ヴァーチャル美少女キャラにTSおっさん 世紀末なゲーム世界をタクティカルに攻略(&実況)して乗り切ります!   作:えぴっくにごつ

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Chapter2:「ガン&バニー」
Part8:「攻略の要はバニーガール」


 それから二人は、予定した行動の一つ一つをこなしていった。

 

 まず今先に星宇宙が話した通り、最寄りに存在する小さな廃スタンドのロケーションに立ち寄り。そこを初期位置として出現する武器MODを回収。

 

 それからカウストたちのコミュニティ――サンスフィルテという名の村を訪問。

 再びカウストと会い、先のクエストの報酬をこの世界の通貨貨幣で受け取り。それを用いてトレーダーから最低限の必要品を購入。

 そして同時にカウスト始め、村の人々や店から情報を入手し。合わせて序盤のメイン・サブクエストのスタート条件を解放。

 現段階でできるだけの準備態勢を整え。そして次へのステップを開いた。

 

 序盤向けのいくつかの選択肢が解放され、星宇宙等はそのうちから一つのサブクエストの攻略をまず行う事とした。

 MOD武器の恩恵により強力な攻撃力こそ得ている星宇宙等だが。レベル、基礎ステータスはまだ低く、そして弾薬、回復薬などを始めとする消耗品も心もとない。

 選んだサブクエストはあるロケーションの探索、及びそこを根城とする敵性モンスターキャラクターの掃討クエスト。そのロケーションは入手できる消耗品アイテムが序盤としては比較的ふんだんであり、同時にモンスター掃討によるいくらかのレベルアップも望めた。

 サブクエストのため寄り道にはなってしまうが、現段階では一番堅実なものと見ての選択であった。

 

 

 

 サンスフィルテの村を出発した星宇宙等は、短くは無い目的地までの行程を、しかし幸いなことに大きな障害や脅威との接触は無く走破。

 その目的地、サブクエストのロケーションへと到着した。

 

 そのロケーションとは――巨大なショッピングモール施設だ。

 〝ショッキング・ショッピング・モール〟といういささか独特な名称。この荒廃した世界ではとうに打ち捨てられ、そして今はモンスターの巣窟と化していた。

 

 

「――っー」

 

 そのショッピングモールより少し離れた高所、高台の上。そこに位置取り、星宇宙はモール近辺の様子を確認していた。

 岩陰に身を預けて隠し、双眼鏡を構え覗いてモールの回りに視線を走らせる星宇宙。

 見えるはモールの近辺を歩き回る、人型モンスターだ。

 

 緑色の肌が目を引き、そしてその体長は優に2mを越える巨体。

 それはこの科学と魔法が交錯する世界の、魔法技術によって生み出された一種の人造人間。この世界、TDWL5では‶オータント〟と呼称されるモンスターキャラクターだ。

 

 モールはそのオータントの根城と化し。見える数体のオータント個体はその歩哨であった。

 

「画面越しに見るのとは、ヤバさ加減がダンチだな……」

 

 そんな目に見えての脅威であるオータントを、画面越しではなく限りなくリアルに近い今の状態で観測し。言葉を零す星宇宙。

 

「うぉーう、マッチョメンがいっぱいだー……っ」

 

 その星宇宙の真後ろ頭上より、他でもないモカの続けての声が聞こえた。

 岩陰に身を預ける星宇宙の上に、モカは乗っかる様にその身を重ねたため。星宇宙の首回りにモカの豊満な乳房がむにゅりと押し付けられ、その感覚が星宇宙に走る。

 

「……」

 

 本来なら男児としては、気恥ずかしくも喜ぶべきものであろう感覚なのだが。

 しかし星宇宙は一旦自身の胸元に意識を向け、それから何か複雑な、微かに悔しいような気持ちを感じてしまっていた。

 

「はぁ」

「ぉおぅっ?」

 

 吐いたため息と一緒にそのよぎった考えを振り払い。星宇宙は身を預けていた岩場から離れて、その動きで合わせて乗っかかっていたモカの体を退けて降ろした。

 

「さて……そのつもりではあったけど、やっぱり正面突破は無しだな」

 

 そして岩陰の奥に身を隠し直し、そう考えの言葉を発する。

 

《じゃあやっぱり、スニークですか?》

 

 そこへコメント欄にそんなコメントが流れる。

 

「うん、普段のプレイだと正面突破しちゃうんだけど、今回は裏手からステルスで侵入する。幸いダウンディノ戦のレベルアップのおかげで、ステルス技能とピッキングにもポイントが振れたからね」

 

 そのコメントに返す星宇宙。

 ここまでの道中で、どういうプランで行くかの予定は一度視聴者に話しておいてあったが。それを今に状況を見てから改めて説明する言葉だ。

 

「ただ――それでもここは、後半から激しい戦いは避けられない。火力はMOD武器のおかげで十分だけど、防御力が今のステータスではやっぱり不安があるな……」

 

 しかし、合わせてそう懸念の言葉を紡ぐ星宇宙。

 

「じゃあ星ちゃん。やっぱりあのスタイルだねっ?」

「――はぁ……なりふり構ってはいられないか……」

 

 そこへモカから掛けられたのは、なにかなぜか楽しそうな声での言葉。

 それに星宇宙は少し渋い顔で考えた後に、微かな溜息交じりの言葉でそんな言葉を零した。

 

 

 

「――あった……えいっ」

 

 開いたインベントリウィンドウからあるアイテムを見つけ、星宇宙は少し覚悟を決めるようにそれを指先で選択した。

 

 スッ――と。

 星宇宙の姿格好、衣装が一瞬のうちに変化したのはその直後だ。それはTDWL5のゲーム内における、キャラクター装備変更の際のもの。

 それにあっては星宇宙等も、視聴者の皆も別に驚くことでは無いのだが。

問題は、星宇宙が変じた姿格好。

 それまでは、学生制服をモチーフとしたアイドル衣装のような服装であったそれが。今に在ってはそれは、露出多めの魅惑の姿――バニーガール衣装姿へと変わっていたのだ。

 

 星宇宙の鮮やかな青色の髪と似合う、水色寄りの青色のバニー衣装。それが、乳房こそ少しつつましいが完璧なラインを描く星宇宙の美少女ボディを飾っていた。

 長く尖る造形のバニー衣装がかっこよくの可愛く、ふわふわ尻尾がまた可愛らしい。

 

「……」

 

 しかし。

 その魅惑のバニーガール姿へと変じた星宇宙当人は、大変に渋い顔色をそこに浮かべていた。

 

 そのバニーガール姿、それに扮する星宇宙は。このTDWL5の世界観、そして現在の状況に大変に似つかわしくないが。

 何も星宇宙は、今に在ってただの悪ふざけでこの格好に扮したわけではない。

 このバニーガール衣装、やはり有志が作成したMODアイテムであるのだが。一種のネタ装備であるこの衣装は、バニーガールの軽量な見た目に反してとてつもない防御力を誇るのだ。その防御力はゲーム後半に手に入る重装備にも匹敵し、さらには他ステータスもいくらかの恩恵を受けることができる。

 その特性に反して、序盤のロケーションで入手することができる。まさにチート装備であった。これを利用しない手は無い。

 

「うわ……」

 

 しかし星宇宙自身は、今そのバニー装備を纏っている自分の姿を見下ろし。微かに顔を赤らめて、微妙な、我ながら少し引いてしまっているまでの顔色を作り言葉を零した。

 

 元々は作成した女プレイヤーキャラに着せて、ネタプレイ&目の保養として楽しんでいたMOD装備であったのだが。

 いくら今は美少女の姿とは言え、そして何よりその効果特性を利用しない手は無いとはいえ。

 まさか自分が着る事になるとは思っても見なかったのだ。

 

「どゅひゅひゅっ♡星ちゃんバニーちゃんカワイイねぇっ♡」

 

 そんな星宇宙へ、透る可愛らしい声での反した怪しい声色が飛び来る。

 声の主は他でもない、目の前に立つモカ。見れば、そのモカもまた魅惑のバニーガール姿であった。

 彼女のイメージカラーである濃いめの青色のバニー衣装で、そのボンキュボンのエロティックボディを飾っている。その豊満な乳房はバニー衣装から今にも零れん程だ。

 もちろんその姿格好は、そのバニー衣装の防御特性の恩恵に預かるためのもの。

 

「たまんなくてオヂサンぺろぺろしたくなっちゃうナー♡、どぅひひっ♡」

 

 しかしそんな悩ましく罪作りな魅惑の姿に反して、モカが見せるは彼女のキャラクターの一つである〝セクハラおじさんモード〟。

 その端麗な顔をしかし下心丸出しに染めて。下唇をペロとなめて、何か指先をワキワキと怪しく動かしている。

 

「……モカ」

 

 それに星宇宙が返すはジト目の白い色。

 自分の最推しキャラであるモカのセクハラおじさんムーブ。

 実況動画などで画面越しに端から見ていた時には、なんだかんだそのキャラクタームーブすら可愛らしく思っていた星宇宙だが。

 それが目の前で起こり、しかも向けられる相手が今は美少女姿の自身という状況となっては。さすがにその気持ちには微妙な、そして少し呆れたそれを抱いてしまっていた。

 おまけに今の様相は、画面越しに見ていた時よりも生々しい。

 

《かわいい》

《星ちゃんおっさんかわいい》

《エロおやじ(星ちゃん本人が)》

《星ちゃんカワイイ。モカおじさんもかわいいけど……うん……》

《モカおじさん社長……》

 

 しかしさらにそんな星宇宙をよそに。コメント欄にはまた、そんな星宇宙のバニーガール姿を囃し立てるコメントが流れている。

 同時にモカのセクハラおじさんムーブへの言及も。

 

「えぇ……あの、改めて言うけど俺は中身は三十路のおっさんだからね……?」

 

 そんな流れるコメントに、星宇宙は困惑しつつ言葉を返す。

 いや、星宇宙自身TS趣味は好みであるのだが。いざ自分がその当人の立場になってみると、それに向けられる周りの囃し立てる反応には、流石に違和感や困惑を覚えてしまっていた。

 

《それがいい》

《中身おっさん美少女が戸惑ってるのが可愛い》

《自分の醸し出してる可愛さエロさに自覚が無いのがまたいい》

《ナチュラル少女のモカちゃんより恥じらい乙女感出しているという異常》

 

 しかしそんな改めての念を押す言葉にも、返って来るは囃し立てるコメントの数々。

 

「はぁ……TSした当人の困惑葛藤ってやつを、今少し身で理解したよ……」

 

 そんなコメントや目の前のモカの姿から。星宇宙は呆れを含むため息交じりに、一つ学んだというように言葉を零す。

 

「んっ……♡食い込みが……」

 

 その直後。

 星宇宙はバニーレオタードの尻部の食い込みの違和感に、無自覚に甘い声を上げた。

 そしてまったくの無自覚無防備の様相で、レオタードの尻部のレグに人差し指を引っかけて、食い込みを直す様相を見せる。

 その際に、彼女の尻肉、地肌が少なからず露わになる。

 

「ぁっ、星ちゃん――ぅわっ……♡」

 

 それにモカが流石に止めようとする声を掛けかけたが。しかしその言葉は星宇宙の魅惑の姿を前に、それをもっと見ていたいという欲望に阻まれ止まる。

 

《ぉぉぅ……》

《無防備極まる……》

《このオヤジ、スケベすぎる……!》

 

 そして流れる感想のコメント。

 

「ん?何を……――っ!?」

 

 それに気づき、しかし一瞬何のことか分からずに不思議そうな顔を作る星宇宙だが。次には自身の行動が晒したそれに、そして集めてしまった注目のその原因に気づき。

 星宇宙はその顔を、可愛らしくも真っ赤に染める羽目になった。




キャラにバニーガール衣装を着せたかっただけです。
それ以上でも以下でも無いですが、楽しいです。
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