なでしこ(兄)のゆるキャン△   作:てるまるまる

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ドタバタ!?焼き肉キャンプ!

 

 お盆休みバイトが忙しすぎて執筆する暇がありませんでした。(言い訳)

 この調子だと二期に入るまで数ヶ月掛かってしまう! 

てことでてるまるまる動きます。

 

 ────────────────────────

 

「紅葉綺麗だねーリンちゃん! 教えてくれたあきちゃんに感謝だよ!!」

 

「ちょうど見ごろみたいだしね」

 

 桜ねーちゃんと別れキャンプサイトを目指して四尾連湖をぐるっと周回するようになでしこと志摩さんとともに歩いていく。

 

「そういえばここって紅葉以外にも牛のお化けの言い伝えで有名らしいね」

 

「…………」ガッ

 

「おっとと」

 

 志摩さんの話を聞いてビビったなでしこが木の幹に足を引っかけて転びそうになるのをお腹あたりに手を回して片腕で引き上げることで阻止する。あぶないあぶない。

 

「大丈夫かなでしこ?」

 

「うん、ありがとうお兄ちゃん」

 

 “四尾連湖”本栖湖の北西に位置する小さなカルデラ湖。江戸時代には“富士八海”の一つとして数えられた紅葉の名所。ここでは丑三つ時になると、昔武士に倒された牛鬼の亡霊が湖面に現れるという言い伝えがあるとかないとか…………(by大塚〇夫ボイス)。

 

「お願いします今夜はでないで下さいでないで下さい……」チャリン

 

「何の石碑に拝んでるの?」

 

「安心しろなでしこ! 物理攻撃が効くならお兄ちゃんが何とかしてやるから!」

 

(亡霊に物理攻撃って効くのか?)

 

 なでしこに手を出すような輩は血祭りだぁ……(ブ〇リー風)。ってか亡霊って物理攻撃効くんだっけ? ……シラネ。

 

「ほとんど貸し切りだな」

 

「ですね」

 

 しばらくしてキャンプサイトに到着し辺りを見回すと、テントが一つ立っているくらいで実質的な貸し切り状態となっていた。まあキャンプって言ったら夏!! みたいなところがあるからかもしれないな。

 

「ひっ……人がほとんどいない……電灯も全然ないよぉ……」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 

「あんなのただの都市伝説だって……心配なら丑三つ時より前に寝ればいいんだよ」

 

「その手があったかぁ」

 

 志摩さん…………天才か? 

 

「リンちゃん、場所どこにしよっか?」

 

「ん-、芝生サイトは焚火できるところが限られるみたいだから……直火OKのグリーンサイトってところにしない?」

 

「そだねー」

 

「各務原先輩もそれでいいですか?」

 

「もちろん! キャンプ玄人の志摩さんが言うなら間違いないしね」

 

 素人が口を出す場面ではないしな。志摩さんが言うならなんか分からないけど謎の信頼感あるし……一石二丁だね。(使い方あってます?)(絶対違うねby作者)

 

「さてと……」

 

 いい感じの場所を見つけてテント設営に……入っていくっ! (某料理ユーチューバー風)

 まずは頭を落として…………じゃなくてグラウンドシートを広げてっと……んでインナーテントを広げーの……三節棍(ポール)を展開ッ! んで展開したこれをポール受けの金具に通して……

 

「……リンちゃんとお兄ちゃんのテントってよく見ると変わってるね。テントの……袖(?)にポール通してないし」

 

「吊り下げ式のこと?」

 

 テントには主に本体をフレームに吊るして設営する“吊り下げ式”と本体のスリーブにポールを通して設営する“フレーム式”の二つがあります。

 細かい違いはありますが普通のキャンプで使うならあまり差はありません。慣れれば設営の手間も大体同じです。物によっては片側からポールを入れるだけで反対側が固定されるスリーブ式テントや、フック箇所を減らして早く設営できる吊り下げ式テントなどもあります。

 お高いですが。(by大〇明夫ボイス)

 

「OH……」

 

「これはしゃーない」

 

「この下に敷いてあるのは何?」

 

「それはグラウンドシート、敷いておくと汚れないし片付けるの楽だよ。あとテントの汚れ防止」

 

「あー、確かにこの間のキャンプで片付けるときテントの裏結構汚れてたー」

 

 この前のキャンプで俺だけ片付けるのがやけに早かったのはグラウンドシートのおかげでテントがあんまり汚れなかったからなのか。

 さすがキャンプ玄人の志摩さん、略してK(キャンプ)K(玄人の)S(志摩さん)。

 

「こ、これもお高いんですか」

 

「ちゃんとしたのはそこそこするけど、500円くらいのレジャーシートで十分だよ」

 

「そうなんだぁ! リンちゃんリンちゃん、これは? これは?」

 

「まず自分のテント立てろや」

 

「うむ」

 

 

 しばらくして…………

 

 

「よしっ!! 準備完了っ!!」

 

 数分後それぞれがテント設営を終えキャンプの準備が完了する。よーし……

 

「はいはいお二人ともこっちよってー」

 

「「!」」

 

「はいチーズっと」カシャ

 

 背の高い木々とそれらの間から差し込む陽の光を背景にそれぞれのテントと三人のスリーショット。

 うむ、いい写真が撮れた! 

 

「寒さ対策もバッチリだよー」

 

 ブランケットに包まりながらクッションを抱えたなでしこ。ハイ優勝。可愛すぎて全世界キュートグランプリ第1位ですわ。

 

「…………」うとうと

 

「今寝ると丑三つ時に目が冴えるよ」

 

「!」カッ

 

 余程四尾連湖の亡霊が怖いのか、志摩さんに脅され(?)うとうとしていたなでしこが目をかっ開いて起き上がった。

 

「ココア飲む?」

 

「うん、飲むー」

 

「先輩もどうですか?」

 

「お言葉に甘えていただこうかな」

 

 志摩さんが慣れた手つきでコッヘルに水を入れシングルバーナーでお湯を沸かす。ほんとにキャンプ慣れしてるなぁ。

 

「はい」

 

「ありがとう!」

 

「先輩もどうぞ」

 

「ありがとう」

 

「「「ふーっふーっ」」」

 

「「「…………」」」ずず……

 

 インスタントココアにお湯を注いだだけという簡易的なものだが……どうしてこう……

 

「あったまる〜」

 

「うま~」

 

(この一杯がたまらない……)

 

 あったまるんだろうか…………。

 

「ねぇリンちゃん、前から聞こうと思ってたんだけどリンちゃんっていつ頃からキャンプやり始めたの?」

 

「確か……中1の冬から。キャンプ道具もらってさ」

 

「もらった?」

 

「うん、おじいちゃんがアウトドア好きで前使ってたやつくれたんだ。それでなんとなく始めたんだけどね」

 

「ふーん」

 

 なるほどねぇー。どうりで志摩さんのキャンプギアは(もちろんいい意味で)年季が入ってるものが多かったのか。

 

「人生のきっかけなんぞ大体なんとなくじゃよ」

 

「出たな、いなかのおばあちゃん」

 

(なんそれ?)

 

 ……え? なんか突然なでしこがおばあちゃんみたいな声色で格言みたいなことつぶやいたと思ったら志摩さんが勝手知った風に相槌打ってるんだが…………と、とりあえず俺も相槌打っとくか。

 

「そうじゃな」

 

「「…………」」

 

「え? なんで?」

 

 なんで二人ともこっち見て黙ったまんまなの? 

 

「……」

 

「「…………ふふっ」」

 

「えー……」

 

 二人の少女の笑い声と一人の青年の困惑した声が静かなキャンプ場に響く昼下がり…………。

 まあ、いいか。

 

「リンちゃんや、ちょいと写真撮りに行ってもええかのう?」

 

「おばあちゃん、写真はさっき撮ったでしょ」

 

 まだやるんかい。

 

 ────────────────────────

 

「……」パシャ

 

「……」カシャ

 

 あれから志摩さんはコンパクト焚火グリルでの火おこしを、俺となでしこはキャンプ場の散策というふうに二手に分かれての行動となった。

 

「いい写真撮れたか?」

 

「うん!」

 

 しっかりとなでしこを写真に収めつつ聞くと元気な返事が返ってくる。はい、いい子。

 

「!」

 

「あ、お隣キャンパーさんじゃん」

 

「こんにちはー!」「こんにちはー」

 

「こんにちは」

 

 湖面の風景を撮った後に炊事場へ行き、そこから少し歩いたところでチェックインの際に見た白いテントのキャンパーさんたちに出会った。元気に挨拶するなでしこはえらい! 

 

「ベテランキャンパーさんだぁ……」

 

「…………」

 

 なんか奥に座ってる人めっちゃお酒飲んでない? 手前のおしゃれなキャンプギアに目をとられてるなでしこは気づいてないみたいだけど……これは早急に離れた方が良さそうだな。

 

「なでしこ行くよ」

 

「うん」

 

「失礼しましたー」

 

 なでしこにお酒はまだ早い! 酒気を帯びた空気を吸うのもあまりよろしくないからなうん。

 

「あ、上に登れるみたいだよ」

 

「行ってみるか?」

 

「うん!」

 

 キャンプサイトの一番端っこらへんに来てみると明らかに人工的な木でできた階段があったので登ってみることにすると……

 

「おぉ……!」パシャ

 

「すご……」カシャ

 

 そこからは四尾連湖を一望でき、その壮大な景色に二人して思わず目を奪われた。

 

「あ」

 

「ん?」

 

「栗が落ちてる」ぐうぅぅぅぅぅ

 

「……戻るか」

 

 なでしこの体は壮大な景色よりも豪華な食事の方が良かったみたいだな。まさに花より団子ってやつだうん……。

 

 

 そんなこんなで……

 

 

「リンちゃん火ついた?」

 

「志摩さん戻ったよー」

 

 なでしことともに自分たちのテントを立てたところ、もとい志摩さんがいる場所へと帰ってきたのだが……

 

「…………」どよーん

 

「リンちゃんどうしたの?」「志摩さん?」

 

「着火剤全部使ったのに全然つかん……動画とかだとすぐついてるのになぜ……」ブツブツ

 

 おっと何やら不穏な空気……

 

 ────────────────────────

 

 時は遡り数十分前……

 

「さてと、こっちは明るいうちに炭熾しとくか」

 

 なでしこと先輩がキャンプ場散策に向かった後、さっそく主役のコンパクト焚き火グリルで炭を熾しておくことにする。

 これはキャンプ歴が長い私の魅せ場…………なんとしても一発で火をつけて先輩にいいところを見せねば! 

 

「たしか……」

 

 予習しておいた動画の内容を思い出しながら手元にある“万能たきつけ”という本も参考に炭を熾していく。ぬかりはない……! 

 えーと、板状の着火剤は初めて使うけど半分くらいかな…………っと。

 

「あとは炭を並べて……」

 

 燃えた着火剤の上に備長炭を並べてあとは火が備長炭に移って燃えるまで待つだけと…………ふっ余裕だったぜ。(フラグ)

 

「紅葉綺麗だな……」

 

 

 数分後……

 

 

「む」

 

 本を読んで火がつくまでまったりしていたが、ふとコンパクト焚き火グリルの様子を見てみるといつの間にか火が消えていた。着火剤ケチりすぎたかな。

 

「今度は一枚丸ごと入れとこ」

 

 

 さらに数分後……

 

 

「なぜつかん……」

 

 着火剤全部使ってもつかないなんて聞いてない……予習で見た動画だとすぐついてたはずなのに。

 

「リンちゃーん」

 

 はっ! まずいもう二人ともこっちに戻ってきてるし……ど、どうしようこのままだと先輩にキャンプ歴が長いだけの女だと思われてしまう……! 

 

「リンちゃんどうしたの?」「志摩さん?」

 

 はやくない? あれーさっきまで結構遠くに二人ともいたような……(現実逃避)。

 

 ────────────────────────

 

「どうしようお兄ちゃん……リンちゃん困ってるみたい」

 

「うーむ」

 

 どうしたものか……。キャンプ経験豊富な志摩さんが困っているということはよっぽどな何かがあったに違いない! しかし、キャンプにまだまだ疎い俺となでしこでは助けになるかどうか……。

 

「そうだっ!」ダッ

 

「なでしこ?」

 

 

 数分後……

 

 

「リンちゃん! ベテランさん連れてきたっ!!」

 

「こ、こんにちは」

 

 なるほど! 四尾連湖キャンプ場に来ているのは自分たちだけじゃないから他の経験豊富なキャンパーさんに助けを求めればいいのか! 

 この短期間でそのことに気付けるなでしこ……やはりマイエンジェルシスターは天才だな。

 

「なるほど、炭に火がうまくつかなかったんだ」

 

「……はい」

 

「チクワ炭か……備長炭は普通の炭より火がつきにくいんだよ」

 

「そうなんですか?」

 

 お隣キャンパーさんと志摩さんが繰り広げる専門性のある会話……プロキャンパーだ。

 

「ちょっと待ってて」

 

 プロ同士の会話についていけず白目をひん剥いていたらお隣キャンパーさんがどこかへと走って行ってしまった。

 

「リンちゃん、チクワ炭って何?」

 

「えっと、おがくずを圧縮して成型した炭なんだけど……」

 

「形がチクワみたいだからチクワ炭って感じで名付けてそうだね」

 

「……」

 

「えっ本当なの?」

 

「……」コクリ

 

 まじかー。チクワ炭めちゃくちゃ安直な名前だったわ……飼ってる犬が白いからシロって名付けるくらい安直だな。

 

「お待たせ、これ使えば簡単だよ」

 

 “成型炭”オガクズや炭の粉末を固めた炭。ライターで簡単に火がつく優れもの。火持ちは少し短いですが成型炭のみでも十分BBQを楽しめます。ちなみにホームセンターなどで一箱400円前後です。(大塚明〇ボイス)

 

「ホントだ! すぐついちゃった!!」

 

 お隣キャンパーさんがコンパクト焚き火グリルに持ってきた成型炭を並べてチャッカマンで火をつけると簡単に炭に火が移り燃え上っていく。すげー。

 

「しばらくすると全体が赤くなるから、火ばさみで砕いてまんべんなく広げる」

 

「ほえー」

 

「あとはその上に備長炭を並べて……火がつくのを待つ」

 

 ものすごく手際よく炭熾しを行っていくお隣キャンパーさん。ほんとにもうすごい以外の言葉が見当たらないくらいすごい。(語彙力)

 

「三人でキャンプしてるの? 三人兄妹?」

 

「そうですっ!!」

 

 急にお隣キャンパーさんからなでしこと志摩さんとの関係性を聞かれなでしこが即答する中俺は頭をフル回転させていた。

 俺となでしこだけならまだしも、こんなところで男一人と少女二人が一緒にいるとなるともうね…………事件性が特濃だよね。

 俺は断じてロリコンではない(ここ重要)のでこの場は志摩さんに合わせてもらう必要がある……! 

 

「いや……」

 

「そうです」

 

「えっ!?」

 

「悪いが志摩さん、ここは合わせてくれ」ヒソヒソ

 

「は、はい///(か、顔が近い……)」ヒソヒソ

 

 否定しかけた志摩さんの言葉を遮り三人兄妹という設定で何とかごまかすことに決め口裏を合わせてもらうことにする。

 

「へぇこの季節に珍しいね」

 

「そうなんですよー」

 

 よし、何とかごまかせたか? 

 

「あ! ついたよ!」

 

「ほんとだ、ありがとうございますっ」

 

「ありがとうございます」

 

「あははどうも」

 

 ふー何とかごまかせたみたいだな。危うく刑務所行きになるところだったぜ。俺はシスコンであってロリコンではないので決して間違えないようにっ! はいここテストに出ますよ! 

 

「じゃあ私はこれで、キャンプ楽しんでね」

 

「できる男だ……」

 

「必殺火おこし人だねぇ」

 

「ん? あの人って女性じゃないのか?」

 

 ボーイッシュな感じだけど仕草とか話し方から女性だと思ってたんだが……? 

 

「絶対男の人だよお兄ちゃん!」

 

「うむ」

 

「そうかなぁ?」

 

 うーむ、なでしこがそういうならそうなのかも? ……なでしこがいうから男の人だなうん! 

 なでしこの言うことは絶対だからな! 

 

「それじゃあ早速肉焼くか」

 

「うん焼こー!!」

 

「そうだね」

 

 ────────────────────────

 

「ただいまー、さっき来たあの子一緒に来てた男の子ともう一人の女の子と三人でキャンプしてるんだってさ」

 

 場所は変わりお隣キャンパーさんのテント。一仕事終えた感じで戻ってきた火おこしをした女性がテントで待っていた女性に話しかける。

 

「……」ぐびぐび

 

 話しかけられた女性はというと缶ビールをあおりながら話を聞いていた。

 

「しかもその三人は兄妹なんだってさ。一瞬男の子に女の子二人がたぶらかされてるのかと思ったけど安心したよー。すごい顔が整ってる子だったからさ」

 

「あらへあいむひおつにほんまへほひあんはうぇア!!」カン! 

 

 失礼、話は聞いてなかったようです。泥酔した女性はよくわからないことを言いながら飲み干した缶ビールを机にたたきつける。

 

「目離した隙に泥酔するのやめてよお姉ちゃん……」

 

 そんな泥酔した自身の姉に対して呆れたように苦言を呈する火おこし人。

 

「ゔぇ……耳キンキンする」

 

「お酒飲むときは水分摂らなきゃダメだって。はい、水」

 

「んー……おすしたべたい」

 

「えっ!? 買い出しの時ジャンバラヤ食べたいって!!」

 

「へ~~~?」

 

(さては買い出しの前からすでに飲んでたな)

 

 ジャンバラヤを作ってるときに突然別の料理を要求してきた自身の姉に対してそう推測する。

 

「ち、ビールもーねーぢゃん」

 

(まったくこの姉は……)

 

 皆さんもお酒はほどほどにしましょう。

 

 ────────────────────────

 

 二日で仕上げたので誤字脱字があるかもしれません。

 

 

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