今回はリンちゃん視点です。
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「はぁ……今日山梨に引っ越して来て、自転車で富士山見に来たけど」
「…………ぇ゙う」
「疲れて横になったら寝過ごしたと」
「…………へゔ」(泣)
結局あの後全力ダッシュしても追いつかれてしまい(めちゃ足早かった)、仕方なくテントに連れてきて事情を聞くことになったけど……。
この子……もしかしなくてもアホの子なんじゃないだろうか……? 普通引っ越した日に思いつきで富士山見に行こうとは思わないだろ。しかも、自転車で。
……自分も自転車に関しては言えた筋合いはないけど(自分も本栖湖まで自転車で来ているため)。
「あっちは坂道だし下まではすぐだと思うけど……」
「むりむりむりちょうこわい!!!」(´;ω;`)
ふと思いついた案を提案してみるが、ものすごい勢いで首を横に振りながら拒否されてしまった。
まぁ、たしかにあの暗いトンネルを通るのは流石にちょっと気が引けるか……。なら……
「家に連絡して迎えに来てもらうのは?」
「あ、そっか! スマホスマホ最近買ったスマホスマホス……」ゴソゴソゴソ
誰もが最初に思いつくであろう自宅への連絡を提案してみると、今思い出したように自分の服のありとあらゆるポケットをまさぐり散らかしスマホを探すピンク髪の少女。
「……!」バッ
探した結果、取り出したるはトランプ(52枚セット)だった。なんでそんなもの持ち歩いてるんだよ……遠足に行く小学生か。内心そう呆れながら次策を提案しようとすると、
「ぐぅぅぅぅぅぅぅぅ」(´・×・`)
その前に少女のお腹に飼っている猛獣が声を上げた。……しょうがない、そう思いバックからいつものブツを取り出す。
「……ラーメン食べる?」
「えっ?! くれるの?!」
「1500円」
「じゅっじゅうごかいばらいでおねがいしまふぅ……」(泣)
いつものカレー麺を取り出し少女にあげようとするとさっきの雰囲気と一変し少し期待するような顔でそう聞いてきたので、ちょっとからかってやりたくなってお得意のジョークでからかってやると財布から百円を取り出しながらそう言ってきた。
「ウソだよ」
もちろん冗談なので嘘だと伝える。コロコロ表情が変わる少女だな……。
スープを作る際に出してあったコッヘルに持って来ていたボトルから水を注ぎ、これまた出してあったシングルバーナーで水を沸かそうとすると、
「あっちで沸かさないの?」
少女が焚き火の方を指しながらそう聞いてきたので焚き火で水を沸かそうとするとどうなるかよく思い知っていたので教えてあげた。
「焚き火で沸かそうとすると鍋が煤で真っ黒になるから(しかも落とすのめっちゃ大変だし……)」
「へーそうなんだー! プロみたいだねー!!」
(何のだよ)
と内心ツッコみながら先程思いついていた次の策を少女に提案する。
「私の携帯貸すから家の番号言って」
「引っ越したばかりで分かりません!!」
「……だったら自分のスマホの番号は?」
「きおくにございません!!」(泣)
……ウソだろ。なんてこったい\(^o^)/
そう思っていると、
「あっ、わいた! わいたよ!」
事の大変さをわかっていないのかお湯が湧いたことを喜々として報告してくる少女。
……まぁいいか。一旦頭の隅に追いやってコッヘルのお湯をカレー麺に注ぎ入れる。そうしているとふと、
(そういえばソロ以外でキャンプしたことないな私、誰かとキャンプするってこんなかんじなのかな?)
そんな今まで考えたこともないようなことが頭に思い浮かんできた。そんなことを思っていると、
「…………」じーっ
「?」
眼の前の少女がこっちをじっと見ていることに気づいた。なんとなく失礼なことを考えているような気がするのは気のせいだろうか……。
「どうぞ」
「ありがとーっ、いただきますっ!」
カレー麺が出来上がったので箸とともに少女に渡し自分も食べることにする。
「ふーふー……ズルズル……ゴクゴクゴク」もっもっ
(しかし、うまそうに食うなぁ)
眼の前で繰り広げられる飯テロを見ながらそう思うと(心なしかいつものやつも美味しく感じるような……?)、
「ん~~っ!! くちの中ヤケドした!!」パーッ
(なぜ嬉しそうなんだ?)
嬉しそうにヤケドしたことを伝えてきたのでそんなことを思ったが、ふとそれとは違う気になることがあったので聞いてみることにした。
「ねぇあなたどこからきたの?」
「わたし? ずーっと下の南部町ってところ」
南部町って確かここから40kmくらい離れてたような……。よくここまで来たな、しかもチャリで(ブーメラン)。
そう思っていると、
「聞いてよ奥さん! もとすこの富士山は千円札にもなってるってお姉ちゃんに聞いて長い坂上ってきたのに曇ってて全然見えないんだもん」
誰が奥さんだよと思いながらお姉さんに対してぷりぷり怒る少女の方を見ながら話を聞いていたが、あることに気づき少女の方を指さしながら言う。
「見えないってあれが?」
「え?」
「あれ」
「あれ?」
ここで少女が振り返り後ろに広がる景色を見る。そこには、
「みえた……ふじさん……」
ここ浩庵キャンプ場の一番の見どころである富士山が月明かりに照らされて手前の湖と合わさって幻想的な風景を映し出していた。我ながらいいロケーションを選んだぜ(たまたま)。すると、
「あっ……お姉ちゃんの電話番号知ってたよわたし」
おい。今思い出すんかい。
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三人称視点では文が書きづらかったことに今更気づいた\(^o^)/