ部長達は力強く頷く。
「"...頼んだよ、皆。――"ゲーム開発部"は私とユメミと共に迂回して前進、タワーを目指すよ"」
「タワーももう目の前。――リオが設計したものなら性能も相当でしょう。ダサい見た目で油断しないようにね」
「了解だぜ。...ダサい見た目だが火力は強力だ。部長達も気を付けろよ」
「皆、気を付けてね!」
"先生"の指示を受け、[アバンギャルド君]が待ち構えている大通りへ向けて歩き出すウタハ部長達を見送る。
「"――始まった!アロナ、タワーを目指せる迂回ルートを策定して!"」
『アロナにお任せください!――ルート策定完了!ナビゲートを開始します!』
「"よし...皆、急ごう!まずはこの路地を突き当りまで進むよ"」
「分かった。先頭は私が行くよ!」
―――数十秒後大通りから銃声が聞こえ始め、"先生"は
~『エリドゥ』セントラルタワー 玄関ホール~
side-"先生"
「――敵影無し!ここが...」
「だだっ広いホール。奥にあるのは...エレベーターか?中も『ミレニアムタワー』に似せているんだな」
―――タワー内部に入ってモモイがクリアリングを行い、誰も居ないホールを見回す。迂回して[アバンギャルド君]に捕捉されない様に進み、遂に中央のタワーまでたどり着いた。[
―――私達の目の前にホログラムが投影され、リオが姿を現す。
「そうだよ!会長が差し向けた兵器を乗り越えて私達はここまで来た!アリスは返してもらうよ!」
「今も先輩達は戦ってるけど...私達にアリスちゃん救出を任せて相手を受け持ってくれました。その期待と信頼に答える為にも...!」
「...あ、アリスちゃんが魔王...世界を滅ぼすかもしれないなんて、やっぱり信じられません。『TSC』をあんなに楽しんでくれて、勇者を目指そうとして周りを振り回しながら頑張っていて...だ、だから...!会長を止めて、アリスちゃんを連れ戻します...!」
「あぁ、ここまで来たぜ。――アリスはかけがえのない仲間だ。魔王なんかじゃない。それでも止めるって言うなら...会長だろうが吹っ飛ばす!」
リオに対してモモイ達はそれぞれ啖呵を切って得物を構える。リオは無言で瞑目し、数秒後目を開く。
『...あなた達の意思は変わらない、ということね。ここまで来た以上、説得は無意味。――でも、こちらも諦めるつもりはないわ』
「チートじみた回避システムの[
『無人兵器が頼れないのであれば――後は人間しか居ないでしょう?』
「そりゃそうだけど...まさか...会長自身が出てくるの?」
モモイがまさかと驚いた表情で尋ねると、会長はフッと息を小さく吐く。
『オペレーターが前に出るなんて非合理よ。今も[AL-1S]の
「...え?」
「...な...え...?」
「...な、何で...?!」
「...は?」
私の隣から、
―――リオのホログラムが消える中、ユメミは[レッドクロス・クライシス!]を背中から下ろして構え、銃口を私達に向ける。
ということでクソダサロボアバンギャルド君と――ゲーム開発部への
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