予玖土町決闘都市   作:ラットマンΣ

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紅い獣と紅い悪魔

「さて、美影は負けちまったみたいだしこっちも始めよか」

 

 ケイトは殺意に満ちた目で閻魔を睨む。

 

「あなた方の目的は分かっています。そしてそれがどれ程の悲願かもわかります。しかし冥府を司る者である以上それを許すことはできません。だから、私はあなたを倒します」

 

「そか、じゃあ……殺し合おうや!」

 

「「デュエル!!!」」

 

「先攻はアタシ! アタシのターン! アタシは『レッド・リゾネーター』を召喚! 効果により『魔弾の射手 スター』を特殊召喚! 更に『スター』と同じ縦列で永続魔法『クリムゾン・ヘルガイア』を発動! この瞬間『スター』の効果発動! 同じ縦列で魔法、罠が発動した時『スター』以外のレベル4以下の魔弾モンスターを呼び出すことが出来る! 来い『魔弾の射手 カスパール』! 更に『カスパール』と同じ縦列で『コール・リゾネーター』を発動! 効果により『ソウル・リゾネーター』を手札に加える! この瞬間! 『カスパール』の効果発動! デッキから発動したカードと別名の魔弾カードを手札に加える! 『魔弾-デスペラード』を手札に加える! 更にレベル4『スター』にレベル2チューナーモンスター『レッド・リゾネーター』をチューニング! 紅き厄災を呼び覚ませ! 悪魔の龍! シンクロ召喚! 『レッド・ライジング・ドラゴン』! 『レッド・ライジング』の効果により墓地から『レッド・リゾネーター』を特殊召喚! 更に『レッド・リゾネーター』の効果! 自分フィールドのモンスター一体の攻撃力分ライフを回復! 対象は『レッド・ライジング』! 更にレベル6『レッド・ライジング』にレベル2チューナーモンスター『レッド・リゾネーター』をチューニング! 紅き厄災は胎動する原初に刻め! シンクロ召喚! 『スカーレッド・デーモン』! アタシはこれでターンエンド。さぁ、閻魔サマ、アンタのターンだぜ?」

 

 ケイトのフィールドには攻撃力3000の『スカーレッド・デーモン』と『魔弾の射手 カスパール』、そして手札には『デスペラード』が存在する。

 閻魔はどう動くのか? 

 

「……何枚ですか?」

 

「は?」

 

「あなたの残りデッキ枚数は何枚ですか!」

 

「え? えーと、60枚から5枚引いて『スター』から『カスパール』をリクルートして『コール・リゾネーター』で『ソウル・リゾネーター』をサーチ、更に『カスパール』の効果で『デスペラード』サーチしたから、え〜とひぃふぅみぃよぉ……52枚だ! ってか何でそんな事聞くんだよ?」

 

「それは今からのお楽しみです! ドロー! 『時を裂く魔瞳(モルガナイト)』発動! このデュエル中手札のモンスター効果を使えなくなる代わりに通常ドローが2枚に、通常召喚を2回行えるようになります! そして『精気を吸う骨の塔』召喚! 更に『翼の魔妖-波旬』召喚! 効果によりデッキから『麗の魔妖-妲己』を特殊召喚! この瞬間『精気を吸う骨の塔(ボーンタワー)』の効果! アンデットモンスターが特殊召喚する場合、相手のデッキの上から2枚を墓地に送る!」

 

 そしてケイトのデッキからカードが2枚墓地に送られる。

 

「デッキ破壊戦術か? けど、そんなロースピードな戦術じゃアタシのモンスター達には勝てないぜ!」

 

「いえ、もう決着は付いてます。貴女の敗因はさっきサーチした罠カードを伏せなかった事! 罠は伏せなければ発動できないのだから! 私は『波旬』に『妲己』をチューニング! シンクロ召喚! 『轍の魔妖-朧車』! 更にこの瞬間! 『骨の塔』と『妲己』の効果発動! 『妲己』はエクストラデッキから『魔妖』モンスターが特殊召喚された時復活する! 更にここに『骨の塔』の効果も発動! 合計4枚のカードを墓地へと送る!」

 

 ケイトのデッキから4枚のカードが更に墓地に送られる。

 残りデッキ枚数48枚。

 

「あれ? これもしかして不味い?」

 

「魔妖は連続シンクロを得意とするデッキ! このまま貴女のデッキを破壊し尽くします! 『朧車』に『妲己』をチューニングする! シンクロ召喚! 『毒の魔妖-土蜘蛛』! そして『妲己』が復活! 4枚破壊!」

 

 残りデッキ枚数44枚。

 

「あ、これヤバいやつだ」

 

 ケイトは動揺する。

 

「連続シンクロ! 『翼の魔妖-天狗』! 『麗の魔妖-妖狐』! 『骸の魔妖-餓者髑髏』! 12枚デッキ破壊!」

 

 残りデッキ枚数32枚。

 

「ちょ、ちょっとタイム! いつまで続ける気だよ⁈」

 

「無論貴女のデッキが無くなるまでです!」

 

「だけどシンクロの最高レベルは12、『餓者髑髏』はレベル11もうこれ以上はシンクロできないはずだ!」

 

「……リンク」

 

「へ?」

 

「『餓者髑髏』と『妲己』でリンク召喚! 『氷の魔妖-雪女』! 更に復活した『妲己』と『雪女』でリンク召喚! 『垂氷の魔妖-雪女』! 更に『妲己』復活! 三度リンク召喚! 『零氷の魔妖-雪女』! そして『妲己』復活! 合計12枚デッキ破壊!」

 

 残りデッキ枚数20枚。

 

「ま、待って! 『雪女』のリンク条件って……」

 

「リンク2は『魔妖』モンスター2体、他はアンデットモンスター2体以上です!」

 

「そんでもってエクストラがあと7枚もあるってことは……」

 

「リンク4の『雪女』に『妲己』をリンク! リンク2の『雪女』! 『妲己』蘇生! サイドリンク4まで! 12枚破壊!」

 

 残りデッキ枚数8枚。

 

「更にリンク2『雪女』、『妲己』これで4枚破壊! 次のリンク召喚で———

 

 残りデッキ4枚。

 しかし、瞬間『骨の塔』が撃ち抜かれ粉砕される。

 

「な、何が?!」

 

「いやぁ、すげぇコンボだったぜ、閻魔サマ! アタシじゃなかったら負けてたぜ!」

 

「一体何を?!」

 

「罠を発動したのさ! 手札からな! 魔弾モンスターはフィールドに存在する時魔弾魔法罠を手札から発動できるようにするのさ! よってアタシは『デスペラード』を手札から発動し『骨の塔』を破壊したのさ! ついでに『カスパール』の効果で『魔弾-クロスドミネーター』を回収しておくぜ!」

 

「くっ……ですが何故最初の『骨の塔』の時に使わなかったのですか?!」

 

「サァ? 何でかなぁ?」

 

「……ッ! 連続リンク召喚! 『零氷の魔妖-雪女』! ……ですが『スカーレッド・デーモン』には及ばない……なら! 『カスパール』に攻撃! 粉砕!」

 

「ま、『カスパール』はしゃあねぇか。アタシのターン、ドロー!」

 

 残りデッキ枚数2枚。

 

(ケイトさんのデッキは残り2枚、そして魔妖には戦闘破壊が発生したとき墓地から別の魔妖が復活する効果がある! このターンに敗北する可能性は薄い! そうすれば次のターンで……)

 

「次のターンで勝てる。なんて思ってるのか? テメェに次なんざねぇよ! 『魔弾の射手 ドクトル』召喚! 同じ縦列で『クロスドミネーター』を発動! 『雪女』の効果をエンドフェイズまで無効! 更に攻守を0にする!」

 

「な、『雪女』が?!」

 

「『ドクトル』の効果で『デスペラード』を回収すぐさま発動して『雪女』を破壊! バイバイ『雪女』ちゃん!」

 

「うっ……くうぅ! 総攻撃力は既に4000超え、私の負け……?」

 

「あ゛? そんな簡単に済まさねぇよ! テメェには最上級の痛みを味わって貰うぜ! 墓地に眠る『地縛神 スカーレッド・ノヴァ』の効果! コイツを除外し『レッド・デーモンズ・ドラゴン』を生贄に捧げ『スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン』をシンクロ召喚扱いで特殊召喚する!」

 

「で、ですが貴女のフィールドに『レッド・デーモンズ・ドラゴン』は存在しないはず!」

 

「甘え、甘えよ! 『スカーレッド・デーモン』はフィールド、墓地に存在する限り『レッド・デーモンズ・ドラゴン』として扱うんだよ! てことでカオスチューニング! 紅き厄災、今ここに目覚める! その力を持って万物を焼き払え! シンクロ召喚! 紅き厄災! 『スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン』! 更に『スカーレッド・デーモン』の効果! モンスターゾーンから墓地へ送られた時エクストラデッキから『レッド・デーモンズ・ドラゴン』一体をシンクロ召喚扱いで特殊召喚する! 紅き厄災、今ここに刻む! 天地開闢の力を見るがいい! シンクロ召喚! 紅き厄災! 『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!」

 

「なっ……わざわざ打点を上げてくるなんて……」

 

「言っただろ、テメェには最上級の痛みを味わって貰うってな! 『スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン』の効果! 墓地のチューナー×500ポイント攻撃力がアップする! 墓地のチューナーは13体! よって攻撃力6500アップ! 攻撃力1万ポイント! バトル『レッド・デーモンズ・ドラゴン』の攻撃! アブソリュートパワーフォース!」

 

「うわぁァァァア!!!」

 LP1000

 

「『ドクトル』の攻撃!」

 

「ぎゃぁあああ!!!」

 LP-400

 

「コイツで終いだ! 『スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン』の攻撃! バーニング・ソウル!!!」

 

「あ……がぁ……」

 LP-10400

 

 

 

「さて、ちとやりすぎちまったかな? まぁ、異世界のカードは確保したし閻魔も当分は使い物にならないくらいにはボコしたし後はリリス頼んだ」

 

「頼まれたわ、それ」

 

 リリスは指をパチンと鳴らすと地獄に通じるゲートが開き、閻魔はそこに倒れたまま吸い込まれていった……

 

「さて、目下一番面倒な奴らは処理できた。後は伝説のデュエリスト達、か。まぁ、彼らは戦ってくれているだけでいい。デュエルエナジーは十分過ぎる以上に集まっている。これなら予定外のバグがあっても何とかなるだろう。きっとアキルの願いも叶うはずサ」

 

「……だといいんだけどよ。アイツが闇のカードを大量に所持してる現状が心配でなぁ……いつか暴走しちまうんじゃないかって思っちまうんだ……」

 

「……彼女ならきっと大丈夫だ。それに暴走したとしたら私たちが死ぬ気で止めればいい。アキルなら目的は達成するだろうさ……そうすればクリスも帰ってくる。彼女の悲願が達成される。私は人の愛、と言うのは分からないが彼女の気持ちは痛いほど理解できる……私も別れは経験して来たが慣れはしなかったからな……」

 

「……なんかしみったれちまったな。まぁ、アキルの願いはアタシ達の願いでもあるからな! ……だからよ、必ず帰ってこいよ、クリス」

 

 そう言って2人は秘めたる思いを抱えながらまた別の獲物を探しに町を歩むのであった……

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