TRANSFORMERS Blue_Archive 番外編   作:H2O(hojo)

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闇討ち

今日のTRANSFORMERS Blue_Archiveは、ゲヘナ学園から物語を始めていこう。

 

「「しゅぽっぽ~♪しゅぽっぽ~♪しゅぽっしゅぽっしゅぽっぽ~♪」」

 

「「「「「革命~♪反乱~♪クーデター♪」」」」」

 

ブリッツウィングとアストロトレインに率いられた橘姉妹とレッドウインター工務部は、ご機嫌な歌を歌いながら、列車の旅を楽しんでいた。これから、ディセプティコンのトップであるメガトロンを倒そうというのに、緊張感の欠片もないのであった。

 

ドヒュゥゥゥゥゥゥゥン!!!

 

「おい!!テメェら!!ここで何してやがる!?」

 

「おぉ、スタースクリームのクソ野郎だ」

 

「フッフッフッ…こいつぁ都合がいいなぁ…」

 

集団を率いてゲヘナにやって来た彼らを見つけたのは、スタースクリームである。ブリッツウィングとアストロトレインは彼も一緒にだまし討ちをしようとしていたので、好都合とばかりにほくそ笑むのであった。

 

ヒューーーンギゴガゴゴ!!

 

「テメェら何でここにいるんだよ!?しかも、キヴォトスの人間を引き連れて何してやがる」

 

「おーお、落ち着けよスタースクリーム。俺たちはお前を助けにきてやったんだぜぇ」

 

「助けにだとぉ?何を言ってやがる?」

 

「実は俺たちもメガトロンの野郎がディセプティコンのトップにいるのはおかしいと思っていてね」

 

スタースクリームは2人がゲヘナ学園にいることに疑問を感じていた。彼らは本来ハイランダー鉄道学園とレッドウインター連邦学園にそれぞれ配属されているので、ゲヘナにいるのは珍しいのである。さらには、生徒たちを連れて来たので、スタースクリームは警戒感を露わにした。そんなスタースクリームに対し、2人はメガトロンへの反逆を理由に、彼の信頼を得ようとするのであった。

 

「フッフッフッ!!遂に俺の言っていることが理解できる奴らが現れたか!!」

 

「あぁ、そうとも」

 

「みんなでメガトロンを倒そうじゃないか…」

 

スタースクリームは2人の主張を聞いて、同士ができたと喜ぶ。彼はディセプティコンの全員から嫌われているため、仲間などいないのである。

 

「これを見ろスタースクリーム」

 

スッ…

 

「なんだぁ?これ」

 

「コイツはショックウェーブがレッドウインターに置いて行った、分子凍結ガスだ。コイツがあれば機械を分子レベルで凍らすことができる」

 

「スタースクリームはメガトロンをおびき寄せてくれ。俺たちが待ち伏せしてコイツを流し込み、メガトロンの野郎を凍りつかせてやるのだ」

 

ブリッツウィングは分子凍結を取り出して、スタースクリームに見せる。2人はこれを使ってメガトロンを凍らせるために、スタースクリームにはメガトロンを連れて来るよう頼んだ。

 

「あぁ…任せておけ、お前たち。これで俺が名実ともにディセプティコンのニューリーダーになるのだ!!ハーハッハッハッ!!」

 

ビューーーーン!!!

 

「フフフ…アイツを騙すなんてチョロいなぁ」

 

「あぁ、まったくだぜ。メガトロン諸共、自分も始末されるとも知らず、おめでたい野郎だぜ…」

 

2人の話を聞いて、スタースクリームはその気になり、飛び去ってしまう。それを見た2人はしたり顔でスタースクリームを見送るのであった。

 

 

 

 

 

ゲヘナ学園・地下水路

 

「まだなのかスタースクリーム?オートボットの秘密発電所というのは?」

 

「もうすぐですよ、メガトロン様」

 

「俺たちだけで大丈夫なんだろうな?応援を呼ぶべきなんじゃないのか?」

 

「応援ですって?これは俺たち2人だけの作戦です。手柄をみんなに分ける必要は無いでしょう」

 

何も知らないスタースクリームは、同じく何も知らないメガトロンを水路へおびき寄せることに成功していた。スタースクリームに何度も反逆をされているメガトロンは、正直スタースクリームと2人だけでいることに、一抹の不安を抱えていた。

 

「もっとも、メガトロン様が怖がっておいでなら別ですがね…」

 

「黙れ!!この愚か者が!!」

 

ドンッ!!ガシャァン!!

 

「この俺に怖いものなどあると思うのか!?」

 

「へへへ…」

 

そんなメガトロンの心情を逆手に取って、スタースクリームはメガトロンを煽る。メガトロンは彼に煽られイラつき、スタースクリームの言葉に乗ってしまった。これがメガトロンのある種の弱点であるのだが、本人はそれに気づいていないのである。

 

「よしっ、扉を閉めてやる!!」

 

ズドォン!!

 

「えぇぇぇい!!またミスをしおったなスタースクリーム!!これは罠だ!!」

 

プシューーーーーー!!

 

「そ、そしてこのガスは…分子凍結ガス!!あらゆるマシンとそのパワーを凍結させてしまうガスだ!!うぉぉぉあぁぁぁ!!」

 

メガトロンとスタスクが所定の位置にいることを確認したアストロトレインは、頑丈な防火扉を閉めて2人を閉じ込める。この時点ではまだ、メガトロンはスタースクリームが失態を犯したと思っているようである。

 

「もちろん分かってますともメガトロン様。なにしろこれを計画したのは、他ならぬこのスタースクリーム様ですからなぁ」

 

キュッキュッ…

 

「ハーハッハッハッ!!うぇ!?あ、開かない!!」

 

メガトロンが凍りついたのを確認すると、スタースクリームは捨て台詞を吐いて脱出を試みる。しかし、脱出用の扉はブリッツウィングとアストロトレインの2人によって施錠されており、スタースクリームはメガトロン共々凍ってしまった。

 

「これでメガトロンもスタースクリームも凍ったままお陀仏だ!!」

 

「「ハッハッハッ!!!」」

 

 

 

 

 

ゲヘナ学園・大運動場

 

ザッザッザッ…

 

「よぉ~し、ここなら広くていいな」

 

「みんな!!ここに資材を運ぶぞー!!」

 

「「「「「はーい!!!!」」」」」

 

ディセプティコンのトップ2を始末したブリッツウィングとアストロトレインは、それぞれ新たなる基地や軍団を作るべく、一時別れた。ブリッツウィングは工務部と共に、基地を作るべく広い場所を探しており、ゲヘナの大運動場を見つけたのである。

 

「オイお前ら!!一体何をやってるんだ!!そこの生徒たちはゲヘナの生徒じゃないだろ!!」

 

「あぁあ!?ディセプティコンのニューリーダーであるこの俺ブリッツウィング様に口ごたえをしようってのか?」

 

「ディセプティコンのニューリーダー?何を言ってるんだ?」

 

「ともかく、今日からここはブリッツウィング様の基地となるのだ。さっさとそこをどきやがれ」

 

ゲヘナに居ないはずのブリッツウィングが、他校の生徒を引き連れているのをおかしいと思ったイオリは彼らに注意をする。しかし、メガトロンとスタスクを始末したことで有頂天の極みであるブリッツウィングはイオリのことなど物ともしない。

 

「こんなことをして、メガトロンが黙っていると思うのか!?」

 

「フッフッフッ…そのメガトロンは俺が始末してやった。もう、ディセプティコンのニューリーダーはこの俺なのだ、ハァーッハッハッハッ!!」

 

「何だって!?す、すぐにヒナ委員長に報告しないと!!」

 

イオリはメガトロンのことを口に出すが、ブリッツウィングはメガトロンは自分が始末したと自慢げに言い始める。それを聞いたイオリは慌てて、ヒナの元へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

ゲヘナ学園内・車両基地

 

「さぁーて、俺たちもアストロトレイン軍団の製作にかかるとするかぁー!!」

 

「いつもここに駐在してたゲヘナの担当者も追っ払ったし、これでようやく自由に使えるわ。パヒャヒャッ!!」

 

「わーい。私たちだけの基地だー」

 

一方のアストロトレインも、新しく軍団を作るためにゲヘナの車両基地へと赴いていた。アストロトレインの乱入にゲヘナの五月蠅い担当官も逃げてしまい、橘姉妹は邪魔者が消えたと大はしゃぎである。

 

「俺たちの軍団は、このキヴォトスを縦横無尽に走り回る列車たちだ。だが、ただの列車ではダメだ。俺が今からコンピューターを仕込んで、忠実な兵士を作り出すのだ。ハァーッハッハッハッ!!」

 

「「ハァーッハッハッハッ!!」」

 

「こ、これは…すぐにヒナ委員長に報告しないと…」

 

アストロトレインは列車にコンピューターを取り付けて、優秀な兵士を作り出そうとしていた。だが、その様子を伺っていた者がいた、ゲヘナ風紀委員会の火宮チナツである。

 

 

 

 

 

万魔殿

 

「申し上げます!!ゲヘナ学園内にブリッツウィングとアストロトレインがそれぞれ他校の生徒を引き連れて現れましたぁ!!」

 

「ダニィ!?これは襲撃か?ゲヘナに対する宣戦布告なのか!?」

 

「わ、わかりません…。ただ、2人ともゲヘナの敷地を占領して何かしているようです」

 

ブリッツウィングとアストロトレインの行動は、ゲヘナの生徒会である万魔殿にも届き始めた。他校の生徒まで引き連れてきたのを聞いて、万魔殿議長である羽沼マコトは驚いてしまった。

 

「早速ブリッツウィングとアストロトレインを征伐しに出かける、後に続け!!」

 

「はぁ…闇雲に出かけるのは危険では?もっと情報を集めてからでも…」

 

「臆病者はついて来なくてもいい!!早く行くぞ!!」

 

「「「「はぁっ!!!!」」」」

 

マコトは勇んで2人を何とかしようと征伐に出かけようとする。急いで事態を何とかしようとする彼女に、イロハは情報を集めたほうがいいと言うが、マコトは聞く耳を持たないのであった。

 

「こんな面倒な事態、メガトロンに任せていればそれでいいでしょうに…」

 

「そ、それが…メガトロン様とスタースクリームの2人の姿が見えません…」

 

「なっ…!!はぁ~。とりあえず、我々はメガトロンを探しましょう。彼を見つけ出さなければゲヘナ学園は終わりです」

 

「はっ!!」

 

イロハはこのような事態はメガトロンに任せればいいと考えていたようである。いつもならそれでまったく問題無いのだが、現在メガトロンは不在なのである。その事実を聞いたイロハは、珍しく驚いてしまった。そして、早急にメガトロンを探し出すよう指示を出すのであった。

 

 

 

 

 

温泉開発部

 

「カスミ部長~!!」

 

「どうしたんだね?」

 

「現在、メガトロンが消息不明だそうです!!」

 

「何だってぇ!?こいつはいいことを聞いたぞぉ。温泉開発部、温泉開発にかかるぞ!!」

 

ゲヘナ学園全体にも、徐々にメガトロンの不在の情報が広がっていく。その情報を聞いたのはゲヘナ学園でも、屈指の問題児の集まりである温泉開発部の部長である鬼怒川カスミはこれをチャンスとばかりに、部員に指示を出す。

 

「し、しかしいいんですか?ヒナが気付いて我々の温泉開発を阻止する可能性も…」

 

「フッフッフッ…何も問題はないとも。メガトロン不在の中、これを好機と動き出す不良連中は大勢いる。この混沌をヒナと風紀委員会だけで収めることなど不可能だ」

 

温泉開発部は、混沌としたゲヘナ学園の中で自らの欲求のために動き始めるのであった。

 

 

 

 

 

風紀委員会

 

「「ヒナ委員長!!」」

 

「イオリ、チナツ2人ともそんなに慌ててどうしたの?」

 

「ブリッツウィングが他校の生徒を連れてゲヘナの敷地を占領して、根城を作り始めています!!」

 

「アストロトレインが他校の生徒を連れてゲヘナの敷地を占領して、根城を作り始めています!!」

 

「「なぁ!?」」

 

急いで風紀委員会へと戻ったイオリとチナツは、すぐにヒナにブリッツウィングとアストロトレインのことを報告する。2人はトリプルチェンジャー2人が同じことをしていることに、同時に報告していることに気付き、驚いてしまった。

 

「まさか、アストロトレインだけではなかったとは…」

 

「ブリッツウィングだけじゃないの!!」

 

「はぁ…またディセプティコンが勝手なことをしてるのね」

 

ゲヘナの秩序を乱すディセプティコンが2人もいる事態に、イオリとチナツは冷や汗をかきはじめる。報告を聞いたヒナはディセプティコンの暴走にため息をつくものの、焦りは無いようである。

 

「ど、どうしましょう?」

 

「どうもこうも無いわ。ディセプティコンの問題なのだから、この件はメガトロンに任せればいい。メガトロンから動員の命令が来れば、風紀委員会も参加する。それでいいわ」

 

「す、すみませんヒナ委員長。予想外の事態でつい取り乱しました」

 

取り乱している2人に対し、ヒナは冷静に自分たちのすべき対応を述べる。ヒナの冷静な態度を見た2人は、落ち着きを取り戻すのであった。

 

ガタッ!!

 

「ひ、ひ、ヒナ委員長!!」

 

「今度はアコ?ディセプティコンの2人がゲヘナで居座ってるっていう報告はもう聞いたわ」

 

「そ、そ、それもそうなんですが…!!た、大変です!!メガトロンとスタースクリームが現在消息不明だそうです!!」

 

「え…?」

 

さらに続いて部屋に報告に入ってきたのはアコである。アコの慌てた様子を見て、ヒナはもう聞いたとばかりに呆れ始めた。しかし、アコの報告はメガトロンとスタースクリームの消息を絶ったというものであった。これを聞いたヒナは、流石に呆然としてしまった。

 

「さ、さらに温泉開発部を始めとしたゲヘナの不良連中が暴れ始めています!!」

 

「あ、アコちゃん!?万魔殿は!?不良の暴走はまだいいとしても、今他校の生徒がゲヘナにいるのは学校間の衝突に繋がる事態に…」

 

「マコト議長は急いて、ブリッツウィングとアストロトレインの討伐へ出かけました!!」

 

「そ、そんな…自ら事態を悪化させるつもりですか!?」

 

「・・・・・・」

 

アコは続けてゲヘナの不良たちの暴走を報告する。それを聞いたイオリは、万魔殿の同行を確認するが、マコトが急いで討伐に向かったと答え、部屋の空気をさらに重くさせる。一応マコトのことをフォローするのならば、彼女が討伐に出た時点でメガトロンとスタースクリームのことは聞かされていなかったので、正常な行動ではある。彼女は間が悪かったのだ。

 

「終わりだ…何もかも」

 

「まさかこんなことになるなんて…」

 

「ひ、ヒナ委員長…」

 

「・・・・・・」

悪化の一途をたどる事態に対し、風紀委員会の執務室には重い空気が支配する。ヒナは顔は怒りと悲しみに染まっていた。

 

今、ゲヘナ学園の命運はヒナの小さな肩に乗っている。頑張れヒナ委員長!!




ゲヘナに秩序なんかねぇって?その通りだよ
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