(完結)高坂麗奈の幼馴染みで車椅子生活のオーボエ奏者が吹奏楽部に入部して活動する話   作:春はる

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せめて2話目ぐらいは早く投稿をしようと思い、頑張って書きました。

そして、完成したので投稿します。

では、本編をどうぞ。



第2話

 

 

~放課後・教室~

 

 

~蓮視点~

 

 

久美子「はぁ~」

 

入学式から二週間が経った今日、教室にいると久美子がため息をついていた。

 

蓮「どうしたの?ため息ついて」

 

久美子「高坂さんに話しかけられなくて……」

 

蓮「普通に話しかければいいじゃん」

 

葉月「それが普通に話しかけられない事情があるんだよね、久美子は」

 

蓮「何が?」

 

そう聞くと、中学の時に吹奏楽部のコンクールでダメ金を取って麗奈は悔しいがってた時に、久美子が"本気で全国行けると思ってたの?"と言ったそうだ。

 

失言と思った時はもう遅かったらしくて、それを気にして謝りたいと思って声を掛けたいけど掛けれない状態と教えてくれた。

 

蓮「それって久美子の事だったんだ」

 

久美子「……待って、それはどういう意味?」

 

蓮「そのコンクールで凄い悔しいって連絡が来て、その時に言われた一言の事も言ってたよ」

 

久美子「マジか。……でもあの時、本気で全国に行けるって思ってた子の方が少なかったと思うんだよね。泣いて悔しがる方が珍しいというか……」

 

蓮「まぁ、その辺は仕方ないと思うけどね。強豪校じゃ無い限りは、そうそう本気でやる人は少なめなのも事実だろうし」

 

緑「その辺りはありそうですよね。全国目指す人は基本的に強豪校に行きますから」

 

久美子「だよね……。それにしても、どうしようかな」

 

葉月「……私や緑、あと蓮が間に入ろうか?久美子が昔の事を謝りたいって高坂さんに話せば……」

 

久美子「私が謝るのか……」

と言ったあとは、静かになっていた。

 

蓮「……でも、麗奈と久美子って仲良くなると思う」

 

久美子「はぁ?なんでそうなるの?大体、私は嫌われてると思ってるんだけど……」

 

蓮「俺への電話の後、しばらくしてからは気にしてない感じだったから嫌われてない筈だよ。仲良くなれると思ったのは、強いて言うなら幼馴染みの勘って奴だね。案外、当たるんだよね~」

 

久美子「はぁ?」

という久美子の反応を俺は聞き流して、吹奏楽部の活動がある音楽室へ向かった。

 

俺の言葉に首を傾げる久美子に、その後ろを付いてくる葉月と緑。

 

久美子「緑ちゃんはコンバス続けるの?」

 

緑「勿論です!コンバスに命賭けてます!!」

 

久美子「蓮は?」

 

蓮「俺は、コンバスとオーボエ以外の楽器の才能は無いから、オーボエを続けるよ。……それに、自分用のオーボエ持ってるしね」

 

葉月「自分用を持ってるの!?」

 

蓮「うん、ずっとそれを使ってるしね。でも、今日は部活初日だし楽器選びがメインになると思うから、持ってきてはないけどね」

 

車椅子の俺は皆と一回別れてエレベーターで上の階に上りつつも、皆とやりたい楽器を話をしながら音楽室へ向かった。

 

 

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~音楽室~

 

 

音楽室に入り先生を待ってると、入ってきたのは松本先生だった。

 

どうやら、吹奏楽部の副顧問をしてるらしくて、顧問は明日から来ると教えてくれた。

 

その為、今日は予想通り楽器選びという事になった。

 

松本「高校生らしい態度と服装で今後も部活を励むように!以上!!」

 

ある程度説明を終えた松本先生は、そう言って音楽室から出ていった。

 

葉月「まさか松本先生が副顧問だったなんてねー」

 

久美子「顧問の滝先生って、どんな人なんだろうね」

 

蓮(……滝先生って滝昇さんの事かな……。あとで、帰りに麗奈に声をかけて聞いてみよ)

 

晴香「まず、私は部長の小笠原晴香です。……では、楽器の振り分けに移りたいと思います。私はバリサクなので、サックスパートの人は関わる事も多いかと思います」

 

考えてると、三年生が前に出てそう言ってきた。

 

晴香「まず、楽器の説明をします。希望の多い楽器は選抜テストになります」

 

そこから、各パートの説明が続いた。

 

途中で低音パートの説明をしていたあすかって呼ばれた人が説明ストップされてとかがあったりした。

 

晴香「あと低音にはコントラバスもあるんですけど、今は、演奏者がいない状況です。この中で誰か……「はい!」」

 

コンバスが奏者がいないという事が話に出てきた時に、緑が元気に手を上げて返事をした。

 

晴香「もしかして経験者?」

 

緑「聖女でやってました!」

 

晴香「聖女ってあの聖女!?」

 

葉月「聖女って凄い所なの?」

 

隣にいた葉月がそう聞いてきたから、答えた。

 

蓮「全国常勝校と言われるぐらいの実力がある吹奏楽の名門でお嬢様校だね。学校名は確か中学だと聖女中等学院だったはず」

 

葉月「は~、凄いね」

 

葉月に説明してると緑は、あすか先輩と話をどんどん進めていた。

 

あすか「この子は私が貰ったから!」

 

晴香「本当はちゃんと希望を取ってからだけど、本人がもう希望してるから問題ないかな。……では、他の皆も希望のパートの所へ並んでください」

 

全部の説明が終わった後、先輩がそう言ったので俺はオーボエをの所に向かった。

 

 

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来南「ん?もしかしてファゴットかオーボエ希望の子?」

 

オーボエがある所に行くと、先輩にそう聞かれた。

 

蓮「あ、はい。オーボエ希望です」

 

みぞれ「……」

 

美貴乃「という事は、鎧塚と一緒ね」

 

来南「話をする前に、自己紹介しといた方がいいよね。……一応ファゴットとオーボエのパートリーダーと、ファゴットをしている喜多村来南」

 

美貴乃「私も来南と同じファゴットをしてる岡美貴乃で、来南とはお互いに三年生。……で、隣にいるのが君と同じオーボエをしてる鎧塚みぞれで二年生。君は?」

 

蓮「西原蓮です。中学は南聖に通ってました」

 

来南「南聖って吹奏楽の強豪校じゃん。そこでもオーボエやってた感じなんだ」

 

蓮「あ、いや、中学の時はコンバスやってました。ただ、色々とあって……」

 

俺がそう言うと、一瞬だけ二人が静かになってしまったが、その瞬間にトランペットの音色が響いた。

 

音がした方を見ると麗奈がトランペットを吹いた音だた。

 

蓮「……流石、麗奈だ」

 

来南「あの子と知り合いなの?」

 

蓮「幼稚園と小中は違いますけど、幼馴染みです」

 

俺がそう言うと、二人は面白いのを見つけたみたいな顔をした。

 

来南「なになに、二人は付き合ってんの?」

 

美貴乃「その辺どうなの?」

 

蓮「いや、なんでそうなるんですか……。付き合ってないですよ」

 

来南「え~、幼馴染みって言ったらそう言う感じじゃないの?」

 

蓮「俺と麗奈が?……ないですよ」

 

美貴乃「そうかな……」

 

そんな感じの話をしてると、他の楽器の振り分けが終わったみたい。

 

来南「おっと、振り分け終わったんだ。……じゃあ、西原はオーボエって事でいい?」

 

蓮「はい。オーボエやります」

 

来南「西原以外にオーボエ居ないから選抜テストやらは必要ないし、オーボエに決定ね」

 

蓮「分かりました、よろしくお願いします」

 

美貴乃「よろしくねー」

 

そう話した後、部活活動は終了となった。

 

部室を出る前に、俺は鎧塚先輩に声をかけた。

 

蓮「鎧塚先輩、同じオーボエになったのでよろしくお願いします」

 

みぞれ「……ん」

と、軽く頷いた鎧塚先輩はすぐに部室を出ていった。

 

蓮(人見知りとか人付き合い苦手なのかな……。喜多村先輩と岡先輩と話してる時も会話に入ってこなかったし……)

 

そんな風に思ってると、麗奈が通りすぎていったから慌てて声をかけた。

 

蓮「麗奈」

 

麗奈「何?」

 

蓮「聞きたい事があるんだ。帰り、駅まで一緒でいい?」

 

麗奈「いいよ」

 

蓮「ありがと。ひとまず、下駄箱に集合でいい?」

 

俺がそう言うと、麗奈は頷いてくれた。俺は学校内のエレベーターまで行って、一階の下駄箱まで向かった

 

 

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~帰り道~

 

 

蓮「松本先生が言ってた滝先生って、滝さん……滝昇さんのこと?」

 

下駄箱で合流した後の帰り道、俺は麗奈と駅まで帰っている間に音楽室での副顧問の松本先生が言った顧問の滝という名前についてそう聞いた。

 

麗奈「そうだよ。滝先生が北宇治に来るって知ってたから、私は強豪校の吹奏楽推薦とか蹴ってまで北宇治に入学したんだから」

 

蓮「そう。……麗奈はさ、滝さんが北宇治の吹奏楽部の顧問をするの知ってたの?」

 

麗奈「……え、蓮は知らなかったの?」

 

蓮「うん。俺はバリアフリーがしっかりしてある学校が第一希望だったから、吹奏楽やら顧問やらを気にしてなかったんだ」

 

麗奈「でも、おじさんやおばさんからは何も聞いてなかったの?」

 

蓮「ううん、お父さんもお母さんは特に何も言ってなかった。……多分、知ってたと思うけど、俺をびっくりさせようと思って隠してたかもね」

 

麗奈「……それは、あり得るね」

 

そう言う麗奈に"でしょ"と俺は言った。

 

麗奈「蓮、オーボエ選んだね」

 

蓮「まぁね。今の俺はオーボエしか出来ないからね」

 

麗奈「玲と違って、壊滅的にコンバスとオーボエ以外の楽器の才能無いもんね、蓮は」

 

蓮「言うねー」

 

麗奈「今はオーボエだけになったけど、コンバスとオーボエは演奏と表現力は凄いと思ってるよ。まぁ、オーボエの演奏技術はまだまだだけどね」

 

蓮「演奏技術は練習してくしかないから頑張るよ」

 

麗奈「うん」

 

そんな話をしていると、駅に着いたからお互いに"また明日"と言って、俺は麗奈と逆のホームに移動して家へ帰った。

 

 

 

因みに、家に着いた後、両親に連絡して滝さんの事を聞くと、やっぱり俺をびっくりさせる為に隠してたと言われた。

 

 

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~翌日・放課後~

 

 

~音楽室~

 

 

翌日の放課後になり、音楽室に向かった。

 

吹奏楽の活動の為、机を運ぶことになったけど、俺は車椅子で運ぶのが難しいというより無理に近いので、見てるだけになった。

 

しばらくして、滝さ……滝先生がやってきた。

 

滝「顧問の滝です。よろしく。……新入部員は22人ですか。これで欠けてた楽器も埋まりますね」

 

滝先生がそう言ってから、一旦言葉を切ってからまた話し始めた。

 

滝「……練習などをする前に、まず皆さんで今年の目標を決めて欲しいのです」

 

晴香「目標ですか?」

と、部長が聞き返すと、滝先生は黒板に何か書き始めた。

 

その黒板には"全国大会出場"と書かれていた。

 

滝「これが昨年度の皆さんの目標でしたよね?」

 

晴香「それは目標というかスローガンのようなもので」

 

滝「なるほど。では、これは無かった事にしましょう」

と言った後、滝先生は部員全員で目標を決めるように言ってきた。

 

蓮(生徒の自主性を重んじてる滝先生らしいやり方だ。……この場合だと、全国大会を目指すか目指さないかのどっちかを選ばせる感じだ)

 

滝「楽しい思い出を作るだけで十分ならハードな練習は必要ありません」

 

滝先生の、その言葉に部長とかが戸惑ってる感じになってた。

 

あすか「多数決で決めよ」

と、田中先輩がそう言って、全国大会を目指すか目指さないのどっちかに手を上げる事になった。

 

当然、俺は全国大会を目指すのに手を上げた。

 

晴香「多数決の結果、全国大会を目標に活動していくことになりました」

 

滝「では、全国大会を目指すという事に決まりました。努力するのは皆さん自身、その事を忘れないで下さい」

 

先生の言葉を最後に今日の部活は終わった。

 

帰ろうと音楽室を出た時に、滝先生から声をかけられた。

 

滝「蓮くん、お久しぶりですね」

 

蓮「久しぶりです。……滝先生が顧問とは思わなかったです」

 

滝「健一さんと由美さんに話をしてましたが、聞いてませんでした?」

 

蓮「何も。……両親の事だから、わざと秘密にしてた感じですよ。昨日、二人に聞いたらそう返されたので」

 

滝「そうですか。……中学の時、吹奏楽の熱意が無くなっていた蓮くんが、また吹奏楽をやる様になったのは嬉しいですね」

 

蓮「そうですね。今はオーボエです。演奏技術はまだまたな部分はありますけど、頑張って滝先生の指導に食らいついていきますよ。出来れば車椅子の俺でも出来る練習でお願いします」

 

滝「分かりました。期待してますよ」

 

滝先生と話をしてから、俺は下駄箱へ向かった。

 

 

下駄箱へ行くと、麗奈が待っていた。どうやら俺を待ってたみたいだったから、一緒に帰る事になった。

 

 

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~帰り道~

 

 

麗奈が俺を待ってたのは、部活内での多数決についてを聞く為に待ってたみたい。

 

麗奈「蓮はどっちに上げたの?」

 

蓮「そりゃ全国目指す方だよ。吹奏楽でやるからには全国で金を取りたいじゃん」

 

麗奈「そうだよね。……でも、良かったよ。中学のあれ以来吹奏楽と音楽の熱意が無くなって、またやる気が出た蓮が変わらず全国を目指す気持ちがあって……」

 

蓮「案外、その気持ちだけあったっぽいね、俺って。……でも、あの時は心配してくれてありがと、麗奈」

 

麗奈「あれは誰だって心配するでしょ。幼馴染みとか関係なく……」

 

蓮「それもそっか」

 

麗奈とそんな話をしてると駅に着いたから、お互いに別れて帰路についた。

 

 

そして、1日を終えた。

 





次回以降、早く完成すれば今回のように投稿します。が、前回の後書きに書いた通り、タグの亀より遅い亀更新で不定期になりますので、よろしくお願いします。
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