最近投稿頻度が落ちている気がする。(事実だよ)
頑張って書きますのでどうかお付き合い下さい。よろしゅう。
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「自転車が1台っと……タープは利用されますか?」
「あ、テントだけです」
「では2000円ですね。えーと、こっちが場内の地図と利用許可証になります」
(2000円か……)
今日私は富士山の麓にある有名なキャンプ場"麓キャンプ場"に自転車で来ていた。つい先程管理棟にて受付を済ませて自転車に乗ってサイトへ向かっている。思いの外利用料金が高かった……さすが有名キャンプ場だぜ。というか富士山の麓にあるから麓キャンプ場って結構安直な名前だよな……(失礼)。
(おお……解放感すげぇ)キッ
いい場所を見つけ自転車を止める。ここを今日のキャンプ地とする! ドンッ! そうして、もう一度あたりを見回してみるとふと思う。
(こんな時期でも意外といるんだ……)
さすが有名キャンプ場といったところか、オフシーズンの今でもちらほらとテントが見えるあたりこの場所の人気度が伺える。この間行った浩庵キャンプ場も良かったけどこちらはどうだろうか? まぁ、やってみねばわからぬ。
(よし、テント立てよう)
準備運動は忘れずにな。もはや慣れに慣れきって自分の体の一部かのように扱えるテントをせっせと設営しものの数分でテントが完成する。よし。むふー。
(バーナーよし、コッヘルよし。今日はインスタントじゃないアウトドアごはん作るぞー)
そう、今日はいつものカレー麺ではなくこの日までずっと考えていたアウトドアごはんを作るのだー! 今日まで読み込んだアウトドアめしの雑誌を広げながらそう意気込むが……
(……まあ、来る途中一軒もスーパーなくて結局これですわ)ガサガサ
なんということでしょう。今日という日のために色々知識を蓄えに蓄えたのにここへ来る途中にスーパーが一軒も見つからず、結局今日のご飯は保険として持ってきていたいつものヤツになってしまったのだった。
(今度から本気出す)
そんな"いけたらいくわー"の次くらいに信用ならない言葉を心の中でつぶやきながらキャンプチェアに座っていると、ポケットに入れた携帯が通知を知らせてくる。誰だろう?
(……斉藤だ)
『リンー今週はどこいってんの(´ェ`)?』
『富士山の目の前の麓キャンプ場ってとこ』
『写真撮ったら送ってねー(*´ェ`)ノシ』
『ういー』
『ついでにお昼ゴハンも買ってきてねー(*´ェ`)ノシ』
『くたばれ』
『死ぬのはお前だ相棒』
『貴様のいるキャンプ場に熊とトラとチワワを100匹放った』
『うわなにをするくぁwせdrftgyふじこlp』
『死んじまったじゃねーかバカヤロウ』
『こっちも空腹で死んじまったぞこのやろう』
斉藤とくだらないやり取りをし、ふと思う。
(……寒い)
標高が高く開けた場所だからか風が冷たくかつよく届く。しかし、薪は一束500円で1日に3束は使うから1500円は掛かる。しかもここ直火NGだから焚き火台も借りないといけないし……焚き火台レンタルしたらプラス1000円掛かるし。
(寒くなったら寝袋かぶるか……)
結局悩みに悩んで動けなくなるが寝袋に潜って過ごすことにした。これが学生金欠キャンパーの節約法である。うむ……
(ちょっと散歩してこよう、始めてきたし)
2000円も払ったしな。いつも通りに小説を読もうとしたときにふとそう思いサイトを歩く。2000円も払ったしな! 大事なことなので2回言った。
(監視塔?)
まず、すぐそこにあった櫓のような監視塔に近寄って斉藤から言われていたため写真を1枚パシャリ。たしかこれTVのロケとかで使われてたんだっけ? と思い出す。他にもロックフェスとか気球イベントとかやってるとかなんとか……しらんけど。
(うわっ! めちゃめちゃう○こ落ちてる……)
しばらく歩いていると一面にう○こがびっしりと落ちている場所があり、こんな所でコケたら目も当てられないので迂回することにする。野生動物がいるのか? クマはやめてー。
(こっちは炊事棟になってる。しかも、近くにトイレもある……)
キャンプ地を暫く歩くとマップ上でセンターハウスと書かれたところに水道完備の炊事場とトイレカー(?)みたいなタイヤのついたトイレがあった。
(あれ? これどうやって開けるの?)ガチャガチャ
トイレに行きたかったため試しにそのトイレカー(?)を使ってみようとして扉を開けようとするが、開け方がわからない。……ん?
(……! 、ダマされたっ!)
扉の横に張り紙で"トイレはあちらです→"ということが書かれていた。気づくかこんなん……! そのあとトイレを無事に済ませ、デカい顔のような建物の写真を撮り暫く歩く。
「熊だ」
「「……!」」ダッ
リードでつながれている2匹のわんこがこちらへ向かって走ってくる……! 堂々たる態度で出迎えてやろうじゃあないかッ! (余裕)
「……!」ビンッ
「……ふっ」ニヤリ
走ってきていた1匹のわんこがリードの長さが足りずに直前でつんのめっているのを鼻で笑っていると……
「……!」
「ぐふっ!!」
もう一匹のわんこはリードに余裕があったのか走った勢いのまま突っ込んできた。余裕に思ってなんの防御態勢も取っていなかった私は思いっきりお腹にわんこからヘッドブロー(?)を受けた。なかなかいいもんもってるじゃねぇか。
「よしよしこのカワイイ犬どもめ」カシャ
『犬どもに昼メシにされそうになった』
わんこの写真を撮りその写真とともにそんな文言を添えて斉藤に送りつける。さて、どんどんいこう。そう思い受付でもらった場内の地図を広げて見る。
(お、風呂が無料だ……イベント時のみ開放しております、か)
風呂が無料という事実に一瞬舞い上がったが、すぐ横の注意事項にイベント時のみの開放と書かれており気分が急転直下した。なんやねん。
「あー……(ライオンか? ライオンなのか?)」カシャ
道中謎のライオン(?)だか犬だか見分けのつかないオブジェの対面でその真似事をする。あー。
(池だ、抜群のシャッターポイントできれいな"逆さ富士"が撮れますとな)カシャ
しばらく歩くと小さな池にたどり着き、場内地図兼パンフレットである冊子を開くとそこにはきれいな逆さ富士が撮れると書いてあったので1枚写真を撮っておく。富士山か……。
(……お、そこの小島にテント立てても良かったかも)
ふとそんなことが思いついたが、日が落ちて暗くなったら足を滑らして池に落ちる想像しかできなかったので思い留まることにする。
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(斉藤だ)
『ウチのは目を離した隙にホットドッグになってた(´ェ`)』
あのあとテントへと戻ってきてコッヘルでお湯を沸かしココアを飲みながら小説を読んでいると斉藤からそんな返事が写真とともにかえってきた。写真にはクッションだかに挟まっている斉藤の飼ってる犬のチクワが。……かわええ。
(〜〜〜っ! 体固まった……!)のびー
ずっと小説を読んでいたために固まった身体を伸ばし一息つく。
「富士山ピンク色になってきた。もう4時半か…………へっぷし」
身体を伸ばしたついでに富士山を見ると、そこにはすでに夕焼けに照らされピンク色になった富士山が。その様子から現在の大体の時刻を割り出す。ちょっと寒くなってきた……。
(富士山か……)
富士山を見ながらついこの間の奇妙な出会いを思い出す……
『リンちゃん! 同じ学校だったんだねー! 私たちと一緒に野外活動サークルやろ……う……』
あのときはソロキャンプの時間を脅かされるのがなんか嫌でつい顔に出てしまったのだ。というかその後の出来事の方が印象深かったような気もするが……。まあ、なにはともあれ
「(ちょっと悪いことしたな……)……はぁ」
流石にあのときはもう少し良い断り方があったのではないかと思いちょっとした罪悪感に苛まれ、さらにあんまりな態度を取ってしまいなでしこに悲しい顔をさせてしまった自分に自己嫌悪しため息が出る。
「……リンちゃーん」
(もう、分かったって……)
「リンちゃーん」
「だから、分かったって!」
そんなふうに気分が下がっていると遠くからなでしこの声が聞こえるという幻聴まがいな事象まで起き始めたのでやけくそになりながら幻聴をかき消すように大きめに返事をする。
「やっぱりリンちゃんだー!」
「ふおっ!? なな……何でこんなところに??」ドキドキ
完全に自分の幻聴だと思っていたなでしこの声がまさか本人から発せられていたと知り驚愕する。まじでびっくりした……。ほんとになんでここになでしこがいるんだ?
「おーいなでしこー……っとようやく追いついた〜」ふぅ
なでしこの後から続くようになでしこのお兄さんが大きな籠を両手で抱えるように持ちながらこちらへ向かって歩いてきた。ほんとうにどうなってるんだ……?
「こんばんは、志摩さん」
「こ、こんばんは……というかなんでこんなところに?」
「斉藤さんが教えてくれたんだー」
なでしこのお兄さんから挨拶されたので返しつつなでしこにここにいる理由を聞くと、スマホを見せながら斉藤とのやり取りを見せてくれた。そこには斉藤が私が今どこでキャンプしてるのかがわかるように、おそらくここのキャンプ場のHPのURLを貼り付けて送っているトーク画面が。またあいつか……。
「ちなみに、俺はそんななでしこの付き添いだ」
「リンちゃん、ばんごはんもう食べちゃった?」
「あ、うん。今4時半だしまだだけど」
「よかったー」
主犯格のヤツに呆れているとなでしこが晩御飯について聞いてきたので、素直に事実を伝えると何故か安心したような顔をする。……なんで?
「リンちゃん! 今からお鍋!! やろう!!」
…………what?
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リンちゃん視点はムズいけど楽しい。