魔女の町   作:電脳図書館

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第三話になります!この小説の始まりは真・女神転生TRPG覚醒のルールブックを手に入れたけど絶版なだけあって周りに出来るのがいなかったから設定だけでも使いたい!という願望から生まれているのでちょくちょくそのネタや設定が入ってくると思います。


レベル上げ

顔合わせから早くも一週間が経過した。といってもやっていることは学園の生徒室でやっている書類整理だけど。

 

「いや、あの他にすることがあるのでは?」

「どうした碌に準備なしに権力を二分しようとしたヴィクター」

 

「ぐは!?」

顔合わせの時に提示された『白海家当主と魔女の夢幻郷の長をそれぞれ別役職にする』という案は権威と暴力を分けると碌なことにならず、未来の遺恨を残す可能性が高かったので既に正式に却下している。

無論このやり方がまかり通り成功する組織もあるのだが、それは初めからそれ前提で組織作りをしていたり、数世代掛けて準備や組織改革を行った場合がほとんどなのだ。

 

「俺の代はいいにしても将来的に権威が暴力に追い付かず暴走する暴力をうちが止められなくなる未来が容易に分かるからな」

 

「ぐぬぬ・・・!」

とはいえ彼女は元々聡明な人間なのできちんと実例交じりに説得すれば理解はしてくれた・・・数時間掛ったし、理解はしても納得しているかは微妙だがな。

 

「それよりもヴィクターは何か言いたかったのではないかしら?」

「あ、そうでしたわ!書類整理だけではなくて他に…そうレベル上げとかもっとやらなければいけないことがあるはずですわ!」

「レベル上げ(組織)なら今やっているところだが?」

 

「そっちではなくて貴方個人のレベルの話ですわ!」

「いや、でも文章構成はこの際統一は諦めるにしても書式…最低でも報告書の紙くらいは統一しないと事務処理が田舎の役場並みに停滞するから組織改革の為にこの作業は必要なんだが」

 

「まぁまぁ…ただヴィクターの意見も一理あります。この組織の長になる以上実戦は経験し、ある程度のレベルに到達しないと他所から舐められてしまいます」

 

「実戦ね…」

 

レベルとは所謂RPGの様なアレと考えてもらえれば大体あっているが、違いとしてレベルを上げは試練を乗り越え魂をより高次に昇華させるという側面の話になるので、よくある強い人についていくパワーレベリングと言った手法では経験値などの獲得が非常に非効率で意味が無いのだそうだ。まぁそれでもその戦いが戦争規模になれば話は別だと思うのだがそんなの起こってほしくないから考えない方がいいだろう。

 

「一応ばあちゃんからの紹介で元アメリカ軍人さんから銃とコンバットナイフの扱いはハワイで習ったけど対人技がどこまで悪魔に効くのかな?」

 

「寧ろ戦闘技能があることの方が驚きなのですが…レベルも一般人は1からなのですが2ありますし、段階的には『愚者』とはいえ」

「ハワイ連れてってやると言って上機嫌でついてったら銃の演習場みたいなところで缶詰にされて、結局水着の出番無かったけどね。当時は護身用とか言ってたが、裏の事情もあって事前に仕込んでたんだろうな…でもそんなことするなら早くこの業界のこと教えてほしかったんだけど!」

 

「教育には手は抜かない人だったものね。でもそのどちらも耐性次第ではあるけど悪魔には有効だから安心して…本当は魔女の長らしく魔法も覚えてほしいのだけど既に収めている技術と0から学ぶ技術でどちらが伸ばしやすいかと言われるとね」

「俺も魔法とか使ってみたいけど0からだと時間掛かるから後回しにしていたが、勉強した方がいいか」

 

「実戦自体は近くに組織が管理している異界がありますので比較的容易に出来ます。後は護衛というかパーティメンバーは必要ですね」

異界とはこれまたRPG的に言えばダンジョンみたいなものだ。下手をすれば異界内の悪魔が外に漏れだしてしまうが、異界の主である強力な悪魔を倒せば消滅する。しかし異界にいる悪魔のドロップアイテムや異界内で採取できるアイテムは珍しい物は勿論外で取れる同じ種類のものでも質や一度に手に入る量などが良いらしく、異界の主と協力関係を結びわざと完全攻略して消滅させないようにしている組織はうちも含め多いらしい。

 

「死んだらダメな立場だからソロでやるつもりは毛頭ないが…お前たちだと実力の差がありすぎてレベル上げ的にも経験的にもお互いに悪影響だろう?」

 

「そうですわね。即席で組むのも危ないですから既存のパーティに一時的にお邪魔する感じがいいでしょう」

「それお邪魔ならぬお邪魔虫にならない?俺が入るってことは多分ルーキーが組んだパーティとかだろ?」

 

「それなら大半はルーキーだけどリーダーの子だけ一人前の子のパーティがあったわね。そのパーティならどうかしら?結成して数か月は経っているからもうある程度パーティの役割分担も出来てる頃でしょうし」

「うーんあんまり現場の迷惑になることはしたくないけど有事の時にお荷物になるのはもっとダメだからな。分かった頼む、こうなったら魔法の勉強も本腰入れてかないといけないな」

 

いずれこいつらと一緒に戦いたいものだ。そこから数日は書類整理と同時並行で魔法の勉強も開始したが流石に数日の勉強で結果は出ない

 

「倫司は【タルカジャ】を修得した!・・・え、早やない?」

 

「…これも血筋なのかしら」

          【魔法の教育担当】

 

こともなかったがあっという間に異界に挑む当日、拠点の会議室の一つで今回お世話になるパーティを紹介された。新米ではあるが所属組織のトップと組むとか胃が痛いなんてレベルじゃないので心配だったが幸いやる気はあるようで何よりだ。

「でもパーティメンバーが全員JCとか聞いてないんだけど?」

 

これ傍からみたら事案だよな。




読了ありがとうございます!二、三歳くらいの差しかないとはいえ男子高校生が女子中学生と絡むと事案っぽくなるのはなぜなんでしょうね?
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