魔女の町   作:電脳図書館

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読了ありがとうございます!第一話です!五作目もよろしくお願いします。


おばあちゃんは魔女!(故人)

コインに裏表があるようにこの世界にも裏がある。ヤクザものとかそう言った話じゃない。

"悪魔"・・・様々の神話の神や怪物、英雄がそう呼ばれ現世に近いようで遠い魔界から現世に訪れる超常の存在にこれまで人類は何度滅ばされ掛けたことか、まぁ人によって滅びかけたこともあるのだがそれは横に置いて置くとしてそんな中でも人類が滅ばされなかったのは悪魔と渡り合う存在のお陰だ。

 

しかしそんな彼らにも思想の違いは存在しており、様々な霊能組織が存在する。

代表名的なものとして秩序ことロウがメシア教、中立ことニュートラルがヤタガラス、混沌ことカオスがガイア教が挙げられるが他にも様々な組織が日々凌ぎを削っている。

 

「で、そんな様々ある霊能組織の一つにあんたの祖母がトップだったものがあるんだよ」

「はぁ!?マジで!?」

 

俺の名前は白海倫司。関東にある都会と田舎の中間みたいな地方都市白海市の普通の高校二年生・・・とは言えないが、少なくとも悪魔などとは無縁だった・・・おばあちゃんは別だったみたいだけどな!

 

「別にあんたの祖母が特別じゃなくて白海家当主は代々そうなんじゃよ」

 

「うっそだろおい!?そんな大事なこと葬式の式場で初めて知るっておかしいだろ!?次の当主俺なんですけど!!」

 

家の名前が市の名前になっているように昔からこの町と周辺地域を治めているのが白海家だ。もっとも今は現代なので表立っては市長を始めとした行政府が統治しているので、セカンドオーナーという形が近いかも知れない・・・なんでこんな重要なこと死ぬまで黙ってやがったあのババア!!

 

「まぁ昔からの友人だった私の目から見てもかわいい孫をこっちに関わらせるか悩んでたからね。あいつの娘のときもそうだったがそういうところは甘いからねぇ」

「あー、当主になる為の勉強以外は割と甘い方だったかもしれないな」

 

「元々うちの組織は、魔女狩りで祖国から逃げてきた魔女の保護を目的に設立されたってのもあるからその甘さは血筋かもしれないね」

「え、つまり構成員全員魔女?というかうち魔女の家系だったの!?」

 

そういえば代々の家族写真や絵、歴代当主の自画像などは女性の比率が高いし女系家族寄りではあったが・・・まさか魔女とはな。

 

「あれ、でも俺めっちゃ日本人の顔つきだけど」

 

「組織を立ち上げた初代様がこの町いや当時は村か、そこに漂流した際に当時漁師だった男との子の直系だからの。年月が経てば日本人顔になるもんじゃろ」

 

「俺の家が漁師していた時期と魔女狩りの時期が被る時代って15世紀辺りか・・・え、室町時代から続いてるのその霊能組織?軽く六百年以上の歴史があることになるんですけど」

 

「うむ、とはいえ最初に魔女を優先的に取り組んだからか、勝手に女主体の組織と思われて迫害を受けた女の魔法使いが更に集まった結果、規則とかで決まってもないのに男子禁制みたいな雰囲気が出て規模自体は中規模程度じゃがの」

「そんじゃ俺無理じゃん。よし、二階で参列者と寿司食ってこよう!」

 

「いや、別に男子禁制とかの決まりなどどこにもないから全く問題ないぞ?」

 

「俺と組織の構成員の皆さんが困るんです!!第一そんな実力主義みたいな業界なのに素人の俺が組織のトップに立ったら外敵より内敵ってか身内に降ろされるわ!ついでに命も落とすだろうし!」

 

そもそも女性中心というか全員女性の時点で針の筵がすごいんですけど!

 

「それはないじゃろ。さっきも言った通り迫害をされていた者を保護している組織じゃから白海家やあんたの祖母個人に恩義がある故直接どうこうしようとする者はおらん。まぁ反対する者自体はいたりするが」

「あ、そうなの?なんだ悪魔とかいる業界の組織だからどんな権謀術数、血にまみれているかと思ったが表の政治より全然やさしいやんけ!」

 

「・・・ああ、裏は知らずとも当主を継ぐことは決まってたからその手の教育はされてたんだったね」

 

「何だったら実戦経験も積んでるぞ(白目)。同じクラスの奴が「家の事情で幼いころに別の家の人間になってしまったお兄様を取り戻したいのです!」とか糞重いことお願いしてきたから行政や各方面の根回しや裏工作もして「実はこの二人兄妹だったんすよ!」的な感じで戸籍とか諸々書き換えたし」

 

結果的にその騒動で俺が白海家の当主になることが周知されたし、政治手腕も評価されたからプラスもあったけど滅茶苦茶大変だったから二度とやりたくないものだ。

 

「あ、そいつもうちの組織の一人だよ。若手で三本の指に入る実力者さね、兄の方も組織には所属してないが腕は立ったはずさ」

 

「あいつらもか!!普通に葬式来てるし・・・あのときばあちゃんが「裏のことはこっちでやるよ」と力貸してくれたが、裏社会ってより霊能業界のことだったんだな」

 

「その代わり表のことは全部あんたに投げてたけどね。そうだね、どうせだ後の説明は彼女に任せようか。仲はいいし兄のこともあって裏切らないだろうからね」

 

「そりゃあいつは恩を仇で返す奴じゃないが」

 

だが曲がりなりにも友人が裏にも関わるって普通は止めようとするものだけど。

 

 

「はい、説明役は私にお任せくださいマジョリーナ様!」

「滅茶苦茶ノリノリで嬉しそうだな深雪!?」

 

本人曰く親しい人兼恩人に隠し事するのが滅茶苦茶ストレスだったそうです。

ある程度の説明をしたあと組織に顔を出す日取りが決められた。結局明日ってことになったから話し合った意味はないけど。

 

「はぁ・・・悪魔や霊能とかがマジであるのか。そういえば俺が小さいことに悪魔なんとかいうプログラムが贈られてきたっけ」

 

家に戻っても現実感が無い中、ふとまだ5歳だったころに初めて買ってもらったPCに送られてきたプログラムがあったことを思い出す。

 

「えーと確か面白がって解析しようとフロッピーに移したんだっけ。フロッピーも最近使わないから読み込みデバイスと一緒に押し入れにしまっちゃってるな・・・時代だよなってあった」

 

押し入れから取り出したフロッピーディスクとデバイスを取り出す。フロッピーの表面の欄に書かれたタイトルは『悪魔召喚プログラム』、当時はその後色んな事件や不景気が起きたからすっかり解析を忘れてたんだっけか。

 

「こういうのって本物の悪魔がいると知ってると安っぽく見えるよな。ま、暇つぶしに解析でもしてみるかね、十年以上前のコンピューターウィルスとか幾らでも対処出来るしな」

 

後々この『オリジナル』の悪魔召喚プログラムが色々と騒動の引き金になることを当時の俺は知る由もなかったのだった。




読了ありがとうございます!時代設定は真1の事件でICBMを止められた世界線であるソウルハッカーズ時空に近い感じで、真1から12年後の設定です。
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