Escape from Kivotos 作:からしすみそホタルイカ
「Бравоチームはそのまま前進、Чарлиチームはechoチームと合流、残存勢力の掃討に当たれ、Дельтаチームは俺たちの援護だ」
『了解』
『休日出勤だけど手当はでるんですよね?』
『ごちゃごちゃ言うな、命令通り動け』
『へいへい』
そうか、echoは非番だったのか
「手当は出す、総員全力をもって敵部隊の制圧に尽力されたし」
『その言葉が聞きたかったんですよ』
「それとecho1-1、お前は後で腕立て200回だ」
『そんなっ?!』
『言わんこっちゃない』
「当たり前だecho1-1、俺は指揮官であり教官だぞ、言葉は慎重に選べ」
『こちらДельта、残り4分で現着する』
「了解したДельта、合流と同時に敵の本丸を叩くぞ」
『了解』
機動戦闘車…BMP-1か、いい戦力になる
「セリカ、シロコ、ノノミ、集合しろ」
「なになに?」
「便利屋も聞け、俺の部下が到着したら何としても敵将を討ち取る、その為には邪魔な護衛を叩き潰す必要がある…だが直属の護衛だけじゃなく近くの援軍もくるだろう」
「それで、近づけさせないために陽動が必要…ってこと?」
「そのとおりだ、航空支援を向かわせているからそっちに追加の増援は来ない、そこでお前たちが周辺の残存勢力を相手取り、俺たちで本丸を叩くって算段だ」
「成程、それなら敵に邪魔されずに一騎打ちが出来る…」
「理解が早くて助かるな、つーわけだから陽動は頼むぞ」
カヨコが補足してくれて助かる…参謀として引き入れたいな
「待って先生」
「どうした砂狼」
「アイツは私達が仕留める」
そうか…まぁ因縁の相手だしな、譲ってやるか
「…分かった、Дельтаとお前たちのポジションを入れ替えるとしよう…Дельтаチーム、聞いていたな」
『バッチリですよ』
「すまないな、1番美味しい所は譲ってやってくれ…しかし今日はビュッフェだ、喰って喰って喰いまくれ、だが料金は払うな、請求書が来たら燃やせ」
『了解、盛大に食い散らかします』
「期待しているぞ」
ヘリのロケット掃射の衝撃が響き渡り、遠くから聞こえる銃撃音がヘルメットの中をこだまする
「外周の掃除は粗方終わっただろうな、よし…作戦行動開始、Дельтаチームは合流を中止、すぐさま直援部隊の陽動にかかれ、便利屋、アウトローな所を見せてみろ」
『ウーラー!!』
「もちろんよ!任務は完璧にこなしてみせるわ!」
「アル様かっこいいです…!」
「まぁ高校を制圧する任務は失敗しちゃったけどね〜」
「うっ…」
「食費も人数分残せなかったし…」
「ううっ…」
陸八魔…可哀想に…後で飯を奢ってやるかな
〜一方Дельтаチーム〜
「各員、プレスチェックを行え、作戦開始だ」
「完了」
「かんりょー」
「完了!」
「こちらДельтаチーム、作戦行動を開始する」
『よし、健闘を祈る』
先生…じゃなかった、指揮官から与えられた最初の任務…失敗はできない
「前方に敵部隊、距離120」
「距離80まで前進、ライフルマンが狙撃して注意を引け、その間に私達が接近し制圧する」
「「「了解」」」
Ks-23のチャンバーにバリカーダを押し込み、シュラプネル25を2発装填する
「囮役は頼んだよ」
「任せてよ!」
ライフルマンに注意を引いて貰い、その間に遮蔽を利用して急接近、ビルの構造を利用して側面から奇襲し制圧する算段だ
「位置に着いたら報告する、報告からカウント10で射撃開始、当てなくてもいい、兎に角注意を引いて」
『もちろんよ、必殺の弾丸を食らわせてやるわ!』
「妙な色気は出さないでよ?」
『信用ないわね…』
「そのせいで演習で負けたんだから当然でしょ」
「そうそう」
『ひっどいなぁ!少しくらい信用したってよくない?!』
「結果を出してくれたら信用する」
「異議なし」
「はいはいおしゃべりはそこまでだ、位置に着いた…カウント開始」
空気で分かる、本物の戦場だ、今まで銃撃戦は何回もやって来たが、今回はそのどれとも違う…なんと言うか、常に背後で死神が鎌を振りかぶっている状態という感じだ
「これが戦場のプレッシャーか…」
先生の生い立ちは聞いた、戦争の恐ろしさ、仲間を失うことの辛さ、苦しさ、日に日に弱っていく味方を看病し、そうだったものを埋めた時の事も全て聞かされた
「私達も負けて捕虜になったら何をされるか分からないんだ」
『3…2…1…発射!!』
ライフルマンの射撃音を皮切りに遮蔽から飛び出し、正確に敵の頭部を撃ち抜いていく
「ライフルマン、ヘイトがこちらに向いたから合流しに来てくれ」
『がってんでい!』
ヘイトをこちらに向けさせてその間にライフルマンを移動させる
「リロードする」
「援護します」
「ポイントマン、ライフルマンを迎えに行け」
「分かった」
ポイントマンを向かわせて援護に回しつつ2方向からの挟み撃ちを敢行し制圧射撃を行う
「まだ一体残ってる、排除しろ」
「おっけーよん」
ライフルマンが最後の一体を撃ち抜いて戦闘は終了した
「こちらДельтаチーム、周辺の掃討を完了…これより苦戦している味方及び逃げ遅れた住民の避難誘導を行います」
一通り報告を行い、次の地点へ移動する
『ご苦労だったДельтаチーム、そちらにBMPを向かわせてあるからそいつと行動しろ』
「了解です」
〜ウスミーニツ隊〜
「あいつらか…」
『2番機、標的を目視、攻撃位置へ』
「1番機より2番機へ、FCSのロックを解除、ウェポンズフリー、交戦を許可する」
『了解、このロングを掃討します』
それじゃあこの交差点あたりを封鎖するかな…
チェーンガンの動作確認と試射を行い、ロケットポッドなどの武装を統括するFCSのチェックを行う
「良好良好…さっさと地上部隊を援護に回りたいが」
通路の奥からメインローターの音を聞きつけてやって来た敵部隊がわらわらとアリのように現れる
「対空兵器は無し…コイツら何しに来たんだ?」
対地ロケットを掃射し、30mmチェーンガンで次々に敵部隊を薙ぎ払っていく
「ウスミーニツ隊からкомандирへ、各地に散らばっていた残存勢力は一掃した、次の指示を求む」
『ご苦労、補給を受けたければ1度帰投しろ、帰りたければそのまま帰ってかまわん』
「了解、周辺の警戒にあたります」
「……さて、これで邪魔は入らん」
宣言通りアイアンサイトをしっかりと覗き込み、照準を頭部に合わせる
「宣言通りになったな、今俺が引き金を引けばお前はスクラップ置き場へ直行だ」
「それで?この私が大人しく降参するとでも?」
「いいや、しないな…だから撃つ」
引き金を引き、弾幕を形成する
「今だ!進め進め!!」
合図をして前進させ、弾幕で反撃をおさえる
少しずつだが敵の数は減っている…ここで押し切れば確実に奴は仕留められる
「クソ…こうなったらアレを使う!!」
「し、しかし!!アレはまだ調整中で…!!」
「かまわんッ!!」
何やら随分と怒り心頭のようだな…自分の味方すら攻撃するとは
「コブラ、俺たちが見える位置まで移動しろ」
『了解ボス』
戦車に射撃位置に着くよう命令したと同時に地面に影が落ち、巨大なロボットが降りてきた
「空中投下か…やはり制空権は大事だな」
おそらく輸送機か何かを上空に待機させていたんだろう
「これが…我社の技術の全てを結集して作った強化外骨格だ!!」
「へぇ、随分と大きいが使用者の事を全くもって考えていないな」
ハッチすら無くパイロットは剥き出し、狙撃されて終わるのがオチだ
「だがあれは調整中…つまり試作からもう一段階上の状態」
つまり量産には入っていない…あれをお釈迦にしてしまえばかなり痛いだろうな
「コブラ、あのデカブツだ」
『了解、測距完了、距離2638m』
「撃て」
1秒ほどして音速を超えた飛翔体が通り抜け、デカブツのコクピットブロックを貫通していった
「命中確認、目標はKIA」
ただでさえ重たい徹甲弾が秒速1850mで飛んでくるんだ、命中すれば例え外れても甚大な被害は免れられない
『командир、こちらT-80UK《サラマンダー》、敵戦車を補足、形状はまるでまな板だ』
まな板…Strv103か…?
「サラマンダー、攻撃を許可する」
無線を入れた直後に轟音が響き渡り、すぐさま連絡を取る
「どうしたサラマンダー、何があった?」
『敵戦車を撃破、弾薬庫に誘爆した模様』
なるほどな…
『先生、周辺の敵は全て倒しました!残党は逃走したので、もう安全なはずです!』
「ありがとよ、アヤネ……全隊員に告ぐ!ご苦労だった、状況終了だ!!後で祝賀会をやるから片付けておけよ」
『ひゃっほう!今日は教官の奢りだ!』
「待てecho1、お前は自腹だ」
『うそぉ?!』
「その他の者は奢ってやる、撤収しろ!」
『了解!』
連絡が終わると、シロコが話しかけてきた
「敵は…死んだ?」
「…いや、死んでないな」
「え?でもさっき大砲で撃ち抜かれたでしょ?」
セリカが混乱したように聞いてくる
「あぁ、しっかりとコブラがコクピットブロックをぶち抜いた」
「じゃあ…」
「おそらくだが…奴はゴキブリよりもしぶとい、万が一の事態に備えてバックアップをとっているだろう…それが野郎共機械人の特権だ」
いちいちモニタリングをして人格や記憶ごとバックアップを取るからおそらく掛かる費用は莫大…一般の機械人の市民には無理だろう
「じゃあ…あいつを倒すのは無理なの?」
「さぁな、本部に乗り込んでバックアップを取るためのリンクを解除して、データを消せば完全に殺せるかもな」
「そんなに面倒なの…」
「そんなに難しくは無いだろ、あの兵力を見ただろ?おそらく基地の守備隊も連れてきてた」
「という事は…今基地は手薄」
「そういう事だ、攻め込みに行くぞ」
「…ところで先生、その赤いのはなんですか?」
「ん?」
足元を見ると、舗装された道路の上にぽたぽたと流れ落ちる赤い水滴が溜まって、見事な対比を作り出している
「あぁ…脇腹を撃たれたのか」
気づかなかったな…ていうか、急に眠くなってきた…
「先生?!」
迫り来る眠気に身を任せ、意識を深淵の底へと落としていく
俺はしばらく…寝る…おやすみ…
コンビニって大変っすね
黒服さんとの関係
-
友好
-
ビジネス
-
敵対
-
ぶっ殺