「で、海馬瀬人にデュエルディメンションシステムを使われた挙句『オベリスクの巨神兵』を手に入れられた、と」
アキルはグレンに対して辛辣な目を向ける。
「だってしょうがねぇじゃん! あんなの想定外だっつうの!」
グレンはグレンで怒り心頭で言葉を返す。
「はぁ……まだ、海馬瀬人にこちらの目的がばバレなかったのが不幸中の幸いね……それよりもダアトが吐いたアンノウンなんだけど、かなり厄介なものみたい」
「と言うと?」
グレンの質問にアキルは頭を掻いて答える。
「……マリク・イシュタールの闇人格が復活したわ。おかげでグールズの統制が取れ始めてる。それに———
アキルは一息置いて続けた
「伝説の神のカード『ラーの翼神竜』も一緒に復活してる。すでに闇のゲームの被害者が出始めてる。『ラー』への対抗手段を私は持ってない。非常にまずい状況よ」
「マジかよ、どうすんの?」
「大会を中断するわけにもいかないしダメ元で戦うか……いや、それじゃ私の願いは叶わなくなるかもしれない……」
「三邪神で対抗できないのかよ?」
「三邪神……『アバター』なら神の階級が一緒だからギリギリなんとかなるかもしれないけど『ラーの翼神竜』も最上位の神、おそらく負ける可能性の方が高いわ」
「神でも敵わない神、か……厄介だな」
「創星神が目覚めれば可能性はあるけど静葉とのデュエルで唯一覚醒しなかったしどうしたものか……」
◇◆◇
「嘘だろ……なんでテメェがいやがるんだ! マリク!」
城之内の目の前に現れたのはグールズ首魁マリク・イシュタールだった。
「おやおや城之内じゃねぇか、久しぶりだなぁ? まぁ、今はお前なんざどうでもいい、遊戯! 奴をだせ! この俺を葬った奴に復讐しなければ俺の怒りは収まらねえ! 今なら遊戯を連れてきたらお前は見逃してやるぜ?」
「ふざけんな! 遊戯を……仲間を差し出して生き延びるほど落ちぶれてねぇんだよ! マリク! 今ここで俺とデュエルしろ!」
「ほう、また神の生贄になりたいってわけか。いいだろう。お前を葬った後、じっくりと遊戯を探してやるよ」
「先攻は俺様だ。俺様は『リアクター・スライム』を召喚! 効果により『スライム・トークン」を2体生成! これでターンエンド!」
「へ! 粋がった割には雑魚モンスター3体! それなら……俺のターン! ドロー! 『原石の皇脈』発動! 効果で『原石の穿孔』を手札に加える! さらに『闘炎の剣士』を召喚! 効果により『炎の剣士』が記されたカードを手札に加えるぜ! 来い! 『炎の剣域』さらに『炎の剣域』発動! これにより『闘炎の剣士』を生贄に『炎の剣士』を融合デッキから特殊召喚! 更に墓地に送られた『闘炎の剣士』の効果発動! サラマンドラカード一枚を墓地に送る『飛龍炎サラマンドラ』を墓地に! 更に『サラマンドラ』の効果! サラマンドラカードを手札に加える!
『サラマンドラ・フュージョン』を手札に! 更に『サラマンドラ・フュージョン』を『炎の剣士』に装備! このカードは『炎の剣士』と融合召喚ができる! 来い! 『極炎の剣士』! 更に墓地の『飛竜炎サラマンドラ』の効果! 攻撃力700アップの装備カード扱いで『極炎の剣士』に装備! 『極炎の剣士』の効果! 『リアクター・スライム』を破壊し500ポイントのダメージをテメェに与える!」
「甘いなぁ城之内、『リアクター・スライム』の効果発動! 自身を生贄にデッキからこのカードをセットする! 恐るべき罠! 『メタルリフレクト・スライム』! サァ、次はどんな手を見せてくれるんだい? 城之内」
「く……バトル! 『極炎の剣士』で『スライムトークン』を一体撃破! メインフェイズ2で『原石の皇脈』の効果! 通常モンスターの名前を一つ宣言し、そのモンスターを守備表示で呼び出すことができる! 来てくれ! 『真紅眼の黒
竜』俺はリバースカードを2枚伏せターンエンド!」
「ふーん、テメェにしては頑張った方だがお前と遊んでる暇はないんでな! 一気に行かせてもらうぜ! 俺のターンドロー! 『メタルリフレクト・スライム』発動! 更に生贄に捧げ『神・スライム』特殊召喚! コイツは一体で3体分の生贄になるモンスターなのさ!」
「3体分の生贄……まずい! 『極炎の剣士』の効果発動! 『神・スライム』を破壊し500ポイントのダメージを与える! 更に『メタル化強化反射装甲』を『レッドアイズ』に対して発動! 効果により『レッドアイズ』は『レッドアイズ・ブラック・フルメタル・ドラゴン』に進化する!」
「おやおや、ずいぶんと神を警戒してるじゃないか? そんなに怖いのか、神が」
「…………」
「へ、まぁいい『マジックカード・死者蘇生』発動! これにより墓地より『神・スライム』を効果を発動できない状態で特殊召喚!」
「させねぇ! 『ブラック・フルメタル』の効果で無効!」
「……かかったな! マジックカード! 『死者蘇生』発動! 効果により蘇れ! 『神・スライム』! 更に魔法カード『古の呪文』を発動! これによりこのカードが手札に加わる! 『ラーの翼神竜』!」
「ラーの翼神竜……!』
『更に古の呪文』の効果! このターン召喚した『ラー』の攻撃力は生贄の数値分アップする! さぁ、『ラー』よ起動せよ! 俺は『神・スライム』を生贄に『ラーの翼神竜』召喚! その攻撃力は『古の呪文』と合わせて6000ポイント! 更に『ラー』の特殊能力! それはプレイヤーと神との融合! ライフを1ポイント残し『ラー』の攻撃力に加算! よって『ラー』の攻撃力は9499ポイント! サァ『ラー』よ城之内を消し炭にしろ! 『ラー』で『ブラック・フルメタル』に攻撃! 『ゴッド・ブレイズ・キャノン』!」
「イワァァァァァァァック!!!」
「ふん所詮は雑魚デュエリスト、俺様の敵では……なんだと?!」
「はぁ……はぁ……体力増強剤スーパーZ発動! これで一時的にライフは4000回復! なんとか凌いだぜ……」
「バカな! 『ラー』の攻撃を受けて精神が燃え尽きていないだと! ありえない?! ちっ、俺はカードを1枚伏せターンエンド」
「へ……俺だって進化してるのさ! それに……」
(こんなんで
「俺のターン! ドロー!」
「だが、『ラー』の攻撃力は9499ポイント! 並大抵のモンスターでは突破は不可能!」
「確かに『ラー』を突破する手段は俺にはないだが! 『極炎の剣士』の効果! 『スライムトークン』を破壊して500ポイントのダメージを与える!」
「ちぃ! 『融合解除』! 『ラー』との融合を解除し9499ポイントのライフを得る! これで残りライフは9000!」
「そうくると思ってたぜ! 『極炎の剣士』に装備魔法『フェニックス・ギア・ブレード』装備! 攻撃力300アップ! バトル! 攻撃力3800の『極炎の剣士』で『ラーの翼神竜』を攻撃! この瞬間! 『極炎の剣士』の特殊能力発動! 攻撃力を倍化させる! 攻撃力7600! 喰らえ極炎斬剣!」
「ぬわぁァァァア! ……だが手札の『ガーディアン・スライム』の効果発動! コイツを守備表示で特殊召喚! 更に『ガーディアン』は1ターンに一度相手の攻撃力分守備力を増強できる! 『フェニックス・ギア・ブレード』の二回攻撃で俺様にとどめを指す算段だったんだろうが無駄に終わったなぁ城之内?」
「く、エンドフェイズに『極炎の剣士』は破壊されちまう……なら! メインフェイズ2、『炎の剣域』の効果発動! 『極炎の剣士』を生贄に『炎の剣士』を召喚! 墓地に送られた『サラマンドラ』の効果で『鎖付き飛龍炎刃』を回収!
更にカードを3枚伏せて『原石の皇脈』の効果! 蘇れ! 『真紅眼の黒竜』!
これでターンエンド!」
『俺様のターン、ドロー!」
「この瞬間! 罠発動! メタル化強化反射装甲! 『炎の剣士』を生贄に『
「ち、面倒なカードだ」
(俺の残りライフは2400効果を5回使ったらお陀仏かだが!)
「『ガーディアン・スライム』を『神・スライム』に変換! バトル! 『神・スライム』で『鋼炎の剣士』を攻撃!」
「くっ、『鋼炎の剣士』……」
「これで心置きなくこのカードが使える! 魔法カード『古の呪文』! サァ『ラー』よ再び蘇れ! 『ラーの翼神竜』!」
「攻撃力6000……」
(だが、俺のデッキにはこの状況を打開できるカードが一枚だけ入っている! それさえ引ければ……)
「サァ、城之内、ラストターンだ。せいぜい足掻いてみせろ!」
「俺の……ターン! ……ありがとう、俺のデッキ! 俺は『レッドアイズ』専用魔法『黒炎弾』発動! それにより『レッドアイズ』の攻撃力分のダメージをマリク! テメェに与える!」
「何⁈『レッドアイズ』の攻撃力は2400ポイント! 俺のライフと同数値! バカな! この俺が城之内如きに!」
「喰らえ! 黒炎弾!」
「グワァァァァア!!!」
「どういうことだ? マリクを倒したら消えちまった……いや、何度あいつが蘇ろうと仲間に危害を加えるなら俺は奴を倒すぜ!」