ヘビはカエルに食べられる。たまに兎に食べられる。   作:Kkmn

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4.☆だいすきだいすき蛙吹ちゃん

大雨が激しく降りしきる夜、路地裏はまるで別世界のように変わり果てていた。

雨粒がアスファルトに叩きつけられる音が反響し、あたり一面に水たまりが広がっている。隅には古びたゴミ箱や捨てられた木箱が無造作に積まれ、その影が不気味に揺れていた。

 

「……ケ、ロ。」

 

濡れた髪が額に張り付く、雨水が顔を伝って滴り落ちる。

彼女の目の前には、あの蛇の少女─────らしき、恐ろしい姿の怪物が立ちはだかっていた。

しかし、その大きい縦長の瞳は血走り、そこに宿る意思を読み取ることはできない。

思わず目を細めた瞬間、雷鳴が轟き、一瞬だけ路地裏が明るく照らされた。

 

─────その光に照らされた少女の髪は、生きているかのように蠢いていた。

 

彼女の目の前で髪の一部がもぞもぞと動き出し、髪の毛の間から小さな頭が現れた。それは紛れもなく、蛇だった。

 

 

「フシャ────」「ガラガラ」「フシュルルルル」

「なに…それ…」

 

 

背筋に冷たいものが走り、梅雨は思わず後ずさる。

蛇の少女の髪は無数の蛇で構成されており、全てが一斉に彼女の方を向いて鋭い目で睨みつけていた。

蛇たちの舌がちろちろと動き、雨の中で異様な光景を作り出している。

 

(け、警察か、ヒーローを呼ばなきゃ…!もう、私なんかじゃ何も─────!)

 

ただそれらも恐ろしいが、もっと恐ろしかったのは彼女の周囲の光景だ。

建物の外壁は崩れ、アスファルトはスプーンですくったかのように抉れ、極めつけは、その破壊の中心に彼女が立っていることだった。

まるで彼女自身がこの惨状を引き起こしたかのように、全ての破壊の中心に彼女がいた。蛇の髪がまるで意思を持つかのようにうねり、周囲の物を次々と破壊していく。その動きは素早く、凶暴でありながらも、どこか妖艶さを感じさせた。

 

「コど、も。ェ、。さ。ごは、ン。。。ゃ。」

「─────ケロっ!!」

 

雷鳴が轟き、路地裏が一瞬だけ明るく照らされた。その瞬間、少女の背後に蠢く長い蛇の尾が浮かび上がり、しなる。

その鱗に覆われており、雨に濡れて鈍く光っていた尾が梅雨へと叩きつけられようと振るわれた。

 

「待って。落ち着いて!もう誰もいないわ…大丈夫よ!」

 

蛇の尾がくねりと動くたびに、水たまりの水が波立つ。

その速さや力は尋常ではない。避けたはいいものの余波だけで梅雨は大きくバランスを崩される。

そこに頭部から蠢く無数の蛇達が身体を数メートルは伸ばし、あっというまも無く梅雨は巻き取られてしまった。

 

「…ケ、ロ……ッ」

「ァァA、はぁっ。ご、ハN、え、さ。こど、モぁ。しゃるるるるる………♪」

 

そんな哀れな彼女に蛇の少女は真正面から覆い被さり、猟奇的な笑みを浮かべる。

細長い舌が零れたその口元から涎が一筋墜ち、梅雨を”エサ”として見ているのを嫌でも理解させた。

 

 

「……ごめんなさい。」

「ふル?しャァAあぁ???」

「私があなたの匂いの個性について話してれば、あなたは辛い思いをしなかったのに…。ううん。もっと早く、あなたのもとに戻っていれば…。」

 

だがそんな命の危機に瀕し、梅雨の口から出た言葉は自分でも以外なモノだった。

それを告げられた蛇の少女の顔からは不気味な笑みが消え、僅かに感情の色が戻った気がした。

 

「私があなたを守れてたら……だから、ごめんなさい。」

「─────」

 

 

鱗に覆われた、コンクリートをも抉り取った鋭い指先が掲げられ─────蛇の少女の顔に突き立てられた。

 

 

「ゥゥゥぅぅあぁぁァあ!!?ぃぐゃっ。うぎルぐぐしュルるるる…!!」

 

頬から噴き出した鮮血が、呆然とした梅雨の顔に降り注ぐ。

動けなかった。蛇の拘束がゆるみ今ならスマホの通報もできるが、彼女は動けなかった。

 

 

「…ぁァ、ゃだ…ャだ……」

 

 

ぽた、ぽた。と今度は別の液体が滴り、顔を濡らした。

 

「や、ダっ……きズ、ツけたく……ナ、い……!!シ、たク、ない…」

「──────────」

 

その右半分を抉り、ぽろぽろ涙を流す彼女の表情は────これ以上ないほど悲嘆にくれ、絶望に染まっていて。

そして何より、「たすけて」という苦悶の声がこれでもかと現れていた。

その表情をみた瞬間、梅雨はスマホを放りなげた。…警察やヒーローを呼ぶための手段を。

 

 

「─────ケロ、大丈夫よ。」

 

 

主人公は彼女に、そして自分にも言い聞かせた。

その蛇の少女は目を見開き愕然とした表情を浮かべ梅雨を見つめ続けている。

彼女の心の中は恐怖でいっぱいだったが、それ以上に何か言いようのない感情に満ちていた。

 

「……ァァァ、ャだ、や、めて!!!!ィやァァあ!!!」

 

だが彼女が苦しそうに悶えた途端、髪の蛇たちが一斉に動き出し、梅雨に向かって襲いかかってきた。

彼女は瞬時に判断し、地面を強く蹴り上げて高く跳び上がった。

緩んでいた蛇の拘束は外れ、それを追った蛇たちが彼女の足元を狙って飛びかかる。

しかし梅雨は建物の屋外階段の手すりに舌をひっかけると軽々とそれを避け、空中で身を翻した。

 

「大丈夫!これくらいへっちゃらよ!ケガなんかしてないわ!!」

 

彼女は大雨に搔き消されないように必死に叫び、建物の壁に”着地”すると同時に、全力で跳躍した。

そしてまた別の壁を蹴り上げ、路地裏の空間を縦横無尽に駆ける。

そのスピードはまるで雷鳴のように速く、その動きは蛇たちの目では追うことができなかった。

 

最後にひと際力強く外壁を蹴り、蛇の髪を振り払うように巧みに動きながら、一気に彼女の懐に飛び込んだ。

丸い眼を鋭くして蛇達の隙を見極め─────その瞬間、全力で蹴り上げた。

 

「ちょっと痛いわよ!!ガマンして頂戴!」

 

全身全霊を込めたその梅雨のドロップキックはまさに、鉄壁をも砕くかのような威力。

その革靴が蛇の少女の腹部に深々と食い込み外壁に叩きつけられ、暴走していた髪の蛇達は意識を刈り取られた。

彼女の顔が一瞬苦痛に顔を歪むが────すぐに安らかな表情になり、静かに目を閉じた。

 

 

 

「はぁっ……はぁっ…ケロ…脚、折れちゃったかも…」

 

大雨の中、息を切らした梅雨はヨロヨロと蛇の少女に近づき、その様子を確かめた。

狙ったのは腹部とは言え、そこは鱗に覆われている場所。幸い外から見た感じでは大丈夫そうだ。

 

「……だいじょうぶ、だいじょうぶだからね。怖くないわ。」

 

眠ってしまった少女をそっと胸に抱きしめる。

その酷く小さく、儚く、か弱く感じられるその体躯に、彼女はどれだけ不幸を背負ってるのだろうと馳せた。

 

雷鳴が遠くで鳴り響き、雨が静かに降り続ける。

この雨の日の出来事が、永遠に記憶に刻まれることを知らないまま、彼女はただ静かに少女を抱きしめていた。

 

 

 

─────▼▼─────

 

 

 

「…ふしゃるっ…!!しゃぅ……!!」

「ケロ、大丈夫よ。いえ、ほんとに平気だから、そんなに泣かないで…」

 

何とか悲鳴を上げる脚で彼女を抱えながら廃墟に戻り、治療を施したのはいいものの。

脚が思っていたよりヤバいみたい。めっちゃ腫れてきてるし多分折れてるわよね。

 

「…っ!…っっ!」

「救急車?呼ばないわよ。大丈夫このまま固定して冷やしてれば立てるようになるわ。ケロケロ」

 

号泣しながらスマホを握らせてくる彼女の頭を撫でながらほほ笑む。

 

「いいのいいの、私がしたくてやったことよ。あなたが無事でよかった」

「……ぅぅぅぅっ…!!!ぅっぁしゅるゥゥゥ…!」

 

包帯を巻いた顔を涙でぐちゃぐちゃにし、泣きついてくる蛇の少女をぎゅっと抱きしめる。

ゲロゲロ。めっちゃ痛いわ。めっちゃ叫びたい。

でも我慢するのよ蛙吹梅雨。ここで叫んだらとてつもなくカッコ悪いわ。

 

─────ふわ、り…♡

 

「ぅケロ─────そうだ。あなた、気づいてないかも知れないけどとってもイイニオイ…ううん、そんなものじゃないわね。おかしくなっちゃうくらい良いニオイしてるのよ。気をつけた方がいいわ。」

「ぅ、しゃ…?!」

「ええホントよ。正直今にでも押し倒して食べちゃいたいくらいカワイイもの。キスしたいくらいに」

「……!?///」

 

ぽしゅっ、と音が出るほどに彼女は頬を赤面させて硬直した。

かわいい。身体は私より遥かにボリューミーで大人びてるけど、顔は私より童顔っぽいのがまた可愛いわ。

これがギャップ萌えね。ケロケロ。

 

…ヤバいわ、脚が痛すぎてなんか頭おかしくなってきたわね……。

 

「─────っ!!……っ!」

「ん…ケロ、」

 

マズい、痛すぎて顔に出てたわ。アホみたいなコト考えてるからこうなるのよ。

 

 

「ああ…もし嫌じゃなかったら─────抱きしめて、くれないかしら」

「……ふ、しゃ?」

「抱きしめて、ギュっとされたいの。そうすれば、痛みが和らぐかなって…」

「…!!」

 

蛇の少女の蠱惑的な”個性”のニオイと、激痛が脳内でブレンドされた結果、彼女はそう呟いていた。

それを聞いた相手は何ら躊躇うことなく、そのカラダを梅雨へと捧げた。

 

─────ふ、わぁっ…♡むんっ…♡たぷっ…ゆさぁ…♡

 

…え。ナニこれナニこれ。ヤバいわマズいわ。

 

局部だけ硬い鱗に覆われた、柔らかな脂肪の塊…いな、母性の塊が顔を包み込む。

頬が乳房の内側の肌で撫でられ、鼻も埋められ、僅かに汗と甘いニオイに支配される。

 

いや、大きすぎない?え?良い匂いすぎない?肌すべすべ過ぎない?─────気持ちよすぎないかしら???

 

それはそうまるで甘い花々が咲き乱れる庭園にいるかのよう……。

そのすべすべの乳肌から発せられる香りは、柔らかな甘さと心地よい温かさが交じり合ったようだった…まるでシナモンのような。

それを肺一杯に吸い込む度に酔いそうで…まるで禁断の果実を味わうような……え、ヤバくないかしら??

 

「んっ///ケロんむっ///もがっ。むぐぐ///」

 

おかげで痛みはすっかり忘れたが、今度は別の問題が発生してしまった。

今や私の体は熱狂に包まれ、心臓は激しく高鳴っている。こんなの生まれて初めて…!!

 

「っ…??だ、だ、ィ、おぅ、ブ?」

 

おっぱいの監獄から解放された私を出迎えたのは─────不安げな上目遣いの絶世の美少女。

その瞳の可愛さたるや、毛ぶられたまつ毛に彩られた琥珀の瞳はどんな宝石よりも綺麗。

その口元の唇は艶やかでぷるぷると瑞々しく─────ケロ、指先で触れるとぷにぷにして本当に柔らかいわ。

 

その唇の間から漏れる甘い息は、まるで花の香りが風に乗って舞い上がるように、私の鼻腔をくすぐって─────

 

「……キスしていいかしら?…あ」

「ぇ?」

 

真っ赤になって固まったその顔を見て、正気を取り戻したわ!

あぶないあぶないケロケロ。まさかそんなダメにきまってるわ、出会ってまだ初日にそんな不純なことダメよねぇケロ。

 

 

 

「……ぃィ、よ…///」

 

─────私は取り戻した正気を投げ捨てたわ。

 

 

 

──────▼▼──────

 

 

 

「…す、ぴ…すぅ…Zzz…ふしゃ…」

「……………」

 

 

結論から言うわ。

 

─────死ぬほど気持ちよかったわ。

 

それはもう人生観が変わるくらい。え?なにこれ?この子のカラダ気持ちよすぎじゃないかしら?

女の子同士でヤるのってこんなに気持ちいいの??え、いや男の子ともやったことないけど。

 

いえ、私だって一人で致すことくらいあるけども。それがもうバカらしくなったわ。

しかもこの子だって拒否してくれれば良かったものの、本当に幸せそうに満面の笑顔で受け入れてくれて。

うふふ、その笑顔がまたとっても可愛らしくて…ってそうじゃない。

 

「ケロ…♪」

 

腕枕ですやすや眠る天使のような寝顔にそっと指を這わせる。

あら、いけない。顔の包帯が汚れてるわ。取り替えてあげないと。ケロケロ。

 

「よい、しょっと─────ケロ?」

 

彼女を起こさないように、そっと舌で医療箱を引き寄せながら包帯を剥がした。

その血が滲んだ包帯の下にあったのは、痛々しい傷跡…ではなく。キズどころかシミひとつない綺麗な肌。

 

「……。さっきと一緒だわ。やっぱりこれ、この子の個性かしら?『再生』みたいな…?」

 

()()()()()、この子の他の包帯や絆創膏の下も確認してみたがやっぱり全部消えている…!

あと無防備なすやすや眠る寝姿が妙に官能的で可愛くて手が出そうになったわ。ケロ。

 

「…ケロ?」

 

ん?何かがおかしい。違和感を感じる。何かおかしくないかしら。

この子の傷が消えてるのはそういう”個性”よね?それで後は…あれ?私…?

 

「脚…治ってる…わ……ケロ。」

 

視線を下ろすと、そこには酷いはずだった腫れがひいて包帯がほどけてしまっていた脚の姿があった。

もちろん痛みもないし、試しにジャンプしてみてもまったく問題ない。いつも通りだ。

と言うかむしろいつもより身体に力が漲っている気さえする…!

 

「?????」

 

と、言うことはつまり、この子の傷を治す個性は…?

 

 

 

「─────え、『えっちした相手と自分を回復させる』個性……????」




高評価1件ごとに梅雨ちゃんのえっち度が1上昇します。

どういう展開がいい?

  • スーパー梅雨ちゃん無双
  • 主人公ちゃんがひたすらえっちぃ目に
  • スーパーミルコさん無双
  • ひたすら百合百合
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