魔女の町   作:電脳図書館

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第二話になります!AC6を三周クリアしたレイブンは気が付いたらエルデンの大地に立っていた!何を言っているか(以下略)・・・DLCまでに一周はしときたいな。


魔女の夢幻郷

色々と衝撃だった葬式を終えた俺こと白海倫司。その後これからのことを考え軽く放心していたが、場所が場所だっただけに参列者の皆さまに励まされはしたものの不審がられることは全くなっかった。

 

そんでもってその翌日俺は顔合わせも兼て魔女や魔法使い達(正直違いが分からん)の組織の拠点を訪れていた。

 

「ここが私達の組織【魔女の夢幻郷】の拠点です!隠蔽も兼て郊外に建てられているんですよ!」

「おお、また広くて立派なもんだ。地下もあるみたいだし」

 

【魔女の夢幻郷】・・・名前が不穏過ぎやしないかね?

 

「拠点と言ってもこことかの共有スペース以外は構成員のそれぞれの魔術工房が集まったようなものだがね。市内に個別に工房を持ってる者も少なくないね、最近の若い者はそっちに憧れているようだけども」

「まぁ工房って研究所兼住居みたいなもんみたいだからな。持ち家に憧れるのは分かる」

 

一国一城の主は男女問わず憧れるものなのだ。一般人的な感覚でも共感できることあるんだなぁと思いながら拠点内の共有スペースを見て回っていく。見たところ生活に必要な施設は勿論図書館などには俺でも明らかに古書だと分かる貴重な本を多数取り揃えていて調べもの、研究などには困らなさそうだ。

もしかするとこういう利便性を捨てたくないから個別の工房を持たない人もいるのかも知れない。

 

「色々あったが思ったよりも生活面の施設が充実してるんだなぁ」

 

「ここは研究機関の側面だけじゃなくて魔女とかの保護が名目だからね。ある程度生活できるようにしないといけないのじゃよ」

 

「女所帯だからというのもあるのでしょうね」

 

「なるほど。所で遠巻きに構成員に見られていたけどやっぱり噂になってる?」

【見られている様子のイメージ】

「それはもう!今回顔合わせするのも反対派、中立派の実力者ですし」

「というよりも深雪と同じ若手実力派の二人だね。組織のありようは若い者が決めるのは代々の習わしだね」

固定観念に囚われないようにする決まりなのだろうか?そういえばマジョリーナのばあさん達高齢の魔女は長老衆と呼ばれ組織を見守りはしても運営には関わらないんだったな。

 

「ところで2つ程いいか?」

 

現在俺はおばあちゃんが使っていた執務室に来ていた。これからは俺が使っていくことになるのだろう。そしてそこに大量に置かれていた紙束を指さす。

 

「これ何?色やら材質が一枚一枚違うんだけど。色紙かな??」

 

「・・・個人個人で提出しているからね。わかりゃいいだろの精神で皆紙とか書式がバラバラなのさ。最近の子は学校とかもちゃんと行ってるから統一した方がやりやすいって知ってるんじゃがの」

「余程の実力が無いと少数で組織を変えるのは難しいですからね」

 

「まぁ一構成員が予算や時間がかかりそうな組織改革とか出来ねぇよというのは分かるけども・・・うわ文章構成もバラバラで読みづら!ここら辺は俺がどうにかしないとな」

 

そんなこんなで顔合わせの時間までマジョリーナのばあさんと深雪にも手伝って貰い種類整理を行う・・・ばあちゃんどうやって回してんたんだろ?と思いながらやっていると顔合わせの時間になってしまった。

 

「まぁ・・・うん。正直俺と深雪と同世代ってことでなんとなーく分かってたけどさ」

 

深雪が入れてくれた紅茶を一口飲んで辺りを見渡す。魔女の組織であるから最初はどんなメンツかと思っていた。しかし深雪と同世代と聞いてからもしかしてと思ったりもしたが・・・。

 

「ものの見事にうちの学校の生徒会メンバーやんけ!!」

 

【白海学園生徒会 会長 白海倫司】

 

「警備の都合上貴方の周囲を関係者で固めた方が都合がいいのですから仕方ありませんわ」

【白海学園生徒会 副会長 ヴィクトーリア・ダールグリュン】

 

「倫司君のおば様が教育以外は孫に甘かったことは分かっているでしょう?因みにここにいない生徒会メンバーも全員こっち側よ」

【白海学園生徒会 会計 久遠寺有珠】

 

「事前に説明しておらず申し訳ありません倫司様。ただ色々情報過多だった昨日の説明と合わせて教えると更に混乱すると思ったので敢えて説明はしなかったのです」

【白海学園生徒会 書記 四葉深雪】

 

そういえば生徒会長になったのもばあちゃんに「白海家を将来継ぐ為の経験作りに丁度いい」と勧められたんだったな、そこから仕込まれていたか。

 

ヴィクトーリアことヴィクターのダールグリュン家、有珠の久遠寺家、深雪の四葉家はこの町と周辺で白海家の次くらいに権力を握っている名家だ。それこそ一部分野では白海家を超えていると言っていいのに拠点をより首都に近い都市に移さなかったり、海外に出なかったので不思議に思っていたが予想以上に白海家との繫がりが深かった訳だ。

 

「白海学園は代々白海家の次期当主の学び舎、当然警備の用心はしているさね。生徒だけじゃなくて教職員の中にもうちの構成員はいるのじゃよ」

「マジか!?何か俺以外メンバーが女子だったからおかしいなとは思ってたが立候補や投票も出来レースみたいなものだったのか!」

 

「その通りじゃがちゃんと能力ある子を選んでおるわ。あんたも知っておるじゃろ?」

 

「それはまぁそうだけど」

 

ヴィクターは副会長であるが会長の俺に物怖じせず積極的に意見や反論をくれるので、割と組織でよくあるトップの視野が狭まるのを防いでくれる。というかそう言ったことを期待して副会長に任命したのだ。

文武も両道、どちらかと言えば武よりだが俺よりも会長に向いてると思う。

今思えば互いの立場的によく俺に物怖じしなかったなと感心する。

 

有珠も実家の久遠寺家が建設業を始めとした事業で成功し、白海家を含めた他三家よりも財政的に裕福になっていたりするのだが母親の死後父親と上手くやれていないようで実家から離れている。仕送りも断っていて、その分家計簿を付けて四苦八苦しているのだが、魔法の研究費も自前で出しているのなら納得だ。その為守銭奴の一面もあり、生徒会だけではなく全委員会の財布の紐はキツかったりする。

学校では頭はヴィクターよりいいが、体育を毎回見学するほどの運動音痴だ。

 

深雪の四葉家は・・・他三家よりも内情が複雑で深雪の兄貴の話も深く関わってくるので今は触れないで置こう。ただやたらと情報通な一面がある家である。成績は二人と違いどちらによってもいないバランス型の優等生だ。

 

「役割としてはダールグリュン家が武力、久遠寺家が財力、四葉が諜報に長けておるの」

「ほうほう、歴史が長いだけあって役割分担が出来てるな・・・あれ俺の家っている?」

 

「「「「いる(ガチトーン)」」」」

 

「ア、ハイ」

 

えぇ、何そのマジ顔。他の家の弱みでも握っているのか俺の家は。

 

「そもそも元来魔女は個人主義者なのよ倫司君。ダールグリュン家は魔女ではなく純粋に魔法使いの家系で、四葉家は遠い先祖に魔女がいたというだけだからほぼ魔法使いの家系だけど逆に本来なら魔女達の反感を買うわ」

「これだけ魔女が集うというより主体になっている組織は国内唯一、外国には他の魔女組織もありますが精々互いの研究成果を見せ合う学会や多少の決め事を話し合う場程度でここまで互いの繫がりが強く統率が行き届いている組織はありませんわ・・・まぁトラブルややらかすことが無いという訳ではありませんが」

「そういうことが白海家の尽力で成しえているので潰れればあっという間に組織は空中分解してしまいます。それと外国から言わば不法入国をした魔女やその一族が罪に問われなかったりするのは、政府とパイプを持つ白海家が政治的に守って下さっているお陰なのです」

「うちはカリスマ&政治担当ってことね・・・あれじゃ何で反対派なんているんだヴィクター?」

 

俺の家の役割も大きいことが分かったが何故トップの就任を反対するのかが分からなくなった。

なので十中八九反対派であろうヴィクターに聞いてみた。

 

「特にどっちがどっちと言わなかったのに気づく辺りは流石ですわね。勿論反対には理由があり、就任しない場合の代理案もございますわ」

「ノープランで反対だけするとか迷惑以外の何物でもないからの」

「お前のことだから何も用意していないとは思っていなかったが・・・聞くだけ聞こう」

 

「話が早くて助かりますわ」

 

肝心の話になったとたん先程までの騒がしさから下手の空気が一変する。流石裏の業界で活躍いているだけあり、意識の切り替えが早い。

 

「まずは理由より先に結論、私達反対派の目標を伝えて置きましょう・・・それは『白海家当主と魔女の夢幻郷の長を一つにまとめるのではなく分け「却下で」ること』ってまだ話している途中ですわよ!?」

「だって論外なんだもん」

 

ああ、そうか。こいつも何だかんで俺より責任を持とうとするぐらい過保護だったもんな・・・あれ?こいつが頭ということは反対派の奴らって・・・あ(察し)。

 

「俺を害す気はないって・・・そういうことかよ」

 

マジョリーナのばあさんの微笑まし気な視線を受けながら俺は溜息をつく。どうやら予想以上に白海家は慕われているらしい。




読了ありがとうございます!中立派と反対派(過保護)との邂逅と町の勢力図ですね。因みにガイア教、メシア教は町にはいませんが、メシア教は裏を知らない一般的な信者ならいます。
この辺りは魔女の閉鎖的な側面が出てたりします。
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