あれから2日後……
大牙「此処が、奴らのアジトか」
と大牙が遠くからビルを眺め、呟いていた。
ピピッ
蒼也『若、ままなく作戦決行時間です。作戦の再確認をさせていただきます』
大牙の耳につけていたイヤホン型の通信機から蒼也の声が聞こえた。
大牙「ああ」
蒼也『まず、陽動部隊が先行して突入。その10分後に若が別ルートから突入して制圧してもらいます』
大牙「了解」
そして10分後。
大牙「時間だな、行くか」
そう言うと大牙は空になったジュースの缶を放り投げて歩き出し、缶はゴミ箱にカラン!と言う小気味の良い音と共に落ちた。
……
構成員A「侵入者だ!やれ!」
と犯罪組織構成員の1人がそう叫ぶと仲間たちが一斉に銃や魔法を放ち始めた。
大牙「さーて、手早く済ませるか」
そう言うと、大牙は一気に走り出して銃弾や魔法の攻撃を避け、構成員の1人に空中回転蹴りを叩き込んで気絶させた。
構成員B「ぐあっ!」
構成員C「大丈夫か!この野郎!」
と仲間が倒されて激情した1人が銃を撃った。しかし──
構成員C「な、何だと!」
次の瞬間、大牙へ迫っていた銃弾の速度がどんどん遅くなり、やがて消滅した。
拡無零束(かくむれいそく)。
大牙が生み出した魔法の一つで、拡散する「無限」と収束する「零」を現実化する魔法。
それにより、自身の周りに特殊な透明のバリアを形成し、自身が危険と認識するものが近づくと、その速度を遅くし、最終的には消滅するため、基本的にあらゆる攻撃を無効化することが可能だ。
構成員C 「う、嘘だろ──ザクッ!」
構成員A「こ、こんな──グフッ!」
構成員D「ドムッ!」
格闘術で大牙は構成員たちを気絶させ、拘束した。
……
構成員E「ボ、ボス!侵入者で──ジンッ!」
構成員F「し、しかも、相手はあの天導──シグーッ!」
構成員G「俺たちの攻撃が全く当たらな──バクゥ!」
その後も引き続き、格闘術やゾディアックソードの鞘で敵を気絶させながら進んでいた。
大牙「(さっきも思ったがなんで気絶する時の断末魔がMSなんだ?しかも今回のはSEEDのザフトの量産機だったぞ……)」
と大牙が考えながら歩いていくと……
大牙「ん?」
前方、左右の3方向から攻撃が飛んできた。
大牙「だから無駄だっての」
と攻撃が消滅するとそこには……
大牙「A級が11、B級が15か」
と大牙の視線の先には合計26体の魔物が居た。
大牙「これだけの数の魔物、と言うことはどこかに召喚士がいるな……だが」
と大牙の姿が消えた直後……
大牙「その程度の雑魚がいくら居ようと、そんなもの束にしたって俺には勝てないぜ!」
全ての魔物が消滅していた。
大牙「俺を止めたきゃ、最低でもS級を10億体連れてきてから出直すがいい」
と、大牙はどんどん進んでいき……
大牙「お、見つかった」
召喚士「し、しまった!?ギャン!?」
大牙に見つかった召喚士は殴られて気絶した。
大牙「これで、敵の増援の供給は止まるかな?」
と召喚士を拘束しながら呟いていた。
大牙「こちら天導、そっちはどうなっている?」
と大牙は部下に連絡した。
部下『こちら陽動部隊。敵の殆どを制圧完了しました。大牙様の方は?』
大牙「敵の増援を出していた召喚士を今拘束した。そろそろ敵の
部下『御意』
連絡を切った後、敵のボスを探しに歩き出した。
……
大牙「案外あっさりと終わったな」
難なくボスがいた部屋へ辿り着き、サクッと倒して拘束し、ボスが座っていた椅子に座り……
大牙「俺だ。ボスを無力化したぞ、場所を送るからさっさと来て連れていけ」
部下『分かりました』
連絡を切った後。
大牙「さーて、これからどうしようかね〜」
と大牙が考えていた時、
とあるカフェにて……
?「さて、そろそろかな?」
白髪に黒いスーツに帽子を被った男性が一人、魔法陣のモニターから大牙の姿を眺めながらコーヒーを飲んでいた。
?「大牙、すまんな」
男が指を鳴らした瞬間……突然、大牙の後ろにワープホールのようなものが現れた。
大牙「え?おわァァァァァァァァァァっ!?」
それに大牙は絶叫と共に吸い込まれたのだった。
【拡無零束(かくむれいそく)】
大牙の操る魔法で、大牙が生み出した魔法の一つ。
使いこなすには素粒子レベルに干渉する超緻密な魔力操作が必要で、「天眼」が必要。
使用者の周囲に拡散する「無限」と収束する「零」を現実へ具現化させることであらゆる干渉を完全に防ぐ魔法。
発動すると、自身の周りに特殊な透明のバリアが形成され、自身が危険と認識するものが近づくと速度を遅くし、最終的には消滅するため、基本的にあらゆる攻撃を無効化することが可能。
原理としての例を挙げると、銃弾の飛来し着弾するまでの空間を無限に拡大、それによって側から見れば銃弾の速度が遅く見え、銃弾の存在する空間そのもの零に還すことで銃弾が消滅する。
槍も炎も、あらゆる攻撃も空間を無限に拡大し零に還せば、大牙に当たらないのは道理を通り越してもはや真理の領域である。
この魔法は常時発動しており、攻撃の強弱、質量、速度、形状から危険度を選別し、自動で魔法が発動する(例えば先の尖ったペンには発動するが消しゴムには発動しない)。
他にも無限に増大した仮想重量で相手を押し潰したり、空中浮遊・高速移動したりと用途は幅広い上、使用者自身が触れているものに対しても効果を適用することが可能。
元ネタは呪術廻戦の無下限呪術。