天官よもぎは知りたい   作:ミルクセーキ

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自分の中のかぐや様に対する様々な概念が解釈違い戦争を起こしている…


早坂愛は調べたい

ある日の昼下がり

秀知院学園の生徒会室には、生徒会の面々が集まっていた。

 

前回の話より半年後。あのような考えをしていた生徒会長と副会長の仲もさぞ深まっていることだろうと思っている読者も多くいることだろう。

 

ところがぎっちょん、()()()()()()()()()のである!

それどころかより拗れた事になっており、お互いが「相手が跪いて告白してくるのだったら付き合ってやってもよい」という考えだったのが、今では「いかにして相手を告白させるか」という考えにシフトしていった。

 

そんな高度な情報戦(笑)が行われているとはつゆ知らず、生徒会書記『藤原 千花』は口を開く

 

「あ、そういえばですね〜」

 

そう言いながら藤原は手に持ったカバンを漁り始める。

そうして2枚のチケットを取り出す。

どうやらよもぎが話を聞く限りラブ・リフレインという恋愛映画の映画のチケットらしい。

 

「私、家の方針でこういったものを観るのが禁止されていまして。どなたか興味があればお譲りしようと思ったんですけど映画の公開が今週末まだなんですよね…」

 

「ほぅ…」

 

そう言い白銀は手帳を確認する。

一般家庭出身であり、自分自身でバイトもしている白銀にとって無料のチケットというものは非常に魅力的に見えた。

 

「そういえば週末は珍しくオフだったな。よもぎお前はどうだ?」

 

「すみません、週末まで予定が入っているから僕がもらっても使う事ができそうにないです。どうせなら御行と四宮さんの二人で行ってきたらいいんじゃないんですか?」

 

(ナイスアシストだ、よもぎ!これで四宮を誘いやすくなった!)

 

白銀は友人からの無意識なアシストに感謝しながら言葉を紡ぐ。

 

「そうなのか。だったら四宮俺たちで…」

 

「なんでも〜この映画を男女で観に行くとその二人は結ばれるというジンクスがあるんですよ〜素敵ですよね〜」

 

(な…んだと…!)

 

「あら?会長、今、もしかして、男女で観に行くと結ばれるという映画に、私を誘いました?それはまるで…」

 

(告白の様ではないか!)

 

白銀ここに来て突然の窮地に陥った。

もし、このまま誘ってしまうと自ら告白した形になってしまう!

恋愛関係において先に好きになった方が負けというめんどくさい考えを持っているプライドの高い二人においてそれは御法度!

白銀の脳はこの危機的状況をどうにかしようと高速回転を始める。

 

「別に2人で行ったって不思議なことではないでしょう?」

 

そこに差し込む一筋の光

 

「生徒会長、副会長として生徒達の話題になっている事は把握しておくべきだと思うし、何よりジンクスはジンクス。科学的根拠も何もないんだし、気にする必要はないはずでしょう。」

 

(よもぎー!!!お前って奴は!!!)

 

白銀はこの窮地を助けてくれた友人に心の中で感謝を叫ぶ

 

「えぇ―!もぅ本当によもぎ君は夢がないですねぇ。」

 

「よもぎの言うとおりだ。ジンクスはしょせんジンクス。そんな物気にしたってしょうがないだろう。」

 

「…まぁそれもそうですね。」

 

「えぇー!皆さんそっち側なんですか!?」

 

(この男は余計なことを…!もう少しで会長に告白をさせることが出来たというのに!まぁこれで会長と映画を…ってこれじゃあまるで私が会長と一緒に映画を観てみたいじゃないですか!あぁもう!)

 

かぐやはもう少しで自分の勝ちになるはずだったのにそれを邪魔してきた上に変な方向に思考を持って行ったよもぎ(原因)に対して目をやる。

その目つきはここにいない生徒会会計が見れば人を何人か殺めた人間な目つきと形容するような物だった。

全くもって完全なる八つ当たりである

 

(殺気!?)

 

よもぎは、周りに気づかれないように咄嗟に臨戦体制をとるが、その殺気を感じた方向にはかぐやが佇んでいるだけであった。

よもぎは首をかしげながらかぐやに尋ねる。

 

「それで四宮さんは今週末予定は空いてるんですか?」

 

「え、えぇ空いてますけども」

 

「それなら二人で行ってきてください。せっかくだから感想なんかを教えてくれると助かります。」

 

「まぁよもぎがどうしてもと言うなら観に行くか。なぁ四宮」

 

「えぇ天官くんがどうしてもと言うなら観に行きましょうか会長。」

 

「あ、私にも感想教えて下さいね!」

 

表面上はなんて事のないように話が進む。

しかし…

 

(四宮と映画、四宮と映画、四宮と映画!)

(会長と映画、会長と映画、会長と映画!)

 

我らが生徒会長と副会長の思考はすでに週末の映画デートに向かっていた。

 

今回の勝敗

白銀と四宮の勝ち(週末の映画デートの約束を取り付けた為)

 

 

 

 

そしてその夜

 

よもぎは今日も特に報告することのない、報告書をクォーツにおくり、自室の椅子に深く腰掛ける。

しばらくすると、机に置いてある彼のスマホが震える。

そこにある名前を確認しながら、よもぎはその電話に出る。

 

「こんばんは、庶務君」

「えぇ、こんばんは()()()()

 

その電話の相手とは 『早坂 愛』

一見関わり合いが無さそうな二人がどのように知り合ったのか、またどのような関係なのかを語るにはおよそ半年前まで遡る必要がある。

 

 

 


半年前

 

「調査ですか?」

 

四宮 かぐやの近侍である『早坂 愛』はかぐやからの命令に対してそう返す。

 

「そう調査よ、早坂。天官 よもぎについて再調査をしなさい。」

 

「再調査ってなんでまた?彼については混院という事で軽い調査はすでに行っていますが。」

 

その通りである。

混院として入学してきた天官 よもぎと白銀 御行に関しては入学して早々簡単な調査をしており、その時に問題なしとして判断され調査は終わっている。

 

「会長さんのご友人だからですか?」

 

「か、会長は関係ないでしょ!?あれです、生徒会のメンバーとして本当に適しているのか調べないといけないでしょう?会長の友人というだけで生徒会に入ったのだとしたら大変ですからね!」

 

(分かりやす…ウチの主人)

 

そんな事を思いながら早坂はかぐやに向かって頭を下げる。

 

「かしこまりました。少々お時間をいただきます。」

 

そして次の日早坂は早速行動を開始した。

 

「あ、ちょっといーい?」

 

因むと早坂は自分自身がかぐやの近侍であるとバレないように学校ではギャルに擬態して生活しているのだ。

 

「あ、どうしたの早坂さん?」

 

「ちょっと聞きたいことあるんだけどさ。庶務君ってどんな人か知ってる?同クラだったよね?」

 

「え、庶務君って天官くんの事?え、もしかして早坂さん天官くんの事好きなの!?」

 

(うーんここはそう言っときますか。その方が情報集まりやすいでしょうし…)

 

そう考えながら早坂は少々恥ずかしそうに見えるように演技をする。

それはまるで恋する少女のような振る舞いだった。

 

「え、えーまだちょっと気になるってだけだし!そ、それで何かしらない?」

 

「う、うーんといってもなぁあんまり知らないんだよねぇ。会長くらいしか友達いないみたいだし…あ、でも勉強はそこそこできるみたいだよ?」

 

「ふーん…分かった!ありがと!」

 

そう言い早坂はその生徒と別れ、他の生徒に質問していく

 

「天官?うーん掴みどころないやつだよな。昼も気づくとどっか行ってて飯食ってるところ見た事ないし…」

「ミステリアスな人だよねー。一部ではそういうところが好きなファンとかいるらしいよー。」

「うーん私もあまり知らないですね…というより話しかけづらいというか、話してみると結構話しやすいんですけども…ところで聞いていただけませんか!?今日かぐや様が…!」

 

一部ノイズも混じったが概ね彼に関する情報はこんな感じだった。

 

(やっぱり少し違和感がありますね…)

 

ここまで調べて早坂が彼に感じたのは違和感だった。

人間どんな人間であったとしても人と関わる学校に所属する以上性格に関する特徴というものが見えてくるものである。

例え決して誰とも関わらない人間がいたとしても暗い人、人見知りな人などの印象は付くはずである。

 

「もう少し踏み込んでみますか…」

 

そう早坂は呟き、携帯を操作し、どこかにメッセージを送った。

 

 

 

そして次の日の放課後

 

「それで僕に用とはなんでしょうか、早坂さん?」

 

 

早坂はよもぎと同じクラスにいる友人を使い、よもぎを空き教室にまで呼び出した。

向かうときに頑張れとか激励の言葉をかけられた早坂は後で友人たちの誤解を解かないといけないと思いつつ、よもぎの方に向き直る。

 

「いやーちょっと仲良くなりたい的な?」

 

「仲良く…?僕と君とはほとんど関わりが無かったと思いますけど?」

 

「だから仲良くなりたいんじゃん!察し悪すぎー。」

 

「…」

 

(き、きまずい…)

 

早坂の言葉に思い切り壁を使っているよもぎに対して、早坂は多少の気まずさを感じていた。

ギャルモードでの接触は間違いだったかと思いつつ、早坂は次の言葉を探す。

しかし、この気まずい雰囲気の中先に動いたのはよもぎだった。

 

 

「はぁ…お互いに腹の探り合いはやめましょう早坂さん。」

 

「腹の探り合い?ちょっと言ってるイミ分かんないし」

 

「貴女は僕を怪しいと思っていて、僕の周りからあたったけどもこれといった情報が得られなかった。だからといって御行まで聞きに行くと探っている事が僕に直通でバレるかもしれない。それだったら僕に直接踏み込んだ方が正確で手っ取り早いといったところですか?()()()()()()()()()?」

 

そのよもぎの言葉を聞いた瞬間、早坂は咄嗟によもぎから距離をとる。

それもそのはず、早坂愛が四宮かぐやの近侍である事はトップシークレットとされており、その関係を知るものは四宮関係者以外だとゼロに等しい。

それなのに眼前の(よもぎ)はその事をさぞ当たり前かのように告げた。

その行為により、早坂の警戒度は一気に上がる。

 

「貴方は何者ですか?」

 

「そう警戒しないで下さい。僕は別に君達に危害を加えるつもりはないですから。」

 

「そう言われて、はいそうですかという人は少ないと思いますけど」

 

そう言いながらいざと言う時の手段にいつでも手が伸ばせるように構える。

その様子を見ながらよもぎはいくつかの紙を取り出す。

 

「とりあえずその紙を見てください。そこに色々書いてありますから。」

 

そう言われた早坂は警戒しながらその紙を確認する。

そこにはよもぎの所属、学園からの依頼書、今回の任務についてまとめられた内容が書かれていた。

 

「…とりあえず内容は分かりましたけどだからといってこれを信じるかという話はまた違います。」

 

「一応僕に切れる手札は全て切ったので、信じてもらわないと少し困りますね…」

 

そう言うよもぎの顔は無表情であり、そこから考えを読み取る事はできない。

 

「第一どうしてその情報を私に開示したのですか?」

 

そこが早坂にとって不思議な点であった。

交渉をするにしても、情報を握った状態の方が有利に進めることができるためここで情報を開示するメリットを感じられなかった。

 

「貴女とフラットな状態で交渉をしたかったからです。僕が一方的に貴女の情報を握っていて後々いがみ合うことになってもしょうがないですし。それに、情報も本人から聞くのと他者から聞くのだと受ける印象も違うでしょう?」

 

「なるほど…」

 

言われればなるほどと理解できる論理、ここに違和感を感じてしまうのは四宮の家訓の一部である「人から貰うな 成らば奪え」の精神が自分にも染み付いてしまっているのだろうと早坂は感じる。

 

「それでここまでして私に何をさせたいのですか?流石に夜伽の相手などは…」

 

「そんな事は頼みません。僕が頼みたいのは任務の手伝いです。」

 

早坂は自分の言った冗談が即拒否された事に対して、そういう相手では無かった安堵と、それはそれとして即拒否された事に対する怒りが混ざり合い複雑な感情になった。

 

「どうかしましたか?」

 

「いえ、なんでも。それで手伝いというのは…?」

 

「はい。お恥ずかしい話、正直自分一人で任務をこなすのに限界を感じていて…」

 

その通り、よもぎは今絶賛困っていた。

よもぎはその身につけた会話スキルによって相手の印象に残らないようにしながら情報を抜き出すということはできる。

しかし、深い話を聞き出すためには彼には知り合いが少なすぎた。

また相手の印象に残らないように振る舞っているため、自分から話しかける訳にもいかず、このまま行くと今度本部に戻った時にあの上司から煽りまくられるのは目に見えている。

その為、今回よもぎは外部(早坂)に頼ることを決断したのだった。

 

「もちろん協力してもらえたら、こちらから出来ることでしたら協力させてもらいます。」

 

「協力ですか?」

 

「はい。そちらの差し支えない程度で四宮さんの警護とかでしたら。」

 

武力には自信がありますと、よもぎは早坂の目を見て言い放つ。

この申し出は早坂にとってもありがたいものだった。

以前ならまだしも、最近恋してる気になっている殿方がいる主人の命令は無理難題が増えてきていた。

 

「…それでしたらお受けいたします。こちらも今猫の手を借りたいほど忙しくて。」

 

「それは助かります。」

 

早坂の言葉を聞いたよもぎは内心ホッとしていた。

しかし、早坂はまだよもぎに対して警戒心を抱いていた。

 

(まぁ変なことしだしたら切り捨てますか)

 

そんな事を思いながら、早坂はもし裏切られた時の算段を頭の中で考える。

そんな事を考えている早坂によもぎがふと問いかける。

 

「そういえば、僕のどこらへんが怪しかったですかね?これでも色々気をつけて半年立ち回っていたんですけど」

 

「あぁそれは…」

 

そう聞かれた早坂は自分自身が感じた違和感、そこからよもぎの事を怪しんだ旨を伝えた。

 

「なるほど…印象に残らなすぎですか。こういう場だと逆効果の場合もあるんですね、勉強になりました。やっぱり貴女は優秀な人だ。」

 

「勉強になったのなら良かっ…今なんと?」

 

早坂はその言葉を聞いて早々に去ろうとしていた足を止め、よもぎの方を振り返る。

 

「その小さな違和感から僕を怪しむ思慮深さ、窮地の場面にいるのに冷静に事を処理する胆力、それにいつでも僕から襲い掛かられても対応できるように動いてましたよね。その対応力も素晴らしいと思いますよ。優秀な人は素直に尊敬できます。」

 

今まで仕事を全然してこなかった上司を持っていたよもぎにとって、早坂のように真面目に仕事をこなしている人物というものは、とても好印象に映っていた。また、情報を引き出すときに、基本相手をおだてて情報を引き出しやすくするため、よもぎには褒めれる部分はきちんと褒めるという考えが染みついていた。

一方、出来て当たり前、出来ないのなら…という世界で生きてきた早坂にとって褒められるという行為は、自分自身の家族から与えられる珍しいもの。ましてや最近無理難題ばかりの主人からは引っ切りなし命令が飛び、余裕のない生活を送っていた。

その二つが重なるとどうなるのか答えは…

 

「」

 

「早坂さん?どうして泣いているのです!?」

 

答えは涙!

早坂は久しぶりに褒めてもらえた喜びと同年代に涙を見られている羞恥心。それらが重なり泣くのを辞めたくても涙が止まらないという状況になってしまっていた。

その涙が止まるのにはしばらくの時間を有した。

そうして早坂の涙が止まった後の二人はというと…

 

「かぐや様は私という優秀な人間をこき使っている自覚を持つべきなんです!」

 

「分かりますよ。うちのクソ上司も人の事を体の良い使用人か何かと勘違いしている節がありまして。こないだなんかも…」

 

主人と上司の愚痴大会が始まっていた。

早坂もよもぎも話し始めたら止まらず、かなりの時間がたっていた。

そこに早坂の端末に連絡が入る。

それはかぐやの帰宅を表す連絡だった。

 

「すみません。私もう行かないといけなくて…」

 

「そうでしたか。こちらもすみません、ずいぶん長く話し込んでしまって…」

 

「いえいえ、こちらも色々話してましたし。あの…」

 

「はい?どうかしましたか?」

 

「いえ、今後の事も考えて連絡先の交換をしときませんか?」

 

「あ、それもそうですね。交換しときますか。」

 

そう言いながら二人とも携帯を取り出し連絡先を交換する。

よもぎのスマホが最新機種であり、それに早坂が内心興奮したのはここだけの話である。

 

「それじゃあ…また明日だし!庶務くん!」

 

「!…えぇそれではまた明日」

 

早坂は急にギャルモードに変え、よもぎに挨拶をする。

よもぎはその変わり身に驚きながらも返事を返す。

そうしてかぐやと合流した早坂だったが、何処となく浮ついた雰囲気をかぐやに不審がられてしまったが、何事もなかったかのようによもぎについて報告をする。

こうして、二人(エージェントと近侍)は出会ったのであった。

 

 

 

 

 

 


現在

あれ以来二人は学校や電話などでちょくちょく話したり、連絡を取り合うような仲になっていた。

早坂はよもぎに、学校のギャルネットワークで手に入れた噂や情報を提供。

よもぎは早坂に生徒会室でのサクラや対象Fの対応、かぐやの無理難題の手伝い。

お互い持ちつ持たれつの関係でうまくやっている。

また、これ以外にも定期的に愚痴大会が開催されている。

 

「今日のサクラ、ありがとうございます。」

 

「いやいや、あれくらいだったら全然大丈夫ですよ。」

 

そのサクラ行為は今回の映画の件でも行われていた。

昼にあったよもぎの発言は気づかれないようにつけてた小型イヤホンから早坂に指示されていたものであった。

 

「それにしても今回の映画のチケットも貴女が?」

 

「えぇ。またかぐや様からの指示で私が…」

 

この2人の会話にある通り、藤原の家に届いたチケットというものは早坂が懸賞をでっち上げ、白銀の予定に合わせて用意したものであった。

 

「それは本当にお疲れ様でした。」

 

「そう言ってくれるのは庶務君だけですよ…」

 

よもぎからの労いの言葉にじんとしつつ、早坂は手帳を開く。

 

「それで、今週末の事なんですけど…」

 

「はい。昼過ぎ集合で大丈夫でしたか?」

 

「えぇ。かぐや様を映画館に送り出した後は、お休みをいただいているので。」

 

そうこの2人は週末一緒に出かける計画を立てている。

早坂の主人が聞いたら、やれデートだ、やれ破廉恥だと騒ぎ始めそうなものだが、2人は淡々と予定を詰めている。

そして、その後諸々の情報共有を終え、電話を終了する。

早坂はゆっくり椅子の背もたれにもたれかかる。

頭の中では先ほどのよもぎとの会話を思い出し…

 

 

早坂!すぐに来て!

 

「はぁ…」

 

(息をつく暇もない…)

 

そう思いながらも早坂は自室の椅子から立ち上がりかぐやの部屋に向かっていく。

机の上に置いてある手帳の週末の日付のところは、大きく丸がつけられ、「庶務君とおでかけ」と可愛らしい字で書き込みがされていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

因みにかぐやの呼び出しは「やっぱり会長から映画に誘ってもらいたいからどうにかして」という無理難題であった。




早坂って絶対に褒め殺しに弱いタイプだと思うの(異論は認める)
次話 早坂愛は出かけたい
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