6500万年前の捕食者が透き通る世界に解き放たれたようです   作:D-4466

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続きました。
戦闘描写って難しいですね



決闘

デルタ視点

 

デルタ「ところでエコー、さっきの足とか尻尾、どうやって出したの?」

 

そうエコーに聞いてみる、人間の体は前の体に比べると少し小回りが効いて細かい作業が出来るくらいで道具がなければ狩りもできないし、獲物を捕らえたとしてもあの顎と鋭い牙がなければ厚い皮膚を食い破り、弾力のある肉を噛みちぎることは出来ないだろうから不便だ。出来れば元の体に戻りたい。

 

そしてエコーが答えたのは...

 

エコー「知らん、なんか勝手に出てきた。」

 

絶望の回答だった。そうだった、この子はだいたい本能のままに生きている。私達ラプトルは鳴き声で意思疎通をする、しかし彼女の第一言語は肉体言語、何よりも先に爪や牙で解決する、そんな子だった。

 

エコー「そんなことより」

 

デルタ「何?」

 

エコーが話を切り出す、そんなことより?獲物を狩る方法や食事の方法よりも大事なことが?

 

エコー「そんなことより重要なことがあるだろう。」

 

デルタ「勿体ぶってないで早く言いなさいよ。」

 

エコー「次のリーダーを誰がやるかだ。」

 

チャーリー&デルタ「「!?」」

 

戦慄が走る、こうなる可能性もあったから前の体に戻る方法を聞いておきたかったのだ、そりゃそうだろう?

 

エコー「まぁ順当に私だろうがな」

 

デルタ「三女を差し置いて何いってんだ三下がぁッ!

 

チャーリー「わ、私も...

 

デ&エ「あ"?

 

チャーリー「」

 

みんな群れのボスになりたいのだから。

特にエコーはその意思が強いだろう、彼女はブルーがあの化け物にやられた時に真っ先に飛びかる程度には仲間意識が強い、しかし幾度となくブルーとボスの座を巡って争っている。時には大怪我をすることもあった、それでも彼女はブルーと争っていたのだ。ボスの座に座るために...

しかし、私もここではいどうぞと譲るわけにはいかない、私はブルーを認めて服従していたのであってボスの座に興味がないわけではないのだ。

 

そんなことを考えていると足元に影がかかる。前を見ると目の前から黒くところどころにくすんだ橙色の入った巨大な塊がこちらに飛んできていた。

 

デルタ「ッ!チクショウッ!!」

 

咄嗟に横に避けなければ危なかった、何故ならばエコーは

 

エコー「オォンッ!オォンッ!」

 

完全に前の姿に戻っていたのだから。

先程のチャーリーの一件で感覚を掴んだのだろうか?

マズい状況だ。人間の体では勝ち目がない。

不幸中の幸いだったのはここが密林や背の高い草むらではなく、砂漠であったことだろう。砂の上では足の踏ん張りが効きづらく、お得意の飛びかかりはワンテンポ遅れる。機動力も駄々下がりだ。

 

デルタ「これでもくらえッ!」

 

エコーの猛攻を掻い潜りながら屈んだ際に砂を掴み、投げつける。

 

エコー「ギャァァァァッ」

 

効果は的面、エコーは体を大きくのけ反った。人間の腕は何かを掴んだり投げたりするということに対して最適なようだ...まぁこのくらい尻尾で薙ぎ払えばできることなのだが。

こんな死闘を繰り広げている間にチャーリーは一体何をしているのだろうと目をやると、なんとそこに胡座をかいて座り込みながら見ているではないか、ブルーとエコーの死闘を見慣れているとはいえさすがにのんびりしすぎだろう。だが横槍を入れることはなさそうなので安心s...

 

エコー「チッ!避けやがったか。」

 

危なかった、エコーはどうやら前の姿で戦うのをやめて概ね人間の姿で戦うことにしたらしい、肘から下と膝から下、それから尻尾は前のままで...これを全て本能でやっているのだろう、器用というかなんというか...我が妹ながら恐ろしく思う。

 

さてどうしたものか、あちらは鞭のような尻尾と鋭い爪がついた手足があるが、こちらは丸腰だ攻撃手段に乏しい。

 

エコー「ハッハー!さっきのお返しだよッ!」

 

エコーが尻尾で地面を薙ぐ、私の目に鋭い痛みが走る。

マズいッ!視界を奪われた!

 

エコーは間髪入れずにデルタに飛びかかり爪で引っ掻く、ヘイローがあるといえども人間の皮膚など簡単に裂けてしまう、辺りに真っ赤な血が飛び散り、砂が大量のデルタの血で赤く染まる。

 

エコー「あっすまん、その体ってかなり脆いんだな、悪かった。」

 

これにはエコーも想定外のことだったのだろう、随分と軽いが謝罪をする。それがデルタに届いていればどれほど良かっただろう、しかしデルタにその言葉は届かない。

 

 

 

デルタ「コロス

 

 

空気が重くなる。凄まじい殺気に当てられ、エコーはもとよりのんびり座って見物していたチャーリーまでもが臨戦体制に入る。

デルタの体の皮膚が鱗に変化していき、青緑に染まる。

ものの数秒で完全にラプトルの姿に変身した。

 

デルタ「グルルル...ギシャァァァァァァッ」

 

デルタが地面に両前足をつけエコーに向かって吠える。しかし、それは人間の状態でも鳴き声の意図が分かるエコー達でさえもが意味不明な鳴き声であった。デルタにもう自我といえるものは無く、完全に本能だけで動き、自身の殺害衝動に身を任せている状態であった。

 

エコー「少しやりすぎたか」

 

デルタがエコーに襲いかかる、エコーも先ほどのデルタのようにかわしていくが全て紙一重だ。怒りで動きが単調になっていることが唯一の救いだろう。

何回か攻撃を避けていると急に攻撃が止まった。

すると今度はエコーと同じ形態をとりはじめたではないか。

そこからは接戦であった。片方が尻尾で殴ればもう一方は爪で攻撃し、もう片方が相手の肩を掴み爪を食い込ませたかと思えば掴まれた方も掴み返しヘッドバットで応戦し、何とか脱出する。何分間かそのような戦い方を続けた。

 

エコー『クソッ!このままじゃどっちかが死んじまう、かくなる上は...』

 

エコーが腕を完全に人間のものにさせ、強く握る。

 

エコー「歯ァ食いしばれよ!」

 

デルタも本能でエコーの真似をし、振りかぶる。

互いの拳がお互いの顎を捉えるそれは見事な...

クロスカウンターであった。

エコーの思惑どおりにデルタは仰向けに倒れ込む、しかし、エコーも同時に倒れる。両者共に血を流した群れのリーダーの座をかけた戦いは引き分けという形で終了した。

 

チャーリー「これ...どうしようかな(困惑)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この後、復活した二人によりチャーリーもラプトルになれるようになった。
ボスの座は一旦保留。
次回は先生が登場しますが、ジュラシックシリーズ屈指の聖人にする予定です。だって本家先生じゃラプトル達を従えれそうにないからね。先生の予想をぜひ感想に書いていってください笑
その他の感想もどんどんいただけると嬉しいです。
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