機動戦士ガンダム 終天の御伽噺-フェアリーテイル- 作:7746MRRWAY
第91開拓惑星入植100周年記念
絵本大賞 佳作
「小さな悪魔」より抜粋
むかし、むかし
ある森のなかに
ひとりぼっちで生きつづける、
男の子が、すんでいました。
男の子は、なにもしりません。
その日まで、ただまいにち、森のなか、
ただただ生きることだけをかんがえていました。
ですがある日、森のなかで、女の子とであいます。
男の子は、はじめてであった女の子をみて、はなして、
じぶんはなにものだろうと、おもうようになりました。
「ぼくをそとに、つれていってほしい。」
男の子は、女の子に、たのみました。
こうして、ふたりのたびが、はじまりました。
ふたりは、たくさんのせかいをみて、まわります。
たくさんのであいと、たくさんのわかれがありました。
そんななか、ふたりはさんにんになりました。
さいしょのなかまは、おおきなドラゴン。
いなくなったともだちとのやくそくを、ずっとまもりつづけていました。
やがて、さんにんは、よにんになりました。
つぎのなかまは、きれいなにんぎょ。
女の子を、むかしのともだちににているといいました。
そして、女の子のためならなんでもすると、やくそくしました。
やがて、よにんはまた、ふたりになりました。
女の子はさいごに、だいじょうぶといって、男の子のせなかをおしました。
でも男の子は、それでもすこし、ふあんでした。
みんなのたびは、ずっとつづく。
生まれたてのこころで、そうおもっていたからです。
「わたしが、すべてのひげきの、げんきょうだ。たおしてみろ。」
まおうは、そういって、男の子におそいかかりました。
ですが、たくさんのかわいそうなひとたちとであって、
いま、ひとりになった男の子には、まおうでさえ、かわいそうにおもえました。
「これでも、かわいそうか!」
まおうは、なにもないせかいに、男の子をほうりこみます。そして、いっしょにとじこもって、さきにきえてしまいました。
なにもないせかいで、男の子は、また、ひとりぼっち。
こわくて、ふあんで、めをとじました。
すると、ちいさなこえが、きこえてきます。
そのこえは、しらないひとたちの、こえ。
でも、ありふれていて、なつかしい。
あたりまえの、まいにち。
そしてあたりまえの、へいわなせかい。
そこからにどと、でられなくても、
そこが、どれだけくるしくても、
そのひとたちにであえなくても、
男の子はしあわせでした。
さいごにすこし、あついとおもって、しずかなねむりにつくそのときまで、
そのかおは、ほほえんでいるようにみえました。
めでたし、めでたし