偽救世主未満が行くブルーアーカイブ   作:N_box

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六話/小鳥遊ホシノ2

 

コミュニティ・小鳥遊ホシノ2

 

 

 

得た情報をもとにカイザーPMCのところまでいって借金の利率の爆上げと保証金という名の無理矢理な金銭要求をしてもらった。

 

……正気か?いやこの正気の対象はカイザーの理事に対してだ。

 

俺のことを知らなかったのかもしれないが……俺「シャーレ」よ?連邦生徒会直属の組織の代表よ?

 

そもそもいくら知らないからって関係者の前以外であんな言動する?いやさもアビドスですよみたいに俺は行動してたけど。特に説明とかしてないけど。

 

うーん。わかりきっていたことだから一応撮影しておいたがこれだけじゃ何とも言えないか……?

 

いやそれでもアホみたいな利率の引き上げと金銭要求は通らねえよ。

こんなもん「社会」が通すわけねえだろ。ゲームの場合はそんなもんか〜で流せたけど実際に生きてこの世界にいる以上「通るかこんなもん」だよ。

 

アビドスだけだったら通ったのか?弁護士を雇う金も無いわけだし。土地を手に入れたらカイザー本社に回して関わったものは丸ごと切り捨てればいい。

 

正直法律に関してはこちらのどころか元の世界から大して気にしてなかったので断言はできないのだがこんな「穴」が存在したとして秒で埋まる程度のものなので多分大丈夫だろう。問題にできる。

 

 

 

そんなことより別の問題だ。ホシノ退部退学問題、「原作」でホシノがアビドスのために黒服に自分を売りに行くあれである。

 

「原作」と同じくホシノを問い詰めシロコが抜き取ったものは自分で破かせたわけだが……

 

「原作」から考えてホシノがアビドスから去ることを撤回したというのは嘘である。

 

彼女の心は決まっている。アビドスの生徒でもダメなのに外様でまだ信頼もされていない俺が何を言ったところで意味は無い。

 

だからこれから俺がやることはきっと、愚痴に近い、いやそのものな行為なのだ。

 

 

 

 

ホシノが持ちかけられた契約、借金の半分だっけか。

 

 

「うん?そうだねー、そういう話だったよ」

 

 

それさあ、倍にできない?多分通ると思うよ。それすると条件というか向こうも何かしら追加で要求してくると思うけど。

 

 

「………は?」

 

 

条件としては何追加してくるかな。絶対服従?いやそれは半分契約した時点で通ってるからあんま意味ないよな。

 

 

「ちょちょ、ちょっと待ってよ先生。アレは終わった話、気の迷いだって言ったじゃん」

 

 

まあ聞けよ、損はさせないから。

 

 

 

 

少し精神を傾けて言葉を紡ぐ。

 

 

 

 

「回りくどいんですよね、単純に言って。小鳥遊さんの視点からすれば黒服の話は「困っていた時に使える怪しい救いの手」といったところでしょうそんなものが都合よく存在する時点で怪しい話です」

 

 

 

あ、これは俺自身にも当てはまるか?「先生」

の存在とか完全にやばいし。

 

 

 

「相手方はアビドスの土地目的でお金を貸していたことはほぼ間違いないと思われますが、だからといって負わせた借金を回収しない、なんてことは無いでしょう」

 

 

 

とはいえそんなことは置いておいて口を回す。推測したようで結論ありきなのは未来や裏事情を知るもののよくやる手口でありそれを俺も使わせてもらう。

 

 

 

「……」

 

 

「最初は十六夜さんから回収するつもりでいたのかとも思いましたがあまりに確実性が低いですし疑問だったんですよ」

 

 

「ただーーアビドスにまとまった大金が入るとわかっているなら別です」

 

 

「借金について返してもらう「アテ」があるのなら借金をさせている相手の都合なんて考える必要がないと思いませんか?」

 

 

 

これに関しては「原作」を知っている身からすれば黒服が噛んだのは「後」の気がしなくもないがそう思えてしまうのも事実だ。

 

 

 

「なので借金をアビドスが幾ら返したかなんてものは関係がなくーーー」

 

 

 

少し、ピリッとしたものを感じた。……言葉選びをミスったか。

 

 

 

「……ねえ先生、もう帰っていいかな。さっきも言ったけど疲れてるし」

 

 

 

完全に不機嫌な様子だ。もう少し言っておきたいことがあるのだが……

 

 

 

「……ええ、そうですね。お喋りに付き合わせて申し訳ありません。ただ最後に一言」

 

 

 

ま、彼女を逆撫でするだけだろう。だがこれだけは、

 

 

 

「貴女が「黒服」とやらと契約したところでおそらく変わりませんよ、何もね」

 

 

 

むしろ大黒柱を失って破滅するーーは言い過ぎかもしれないが悪い方向にしか転がらないだろう。

4thPVの絶望の未来、最終編で見えたアレコレ。そういったものはわりと簡単に実現してしまう代物だ。

 

 

そのまま無言で遠ざかっていくホシノを俺は見ていることしかできなかった。

ただ、何かを呟いた気がした。そんな事しか「先生」ではない俺にはわからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……お前のことだって信用できるわけないだろ」

 

 

 


 

 

 

絆ランク……

 

小鳥遊ホシノ ???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー

 

 

翌朝、「原作」と変わることなくホシノの退部届が発見された。

 

 

それに対して、俺はーーー

 

 

 

 

 

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