Blue"Fantasy"Archive~透き通るような"幻想"世界~ 作:八坂 義景
元旦恒例の3Dで
2日はシュポガキ!やっぱり可愛いなこの子ら...年末年始の激務お疲れ様。
3日はタイムリーに補習授業部!相変わらずハナコに振り回されるコハル可愛い。赤い袋の図柄、一人でコッソリ...本当に可愛いなぁコハル!
~"ティーパーティー"会館 "ホスト"専用サロン~
side-"先生"
―――両開きの扉が開き、テンシに続いて中に入ると部屋のバルコニー側に据えられたテーブルの椅子に座っていた二人の生徒が揃って立ち上がり、カーテシーで私達を出迎える。
「――紹介するわ。"ホストリーダー"
「――『桐藤ナギサ』と申します。この度は私が発信した要請に応えていただき、心より感謝申し上げます」
「――『聖園ミカ』だよ!『シャーレ』は色々忙しいって聞いてたけど、ナギちゃんのお願いに応えてくれてありがとう!」
テンシが二人―――ナギサとミカを紹介し、二人がそれぞれ自己紹介する。ナギサは淑女然とした雰囲気だけど、ミカは反対に天真爛漫で活発な娘に見える。共通しているのは、テンシ共々
「"――"連邦捜査部"『シャーレ』顧問、"先生"。要請を受けて参上したよ"」
「――『シャーレ』指揮下、『SRT特殊学園』一年生、"RABBIT小隊"小隊長『月雪ミヤコ』です」
「――同じく"RABBIT小隊"ポイントマン、『空井サキ』」
「――"RABBIT小隊"オペレーター、『風倉モエ』だよ」
「――ら、"RABBIT小隊"スナイパー、『霞沢ミユ』です...!」
私の自己紹介に続き、ミヤコ達が敬礼して自己紹介する。
「皆様、よろしくお願いいたします。親睦を深める為に細やかながらお茶会を用意しております。――どうぞ、おかけになってください」
ナギサがテーブルに手を向けると同時に、部屋の端で待機していた"ティーパーティー"メンバー数人が一斉に、且つ静かに動いて空いている椅子を引いて私達を迎える態勢を作る。
「"分かった。――失礼するよ"」
「「――失礼します」」
「――失礼しまーす。うわ、見た目からして美味しそうで高そうなお菓子ばっかり...」
「し、失礼します...!」
ナギサの言葉に頷き、ミヤコ達と共に席に着く。ナギサ、ミカ、テンシも席に着くと"ティーパーティー"メンバー数人でティーポットから紅茶をそれぞれのカップに注ぐ。
「さぁ、どうぞ。皆様のお口に合えばいいのですが...」
「いただきまーす!...mgmg...うわ、この桃のロールケーキすっごい美味しい!」
ナギサに促され、いの一番にモエがクリームの中に細かくカットされた桃が混ぜ込まれた、薄い桃色の生地で巻かれたロールケーキを一口分切って口に運ぶなり目を輝かせて声をあげる。
「わーお。いきなり
「混ぜ込んである桃は、
「...そ、そう言われるとちょっと手を付けにくいな...」
「こ、このロールケーキがそんなにすごいなら、他のお菓子も全部...うぅ...み、見てるだけで緊張してきた...」
ミカとテンシの言葉を受けてサキとミユが緊張した様に居住まいを正す。―――ロールケーキをナギサが手作りした事、テンシの実家では桃園を経営している事も驚くべき事だけど、それ以上に目の前のテーブルに並ぶお菓子、そして手元の紅茶も
「そう緊張なさらず、好きなだけご賞味ください。我が『トリニティ』では自身の格式を示す側面もありますが――何よりお菓子というものは、見た目や食感、味...視覚と味覚で以てお客様を楽しませるのが役目ですから」
「そんな言葉じゃ緊張なんて和らがないと思うなー、ナギちゃん。...まぁ、食べにくいなら仕方ないよ。目的はナギちゃんが出した依頼についてのお話だしね」
「...えぇ、そうですね。――改めまして。この度は私が発信した要請に応えていただき心より感謝申し上げます、"先生"」
「"さっきも言ったけど、困っている生徒が居れば私は手を差し伸べるからね"」
一瞬ナギサの眉がピクリと震え、しかし澄ました表情で私に深々と頭を下げるナギサにそう答える。距離が少し近くなった事で改めて見ても、その所作からは格式の高さを感じられる。
「少し前に『アビドス』に行ったテンちゃんから聞いた話だけど、キヴォトスの外から来たんだよね?どんな人かなーって色々考えてたけど――意外と私達と変わらないんだね、"先生"って」
「"君達こそ、ヘイローやその翼、身体能力の高さみたいな特異な点はあるけど、そう大きな違いは少ないね。おかげでこのキヴォトスを受け入れやすかったよ"」
―――私を興味津々に見つめるミカの言葉にそう答え、飾っていないそのままなナギサの翼、三日月や星のアクセサリーで飾った翼を揺らすミカの翼を見ながらそう返す。―――ミカはヘイローすらかなり独特だ。ヒナのそれとは違ってピンク色と淡い水色のグラデーションが不定形で立体的に渦巻き、まるで銀河、天の川みたいな印象を受ける。
―――獣耳や尻尾、悪魔の様な角、翼、尻尾。そして目の前のミカとナギサの様な天使の如き翼。
私はそれらの悩みや相談をよく聞き、共に考えて解決を図ってきた。力不足で解決出来ず後悔し、挫折しかけた事もあったけど、今の私は『シャーレ』顧問―――超法規的権限という
「そっかー。
「"先生"の人柄もあるのかしらね。恐れず、差別せず、誰にでも平等に"
「"キヴォトスでの不良の立場は知っているけど、それでも生徒だからね。本当に困っているなら手を差し伸べない理由にはならないよ"」
ミカに続くテンシの言葉にそう答える。―――ワカモやラブ達"ジャブジャブヘルメット団"の様に、悪意や騙すつもりも無く、真に困っているなら私は他の生徒達同様手を差し伸べる。
「...
「"――要請書にあった
ナギサの言葉から本題への移行を察し、紅茶を一口飲んで促す。
「――我が『トリニティ』は『ゲヘナ』、『ミレニアム』と共に三大校の一角を担っています。無論、学力水準も三大校に相応しいものであると信じています」
「科学、技術先進校の『ミレニアム』は兎も角、なんで『ゲヘナ』が
「...『トリニティ』の特色として、私達の様に伝統的に"ティーパーティー"や他委員会、部署の要職に就く家柄もありますが、基本的には厳正な入学試験を通して進学者を決定しております。そこに家柄の貴賤は関係ありません」
ナギサの言葉を補足するようで個人的な愚痴の様な言葉をミカが差し込み、ナギサの眉がまた一瞬ピクリと震えるけど、彼女は澄ました顔で言葉を続ける。
「家柄が必要な場面もあるにはあるけど――各人の能力、実力は『トリニティ』ではそれ以上に最も重要なもの。自治区の規模が大きいし、総合学園の名の通り多くの学校が分校として統合された体制。家柄しかないのにやたら威張るような無能者がやっていける学校ではないわ」
「私が
テンシとミカが『トリニティ』の学力事情をそう補足する。―――『トリニティ』、ひいてはキヴォトスを構成する各校は存在そのものが
「...しかし、入学試験を合格できた生徒が入学後も相応の成績を維持できると言えば、そうではありません。私達のような『トリニティ』初等部、中等部からの進学者は兎も角、周辺校からの進学者の中には『トリニティ』
「あなた達も
「派閥争いで負けた娘が、腹いせで無関係な生徒をイジメたりする事例も結構あってねー。"正義実現委員会"がそういうのは発覚したらすぐ鎮圧してくれるからマシだけど...狡賢い娘は隠れてイジメたり、脅して泣き寝入りを強いたりするから中々撲滅できないの」
ミカとテンシは『トリニティ』内でのイジメについてそう説明し、困った様に眉を顰める。―――
「お二人が説明したようなイジメは特に大きな要因ですが、そもそも『トリニティ』の格式高い雰囲気に気圧されてしまったり、物価の高さ故に困窮してしまったり...様々な要因によって疲弊してしまう生徒が少なくありません。そして――日常での苦痛は勉学にも悪影響を及ぼします。
そこで、我が『トリニティ』では試験や各授業等で非常に成績が悪い生徒――汚い表現ですが
「"――それが、私が顧問に就いて欲しい部活動だね?言葉から察せはするけど、どんな部活動か説明してくれるかい?"」
ナギサは私の問に頷く。"補習授業部"という言葉、字面だけで既にその目的が見えて来るけど、敢えて説明を促す。
「――"補習授業部"は、成績不振者を一か所に集めて合宿での補習を行う部活動です。補習期間中三回特別学力試験を実施し、
「"――
ナギサの説明を聞いて
「――"先生"も思うところがあるみたいね。決定事項だから今更覆せないけど、私は
私の表情を見たテンシが過去"補習授業部"設立した際の問題を説明する。―――周りから隔離された環境での補習授業。その外聞もあってイジメの格好の的になってしまう様だ。
「だからこそ、今回は『シャーレ』の力を、"先生"のお力を借りしたいのです。本来ならば設立には今少し手続きや稟議等を必要としますが...『SRT』をも超える介入権を有する『シャーレ』の
「ナギちゃん、ちょっと気が早いじゃんね。"先生"にやって欲しいことをちゃんと説明してあげなきゃ。一方にああしろこうしろって言うのは心象悪くするよー?」
「......そうでしたね。では、"補習授業部"顧問としての役割について説明させていただきます。と言っても、特段難しいことはありませんが」
ナギサの言葉にミカが茶化す様に指摘を差し込むとまたしてもピクリと眉が震えるけど、すぐ平静に戻って説明を始める。
「――端的に言えば、"補習授業部"部員の監督を行っていただきたいのです。本来なら勉強方法は所属部員に任せますが、せっかく教師を招聘したのですから、その豊富な経験を活かして合格をより確実なものにしてほしいのです。既に補習会場や教材は用意してありますが、足りないもの、追加で必要なものがありましたら何なりとお申し付けください。"補習授業部"顧問権限は『シャーレ』の権限を
「"...それはありがたいけど、『トリニティ』として大丈夫かい?『シャーレ』の権限の大きさを警戒されて妨害される可能性があるんじゃないかな"」
ナギサの説明に対して懸念を挙げる。―――派閥争いや政争。そこに私達『シャーレ』が入り込む事で『シャーレ』が持つ強大な権力を利用しようと目論んだり、私達の行動を妨害しようとする存在が現れる可能性がある。この懸念に対し、ナギサは分かっている様に頷く。
「――確かに、『シャーレ』が持つ権限の大きさに関する噂は『シャーレ』設立以来から我が『トリニティ』でも噂になっています。今回、こうして『シャーレ』を招聘したことも既に方々で噂になっているでしょう。
無論、賓客に失礼なことがあっては"ティーパーティー"の名誉、生徒会としての能力が問われてしまいます。ですから、"補習授業部"始動にあたっては部員にも自衛を求めると共に別個で警備を...と、言いたい所なのですが」
「――前に話した『エデン条約』。締結がいよいよ間近なせいか、最近『トリニティ』内の治安も
「ナギちゃんも意見、意思統一で頑張ってるんだけどね。それでも尚
ナギサの言葉を継いでテンシがそう事情を説明し、ミカが頷きながら困った様な、しかし
「――そのような事情であれば、私達"RABBIT小隊"が警備も受け持ちましょう。元より"先生"の護衛兼サポーターとして随行していますので、充分対応可能です」
「"補習授業部"の子達の自衛と合わせて、それ位しかできないよねー。でも、『SRT』の
ミヤコの提案を聞いてミカが頷く。―――ミヤコが言った通り、"RABBIT小隊"は元々私の護衛兼サポーターとして随行させている。加えて、後からアヤも合流するから"補習授業部"や私への
「――本来ならばこちらで支援すべきことではありますが、その申し出はありがたいですね。では..."先生"、"補習授業部"顧問就任、受け入れていただけますか?」
「"――勿論。成績不振の生徒が好成績を出せるようにサポートするのも"
「――ありがとうございます。では、こちらの書類にサインをお願い致します」
ナギサの言葉にそう返すと彼女は安心した微笑みを浮かべ、少し離れた背後に立つ"ティーパーティー"の娘に目配せする。
それを受けて生徒が静かに私の下に歩いて来て、脇に抱えていた『トリニティ』校章と"ティーパーティー"ロゴマークを誂えた純白のバインダーを取り出して開き、サイン用のペンと共に書類を―――"補習授業部"設立承認の宣誓書を差し出してくる。
「"ありがとう。どれどれ..."」
1. 連邦捜査部介入権による上記部活動の即時設立
2. 補習授業円滑化を目的とした顧問就任
3. 前項を目的とした連邦捜査部権限の適用
バインダーを受け取ってお礼を言って内容を確認する。
内容は
「"――どうぞ。...改めて私の役目は理解したよ。これで"補習授業部"設立は決まったけど...今回所属する生徒は既に決まっているのかな?"」
サインし終えた書類を生徒に返し、紅茶を一口飲んでから尋ねる。
「はい。――今回は
「"ふむ、五人か...良ければ情報をくれるかい?特に直近の成績に関する情報があれば勉強方法を考えやすいからね"」
「そう仰られると思い――"補習授業部"異動命令書と共に、既にこちらにご用意しております。こちらでどのような情報が必要かと考えて一方的に用意したものなので、"先生"に満足していただけるかは分かりませんが...」
私の言葉にナギサは頷いて別の生徒に目配せする。その生徒は私の下に近付いて脇に抱えていた『トリニティ』校章を誂え、"ティーパーティー"ロゴマークの封を留めた白い封筒を差し出す。
「"ありがとう。――早速拝見していいかな?"」
「はい、どうぞ」
ナギサに確認を取ってから封を外し、中の書類を取り出す。一番上は対象生徒の学籍情報の様で―――
氏名:
学籍番号:○○○○
学年:二年生
部活動:なし
「"...ひ、ヒフミ...?!"」
「――え?マジで?」
「...意外ですね。『ペロロ様』への愛着は兎も角、勉強は真面目にしていそうな印象を持っていましたが...」
―――まさか見知った生徒の名前が出て来るとは思わず声をあげると、モエとミヤコも驚いた表情を浮かべる。ミヤコの言う通り、『ペロロ様』をこよなく愛する所謂オタク的な側面はあるけど、それ以外は普通の生徒の様な印象だ。...『ブラックマーケット』で銀行強盗を敢行した時の親和性に目を背ければ、だけど。
「あ、そっか。その娘はテンちゃん共々『アビドス』で活躍したんだっけ。だったら見知っていてもおかしくないね」
「...そういう反応になるのも無理ないわね。ヒフミの学籍情報の次に直近の成績を集計した成績調査票があるから見てみて。何故"補習授業部"入りになったのか解るわ」
苦笑するテンシの言葉を受けて次の書類を上に出す―――
対象者氏名:阿慈谷 ヒフミ
定期試験
第1回中間試験:未受験
第1回期末試験:未受験
「"――試験
―――試験受験履歴に
「...その反応はよく理解できます。ヒフミさんは
「...何かしら、試験を受けられない理由があったのでは?」
「...それは、本人に聞いてみるといいわ。授業後の小テストは大体成績良好だから、決して頭が悪い娘ではない。その下の命令書を見れば分かるけど、ヒフミには"補習授業部"部長を任せることになってるの。それから、学内案内も兼ねた部員招集の為にナギサの指示でここに呼び寄せているから、しばらくしたら来ると思うわ」
ミヤコの言葉に対してテンシがそう答える。―――確かに、定期試験受験履歴の下の直近の授業履歴を見れば欠席は散見されるものの、小テストは基本的に合格点を取っている。つまり、授業自体は真面目に受けているという事。決して頭が悪い、勉強が苦手という訳ではないのだろう。恐らく真面目に試験を受験出来ればヒフミは合格出来る。それで部長として他部員をリードする役目を与えた様だ。
「"分かった。本人に直接聞いてみるとしよう。さて、次は――"」
氏名:
学籍番号:○○○○
出身校:ヴァンダル分校
学年:二年生
部活動:なし
「"...『ヴァンダル分校』?"」
「アズサさんが元々所属していた、『トリニティ』を構成する諸分校の一校です。自治区内では中心から離れた立地にある小規模校ですが――一年次での成績優秀につきここ本校への編入を認めて欲しい、と
『ヴァンダル』―――
「"ふむ...転校生故に新しい環境に馴染めていないように見えるね"」
そう分析して命令書を確認し、次の生徒の情報を見る。
氏名:
学籍番号:○○○○
学年:二年生
部活動:なし
「"...試験は悉く不合格。授業は受けているものの小テストも殆ど不合格...アズサとは違って元から本校所属か...これはこれで中々酷い成績だ"」
「彼女については成績もそうだけど、普段耳にする
「”――
学籍情報を確認し、次の成績調査票を確認してそう分析するとテンシが困った様な表情を浮かべる。
「...
「な、何だそれは...こんな場で言う言葉じゃないが――所謂
「うーん...汚い言葉だけど、それが最適な例えだね...」
テンシの説明を受けてサキが戸惑った表情を浮かべ、ミカが苦笑しながら頷く。―――どうやら成績以上に彼女の身の振り方が問題の様だ。こういうのは素の性格、人格か―――
「"この娘はこの娘で何かしら抱えた問題児か...次は――"」
氏名:
学籍番号:○○○○
学年:一年生
部活動:正義実現委員会
「"――ん...?このコハルって娘は一年生なのに、最初から
「ここ『トリニティ』には"飛び級制度"があるの。...三大校たる『トリニティ』は行政を敷く範囲も広大。それ故に"ティーパーティー"、特に私達みたいな高級幹部は日々の激務で
そこで――就ける役職も低くて余裕がある一年生の間とかに、
「勿論、私達も例外なく飛び級制度は利用して突破してるよ。寧ろそうしなきゃ"ティーパーティー"内で昇進できないか、単位不足で留年、最悪退学になっちゃうんだ。...尤も、授業が免除されるとは言っても実技系の授業はちゃんと出なきゃ単位が取れないから、飛び級しちゃえば後は楽ができるって訳じゃないんだよね」
『下江コハル』の成績調査票を見て、一年生でありながら三年生の試験を受けている事に疑問を感じるとテンシとミカが"飛び級制度"について説明する。"ティーパーティー"の様な、学校運営に関わる組織の業務に専念出来る様にと敷かれた制度の様だ。だとしたら―――
「"――組織内業務に専念する為の制度みたいだけど、その制度は誰でも受けられるのかい?"」
「規定上は無所属でも――
「私も気になって"正義実現委員会"で彼女について事情聴取したけど、
「"なるほど...この娘はこの娘で何かしら問題がありそうだ"」
テンシが語ったコハルについての印象や性格から考えると、人見知りが激しく、でもそれを弱みとして見せたくなくて"飛び級制度"突破で自身が優秀だと見せようとしたかったのかもしれない。
彼女が受けた試験は全部三年生用だから、一年生の範囲でテストを行ってみよう。その結果次第で彼女がどの様な問題を抱えていいるか分かるかもしれない。
方法を考えながらコハル向けの命令書を確認して五人目の生徒の学籍情報を見る―――
「"さて...五人目は――"」
~大聖堂 司教館書庫~
side-???
「――シスター『サリエル』、失礼いたします」
「――ごきげんよう、シスター『キクリ』。何かあったかな?」
―――書庫の扉が開き、
「――『シャーレ』の"先生"、及び随員が到着し、早速"ティーパーティー"にて対談を行っているようです」
「――ふむ...いよいよ"補習授業部"が始動する、ということか」
キクリの報告を受けてこれから『トリニティ』内で起きる事を予測する。―――"補習授業部"設立の噂は少し前から既に方々に広まっていた。部活自体は過去にも設立された実績がある、成績不振者を救済する為の制度だが―――何故、『
「――恐らく、部員を集める為に"補習授業部"の面々か、『シャーレ』がもうじき
「――お任せください。必ずや、シスターサリエルのご期待に応えてみせましょう」
「――あぁ。期待しているよ、シスターキクリ」
「では、失礼いたします――」
キクリは頭を下げ、踵を返して書庫を出て行く。
「――キクリならば忠実に動いてくれるだろう。...
書庫の蔵書整理を再開しながら呟く。
―――『...確かに、直近の成績は不合格ギリギリといった傾向ですが...今回対象の四名に比べれば独力での改善は充分可能では?』
―――『君の意見はもっともだ。だが...彼女は"シスターフッド”での活動が最優先な、大変に献身的で敬虔な信徒でね。学業を疎かにするなとは度々言っているが、これが中々改善しない。――故に、"補習授業部"にキクリを加えてほしい。
成績不振に悩む者を支えることも献身になるだろうし、"補習授業部"への加入は学業を疎かにしていることへ危機感を抱かせることにも繋がる筈だ。
――"シスターフッド"としても、
―――『......分かりました。成績不振は事実のようですし、受け入れましょう』
―――我ながら
「――我が『トリニティ』に
決意の呟きが書庫の天井へ消えていく―――
ということで次回、補習授業部結成です。正直、補習授業部は聖域みたいに感じてキャスティングを躊躇っていましたが、星の数ほどある二次創作の一つだし、増やしてもええやろの開き直りで思い切ってキャスティングしました。
シスターフッドには東方靈異伝より二名の東方キャラ、『サリエル』と『キクリ』がキャスティングされました。東方projectにおいてネームドでは現状唯一の天使サリエルをサクラコ、ヒナタの同期の三年生として、そしてキクリを一年生として、補習授業部としてもキャスティングしてみました。
シナリオ、プロットの都合もありシスターフッドにも生徒を生やしたかったのですが、サリエル以外に居ないかとキャラクターを探しても、やはりサリエル以外には(一応封魔録の中ボスに天使っぽいのは居ますが)天使やトリニティっぽいキャラが中々見付からず...悩みに悩んでキクリを選びました。原作の関連性で言えば既に拙作に出ているエリスなんですがね。でもあの娘悪魔だし...
名前:
所属校:トリニティ総合学園
学年:三年生
部活動:シスターフッド
装備:SR(
名前:
所属校:トリニティ総合学園
学年:一年生
部活動:シスターフッド、補習授業部
装備:SG(