6500万年前の捕食者が透き通る世界に解き放たれたようです 作:D-4466
タイトルで予想がついたかたはいますか?ぜひ感想で教えてください。
誤字、脱字がありましたらご報告ください。
それでは、どうぞ!
仲間はみんな死んでしまった。
相棒のアジェイもディーターもみんな死んでしまった。
T-レックスを捕獲するという夢を達成したはずなのに、気分が上がらない。心にぽっかりと穴が空いたようだ。
雇い主のラドローが興奮した様子で礼を言ってくる。
ラドローはいい奴だ、社長という立場でありながら柔らかい椅子に座って踏ん反り返るでもなく、自ら危険な現場に赴き、必死に会社を立て直そうと努力している。俺の現場の指揮権を渡せなどとといった条件もニッカリ笑って二つ返事で了承した。
そんな彼が俺を会社で雇うと言ってきた。ギャラはいらんと言った俺へのラドローなりの恩返しだ。
しかし俺の答えはNOだった。
なぜ?もう仲間を失いたくないからだ。
そこで俺はラドローと別れてヘリに乗った。
しばらくすると意識が薄れてきた。
気がつくと俺は電車に乗っていた。あたりを見まわしても他の乗客は見当たらない。いや俺の前に一人いた長い水色の髪をした少女だ。しかし、人間かどうかは怪しい、なんと頭の上に輪っかが乗っかっているではないか。
???「私のミスでした。」
少女が喋る。
???「奇遇だな、俺もミスを犯したところだ。」
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???「先生!ローランド先生!!ローランド・テンボ先生ッ!!」
俺の名前を呼ぶ声がする。
意識を浮上させると目の前には女性が立っていた。
????
おかしい俺はヘリに乗っていたはずだ。
???「少々待ってくださいと言いましたのに、お疲れだったみたいですね。なかなか起きないほど熟睡されるとは。....夢でも見ていたようですね。ちゃんと目を覚まして集中してください。もう一度改めて状況を説明します。私は七神リン、学園都市「キヴォトス」連邦生徒会所属の幹部です。そしてあなたはおそらく、私たちが呼び出した先生...のようですが。」
ローランド「俺はさっきまでヘリに乗っていたはずだが?よく拉致れたもんだ。まったく...」
リン「すいません、実は私もあなたがここへ来た経緯を詳しく知らないからです。」
ローランド「なんだって?」
相手は俺が呼び出した癖にどうやってここに来たかを知らないときた。
リン「こんな状況になってしまったこと、遺憾に思います。でも今はとりあえず、私についてきてくれませんか?」
聞けば俺にやってもらいたいことがあるらしい。
知らない場所でここに止まっても仕方ない、俺は渋々ついて行くことにした。立ち上がるついでに帽子を被る。足に何か引っかかる、見てみれば愛銃のダブルライフルとあのティラノサウルスを捕獲するのに使った麻酔銃がある。心強い、ダブルライフルは確認すれば装填済みだ今度は弾頭は抜かれていなかった。ご丁寧にどちらも予備の弾薬がある。それらを持って七神とやらについていく。
ついていくとエレベーターに乗せらた。
外の景色が見える。
なんだこれは...高層ビルが立ち並んでいるが、アメリカとはまた違った建築だ、下手すればアメリカよりもここは進んでいるのかもしれん。
ここが「キヴォトス」とやららしい。
俺はどうやらここで働かせられるらしい。ああ、こんなわけのわからないとこで働くのならラドローのもとに残るんだった。
チンという音ともに扉が開く。
目の前に少女たちがたむろしていたが、こちらに気づくなり駆け寄ってきた。
???「ちょっと待って!代行!見つけた、待ってたわよ!連邦生徒会長を呼んできて!うん?隣の大人の方は?」
???「主席行政官、お待ちしておりました。」
???「連邦生徒会長に会いに来ました。風紀委員長が今の状況について納得のいく回答を要求されています。」
リン「ああ、面倒な人達に捕まってしまいましたね...」
七神が分かりやすく嫌そうな顔をするがその言葉は俺にこそ言う権利があると思う。
リン「こんにちは、各学園からわざわざここまで訪問してくださった生徒会、風紀委員会、その他時間を持て余している皆さん。
こんな暇そ....大事な方々がここまで訪ねてきた理由はよく分かっています。今、学園都市に起きている混乱の責任を問うために、でしょう?」
七神はその嫌そうな顔を隠すように貼り付けたような笑みをしながら話す。しかし、途中からは彼女達をストレスの捌け口にするように皮肉たっぷりの物言いになり、若干楽しんでいるように見えた。おとなしそうな顔して案外腹黒いなコイツ。
どうやら彼女の予想は当たっていたらしい。
出るわ出るわ問題の山だ。
不良が増えて人を襲うというのは彼女達が銃を携帯しているせいかギャングが蔓延り無法地帯となったアメリカの黒歴史、禁酒法時代を連想させたが...
しかし、出所の分からない武器の不法流通が2000%以上増加?しかもヘリコプターや戦車まで流れているだと?禁酒法時代でもそんなことはなかったぞ!?
学園生活どころの話ではないだろう。
青髪の少女が強い口調で連邦生徒会長を出せと要求するが当然だろう。俺もその生徒会長とやらになぜ俺を呼び出したのかを問いただしたいところだ。
七神が数秒の沈黙の後口を開いた。
どうやら生徒会長とやらは失踪してしまったらしい。
失踪しただけでこのザマならユーゴスラビアのチトーとも肩を並べられるだろう。
しかし、コイツが失踪したせいで生徒会は行政権を失ったらしい。碌な引き継ぎもしないとは呆れたものだ、あのヒトラーでさえもほとんど押し付ける形にはなったが遺書による引き継ぎを行ったというのに。
リン「認証を迂回できる方法を探していましたが....先程までそのような方法は見つかっていませんでした。」
???「それでは今は方法があるということですか、主席行政官?」
リン「はい。この先生こそが、フィクサーになってくれるはずです。」
ローランド「なにっ!?」
視線が俺に集まる。俺はただのハンターだぞ!?
???「ちょっと待って。この先生は一体どなた?どうしてここにいるの?」
ローランド「それは俺が聞きたいぐらいだ」
???「キヴォトスではないところから来た方のようですが...先生だったのですね。」
リンが俺について説明する、俺は生徒会長が特別に指名したらしい。
一体どこで俺を知って先生にしようと思ったのか皆目見当もつかん。
青髪の少女も混乱しているようだ。
???「こ、こんにちは先生、私はミレニアムサイエンススクールの...い、いや、挨拶なんて今はどうでもよくて...!」
???「そのうるさい方は気にしなくていいです。続けますと...」
七神が先程の悪い笑みで煽る。
ユウカ「誰がうるさいって!?わ、私は早瀬ユウカ!覚えてください、先生!」
他の少女たちも自己紹介を始める。
ローランド「俺はローランド・テンボだ、よろしく頼む。」
リンが俺の仕事についての説明をする。
リン「...先生はもともと、連邦生徒会長が立ち上げた、ある部活の担当顧問としてこちらにくることになりました。」
ローランド「なんだ?ハンティングでもするつもりか?」
リン「?いいえ、先生は「連邦捜査部シャーレ」という一種の超法規的機関で働いてもらいます。連邦組織のため、キヴォトスに存在する全ての学園の生徒たちを、制限なく加入させることすらも可能で、各学園の自治区で、制約無しに戦闘活動を行うことが可能です。なぜこれだけの権限をまた機関を、連邦生徒会長が作ったのかは分かりませんが...」
なるほど、さらに意味が分からなくなってきた。俺は確かにあの島で指揮をとっていたが戦闘の経験はないし、それなら適当な軍人を攫ってきたほうがよっぽどいいだろう。
さて、そのシャーレの部室とやらに行くために七神がヘリを手配している。
しかし、
モモカ「ああ、外郭地区の?そこ、今大騒ぎだけど?」
リン「大騒ぎ?」
詳細を聞いた七神が怒りでプルプルと震えている。
それは今騒ぎを起こしている不良へのものか、こんな大惨事にデリバリーがきたからといって通信を切る無責任な後輩への怒りかはわからない。
ローランド「大丈夫か?ゆっくり息を吸って吐け、深呼吸だ。あの部下には後で拳の一発でもいれてやれ」
リン「だ、大丈夫です...少々問題が発生しましたが、大したことではありません。」
そう言って四人の少女を見つめる。
ハスミ「...?」
ユウカ「な、なに?どうして私たちを見つめてるの?」
リン「ここにちょうど各学園を代表する、立派で暇そうな方々がいるので、私は心強いです。」
なるほどそういうことか、確か、『キヴォトスに存在する全ての学園の生徒たちを、制限なく加入させることすらも可能』ということだったな。あまり気分が乗らないが頼まれたことは仕方がない。
ローランド「話は聞いていたな、お前たち、楽しい遠足の始まりだ。」
アジェイ、見ていてくれ。俺は今度は誰も死なせないぞ。
今作の先生はローランド・テンボ先生になりました。
ローランドって人格者で人を統率できるカリスマ性があるうえに、Tレックス捕獲に目が行きがちだけどめちゃくちゃ身体能力高いんですよね。(高さ数メートルもありそうな木から飛び降りて綺麗に着地したり、片手で数人をボコしたり)
銃は600ニトロエクスプレス弾使用のダブルバレルライフルと麻酔銃使用のグリズリービッグボアです。これでキヴォトス人やラプトルにも対応が可能なはず。
ラプトルたちとの合流は少しお待ちください。