———予玖土町
「うーむ……」
クレアはベンチで横になりながら手に取った1枚のカードを見る。
『No.54 反骨の闘士ライオンハート』、先の戦いで手に入れたカードだ。
「どうやって使ったもんかなぁ、コイツ……出せなくはないが……」
(別に無理して使わなくても良いんじゃないか? アタシ一人いれば十分だろ?)
ディアベルスターはむすっとしながらそう告げる。
「いやぁ、手に入れたからには使ってやりたいじゃん? それに
(むぅ……まぁ、そうだが……)
クレアが考え込んでいると一つの人影がクレアへの陽光を遮った。
「なんだ?」
クレアは人影に問いかける。
「初めまして、かしら? ワタシは———」
一人の少女が答えようとするが、クレアは遮る。
「
クレアは起き上がり、美影を睨む。
「あら怖い、除霊師はこれだから……まぁ、今回はシンプルに遊びに来ただけよ。
そう言って横にいる一人の少年を指差した。
「コイツとは失礼な! ……コホン、初めましてシスタークレア。私は閻魔大王。地獄の管理職です。まぁ、信じてもらえられないでしょうが」
少年……閻魔大王は軽く自己紹介をする。
クレアは一回目を閉じてからもう一度閻魔を見る。
「いや、信じるぜ。サタンの野郎が言ってた特徴とそっくりだ。何より霊力が化け物レベルだ」
クレアは額に冷や汗を流しながらそう答えた。
「そんな畏れるほどの存在じゃないわよコイツ、今回の外出も
ははは、と笑いながら美影は語る。
「……事実だから言い返せない」
「えぇ……」
閻魔の一言にクレアは困惑する。
そんなクレアを無視して美影はクレアに語り掛ける。
「さて、とりあえずデュエルしない? 賭けは本来カードだけど今回はそうねぇ……No.に関しての情報、とかどうかしら?」
「!」
クレアはその言葉に食いつく。
「ただ……アナタが負けたら、アナタの大切な
美影は鋭い目で虚空……ディアベルスターを見つめる。
「は、なら無しだな!」
「あら? ワタシに負けるのが怖い?」
「そう言う訳じゃねぇが……」
(良いじゃないか、乗ったぞその勝負)
ディアベルスターはそう答えた。
「はぁ?! お前……ッ!」
(クレア、アタシら二人は誰にも負けない、だろ?)
「……あー! もうわかったよ! やってやるよ!」
そう言ってクレアはデュエルディスクを構える。
「そう来なくっちゃ! さぁ、始めましょう?」
美影の腕に百足が連なり、破裂し、デュエルディスクに変化する。
「ワタシの先攻! ワタシは『
「来たなNo.! アタシのターン! ドロー! アタシは手札を1枚墓地に送り、『黒魔女ディアベルスター』特殊召喚! 効果を……」
「甘い! 『ローカストキング』の効果発動! オーバーレイユニットを一つ使い相手モンスターの効果を無効! 更に自身を守備表示にし、守備力500ポイントアップ! 更に墓地に眠る昆虫族モンスターを特殊召喚する! 来い! 『
「な……効果無効にした上で増えやがった……なら、ライフ1000ポイントを払い『拡散する波動』! ディアベルスターに全体攻撃を付与! これで『スカウト・バギー』は破壊させてもらうぜ!」
ディアベルスターの攻撃により2体の『スカウト・バギー』は粉砕される。
「けど、『ローカストキング』には及ばない。そうよね?」
「……カードを2枚伏せてターンエンド!」
「ふふ、ワタシのターン! 『ローカストキング』攻撃表示! 更に手札の『
「くっ……ディアベルスター……だが、ディアベルスターは相手ターンに破壊された場合カード一枚を墓地に送り復活する! 帰ってこい『黒魔女ディアベルスター』! そして効果を発動!」
「甘いのよ! 『ローカストキング』の効果発動! 更に効果で蘇りなさい! 『スカウト・バギー』達! 私はこれでターンエンド! さぁ、どうするのかしら?」
「……いくぜ! 私のターン! ……! 来たぜ! 『スネークアイ・エクセル』召喚! 効果で『
「それがアナタのNo.ね、たかが攻撃力100で何ができるのかしら?」
「んなもん決まってらぁ! ブン殴るんだよ! バトル! 『ライオンハート』で『ローカストキング』を攻撃! 『ライオンハート』の戦闘で発生するダメージは互いに受ける! しかし! オーバーレイユニットを一つ使うことにより、受けるのは美影! お前だけになる!」
「なんですって?!」
「いっけぇ! 『ライオンハート』! ファイナルクロスカウンター!!!」
「きゃぁぁあ!!!」
「むぅ、負けちゃたわね」
美影は頬を膨らませて拗ねる。
(嘘こけ、わざと負けただろお前?)
「……え?」
クレアはディアベルスターの一言で戦慄する。
「あら、バレちゃった? まぁ、今回はお試しってところね。さて約束の情報を話しましょうか」
美影はすっと話を変え、語り始める。
「No.は異世界……いや、正確には並行世界の異世界から迷い込んだカードよ」