(完結)高坂麗奈の幼馴染みで車椅子生活のオーボエ奏者が吹奏楽部に入部して活動する話   作:春はる

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約2ヶ月ぐらいの投稿になります。

期間が空いた割にクオリティーは低いと感じるかもしれませんが、読んでくれたら幸いです。

では、本編をどうぞ。



第9話

 

 

~蓮視点~

 

 

~あがた祭り後~

 

 

~放課後~

 

 

あがた祭りが終わり、いつも通りにコンクール、特に今はオーディションに向けて練習する日々が始まった。

 

そして今日も今日とて、いつも通り音楽室で集合して少し話をした。

 

そんな中、俺は緑の様子が気になっていた。

 

今日の緑はなんか落ち込んでる感じだったからだ。

 

あがた祭りで会った時は、落ち込んでる感じはなかったけど学校に来たらそうなってて、特に緑と葉月がどうもぎこちない感じだった。

 

美貴乃「蓮、パート練に行くよー」

 

緑の様子を気にしていると、どうやら話が終わってたみたいでパート練する事になっていた様で、岡先輩にそう呼ばれた。

 

蓮「あ、はーい。……鎧塚先輩、行きましょ」

 

みぞれ「ん」

 

呼ばれた俺は返事をし鎧塚先輩に声をかけて、"帰りにでも久美子とかに聞こう"と考えながらパート練の教室へ向かった。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

~久美子視点~

 

 

美貴乃「蓮、パート練に行くよー」

 

麗奈「……」

 

少し離れた場所で、蓮が名前を呼ばれて鎧塚先輩に一声かけて同じ一緒にパート練習場所へ向かっていった。

 

そんな時に、麗奈が蓮が居なくなっても蓮の方を見ていた。

 

私は、その状態の麗奈が気になって声をかけた。

 

久美子「どうしたの?」

 

麗奈「……蓮が、前より先輩と仲良くなってる感じだった。……それに、名前で呼ばれてた」

 

久美子「別にそれは普通じゃない?同じパートメンバーなら仲良くなったり、名前も呼ばれるのもあると思うよ」

 

麗奈「……それは、そうだけど……」

 

久美子「……中学の時は違ってたの?」

 

麗奈「蓮と中学の先輩達は事件前から仲はどっちかと言うと良い方だったらしいけど、大体は挨拶と会話を少しする程度の距離感な感じだったのを、悠一と結香、あと蓮本人から聞いてた」

 

久美子「じゃあ、名前の方は?」

 

麗奈「名前は単純に、蓮と玲がいたから呼ばれてた感じだったし」

 

久美子「……中学の時よりも仲良くなってる感じ?」

 

麗奈「……そうだね」

 

久美子(……なんか、麗奈が無自覚に嫉妬してる感じに見える)

 

麗奈の様子を見てそう思ってると、"黄前ちゃーん"と呼ばれて声がした方を見るとあすか先輩だった。

 

あすか「そろそろパート練に行くよー!」

 

久美子「あ、分かりました!……麗奈、練習に行くね」

 

麗奈にそう伝えてから、いつも練習をしている教室へ向かった。

 

 

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〜練習終了後・帰り道〜

 

~蓮視点~

 

 

吹部の活動と片付けが終わり、帰り支度を済ませた俺は緑の事の様子を聞こうと久美子達を探したけど、見当たらなかった。

 

俺は"先に帰ったのかな……"と思って、一人で帰る事にした。

 

そして、しばらく帰ってるといつも寄り道で寄るお店に久美子達とバッタリ会ったから、一緒に駅まで帰る事にした。

 

その時に緑の様子を聞いてたら、あがた祭りで色々あったけど、ついさっき解決したとしか言われなかった。

 

蓮(あまり人に言わない方がいい奴って事かな。まぁ解決してるなら別にいいか)

 

葉月と緑がそんな事を久美子から声をかけられた。

 

久美子「ねぇ、蓮。パートメンバーと仲いいよね」

 

蓮「まぁ、仲はいいけど」

 

久美子「あがた祭りで何かあった?」

 

蓮「……あったと言えばあったかな」

 

久美子「何があったの?」

 

蓮「別に大した事じゃないけど、妹の玲と一緒にあがた祭りに回ってたら喜多村先輩と岡先輩とバッタリ会ったんだ。それで玲の提案で一緒に回った感じだよ」

 

久美子「先輩に名前で呼ばれてたのは?」

 

蓮「それは、兄妹で名字が一緒だから呼び方をどうする?みたいに先輩が聞いてきた時に、玲が名前で呼んでくださいって言ったからだね」

 

久美子「そうなんだ」

と呟く久美子に不思議に思って、気になったことを質問することした。

 

蓮「でも、なんでそんな事を聞いてきたの?」

 

久美子「(麗奈が嫉妬みたいのしてたって言えないから、ここは単純に)……麗奈が気にしてたから」

 

その言葉に俺は"麗奈が?"と聞き返すと、久美子は音楽室で玲奈と交わした話を聞かせてくれた。

 

何でも麗奈が俺が岡先輩と喜多村先輩に名前で呼ばれてるのと、中学の先輩達よりも仲良くなってるのが気になってたらしい。

 

蓮「確かに中学の頃の先輩達と比べると仲はいいと思うよ」

 

久美子「やっぱりそうなんだね」

 

蓮「まぁ、パート練習で一緒だからなのもあるけど、一番はあがた祭りて一緒に回った時が関係してるかもね」

 

久美子「そうなの?」

 

蓮「さっき話した先輩二人と一緒に回ったって時に、玲が二人と結構仲良くなったんだ。その時に俺の小さい頃の恥ずかしい話とかしちゃって、その辺りの話をしていく内にって感じかな」

 

俺の言葉に久美子が"なるほどね"と呟いた時に、駅に着いたので各々家へと帰路についた。

 

 

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~数日後・放課後~

 

 

~パート練習用教室~

 

 

久美子との話をした日から数日後。

 

今日もパート練習をしていたが、今はオーボエのソロパートの練習をしている。

 

自由曲の三日月の舞にはメインとなるトランペットのソロパートがあるが、ユーフォニアムとオーボエにも少しだけソロパートも存在している。

 

その為、今日はソロ部分の練習をしていた。

 

みぞれ「……前より、上手くなってる」

と、隣にいる鎧塚先輩からそんな言葉が聞こえた。

 

先輩の方を見ると俺の方を向いていた。

 

蓮「……ふぇ……ホントですか?」

 

みぞれ「……うん。初めて一緒に練習した時よりも上手くなってた」

 

鎧塚先輩のその言葉に俺は"……ありがとうございます"とお礼を伝えた。

 

その後はお互いに練習に戻ったが、少しして鎧塚先輩は"……西原くんは……"と呟いてきたから"?"となった。

 

みぞれ「……いい人だよね」

 

蓮「……そうですか?」

と鎧塚先輩の"いい人"という言葉にそう返すと、"ん"と鎧塚先輩は頷いて練習に戻った。

 

そこから話しかけてくるのは無かったから、音楽室に集合する時間までお互いに何も喋らずにソロパートの部分の練習を続けた。

 

 

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ーーーーーーーーー

 

 

~翌日~

 

~オーディション当日~

 

 

オーボエのソロパートの練習兼鎧塚先輩との会話をした日の翌日。

 

オーディションの日になった。

 

音楽室へ近づいた時だった。

 

麗奈「私も頑張る。だから頑張って。約束」

 

久美子「うん」

 

音楽準備室の前を通ろうとしたら、麗奈と久美子のそんな会話が聞こえた。

 

どうやら麗奈が久美子の事を励ました感じみたいだった。

 

俺は特に気にせず扉の前を通る為、車イスを動かそうとしたら久美子が出てきた。

 

久美子「あ、ごめん」

 

蓮「?……別に当たってないから、大丈夫だよ」

 

久美子の一言の謝りに、そう返した時に準備室から出てきた麗奈に"蓮"と呼ばれ、両手で頬を挟んできた。

 

麗奈「……私は、蓮がオーボエを中学の時から練習頑張ってるの知ってる。……蓮のパートの先輩達の事は、私は詳しく知らないけど、中学の3年とは違う筈だよね」

 

蓮「うん。皆いい人だし、中学みたいに手を出す人たちじゃない」

 

頬を挟まれたままで喋ったけど、麗奈にちゃんと伝わったみたいで、"それなら安心"と呟いた。

 

麗奈「……だから、蓮も頑張って落ちないで」

 

蓮「うん、頑張るから……麗奈も絶体落ちないでよ」

 

麗奈の言葉に、俺は麗奈の手を頬から離しつつ頷いてからそう返すと、麗奈は自信に満ちた顔で"落ちないよ"と返してくれた。

 

俺はそんな麗奈を見て少し笑ってから音楽室に入ろうとした時に、久美子が固まっているのが目に入った。

 

久美子(……この2人、これで付き合ってないの……?)

 

麗奈「久美子?」

 

蓮「久美子、音楽室に入らないの?」

 

久美子「……へ……あ、あー入る入る」

 

俺と麗奈の声掛けに気づいた久美子は、すぐに反応して音楽室へと入った。

 

その久美子の様子に、俺と麗奈は不思議に思ったがお互いに特に気にする事はないと結論付けて、気にせず音楽室に入った。

 

ーーーーーーーーー

 

 

~音楽室~

 

滝「ここにいる全員、コンクールに出場するのに恥じない努力をしてきたと私は思っています。胸を張って、皆さんの今までの努力の成果を見せて下さい」

 

部員全員が集まった中で、滝先生がそう言った。

 

その言葉に"はい"と皆が返事をし、その後にオーディションの準備を始めた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

オーディションの準備が終わった後は、それぞれのパートメンバー達と教室とかで待機していた。

 

ファゴットとオーボエの順番になって音楽室前に向かった。

 

まず喜多村先輩と岡先輩と鎧塚先輩がオーディションをやり、そして俺の順番になったので、音楽室に入った。

 

滝先生と松本先生の目の前に移動した後に、松本先生から、声が掛かった。

 

松本「西原はコンバスをやっていたが、中学の途中からオーボエを始めたでいいのか?」

 

蓮「あ、はい。でもしっかりやり始めたのは、中学の件からあとの事なので3年の夏からですね。その前まではコンバスだったので、オーボエは殆ど楽器の状態を確認する程度でした」

 

松本「そうか。コンバスとオーボエ以外の他の楽器をやろうとは思わなかったのか?」

 

蓮「あー、それはコンバスとオーボエ以外、才能なかったんですよ、俺。母親と滝先生、麗奈にトランペットを教わった時がありましたけど、壊滅的に駄目でした」

 

松本「な、なるほど……。まぁ、オーボエ自体は本格的に始めたのは中3の夏という事は、やり始めてから1年は経ってない感じか……」

 

蓮「そういう事になります」

 

松本先生の言葉に答えると、滝先生から"西原くん"と呼ばれた。

 

滝「中学途中から今日まで、オーボエの練習を君がどれ程の努力をしてきたか、頑張ってきたかは知っています。ですが、知り合いだからと言って贔屓はしないので、しっかり実力を発揮してください」

 

蓮「分かりました」

 

滝「では、自身のタイミングで演奏をスタートしてください」

 

滝先生の言葉に頷き深呼吸をしてから、俺は演奏を始めた。

 

ーーーーーーーーー

 

〜演奏後〜

 

オーディションを終えて、パート練習をしている教室に戻った後に喜多村先輩に声をかけられた。

 

来南「蓮、お疲れ。感触的にどう?」

 

蓮「まぁ、出せるだけの実力を出したので、自信はある感じです」

 

来南「そっか」

 

蓮「先輩達は?」

と、聞き返すと皆は"やるだけやった"と答えてくれました。

 

みぞれ「……私も、やるだけやった」

 

鎧塚先輩も俺の質問にそう答えてくれた。

 

しばらく話をしているとオーディションはすべて終わったらしく音楽室に集合ということになった。

 

音楽室に行くと結果自体は後日発表という事なので、今日の吹部活動は終了した。

 

 

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ーーーーーーーーー

 

 

~数日後~

 

 

オーディションをしてから、数日が経ってコンクールメンバー発表になった。

 

順番に呼ばれていき、ユーフォニアムは副部長のあすか先輩と久美子が呼ばれて、2年生の中川先輩は選ばれなかった。

 

チューバは2年生は選ばれて葉月だけ選ばれず、コンバスの緑は選ばれた。

 

ファゴットの喜多村先輩と岡先輩の2人とも選ばれた。

 

そして、オーボエは鎧塚先輩と俺はコンクールメンバーに選ばれた。

 

しかも鎧塚先輩は三日月の舞のオーボエソロパートにも選ばれた。

 

確かに表現力はまだだけど、演奏技術に関しては本当に凄くて尊敬してる。それ程のレベルだから、選ばれて当然だと俺は思った。

 

そうこうしている内に、トランペットのコンクールメンバー……3年の 中世古先輩や2年の吉川先輩などと次々と呼ばれていった。

 

そして、麗奈もしっかりとコンクールメンバーに選ばれた。

 

松本「トランペットソロパートは、高坂麗奈にしてもらう」

 

麗奈「はい」

 

その上で、先輩達を抑えて自由曲のである三日月の舞でメインとなるトランペットのソロパートには麗奈が呼ばれて返事をした。

 

その瞬間、皆……特にトランペットメンバーが麗奈に目線を向けていた。

 





今回はオーディションの結果まで書いたので、次回からはその後の練習や麗奈とトランペットメンバー達等の一悶着などを書いていこうと思います。

次回も今回同様に期間が空く場合があります。
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