ヘビはカエルに食べられる。たまに兎に食べられる。 作:Kkmn
貯め段階です
人気がほとんどない通りを、その一人の少年はとぼとぼと肩を落とし歩いていた。
その落ち込みようは尋常ではなく。事情を知らぬ他人すら振り返ってしまうほどの負のオーラだ。
『飛び降りてワンチャンダイブ!来世は個性が宿るといいなぁ!!』
先ほど学校で友達から告げられた言葉が何度も心の中で反響する。
何度も何度も。
その度に彼の心はマヒすることなく激痛に悶え、彼は更に感情の負のループに陥るのだ。
「ホントにしてやろうか…ワンチャンダイブ…ブツブツ」
その癖っ毛の少年はボロボロに汚れたノートを大事そうに両手で抱え、呟き続ける。
こんなもの捨ててしまえ。いやこれを捨てるなんてとんでもない。
そんな二律背反の同道巡りも繰り返しながら、彼は背を丸めてただ歩を進めていた。
─────ドロ、リ
「隠れ蓑に…ちょうどいい…!通行人もいない…!!うってつけだ!」
「??─────い!?!?」
だから反応が酷く遅れてしまったのだ。
その背後から聞こえて来た不気味な声を自身の幻聴と思い込み、カラダのほとんどがソレに呑み込まれてからやっと現実だと気づいた。
その酷く不快な臭いのヘドロのような物体。それが意思をもっているかのように─────否、意思をもって彼を呑み込もうとしていたのだ!
「む、むがっ!!?もご……!!」
「暴れんなよ!ヘドロだぜ?足掻いても無駄だっての…!」
呼吸もできない。口から、耳から。その汚物のヘドロが侵入してくる感覚に気を失いそうになる。
敵だ。ヤバい。何とかして逃げて。いや叫んで助けを…いや叫べない!
それどころか呼吸も出来ない!マズい、死ぬ。死んでしまう…!
(誰か…たすけ……)
─────CRACK!!!!!
「そこまでよ、残念だったわね。」
瞬間、少年は奇妙な浮遊感。そして体に何かが巻き付く感覚に戸惑った。
しかし次の瞬間にはあのヘドロから解放されていることに気づき、酸欠の頭に必死に酸素を送るべく呼吸した。
「馬鹿がぁ!お前じゃ俺は捕まえらんねぇ!!オールマイトでも呼んで来い!!!」
「そうかしら?ならこれを喰らっても平気なのよね?」
そして自らに目の前にいるその少女が─────あの憧れのオールマイトと共にTVでよく見るその少女の姿に、彼は自身の目を疑った。
─────SMAAASH!!!
「だから効かねえ!いくら吹き飛ばされようがすぐに合体して─────ア……???」
そのまま目の前の白いレオタード状のコスチュームに身を包む彼女は踵を振り下ろした。
先ほどまで自分が居て、今は黒いヘドロ状の敵がいた場所だ。
そしてその衝撃により飛散したヘドロは、しばらくモゾモゾと不気味に動いていたがやがてその動きを止めてしまった。
「─────
そういって尻もちをついた少年に対し手を差し伸べるヒーローの少女。
間違いない。見紛うハズがない。オールマイトフリークの間ではここ最近は彼女の話題一色なのだから!
そして何より自分と同じくらいの年齢の子でヒーローをやってるなんて彼女しかいない!
「…み、水無月ヒーロー。フロッピー…!!!」
「ケロケロ、ありがとね。ところであなたペットボトル持ってるかしら?」
「あ…は、はい!持ってます!これ、烏龍茶の飲みかけなんですけど…」
「頂いていいかしら?後でお金は払うわね」
「そ、そんな…!とんでもないです!!どうぞ!こんなもので良ければ使ってください!」
そのペットボトルにヘドロの敵を一切の躊躇いなく手で詰め込み始める彼女を見、少年は思わず一緒になってそれを手伝っていた。
勿論彼も素手で。それに気づいたフロッピーは『ありがとうね』と、それはもう天使の如き微笑みを返し、少年は耐えきれず顔を爆発させた。
(ブツブツ…凄い…本当に僕と同じくらいの年齢じゃないか…あの年齢であんなに凄い活躍をしてオールマイトの弟子だなんて。個性は一体なんだろう?見た目はとってもカエルっぽいけど、それにしたってあの超パワーはどう見ても個性由来のモノだ。あのコスチュームから何かヒントを得られないか?ラビットヒーロー「ミルコ」のコスチュームと同じだと言えばそれまでだけど。露出度が非常に高い。肌を露出していないと使えない個性?いやそれはさっき脚から毒液を分泌していたことからそれを使用するためか?ということはやっぱり個性はカエル?でもバディの「ナージャ」は世にも珍しい複数の個性の持ち主だと公言してるしもしかして彼女もそういった特性を持っていて…ブツブツ)
ブツブツと凄まじい速度で独り言を繰り出しながら、隣にいる少女をじっと見つめる。
その視線に気づいた彼女はどこか照れたような仕草でそのコスチュームの裾を引っ張りながら─────。
「ケ、ケロ。ごめんなさい。このコスチューム。やっぱり目に毒よね」
「!?!?!?!?!?ち、ちが!!とんでもないです!とっても可愛くて似合ってます!違うんですそんな目で見てたんじゃ!!」
「いいのよ。年頃の男の子の前でする格好じゃないのは分かってるから。ケロケロ」
「はわ、ちが、はわわわわわ///」
(ナナちゃんに怒られちゃうわ『そのコスチュームでしゃがんじゃダメー!!!』って)
「よし、こんな所かしら。手伝わせちゃってごめんなさいね。何かお返ししたいのだけど」
「そ、そんな!むしろ助けてもらえて、お礼しないといけないのは僕の方で…」
癖毛の少年はその煽情的なコスチュームに目のやり場に困りながらも、ぐっと拳を握り勇気を出した。
あの憧れのヒーロー、オールマイトの弟子。そんな人に出会える機会もう一生ないかも知れないんだぞ!
「あ、あの!なら、サイン貰っていいですか?」
「ケロ、サイン。サインね?もちろんよ。………えっとお名前聞いていいかしら?」
「えっ!!?!な、名前まで…!?あ、み、緑谷でしゅ!!!」
噛んでしまった、と顔を真っ赤にしながら俯くその姿に、フロッピーはほほ笑みながらノートにサインをする。
丸っこく可愛らしい、ミッドナイトさんと一緒に考えてもらったFROPPIサイン。
この数週間ですっかり書き慣れてしまったそれを、サインペンでケロっと書き上げる。
「緑谷ちゃんね。…はい、どうぞ」
「う、うわぁ……!!あ、ありがとうございますっ!!家宝にします!」
「ケロケロ。ありがとうね。それじゃ私はこれで。」
「あっ…!」
最後に一個だけ─────。
そう少年の喉から出かけた時には、もう彼女は跳躍の姿勢を取っているところだった。
こんな機会、二度とない。
そう衝動に突き動かされた彼は無我夢中でしがみつき─────え?しがみついた?何に?
……このあったかくて、とてもしなやかで筋肉質だけど、どこか柔らかいコレは一体…?
「ケロ……中々見た目によらずえっちね緑谷ちゃん。」
「えっ…?ぎゃあああああ!!!!ごめんなさい!!!そんなつもりじゃなかったんです!ごめんなさい!!!」
少年がしがみついていたのは脚。それも年頃の少女の健康的な生足だった。
しかもその脚は少し汗ばんでおり、更に少女特有の優しい甘い香りまで漂ってきたとなっては。
その耐性のない初心な少年には余りにも刺激が強すぎたのだ。
「ケロケロ。別にいいけどもちょっと我慢しててくれるかしら?人を待たせてるから急がなきゃいけないの」
─────▼▼─────
「大丈夫だったかいフロッピー!!済まないね!私の尻ぬぐいをさせてしまって……おや?その子は一体?」
「ケロ、ファンの子よ。付いてきちゃって。」
どこかの高いビルの屋上。そこでやっとその女の子の生足から解放された少年は、今だ正気に戻れない状態で息を荒げていた。
「君!凄い根性だな!!でもヒーローはいつだって危険なんだ!迷惑になることは控えないといけないね!!」
フロッピーを出迎えた、金髪でガリガリの男の人がこちらに歩み寄り、その肩をポンと叩かれる。
フロッピーの…じゃなくてミルコの事務所の人かな?でもすごい不健康そうな人だ。というのが初見の感想だった。
ただ…その奥まった瞳の青い光が、どこかで見たことある気がしてならない。
「は、はい。ごめんなさい…。」
「ケロケロ、応援してくれるのは私とっても嬉しいわ。でも次から気をつけてね。」
そういって頭をナデナデされる。同じ背丈の女の子に。とってもいいにおいのする女の子に。とっても可愛い女の子に。
その未知の体験に少年の脳細胞はオーバーヒートを起こし、硬直してしまった。
いや!動け緑谷出久!聞くためにここまでしがみついて来たんだろう!
「あ、あの!ヒーロー活動の邪魔してごめんなさいフロッピー!でもどうしても、あなたに聞きたいことがあって!」
「ケロ?私に?……いったい何かしら?」
少年はぎゅっと目と拳に力を込め、勇気を振り絞りこう問いかける。
「無個性でも…あなたやオールマイトみたいなヒーローになれますか?」
「君は…。」
口を開きかけた金髪の男性をちらりと目で制したのは、フロッピーだった。
まるで「大丈夫よ」と言わんばかりに。
「現実的な話になるけど。難しいわね。」
「………」
その返事を聞いた途端、彼のその落胆ぶりは一目でわかるほどすさまじかった。
まるでこの世の終わりを告げられたような、いやそれよりも酷い。
しかし、彼女は─────蛙吹梅雨はその少年の震える手を取り、言葉を続けた。
「でも私はね、これだけ凄い力があっても、とっても凄い人に師事してても、それでも追いつける気がしないの。オールマイトはもちろんミルコさんにも。じゃあもっと力があれば追いつけるか、って言うとそれも違うと思うの。ナナちゃ…一緒にサイドキックしてる、ナージャは知ってるかしら?あの子だってたっくさん色んな事できるわ。でもあの子も追いつけてないって言うのよ。だから…」
その手をゆっくりと慈しむように撫でながら、彼女はそこで言葉に詰まってしまった。
「その、つまり…」
「……つまり?」
ちらりと金髪の人を見やりながら、言葉は続けられた。
「ホントにオールマイトみたいになろうとするなら、もっと大事なモノがあると思うの。個性なんかより、力より。…もちろんそれらも大事だけどね」
いつのまにか目の前で跪き、俯いていた自分を見上げていたヒーローに少年は僅かに驚いた。
そしてそこに浮かんでいた笑みを見て─────オールマイトの笑みを思い出した。
「ごめんなさい。纏まりのない話になっちゃった。緑谷ちゃんの参考になればいいんだけど。」
「…な、なりました!とってもなりました!ありがとうございます!」
嗤われるかと思った。そんな年齢になっても現実が見えてないのかと、そんな事を言われるのかと思った。
憧れのヒーローにそう言われるのならそれでもいい、とそう思いながらも、どこかで肯定してくれることを期待するような、卑怯な心境だった。
しかし彼女は─────しっかりと自分を理解し、それに返事してくれた。
自分の荒唐無稽な夢を嗤うことなく、真正面から受け止め、答えてくれたのだ。
「あとこれはアドバイスなのだけど……ヒーローを目指すなら考えることも大事だけど、身体を鍛えることも大事よ?」
「う”ぅ”……ぐずっ…は”、は”い”。あ”り”が”と”う”ご”ざ”い”ま”す”!!!」
「君!凄い量の涙が出てるぞ!!大丈夫かい!?!」
どれだけその言葉が今の自分にとって尊く、救いになったかを伝えたいのに喉からでるのは嗚咽しかでない。
涙と鼻水がぐちゃぐちゃに零れ、言葉らしい言葉を紡ぐことができない。
もうこれ以上迷惑をかけるわけにはいかない。この言葉だけで僕はあと十年は頑張れる!!
「僕”、頑”張”り”ま”す”!ぐすっ…無”理かもしれないけど、もうちょっとだけ頑張ってみます!」
「ケロケロ、応援してるわ。頑張ってね、緑谷ちゃん」
─────バタン!!
屋上の扉から消えてしまった少年を見送りながら、オールマイトとフロッピーは顔を見合わせていた。
しばらく無言が続いたが、やがてオールマイトが重々しくその口を開く。
「……ありがとう。君がいてくれて良かった。……多分、私では彼を突き放した言い方をしてしまっていただろう」
「ケロ、そうよね。八木ちゃんそういう所ちょっと不器用だものね。」
(や、八木ちゃん…)
「無個性か…それにあの目。あの少年、昔の自分を見ているようだった。きっと冷静な話ができなかった」
少年の去っていったドアを見つめ続けるオールマイトの青い瞳は、どこか遠い所を見ているようだと梅雨は感じた。
そう思って小首を傾げて口元に指をやっていると─────。
「コホン……それはそうと身体の方は平気かい?私も継承したての頃はよく身体を痛めていたがどうかな?」
「ケロ、今日は大してOFAは使ってないわ。コレを捕まえた時だって3割程度しか力を─────」
────────ぴちょん。
「ケロ?」
────────ぴちょん。
「あ、蛙吹少女……そのペットボトル、漏れてない……?」
「ゲロ」
─────▼▼─────
─────BOOM!!BOOOM!!!!!BOOOOOOM!!!!!
遅かったわ。
思ってたよりあのヘドロ敵は大きく移動してたみたい、私が探していた所からかなり離れた所で騒ぎを起こしていた!
それに状況は聞いている限りだとかなりマズい。
さっきの緑谷ちゃんくらいの年齢の学生を捕まえて、その子を人質にしてる!
さらにその子が抵抗しようと『爆発』の個性で暴れまくっている!とヒーロー無線が伝えている。
(ナナちゃんと一緒だったら、熱感知か転移で大事になる前に何とかできたのに…!ケロ?)
もうすぐ現着する、という時になり、急に耳元の無線がうるさくなった。
『野次馬の子供が一人突っ込んだ!!』
『いや、何か有効な個性を持ってるんじゃないか!?任せてみても…』
『誰か止めろ!』
『馬鹿!下手に近づいたら爆発に巻き込まれて死ぬぞ!!』
─────現場が見えた。
その大通りは酷い有様で、そのヘドロ敵を遠巻きに囲むようにヒーローたちが陣取っている。
そしてその当のヘドロ敵の中心の、金髪の男の子の手をぎゅっと掴んでいるあの癖ッ毛の男の子は─────。
「──────────そのままお友達をギュっとしてるのよ!!!!緑谷ちゃん!!!!」
まさかのまさかだわ!OFAまで使って急いで舌を伸ばし、その緑谷ちゃんの身体を強く縛りあげる!
大丈夫よね!?さっきあなた私のジャンプにも堪えてくれたんだもの!耐えれるはずよ!!
─────CRACK!!!
そのまま彼─────そして彼がぎゅっと、しっかり掴んだお友達も一緒に空中に放りなげる!
そして、それと入れ違いになるようにして、全力でもう一度ッ!!今度こそ手加減なしの蹴りを叩きこむのよッ!!!
「フロッピー…」
その放心したような金髪のお友達に、一瞬だけ安心させるように微笑みかけて─────!
「─────
─────SMAAAAASH!!!!
50%ほど発露させたOFA。それによるスパークを纏った脚がそのヘドロの敵を完全に”消滅”させ─────僅かに残った動く部分を、二重にしたレジ袋に閉じ込めた。
そしてそのまま落下してくる緑谷ちゃんとお友達ちゃんを仲良くキャッチし、静かにそっと着地させる。
「ケガ、ないかしら?」
「……チッ、ねえよ」
「ケロケロ、それは良かったわ」
一瞬の静寂の後、すぐに民衆から歓声が沸き起こり、私はその声にぺこりと会釈を返した。
─────▼▼─────
「─────君が飛び出す必要はまったくなかったんだ!」
「そうだ!運よくフロッピーが来なければ今頃ただ無駄な犠牲になってただけだ!」
「それどころかそのせいで人質になってた彼を余計に不安にさせたんだぞ!?わかってるのか!?」
「ヒーロー達の邪魔になるんだ!!ああいうことをされるとこっちは余計な仕事が増えるだけなんだよ!」
「そうよ、私達は何か有効な個性の持ち主だと思ったから止めなかったの!!!それなのに無個性だったなんて…!!」
「……………」
警察への引継ぎ、聴取、ファンへの対応。
それらをオールマイト(トゥルーフォームよ)に助けてもらいながら何とか処理し落ち着いた頃だった。
あの彼は、緑谷ちゃんは帰っちゃったかしら?と探していたところ─────まぁ大変なことになってるわね。
何かしら、あの人たちはあの子を怒る為にここに出動しにきたのかしら?
「緑谷ちゃん、ちょっといい?」
さすがに少しいたたまれず、声をかけてみる。
「あ、フロッピー!知り合いなのかい?」
「君からも怒ってやるべきだ!あんな危険でバカげた真似!!」
「え?同じ学校の同級生とか?」
「……いや、案外彼氏だったりとかよ?動画撮っとこうぜ!」
「え~~ホント~~~?やっぱり子供ね~~~w」
……この人たち、ヒーローなのよね?
変なコスプレした民間人とかじゃなくて、ヒーロー免許取ってる人たちなのよね?
…なんだか額縁にヒーロー免許飾ろうとしてた私が馬鹿みたいに思えて来たわ…ケロ…。
「ありがとうね。」
「……え?」
「あなたがお友達に手を伸ばして間隙を作ってくれたおかげで、私は飛び込めたのよ。」
緑谷ちゃんが目を見開いてこちらを見上げてくる。
ああ可哀そうに、正座なんてしなくていいのよ?
「それにお友達の手、ずっと最後まで握ってくれてたわね。私とっても強い力で飛ばしたのに。おかげでお友達も怪我しなかった。
ありがとう。あの時、あなたはここにいる誰よりもヒーローだったわ。素敵よ。」
その手を両手で握りこみ、微笑みかける。
彼の顔が真っ赤に染まってしまい、俯いて震えだしてしまった。よっぽど怖かったのかしら。
すると…焦ったような声音で回りのヒーロー達が狼狽え始めたのが見なくとも聞こえて来た。
「い、いやでも、彼は無個性なのに勝手に飛び込んで…。」
「目の前でお友達が苦しんでる姿を見せつけられて、落ち着いていられる人がいるかしら?」
「しかし!ヒーローが対応しているにも関わらず彼は…。」
「そう。だから彼の行動は"私たち"ヒーローの落ち度じゃないかしら?手をこまねいたせいであの”爆発”の子は必要以上に苦しみ、この子はそれを見せつけられてしまったのよ。咎められるべきは彼の行動ではなく、そうさせた私達ヒーローじゃないかしら?」
「…ぐっ……」
私に異議を唱えたヒーロー達がそれでもなお反論しようとする。
だが私の視線の先にスマホを構えている民間人を見つけると、バツが悪そうに背中を向けてしまった。
「チッ。ガキの癖によ…」
「一丁前にヒーロー面かよ」
「オールマイトの弟子だからってデカいツラしやがって…」
「あ~やだやだ。仮免の癖にオールマイト気取りかよ。気持ちわり。」
彼らのその背中を見送り、軽く溜息をついてから緑谷ちゃんに再度向き合う。
その顔はこっちを心配してくれてるようで…ケロケロ優しい子ね。
「…ケロ。ごめんなさい。嫌なもの見せちゃったわね。送っていくわ。」
「そんな!とんでもないです!」
「いいのよ気にしなくて。それにあなたに会って欲しい人がいるの。」
「え…?僕に、ですか?一体そんな…僕になんて…」
「きっとビックリするわよ。─────ケロケロ」
その日、オールマイトはめでたく後継者を得たわ。
NANA-chanが「【動画】棒立ちしてたヒーローが無個性の子供に八つ当たりしてたけどフロッピーに論破されてたwww」をRTしました。
どういう展開がいい?
-
スーパー梅雨ちゃん無双
-
主人公ちゃんがひたすらえっちぃ目に
-
スーパーミルコさん無双
-
ひたすら百合百合