(完結)高坂麗奈の幼馴染みで車椅子生活のオーボエ奏者が吹奏楽部に入部して活動する話 作:春はる
今回は、アニメ2期5話のコンクール関西大会の前日と当日の話です。
タグ及び前の書いた府大会同様に演奏シーンは書いてませんので、演奏前を書いた後にすぐ演奏後になってます。
では、本編をどうぞ。
〜コンクール関西大会・本番前日〜
〜蓮視点〜
関西大会本番前日の今日も、滝先生からのいつもの厳しい指導を受けつつ全体練習をしていた。
その練習の途中で、久美子が"今の演奏を忘れないように"と言われていた。
ーーーーーーーーー
〜全体練習終了後〜
練習後、先生はみんなを見渡した後に口を開いた。
滝「……いいですか、皆さん。明日の本番をあまり難しく考えないで下さい。我々が 明日するのは、練習でやってきた事をそのまま出す。それだけです」
先生が言った言葉に"はい"と返事をすると、先生は咳払いをした。
滝「それから、夏休みの間コーチをお願いしていた新山先生と橋本先生は本日が最後となります」
先生の言葉に、何人かから"えぇー"と声が上がったけど先生は何食わぬ顔で、新山先生と橋本先生の方を向いた
滝「最後に一言お願いします」
先に前に来たのは、新山先生だった。
新山「約3週間、短い間でしたが、確実に皆さんの演奏は良くなったと思います。その真面目な姿勢は、私自身見習うところがたくさんありました。明日の関西大会、胸を張って楽しんできて下さい」
橋本「えーっと、僕はこんな性格なので、正直に言います。今の北宇治の演奏、関西のどの高校にも劣っていません。自信を持っていい。この3週間で表現が実に豊かになりました。特に鎧塚さん」
みぞれ「は、はい」
橋本「特に鎧塚さん。……見違える程、良くなった!何かいいあったの?」
みぞれ「はい……!」
橋本「おお、いいね!今の彼女のように、明日は素直に自分達の演奏をやり切って下さい!期待してるよ」
先生達の言葉に拍手をした。
晴香「起立!……ありがとうございました」
「「ありがとうございました」」
挨拶をした後、今日の部活は解散となった。
ーーーーーーーーー
〜帰り道〜
〜電車内〜
駅で久美子達と別れて、同じ方向の緑と電車に乗った。
緑「明日は関西大会ですね」
蓮「そうだね。やっぱり前日の今日でも府大会以上に緊張があるね」
緑「はい。緊張はありますが、実力を出し切って全国にいきましょう」
蓮「うん。絶対、全国に行く」
緑とそう話して家へと帰った。
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
〜コンクール関西大会・当日〜
〜演奏前・コンクール会場内広場〜
関西大会当日になり、コンクール会場内にある広場で待機している時だった。
悠一「よ、蓮」
蓮「悠一」
洛秋に進学した悠一がやってきた。
蓮「……こっち来ても大丈夫なの?」
悠一「バス待ちだし、顧問には一声かけてから来た。だから問題ない」
蓮「そう……で、洛秋の結果は?」
悠一「銀だった」
蓮「マジか」
悠一「マジ。めっちゃ、悔しいな」
そう言う悠一の顔は、なんか悔しそうには見えない。中学の時から、そこまで大きく表情に出ないから分かりにくいだよね。
蓮「全然、悔しそうに見えないんだけど……」
悠一「悔しいのは悔しいけど、もう来年に向けて練習しなくちゃだし」
蓮「悠一は、その辺の切り替え早いよね」
俺の言葉に悠一は苦笑いしていたが、別の場所に視線を向けた。
結香「……蓮、それに悠一も居たんだ」
まさかの結香もやってきた。
蓮「ちょうど洛秋の結果の話を聞いてたんだけど、立華のほうは?」
結香「こっちも銀だった。……やっぱり悔しいよね」
悠一と違って、結香は表情にも出るから今の気持ちがすごく伝わる。
蓮「……それは当然だと思う。強豪校とか関係なく12分の本番の為に休む事なく練習してきたんだからね」
結香「うん。……だからさ、この悔しさはマーチングの方にぶつけるよ」
蓮「期待してる」
結香も悠一と同じで切り替えが早いというか、悔しさをすぐに糧にして次に繋げる性格をしている。
結香「……それはそうと、北宇治には期待してるから。蓮も麗奈も滝先生もいるし、応援しとくよ」
悠一「俺も応援しとくわ」
立華と洛秋の結果の後に、北宇治の応援の言葉をくれた。
蓮「目標として"全国・金"を目指してきたんだし、2人の応援と期待を裏切んないように、関西大会突破するよ」
2人の言葉に俺がそう返すと、"結香ー!"と名前を呼ぶ声が聞こえた。
沙織「そろそろ学校に戻るってー!早く来てー!」
結香「分かったー、すぐ行く!……じゃあ、また」
蓮「うん」
結香「悠一も、またあとで連絡するから」
悠一「了解」
と返事を聞いた結香は、名前を呼んできた立華の部員の所に向かっていった。
悠一「じゃあ俺も集合場所に戻るよ」
蓮「分かった」
俺の言葉を聞いた悠一も移動していって、そのタイミングで控室に移動することになった。
ーーーーーーーーー
〜控室〜
音出しOKの部屋で、鎧塚先輩とオーボエのチューニング……各楽器のチューニングを行ってから、全体の確認を始めた。
全体確認を終えた時に、滝先生から深呼吸をするようにと部員全員に伝えてきた。
滝「大きく息を吸って。……吐いて、吐いて」
先生の言うとおりに深呼吸をした。
滝「気持ちを楽にして……笑顔で」
先生の言葉に、皆は少しぎこちない感じの笑顔になった。
滝「私からは以上です」
「ですよね〜」
「まぁ、らしいけど」
先生の言葉に部員はそう言葉を呟いていたけど、先生は気にせず部長に声をかけて話を促した時に田中先輩が立ち上がった。
あすか「先生、部長の前に少しだけ」
と、田中先輩が言ったのを聞いた先生は頷いて田中先輩が話を始めた。
あすか「去年の今頃、私達が今日この場にいる事を想像出来た人は、一人もいないと思う。2年と3年は色々あったから特にね。それが半年足らずでここまで来ることが出来た」
田中先輩の言葉を聞いて、この言葉は多分ずっと思っていた事を話していると感じた。
あすか「これは紛れもなく滝先生の指導のおかげです。その先生への感謝の気持ちも込めて、今日の演奏は精一杯全員で楽しもう!」
先輩の"楽しもう"という言葉に、"はい"と返事をすると顔を一旦下に下げてから、皆を見渡してきた。
あすか「それから今の私の気持ちを正直に言うと、私はここで負けたくない。関西に来られてよかった……で、終わりにしたくない。ここまで来た以上何としても次へ進みたい」
蓮(……それは、皆も思ってるはず)
あすか「北宇治の音を全国に響かせたい! だから皆、これまでの練習の成果を今日、全部出し切って!」
田中先輩の言葉に"はい!"と返事をして、その返事を聞いた田中先輩は笑顔になって部長の方を見た。
あすか「じゃあ部長、例のやつを」
晴香「あ、うん。……じゃあご唱和下さい!北宇治ファイトー!」
全員「おー!」
いつもの号令をした後、舞台袖まで移動となった。
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
〜舞台袖〜
〜久美子視点〜
希美「みぞれ、ソロ頑張ってね」
みぞれ「私、希美の為に吹く」
全体確認とかを終えた私達は、舞台袖で時間になるまで待機していた時に鎧塚先輩と傘木先輩の会話が耳に聞こえた。
麗奈「私も久美子の為に吹こうかな」
久美子「蓮の為に吹かなくていいの?」
麗奈の言葉にそう返すと、少しだけ考えてすぐに答えてきた。
麗奈「蓮の為に吹いたら、片思いとかの恋愛曲みたいなバラードになると思うよ」
久美子「(バラードか〜)……それは困る」
麗奈「でしょ。だから、久美子の為に吹く」
久美子「じゃ、楽しみにしてる」
麗奈「任せて。他のとこのソロとか目じゃないやつ、聴かせるから」
久美子「よろしくお願いしますよ」
私の言葉に麗奈は頷いてから、蓮の所へ向かっていった。
ーーーーーーーーー
〜蓮視点〜
麗奈「蓮」
リードを咥えて気持ちを落ち着かせてる時に、麗奈から声を掛けられた。
蓮「?」
麗奈「本番、絶対に金取るよ」
咥えてたリードを口から離して、"もちろん"と答えた。
蓮「……ここまで来たからね。それに悠一と結香に会ったんだけど、二人からも期待してるって言われたから、やるしかない」
麗奈「二人に会ったの?」
麗奈の言葉に会った場所と話した内容を教えた。
麗奈「そっか。……なら期待に答えてやりきろうね」
蓮「ん」
麗奈の言葉に俺は頷くと、見た麗奈は満足そうな顔になった。
そして、少ししてから北宇治の演奏の順番になった。
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
〜演奏後〜
演奏が終わり、府大会の時と同じく車椅子の人が見られる周辺が北宇治のエリアで、隣の観客席には麗奈達が座っていて後ろに鎧塚先輩もいる。
その席で少し待っていると、結果発表になった。
順番に発表されていって、プログラム15番まで発表されて北宇治の順番になった。
「プログラム16番、京都府代表北宇治高等学校……ゴールド・金賞」
蓮「……ふぅ」
その発表に俺はひとまず一息ついた。
麗奈「蓮」
と、隣にいた麗奈は名前を言いながら手をグーにして突き出してきたから、俺は"ん"と言いながら、麗奈にグータッチをした。
「続きまして、全国大会に進む関西代表3校を発表します」
麗奈とグータッチをして、全国大会出場の発表される事になった。
蓮「ここからだね」
麗奈「うん」
目線をステージ上に戻した。
まず発表された1校目は、"プログラム3番の大阪府代表の大阪東照高等学校"で、次の2校目は"15番の大阪府代表の明静工科高等学校"だった。
そして残り3校目の発表になった。
「最後に、プログラム16番」
蓮「!」
「京都府代表、北宇治高等学校」
高校名を言われた瞬間、歓声が上がったがそのタイミングで麗奈の方から衝撃が来た。
麗奈「蓮!」
蓮「れ、麗奈……!」
衝撃が来た理由は、隣りにいた麗奈が抱きついてきた事だったから、それに驚いた。
麗奈「全国……!」
蓮「うん……!全国出場だ……!」
抱きついてきた事に驚きつつも、麗奈が嬉しそうに言った一言に俺も嬉しくなってそう答えた。
久美子「先輩、コンクールはまだ嫌いですか?」
みぞれ「たった今、好きになった」
麗奈とのやり取りをしてる隣で、久美子の質問に鎧塚先輩は笑顔で答えたやり取りのを見て、"内心良かった"と麗奈に抱きつかれならそう思った。
こうして、全国大会出場という切符を手に入れて関西大会のコンクールを終えた。
次回も、遅くなると思いますが、アニメ6話の内容を軸に書いて投稿予定です。